【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエーー名前を呼ばれた。 それが分かれば、なんとか、君に見える位置で手のひらを君に向けた。 来るなよ、危ないから。 庇ってるって思われるよ。 声を出す余裕まではなかったけど。 (-8) rustyhoney 2022/07/20(Wed) 23:13:13 |
【墓】 骨頭 クローディオガンガンと音のような鈍痛を伴って揺れる頭に、もう一発。 避けることなんてできない、視界が悪いから。 なんで俺がやったと思うんだ、決めつけるんだ、って、弁明する時間すらない。 理由が知りたかった。多分もう知ることもないんだろう。 その場に膝をついて崩れ落ちる。 ぼろぼろと赤い結晶を落としながら。 落ちる結晶は止まらない。次第に、粒も大きくなっていく。 何も言わなかった。 どうせ信じてくれないだろ、この様子じゃ。 (+1) rustyhoney 2022/07/20(Wed) 23:23:41 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 浮遊する ハグベリー君の声が聞こえた。 骨が割れちゃってるから、もうそっちを見たというのもよく分からないだろう。 けれど、君には、ちょっとだけクローディオが笑ったのが見えたかもしれない。君に向けて。 ほら見ろよ、やっぱり俺怪しいんだよ。 何をしたわけでもないのにさ! (-11) rustyhoney 2022/07/20(Wed) 23:26:44 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオクロじゃない……。 クロじゃない、 クロじゃない!!! 私は、私は!!昨日のクロを嘘だと思えないのに……!! 優しいクロを、知っているのに……。 どうして無力なの。……誰も救えないなら。 こんな力、ただの呪いでしかない……。 クロ……いかないで、 (-14) sinorit 2022/07/20(Wed) 23:34:35 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ……君がそう思ってくれるなら、クローディオは少しくらいは救われたかもしれない。 自分じゃないって説明すらできない。 何もしてなくても疑われる。 分かってるよ、俺って怪しいよな。 一人でいることが多くて、力も強くて、動揺は表には出づらい。 疑われるのも仕方ない。 ーーークローディオが少しだけ笑う様子が見えるかもしれない。 自嘲と、……寂しさで。 それもあと少しで消えるだろう。 (-15) rustyhoney 2022/07/20(Wed) 23:44:48 |
【秘】 浮遊する ハグベリー → 骨頭 クローディオなんで?なんで、クロは悪くない。 何にもやってないよ。俺知ってるよ。 何もしてないんだよ、やめてよ。 クロは怪しくなんてない。 確かに愛想はあんまりないかもしれないけれど、 それでもいつも冷静で、ちゃんと人のこと考えて、 感情だってちゃんとある、俺の大事な家族なのに。 何で笑うの、なんで。 怒ってよ、恨んでよ、クロ、やだ、死なないで。 貴方に聞こえる言葉はなく。 貴方に見えるのは、いつもより低い高度で、 苦し気に口を抑える青年の姿だけ。 (-17) arenda 2022/07/20(Wed) 23:51:01 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ突き飛ばされ、視界を滲ませる涙も零れ落ちて。 体を床に打ち付けた際に袖で目元を拭い、貴方に視線を向ける。 クロ、クロ。違う、貴方は違う。違います。 証明は出来ない。それでも、私は感じている。 この考えが間違いではないと、本当にそう思うのです。 仕方なくなんてないの。……そんなこと、 貴方の笑みが見えたなら、指先をそちらへと伸ばして。 その笑みに含む感情を僅かながらに理解出来たから。 救えなくて、ごめんなさい。 (-39) sinorit 2022/07/21(Thu) 0:51:49 |
【墓】 骨頭 クローディオーーー頭殴っておいて何か言えとか、無茶振りにも程があるよ。 言ったって、今火に油じゃん。 何言ったって、じゃあ、この傷は治るのか?こんな森の中、こんな体質持ちで、医者だっていないのに? もう戻らないよ。何を言ったって。 三発目は別の方向、別の角度、別の高さから。 バコ、と大きな音が鳴って被っていた骨が割れきった。そのまま、膝ですら立っていられなくて、横に床に倒れた。 誰にも見せたことのなかった骨の下。 右目がなくて、血色の結晶が眼孔から突き出るように生えていた。 今まさに殴られていた箇所からも同じ結晶が育っていて、血飛沫の代わりにバラバラと飛び散った。 初めて見せる表情は、うっすらとした笑みだった。 苦しげに眉を寄せ、脂汗を掻き、自分を害する二人を見上げて。 疑われるような自分に対する自嘲と、寂しさを浮かべて笑っていた。 (+2) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 0:56:34 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエあぁ、その手は届かない。伸ばそうとも思わなかった。 もし次があったとき、君の番になるのは御免だから。 いいよ、捨て置いていいよ。 生きてくひとが、生きればいいよ。 せめて信じてくれた君が、健やかに生きることを願う。 伝えられや、しないけど。 (-44) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 1:03:58 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 浮遊する ハグベリー大丈夫だよ、兄ちゃん。 何を言っても無駄、とした上で。 兄と呼ぶことなんて一度もなかった口が、一度だけ動いた。 (-45) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 1:08:53 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 無線通信 ユングフラウ(どうすんのかな) (終わったらみんなどうすんだろ) (俺以外狩り行けないんじゃない?) (ちょっと無理してでも森に入っとくんだった) (なんて顔してんの) (大丈夫かな、俺が死んだらもう誰も死なないかな) (ご主人だけで満足してくれたかな) (あ、) (畑、) 考えを纏めることもできない。結晶と共に垂れ流す思考。 朧げな意識で君の顔を見て、そうして、思い出したこと。 それさえあれば、もう暫くは生きられるだろ、みんな。 だから、頼む。 言葉にはできなかったけど。 (-54) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 2:02:10 |
【秘】 無線通信 ユングフラウ → 骨頭 クローディオ〔 ▙ ▜▓▗ _ トウモロコシさんの採り入れ……と。ニンジンさんと、ダイコンさんと、おいもさん……冬用の野菜の、植え付けがそろそろ、で。〕 こんな時でも、貴方に教えてもらったことは妙に具体的に出てくるのだ。 〔 ▙ ▜▓▗ _ トマトさんときゅうりさんはお水たっぷり。……大丈夫、大丈夫、覚えてる、から。〕 (-57) shingetsusou 2022/07/21(Thu) 2:23:03 |
【墓】 骨頭 クローディオーーーなんでそんな顔してるんだろなぁ。 俺だって思って、凶器を振るったんだろうに。 嫌いな、憎い、許せない俺がいなくなるんだから、喜べばいいじゃん。 思うんだ。思うけど、他人事みたいに声が出ない。 いくつか何か聞こえてきてたけど、見上げた先の二人が気になる、今は。 花瓶を振り上げた姿が、辛うじて見えた。 「ひ、とごろ、 しっ、 」たった一言。全て通して、たった一言。 その一言を言うだけのために、喋る気力をとっておいたんじゃないかと思えるくらい。 でも、その声には誰を責める言葉も含まれちゃいなかった。 なんなら、やっぱり少し笑っていた。 きっといつも、悪戯されたりつまみ食いされたり、何か頼み事されたり、そんなときの「あー、もー」くらいの。 だって、だって、君たちはこの先も生きていかなきゃならないから、こんなことは許されたと思って、さっさと切り替えて忘れて 俺なんて捨て置いて。 そして。 ぐしゃ、と頭蓋が鳴いた。クローディオ本人の骨の音。 たくさんの真っ赤な結晶を撒き散らして、ーークローディオは動かなくなった。 (+3) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 2:39:27 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ「……どうでしょうか」 こればかりは、否定も肯定も出来ず。 貴方の言葉に僅かに頷いて、薄れた素っ気なさに何だか胸がくすぐられるような気持ちに。 「…………出来ることなら、」 知れるといいなと、そう思うのです。 分かり合えないと刃を向け合うよりも。 分かり合えるかもしれないと、手を取りたい。 そうありたかったんです。……本当に。 指摘されてようやく、自身の手に視線を落とし込めた力を緩めた。 痛みは多少なりともあるが 貴方が死ぬよりも優しい痛みだ。 (-65) sinorit 2022/07/21(Thu) 3:00:04 |
【秘】 ガラクタ モノオキ → 骨頭 クローディオ「ううん。」 やってきたのはもう部屋主の帰らぬ部屋。ここに石を少しでも返しに来たくてやってきた。 でもあなたの死体は置き去りに。 もし扉が閉じられているなら無理に開けずにドアの前へと置いていくだろう。扉が開いていたらあなたの机の上か、なければベッドの上。 そこにおいて暫くはパズルを遊ぶように組み立てようとしている。勿論結晶は組み立てられるものではないのだとモノオキも少しはわかっているのだが。 (-69) axyu 2022/07/21(Thu) 3:30:41 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ「……出来ることなら、か。 俺も、出来ることなら知りたいと思うよ。 知ったら、対処も思いつくかもしれないからさ」 どこまでも現実的。どこまでも効率的。 それでも、これは思いやりと呼べるようなものだろう。きっと。 それを向けることすら叶わなかったけれど。 指を組むのが緩んだのを確認して、一度頷いた。 気を付けなよ、なんて付け足して。 その頃には素っ気なさは戻ってしまうのだけど。 そんなことを、話したのだ。 だからクローディオも、君のことは疑ってなかった。 (-71) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 3:37:07 |
【秘】 骨頭 クローディオ → ガラクタ モノオキ扉は開いている。部屋にクローディオ本人がいる時以外は鍵はかけていなかった。 部屋の中は図鑑や標本でいっぱいだ。 自然に関するものが多く、標本は鉱石やら虫やら小動物の骨格やら。 机はあるものの、そんな調子でそこそこゴチャついている。ベッドの方がスペースはあるだろう。 勿論、結晶が組み立てられるはずはない。 組み立てようとしても、どの形が正しい姿なのかすら判別は難しいだろう。 (-72) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 3:42:29 |
【独】 骨頭 クローディオ/* ……フィラメントが骨噛みだったらどうしよう? いや人犬だからいいんだけど……いいんだけどロール面白そうな役職だからなぁ……見たいな生き延びちゃうロール…… (-73) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 4:17:30 |
【秘】 ガラクタ モノオキ → 骨頭 クローディオ「おおあ」 あなたの部屋に感嘆の声が漏れる。石に、骨に…… 聞いたことはあったが、腐らない死だ。笑顔かどうかはわからないけれど、これはモノオキも嫌いではないな。 机もそのように眺めていたので、置く場所はベッドとなった。ベッドに一緒に乗ってガチャガチャと手を動かしている。 「ううー」 あなたの結晶は人の形すらしているわけではないのだろう。それでも暫くは顔になるように組み立てようとして。 諦めて、一番か二番に大きな結晶をいくつか頭にして、『あなた』をベッドに『寝かせる』だけとなるだろう。『あなた』の『頭』を撫でて、布団をかける。ベッドに寝ているということはおやすみなさいだから。 モノオキは壊れてないものが一番好きだけど、難しいや 「んー」 しかし、この部屋もゴチャゴチャしている。掃除しがいがありそうだね。なんて『あなた』に話しかけるようにしてほうきを持った。 暫くこの部屋を壊さないように掃除をして、特に何もなければ満足して去っていくだろう。 「あお!」 おやすみ、のような声を石にかけながら。 (-76) axyu 2022/07/21(Thu) 10:37:14 |
【秘】 骨頭 クローディオ → ガラクタ モノオキ死んだクローディオには何を止めることもできない。 でも、もしかしたら生前でも、このくらいは怒りそうにないと思うかもしれない。 生前に君を部屋に入れたことはなかったけど、掃除も。 自分からしてとお願いする質ではないから、喋れない君が自ら掃除しにきたことがない、それだけかもしれない。 結晶は流れ落ちたもの。零れ落ちたもの。 だから人の形に治すことは到底不可能だ。 ともあれ、君が寝かせた結晶は、当たり前だけど、寝返りも身じろぎもせずに布団をかけられて。 おやすみ。 返す言葉も、勿論ないけど。 (-82) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 17:24:42 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ現実的で効率的。それこそが貴方の素敵なところ。 リディはそんな貴方が好きだった。大切だった。 …その言葉に含まれる他の意味も含めて。 間違いなく思いやりと呼べるものだ。絶対に。 「……えぇ、」 気をつけるようにします。と最後までは言わずにいたが。 ここへ来て取り繕うことなく、本当の意味で微笑んだ。 それから、…それから。 「ねぇ、クロ。……ひとつだけ、お願いをしてもいいですか?」 普段はあまり我儘を言わないリディからの、貴方への。 全てが壊れてしまう前に、欲しがったのは……。 (-84) sinorit 2022/07/21(Thu) 19:14:18 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ君がちゃんと微笑んだことに少し安心した。 肩の力が抜けたようにも見えたかもしれない。 クローディオはあんまり自分のことを気にしてない。 だから、他人にどう見えようが素っ気なかったし、みんながいいならそれでいいかなって思ってる。 思ってた。 「お願い?何」 だから、滅多に我儘言わない君のお願いにも、二つ返事。 出来ることしか自分には出来ないから、一旦は確認する姿勢ではあるけど。 (-88) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 19:46:01 |
【墓】 骨頭 クローディオーーー気が付いたら、庭にいた。 いつもいた、畑の前にいた。 ……サクッとあっさり逝けないくらい未練があったのか。笑えてしまう。 割れてしまったはずの骨の頭も戻っているから、表情なんて見えやしないけど。 どうせ誰も見ないだろうけど。 そんなに未練があったのに、抵抗もせず一言以外何も言わなかったのは。無意味としたのもあったけど。 「……アイツら、気に病んでないかなぁ……」 加害者二人が、先に害意を示してしまったから。 クローディオを殴ってしまったから。 何か言って、彼らがその場で間違いに気付いたら? 殴った事実も狂気も、消えやしないのに? だから最後に間違いを指摘して咎めて、その中に俺は許すよって気持ちだけ込めて。 それだけが精一杯だった。 (+4) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 19:53:28 |
【墓】 骨頭 クローディオ青々と、野菜が育っている。 葉が、茎が、風にそよいでいる。 でもそれに触れることもできない。 「なんにもなくなっちゃったな」 (+5) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 19:54:36 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオその安心を僅かなりとも理解出来たならきっと。 きっと、リディはその笑みを深くする。 貴方のことも、心配でしたから。 貴方がそうであることは皆が理解していたはずだ。 それでも、だからこそ……なんて、言いたくない。 ユンに向ける優しさを、どうしてクロには。 どうして、……嘆いたところで、もう。意味は無い。 「……少しだけ、触れてもいいですか?」 人との接触を拒んでいたリディからの、ひとつの我儘。 それは、貴方に触れること。 消えた命を見た。だからこそ、全てが壊れ行く前に。 …後悔を、しないように。 (-93) sinorit 2022/07/21(Thu) 20:45:37 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエそう、もう何も。 この時にはそんなこと、……いや、心のどこかではもう覚悟もあったかもしれない。 「……いいよ」 僅かに空いた間は、珍しいなって。それ以上も以下もない。 両手が土で汚れていたから、服で雑に払い拭ってから右手を君に差し出した。 畑仕事や森の探索で、ゴツゴツした荒れ気味の手だ。 お世辞にも綺麗と言えないような。 もしかしたら、ささくれた指先に、キラキラと輝く赤色が見えたかもしれないけど。どうだろう。 君がどこまで見てるかによる。 (-99) rustyhoney 2022/07/21(Thu) 21:33:51 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ差し出された手に、こちらからも手を伸ばす。 輝く赤はきっと見えた。追求は、せずにいたけど。 拭わなくても良かったのに、とは思うものの口にはしない。 病人のように白い両手は、貴方の右手を覆うように重ねられて。 途端に。リディと、貴方の周りを舞う煌めきが現れるだろう。 それは癒しの光。気力や体力のみならず、怪我や病も治せるだけの。 …正しくは制御不可能で、その効果はとき様々だが。 今、貴方の手を綺麗に癒すだけの力は……もしかすると。 「……………ありがとう、ございます」 笑みの浮かぶ顔は多分、少しだけ色を変えた。 僅かに滲む冷や汗に、唇を噛み締めた。 (-102) sinorit 2022/07/21(Thu) 22:29:56 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ煌めく光。初めて見た。君に触れるのは初めてだ。 今治すものといえば、普段気にも留めない、ただの小さなささくれだったけれど。 自分のものとは全く違う、白く細く柔らかな手に包まれた途端、どこかふっと手元が楽になった、ような。 手に視線を下ろし。 そして君の顔に向け直す。 「……具合悪い?リディ。大丈夫?」 自分の手とか、どうでもいい。ただ苦しそうな君が気にかかる。 (-110) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 0:17:02 |
【墓】 骨頭 クローディオ畑のそばにずっといた。だから、庭から音がするのはすぐにわかった。 歩くのが少し難しい。ふわふわと浮いてしまいそうで。 そして向かった先、自分の死体と二人の姿を見る。 あぁ、そのスコップ、リディには大きいって。 指、痛めちゃうよ。折角綺麗な手なのに。 ユングだって、いいのに、俺重いだろ。 あぁでも、邪魔になるか、そんな身体でもきっと皮膚と肉は腐るものなぁ。 届かないと思っている。だから、思うだけ。離れた位置から二人を見て。 「……別に、いーのに」 君の発した謝罪の言葉に、思わずぽつりと声が出た。 (+7) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 0:23:23 |
【墓】 骨頭 クローディオ自分のそれを見る前か後か。 分からないけど、随分呑気な声が聞こえて、勢いよくそっちを向いた。 「フィラー!?」 なんで。 ……なんでって、そりゃ、答えは一つしかないんだろうが。 (+9) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 1:06:44 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ貴方の問いかけに、僅かに両手に力が込められた。 まだ。もう少しだけ、あと少しだけ。 好きな人達に触れることが出来ず。触れられることも出来ず。 ずっとそう過ごすのは、嫌だった。 少しして──ゆっくりと、貴方の手を離し。 「……、……ふふ、」 ようやく触れられた。本当はもっと、もっと。 それが出来ればよかったのに。 微笑みの後、 痛みに耐えるように 目を閉じた。足を動かせばふらつきそうで、動くこともままならないけど。 それでも満足そうにしているのは、きっと貴方にも分かる。 (-118) sinorit 2022/07/22(Fri) 1:07:20 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ手は、君の手の中のまま。 振り払おうともしないし、離せとも言わない。ただよく君の様子を窺っているだけ。 そして離れて、満足そうな様子を見て、どうしてもそれを咎めようとは思えなかった。 君が間違ったことをしたとも、思えなかった。 ふらふらの君を見るのは、あまりいい気分ではないけれど。 「……日陰で休んで、それから戻った方がいいよ。危ないから」 連れて行くよって言えないのが、歯痒い。とても。 (-121) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 1:27:30 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+16 ユングフラウ リーディエには聞こえないらしい。きっとそれが当たり前だ。 けれど、リーディエにだけは聞こえない方がいいだろう。きっともう一度辛い思いをさせる。 「そうだな」 一言。君の溢れる思いに、まず返したのはたった一言。 「死んだ人のために出来ることなんて何もないよ。 だから俺も、生きてるみんなのために動いたつもりだったよ」 少し長めに喋って、休む。長く沢山話すのは苦手だから。 「まぁ、そう。ユングのことはずるいなぁって思ったけど。 嘘はつくなよ、誰のためにもならないから。ワルゴがすごく怒ってたから、ちゃんと説明しろよ、手遅れになる前に」 君のためにも、家族のためにも。 生きていても死んでいても、あんまり変わらないかもしれない。だってほとんど動きも表情も分かりにくいクローディオだから。 「生きてる人のために、死んだ人ができることも、ないよ」 「でも、生きて。生きろ、ちゃんと前見て生きろ、俺が違うよってことだけユングには教えてあげるから」 はー、と息を吐く。こんなに喋ることなんてなかった。 死んでからの方が喋ることが多いとか、笑い話にもならない。そこでちょっと黙った。 (+17) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 2:08:54 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+22 フィラメント 「……それはそうなんだろうなぁ。だからこのザマだよ」 死んだって性質は変わりっこないみたいだ。お互い。 「夢なんてみても楽にはならないからね」 恐らく家族の中で最も現実的で夢がなくて、浪漫もないクローディオだ。 期待してないってことでもある。 「みんなそう思っただろうな。でも、殴りかかってくるくらいにはみんな夢見てられなかったんだ」 クローディオは、ずーっと、 「みんなこれからちゃんと生きられると思う? 解決して、ちゃんと寝て飯も食ってさ。ちゃんとおっきくなれるかな」 先の現実ばかりを見ている。 もう自分のこの先はなくとも。 (+23) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 3:03:15 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ当たり前に触れ合うことが出来ないのは、呪いのようで。 ずっと、ずっと……我慢してきた。 痛みを伴うから?……そうじゃない。 今のクロのように、心配をさせてしまうから。 咎められなかったことに安心した。 間違いだと言われなかったことにも。 「……………えぇ、」 へたり込む前に、ふらふらと後退して。 それで日陰に入って、その場に。 一度座ると、地面にくっついたように動けなくなった。 「クロ……ありがとう、」 我儘を聞いてくれて、嬉しかったの。 貴方の温もりを感じる、最初で最後の時。 (-127) sinorit 2022/07/22(Fri) 6:34:33 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ「どういたしまして」 やっぱり言葉は素っ気なくて。 でも、君を置いて何処かになんていけなくて。 君が動けるようになるまで、日陰にいる君を見下ろしていただろう。 ーーー見守って、なんて言い換えてもいいかもしれなかった。 そうして、最初で最後の時は、ゆっくりと過ぎていった。 (-139) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 16:26:44 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+24 ユングフラウ 「うん」 そうします、って素直に言うならそれ以上は言うことはない。 自分が死んだ引き金になったとか、そういうことを責めるつもりも咎めるつもりもなかった。 「さぁね。わかんない」 いるつもりだ。でも、ずっとかは分からない。 変な期待を持たせるわけにもいかない。だから先にすっぱりと。 「でも見届けるつもり」 そんなふうに付け足して。 あぁ、やっぱり重いよな、とか思いながら。 でも、しようと思ってここまで運んでくれたものを、やんなくていいよとはどうしても言えなくて。 ただ見送る。見送った。 離れた場所から、見ているだろう。 (+26) rustyhoney 2022/07/22(Fri) 16:33:10 |
【秘】 手探り ノル → 骨頭 クローディオ「……クロ?」 君の部屋を覗く。もちろん体はここにはないのだろう。 見回して、別の所探そうかな、と考えて……室内へ足を踏み入れて、ドアを閉じた。 どこで話したって君に聞こえるかは分からないし、話はできないので。 「あのね……タンジーは悪くないんだ。僕が騙して、クロのこと見たって言ったからだから、タンジーのことは許して」 ドアを閉めても声は潜めて。 返事がないから、何を言っても君から『嫌い』は返ってこないから、安心して好き勝手言うんだ。 「ユーのことも騙したの、ユーが犯人かもしれない誰かを庇いたかったのも本当で、あと……もうひとり」 許されてほしい人がもう一人。彼がこれから何をしても。 「これからやることも、僕が言ったからだから。死んだ後も仲良くして、一緒にいて、一人にしないで」 死んだ後があると思っているから。その後も家族が仲良くできないのは嫌だ、と思った。 あと、と考えて、俯いて、思いつくまま好き勝手話すだけ。 「……どうせクロに嫌われちゃうなら、もっと話せばよかったな」 「顔、あんなときじゃなくて見せてって言ってみたらよかった」 「駄目って言われたくなかったから……」 「あと、お腹いっぱい盗み食いとか……クロ、怒ることあるの?……」 つい質問の形にしてしまったのを最後に、口を閉ざす。 それでやっと部屋から出ていった。 君がここにいなければ、本当に誰にも聞かれなかった。 (-169) ko_nose8 2022/07/23(Sat) 1:51:26 |
【墓】 骨頭 クローディオ多分、フィラメントとの会話が一区切りついてから、のこと。 ふと、屋敷の窓を見上げた。そして、自分の部屋を見た。 「ちょっと、行ってくる」 この状態で、用事があることなんて滅多にないとは思うが。 言い残して自室へ向かう一幕があっただろう。 ドアに触れないもんだから、外から飛んで窓をすり抜けるしかなかっただろうが。 (+38) rustyhoney 2022/07/23(Sat) 2:22:57 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 手探り ノルクローディオの部屋は、図鑑や標本で溢れている。 図鑑は自然に纏わるものが多く、標本は鉱石やら虫やら小動物の骨やら。 つい最近、なんならクローディオが死んだ後にでも掃除されたかのように、目立つ部分は綺麗だ。 ベッドの上に、結晶が並べられて、布団をかけられている。一際大きな結晶が頭に当たる部分に集中して並べてあり、まるで人の形に整えようとしたようにも見えるだろう。 クローディオは、君が部屋にやってきてから、窓をすり抜けて部屋にやってきた。 当然君には分からないだろう。 話す言葉を聞いて、納得した。何を言っても声も聞こえないだろう。 「許すも何もさ、怒ってないから、許すものがない」 「でも、そっか、タンジーは俺のこと悪いって思ってるんだな。 怒ってないけど……本当のこと知らないままも……無理だよなぁ、きっと」 騙された、と知るときは辛いだろうな、と思った。 だとしても、何もできない。できないままでいて欲しい。 自分に何かできるときは、君らがこっちに来るときだから。 「……嫌ってねーよ」 「ノルが、俺のこと嫌いなんじゃなくて、よかったよ」 君の頭でも撫でたいんだけど、手はすり抜けて、全然触れないんだ。 部屋で、窓も閉め切ってるのに、少しだけひんやりした風が吹いた、気がするかもしれない。隙間風でもおかしくないけど。 「みんなが危ないことするときは、怒るかもな」 そうして、部屋から去るのを見送った。 君がいつ来ても、拒むものも叱るものも、嫌う者もここにはいない。 (-177) rustyhoney 2022/07/23(Sat) 3:00:28 |
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