1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c9) かげ 2022/09/14(Wed) 7:16:52 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c10) かげ 2022/09/14(Wed) 7:25:19 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+29 [それと同時に頭の中に巡るのは大して接点もなかった人間に、それでも親切に振る舞う小泉さんの姿。 >>0:288 集合写真の時に場所を替わってくれたこと。 >>0:253 パンを買いに来てくれと言われたこと。 >>0:537 香坂さんと一緒にパン屋に行くと約束したこと。 >>4:379 アレルギーに配慮してくれたこと。 >>0:549 そして直前に別れてしまったこと。 あの時、別れていなければ、ともすれば小泉さんは命があったのかもしれない。 誰一人、欠けることはなかったのかもしれない。 小泉さんを犠牲に願ったことは後悔しないと決めた、赦しも乞わないと。 だから、こんなことを考えても意味はないし、考えてはいけないことだと思う。 それでもふと、脳裏に過った。 私は、工藤さんの方を見る。>>+10 工藤さんが仲良くしたいと教えてくれたのは、彼なりの気にかけてやってくれというメッセージなのだと受け取って。>>4:366 そして私もまた、彼女の人生に付き合うと決めたから。] 工藤さん… [その先の言葉は出なかった、ただ私は彼女の背をそっと撫でた。あの時と同じように。>>4:4 今はそれしか、出来ないから。] (+30) かげ 2022/09/14(Wed) 8:31:44 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c14) かげ 2022/09/14(Wed) 8:40:35 |
【墓】 1年生 朝霞 純【いつかの現実・松本さんの病室にて】 [やっぱり一番に会いたいのは津崎さんかな、なんて思うし、声が出せないのでは色々と不便もあって聞きたいことは先延ばしだな、なんて考えるけれど。 それでも私は、松本さんの病室の扉を叩いた。] 失礼します、朝霞です。 [そう一言かけて、病室の中へと歩みを進める。] 体調、大丈夫ですか? [当然大丈夫でないのは分かっているが、それ以外の会話の切り出し方を思いつかなかった。] いつか話してくれた、文字が読めない理由、直接聞きたかったんですけど、喋れるようになったら聞かせてもらえますか? 夢の中では、結局聞けずじまいだったから。 [聞けなかったこと、聞きたかったこと。これからは聞くと決めたから。] (+60) かげ 2022/09/14(Wed) 16:44:58 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c33) かげ 2022/09/14(Wed) 19:00:57 |
【墓】 1年生 朝霞 純【夢の中・レストランにて】 [小泉さんは死に、津崎さんは帰ってくると分かっても、私は出来る限り、その場に留まろうと思った。 複数人でいたときとは違う、ある種最もプライベートな空間であることを分かっていて、二人の時間を邪魔するつもりは毛頭ないし、この時間が二人きりであることが重要なのだと感じたら、津崎さんと松本さんの時と同様、その場を離れるつもりだけれど。(親友同士のお願いの場には立ち会ってしまって、どうしてもその場に居たいと思ってしまったのは確かなのだけど) 小泉さんが本当に死んでしまう、夢からさえも消えてしまう最期の瞬間。 その瞬間からは目を背けてはいけないと感じるから。 生きていく人間が出来るのは、死者の想いを背負っていくことだけ。 死の瞬間を見る、その死を受け止めるということ。 それが自分に出来る、最大限の葬送なのだと信じている。] (+73) かげ 2022/09/14(Wed) 20:27:21 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+83 [私は苦笑して、自分の中にあった恐れに気づいた。 私は松本さんに嫌われたくないんだと。 それでも、覗き見していたことは言わなければならないだろう。 私と津崎さんの間に具体的に何があったかまではいう必要はないと思うけれど。 そもそも松本さんの病室を訪ねた理由の半分は夢で見てしまったことについてなのだから。] 告白します。 夢の中で、自分がいなくなった後のことを覗き見れるのを知っていますか? 私は夢の中で、松本さんが津崎さんを大切に想っているんだろうということを知りました。 本当はその場にいない人間が知るべきではなかったことだけど、私は私がいなくなった、その後を見ていたくて。 私を殴ってほしい。今、松本さんは怒れないから。 あの天使だと思って、出来る限りの力で。 津崎さんを大切に想っている人に私は殴られたい。 知らなかったはずのことを覗き見てしまったことを、殴ってほしいです。 [それは少しだけ、嘘だ。 私は津崎さんを傷つけた、だから彼を大切に想う人から殴られたかった。それは本当。 でも松本さんと津崎さんが寄り添い合う姿を見たのは、覗き見でも、後悔していない。] (+85) かげ 2022/09/14(Wed) 22:39:53 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c37) かげ 2022/09/14(Wed) 23:23:36 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+89 [私は目を細めた、泣きそうになるのを堪えた。 嫌われる覚悟をしたつもりだった、責められる覚悟をしたつもりだった。 津崎さんを大切に想う人から、彼を傷つけたことを怒られるべきだと思った。 友人という立場の人からでも怒られたかもしれないけど、私は松本さんに怒られたかった。 津崎さんを想い、追いかけた人に怒られたかった。 でも経緯は言えなかった。 怖かったのもある、だけど何より、その経緯に松本さんは関係がなくて。 関係があるのは、傷ついた津崎さんを通してだけで。 だから、覗き見たという言葉で誤魔化した。 実際、覗き見ている、それが本当の怒られたかった理由ではないだけで。 でも、多分、伝わっている。何故だか。松本さんはいつもそうだ。 優しいからか、それとも、どこか似ているところでもあるのか。 私に与えられたのは、優しい叱咤だけ。 それでも以前そうしてくれたように、どうすべきなのか、分かる気がした。 またすれ違うかもしれないけれど、後悔だけは、もう、残したくない。 今度は、手を掴む、追いかける、もう遅かったとしても、そうしたいから。] (+108) かげ 2022/09/15(Thu) 6:23:59 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+108 もし、松本さんがいつか死ぬことがあるのなら… [それは裏切りの言葉。 今起きている以上、私は津崎さんの言葉を知らないし、人の心を読めない以上、松本さんの気持ちも分からない。 松本さんに生きていてほしい、とそう願う全ての人への裏切りの言葉。] あなたの死を、隣で受け止めさせてほしい。 私にあなたを看取らせてほしいです。 [死ぬ瞬間を私に渡して、私の心にしっかり傷をつけて。 人は死ぬ、でも想いは残る。 願われたこと、頼まれたこと、託されたこと。 それらの想いが、私を生かすから。 私の中で、たとえ思い出でも誰かを生かすから。 死にたい人に生きて、なんてたとえ思い出でも残酷だと思う。 生きてほしいと願うなら、思い出じゃなくて現実で生きてほしいと願うべきなのかもしれない。 でも、私は生きることは強要されるべきではないと思うから。 それでも生きていてほしいと思ってしまうから。 だからせめて、死ぬときは私に傷をつけてほしい。 松本さんの思い出を抱えて、私は生きるから。] (+109) かげ 2022/09/15(Thu) 6:27:20 |
【墓】 1年生 朝霞 純+109 そして生きていくなら、辛いこと、苦しいこと、分けてほしいです。 私は、本当はそうしたかった。覚悟がなかったけど。 生きる上での辛さや苦しみを分けてもらうことが、頼られるってことなんだと思うんです。 出来るなら、生きていく上での喜びも楽しみも分けてほしいけど、そこはお任せします。 全てのことを一人で抱え込みたいかもだけど、あなたの腕の中の荷物を、私にちょっと分けてほしい。 私は、松本さんに頼られる人間になりたい。 [死ぬなら、の後に、生きていくならの話を出すなんて滅裂している。 私は松本さんに幸せに生きてほしい、津崎さんと寄り添って生きていってほしい。 そこに松本さんの死の余地はない。ないと思わせてほしい。 でも、もし死ぬなら、そして津崎さんと生きていくのなら。 そのどちらにも、私の入る余地はないけれど。 文字を読めない理由を聞けなかったことを後悔したように、それを知りたいと思ったように。 これから、どちらになるとしても、私は松本さんの気持ちを教えてほしい、苦しみや痛みを分かち合って、喜びを側で喜びたい。 それが私のやりたかったこと。] (+110) かげ 2022/09/15(Thu) 6:40:12 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c43) かげ 2022/09/15(Thu) 6:44:09 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+110 [本当は生きてほしい理由をいうべきなのかもしれない。 死ぬなら、生きるなら、ではなく。 でも私は、松本さんに生きてほしい理由がちょっと曖昧だから。 幸せになってほしいなんて、死ぬことが幸せなら生きてほしい理由にはならないし。 津崎さんと寄り添って生きてほしいということは、当人同士の問題だし。 だから、せめてどちらにしても、松本さんにしてほしいことをいう。 辛いこと、苦しいことを分かち合う存在に、私がなれたなら。 松本さんの苦しさや辛さは変わらないし、全然減りもしないけど、分かち合うことで、少しだけましになるなら、その分だけもう少し生きてみてもいいか、なんてそんな存在になれたらいい。 …何かをしてあげるではなく、こうしたいが先に来る。 でも、私は松本さんにしてあげられることが思いつかないから。 分かち合う存在になりたい、苦しいって言える存在になりたい。 私には松本さんを幸せにすることができないから、生きてと願うことができても、その先の保証が出来ないから。 だから、死ぬなら、生きるなら、どちらの苦しみも少しだけ分けてほしい。] (+111) かげ 2022/09/15(Thu) 7:11:54 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c44) かげ 2022/09/15(Thu) 7:17:16 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+129 [松本さんは悲しい顔をしていた。 私の願いは、私の我儘なんだから、そんな顔をする必要なんてないのに、否定してしまえばいいのに。 優しい人はいつも、私を責めない、否定しない。 津崎さんも松本さんもそうだった。 沈黙は優しさ、肯定しないのは誠実さ。 誰かに心の内を分けるのは、とても怖いこと。そう簡単に出来ることじゃない。 ましてや私は臆病者で、すぐに逃げ出そうとしてしまう。 そんな人間に頼れと言われて、頼れるはずがない。それでも。 今は難しくても、一歩ずつ、歩み寄れるような人間になりたい。今は思うだけ、だけど。 いつか少しでも、荷物を分けてもらえるように。 そんな機会がたとえ訪れなくても、そうなれるように努力してみるから。] (+144) かげ 2022/09/15(Thu) 17:15:12 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+144 [松本さんが、私の手を取る。>>+130 そして、伝えられる言葉>>+131 松本さんの胸の内にある、確かな想い。 私と向き合って、それを伝えてくれた、松本さんの誠実さ。 私はゆっくりと頷いた。 暖かいものが胸の内から溢れて、瞳から頬へと流れていくのを感じる。] よかった。 [松本さんが生きる意味を見出だして、津崎さんが彼を一番に想う誰かに出会うこと。 いつか、そうなることをどこかで望んでいて。 松本さんが生きる傍らに津崎さんが居て。 津崎さんを一番に想う松本さんが居る。 そんな未来を、今は願っている。 二人の関係に私は首を突っ込むことなんて出来ない、してはいけないけれど。 追いかけられなかった私が、追いかけることが出来た人に、傷つけた人に何かを願うなんて傲慢なのかもしれないけれど。 幸せになってほしい。幸せに生きてほしい。と。 そんな身勝手な願いは心の内に抱えたままでいさせてほしい。] (+148) かげ 2022/09/15(Thu) 17:43:34 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c55) かげ 2022/09/15(Thu) 17:47:54 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c61) かげ 2022/09/15(Thu) 19:54:15 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c69) かげ 2022/09/15(Thu) 22:32:22 |
【墓】 1年生 朝霞 純【現在・夢と現実の狭間で】 あなたって絵があんまり上手くないのね。 それとも私は化粧が崩れた顔ってイメージが強いのかしら? [どこかおどけたような声が聞こえる。] 最期なんだもの、迎えに来たわ。 [白靄の中、そちらを見ると、あの工藤さんがいた。 でも、顔は工藤さんそのものではなく、かといって綺麗な林檎でも砕かれた林檎でもない。 私の描いた、少し歪な林檎だったのだけれど。] さあ、私の手を取って。 誰かの死を悼むのもいいけれど、その前に少しくらい私との別れを惜しんでくれたっていいでしょう? [そう言った彼女の表情は変わらない。 でも私は、小泉さんの死を受け止める前に、少しだけ彼女に会いに行こうと思った。 夢が消える、彼女の肖像を見る機会もこれが最後。 分かってる、彼女はもういない、これは私の記憶の中の彼女。 でもちょっとだけ、夢を通して本物の彼女が、最期に私に会いたがって、私の記憶を通して話しかけてくれたのだと思ったから。 私は彼女の手を掴んだ。] (+178) かげ 2022/09/15(Thu) 22:45:41 |
【墓】 1年生 朝霞 純【夢の中・特別展にて】 >>+178 [私はずっと津崎さんの側にいたいと願っていたからか、寝れば津崎さんの側にいるということが大体だった。 でも、今回私が目を覚ましたのは、特別展。 工藤さんの肖像の前。 肖像を見れば綺麗に修復された林檎頭の彼女。 他の肖像と違うのは、胸を彩った私のハンカチ。] 小泉さんの死を受け止めるって決めたから、少しだけしかいられないけれど。 [そう言って、私は彼女の肖像をわずかな間だけ眺める。 すると頭の中に響く声。] 悲しむだけが死者の想い方ではないわ。 別にそれを否定するつもりはないけれど。 でも、たまには他の想い方をしたっていいでしょう。 私を絵に描いてくれたみたいに、死者の在り方にも色々な形があるのよ。 さあ、手を取って。 [思わず横を見る、そこには工藤さんの肖像と違う、私の描いた彼女がいた。 私は少しだけ考えて、そっと彼女の手を取った。 瞬間、世界が変わる。 特別展から、真っ青な空へ。] (+181) かげ 2022/09/15(Thu) 23:01:38 |
朝霞 純は、魔法使いにはならないかもしれないけれど、手伝わせてください。 (c74) かげ 2022/09/15(Thu) 23:11:33 |
1年生 朝霞 純は、メモを貼った。 (c75) かげ 2022/09/15(Thu) 23:16:43 |
【墓】 1年生 朝霞 純【夢の中・屋上にて】 >>+186 [私は色とりどりの紙をできるだけ細かく、三角に切る。 私は小泉さんの犠牲を願った、何度も、何度も願った。 それを赦されたいとは思わない、後悔もしないつもりだ。 それでも、死に逝く人に最期に出来ることがあるのなら、ただそれを手伝いたいと思う。 色々なものをくれた人だった、優しい思いやりに満ちた人だった。 もう会えないのだ、これが最期の別れになるのだ。 自分がどれだけ苦しんだって、それは別にいい。 でももし旅立つ人に、何かをしてあげられるのなら。 最期の別れが、せめて寂しいものではなく、明るいものにできるならば。 小泉さんが少しでも明るく、楽しい気持ちになれるなら。 最期の旅路なのだ、それもいいだろう。 死に逝く人の先行きが、せめて暗いものでないように、彩る手伝いくらいしたっていいだろう。] (+187) かげ 2022/09/15(Thu) 23:27:21 |
【墓】 1年生 朝霞 純>>+190>>+191 [黒崎さんの言葉に、私は林檎の彼女の方へ向かう足が止まる。 事実だ。 …彼女の方へ向き直る、私は泣きそうな顔をしていたろうか。] 工藤さんと一緒に、小泉さんの死を分かつと約束しました。 津崎さんと小泉さんの邪魔をしたいわけではないです。 私は、小泉さんの死の瞬間を胸の内に落として生きていきたい。 消えていくその時を見なかったら、本当に死んでしまったのか疑ってしまう気がする。 私は津崎さんに生きてほしいと願って、だから小泉さんの犠牲を願いました。 彼が消える瞬間、それは誰も横合いに入ってはいけないのかもしれないけれど、でも死ぬ瞬間を、犠牲を願った人間が見ないで生きるなんて、罪から逃げるみたいじゃないですか。 赦されたいとも、後悔もしないと誓ったけれど。 命が喪われる瞬間は、ちゃんとその重みを感じたいんです。 [これはエゴだ、でも明るい黄泉路を願っても、犠牲を願ったことが消えるわけではない。 小泉さんのことを胸に刻んで、私は生きようと思うから。] (+193) かげ 2022/09/15(Thu) 23:41:40 |
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