人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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 「眠るなって言っただろ!」


  ぅわ


[ぎゃんぎゃん、男にしては甲高い声が降って来て、
驚いてばちんと目を覚ました。
眺めの睫毛のカーテンをしぱしぱ、開けて閉めて、
三度繰り返して、薄い腹筋を使って上半身を勢いよく起こした。

己を大声で叩き起こしたルームメイトの男は、
「お前のせいで寝坊しただろ」とぐちゃぐちゃ文句を言いながら全裸になって顔を洗って髪をセットして服を着てと大忙しで、もうこっちの顔を見もしない]


  ばーかばーか


[唇すら読まれないのをいい事に、悪態をつく。
深夜に厨房から戻って来たこのユージーンという男は、この屋敷の厨房で働く料理人。
数時間しか眠れないから起きれる自信がない、と、
先に眠っていた己の身体を揺さぶって、
目覚まし時計として起きておけとか言っていた。そういや。
はいはいわかったとか返事をした気がするが、記憶が曖昧だ。
不確実な手を取った男に、あまり同情する気は起きない]

[ぼりぼりと右手で頭を掻いていたが、
ユージーンが慌ただしく出ていった後、
寝間着を肩から落として、金属で出来た左手をくっつけた。

コレが変形して取れた時はどうしようかと思った。
……それも大分前の話だ。
間抜けに仲間内で喧嘩をして、山道を転がったんだったか、崖から落ちたんだったか。記憶が曖昧だが、
ともかく、助けてくれたのはこの館の人たちで、発見してくれたのはまだ若い、少女と言っていい年頃の彼女だった]


  おはようございます、お嬢様。


[屋敷内で出会えばにこやかに笑んで、はっきりと聞きやすい声で挨拶するのは礼儀であり、恩義を感じているからこそ。
頭を下げて上げてから、また口元には笑みを浮かべながら、まずは天気の話]


  今日もいいお天気ですね。


[それから彼女の顔色について言及してみる。
今日も白い肌に薄紅が発光していればお元気そうでよかったと言ってみるし、化粧で隠せない翳を湛えているなら、お身体の調子は大丈夫ですか?と聞いてみただろう。*]

― 少し昔の話 ―

[その日は昨夜から降り続けた雨が煩わしくて、団の誰もがピリピリしていた様に思う。

何年か振りに、日を掛けてアジトを移動していた一日で、
同じく山を越えようとしていた家族を襲った。
……ただ金目の物と食料を奪えれば十分と思っていたのは己だけだった様で。年端もいかない少女を捕まえ、
娘を取り戻そうと歯向かった父親らしき男を、仲間は容赦なく切り捨てた。
そこ迄しなくていいだろと思わず叫んで、団員の二人と口論になった。

「リフルはいつ迄も甘ちゃんだな」
「いい子ぶりっこは見飽きたわ」
「お嬢ちゃん、こいつこんな事言ってっけど、」

うるさいうるさい、と首を振ったが、
うるさいのはお前だ、と、柔らかい木の枝で束ねていた薄色の髪を掴まれた。

その後の事はあまり覚えていない。

多分、刺されはしなかった。
意識を取り戻した時に、身体に穴があいているとかはなかったので。

けれど殴られ蹴られ、義手がもげるくらいには
ボコボコにされたんだろう。
ぼろぼろのふらふらで迷い込んだ先は、どこかの庭だなんてはわからなかったけれど、手入れの行き届いた芝生が心地よかった。腹がグゥと鳴った。あれから何日経ったかも曖昧だったが、まだ腹が鳴る事には少し驚いた。
まだ生きる為に身体から音が出るのか。

もう、ここが気持ちいいじゃないか。
眠ってしまおう、ここで眠ってしまおう]


[そう目を閉じたのに、
また目を開く事になろうとは]
 

[目が覚めた後の事も、詳細に話せと言われても難しい。
ただ綺麗な女の人が傍に座っていて、施しを受けた。
何か、身の安全を保障される様な事を言われたり、
頭を撫でられた様な気もする。

夢かなと思ったけれど、
運ばれて来た美味しそうな食べ物を口に含めば、
切れていた口の中が痛かった。
喉と胃が驚いて咳き込んだ。

ゆっくり、ゆっくりと、生きる為のもので身体が満ちていって、気付けば頬が濡れていた。

他の事は大分曖昧だが、
というかどれかはマジで夢だったかもしれないが、
出された食事が、この世のものとは思えないほど美味しかった事だけ覚えているし、真実だ。ひどい空腹だったからそりゃそうなんだが、この時はとてもあたたかくて、嬉しくて、幸せで、ありがたかったんだ]

[だから回復後、恩返しをしたいと、
この館で働かせてくれと頼んだ。
自慢じゃないけれど、汚れ仕事なら得意だ。
ゴミ拾いでも虫退治でも屋根修理でも何でもやる、
と息巻いたが、渡されたのは仕立ての良さそうなシャツにおしゃれなリボンふたつにシワひとつないすらっとしたパンツで……

え?なんで?と間抜けな顔をしたものだ。

だってこんな訳のわからない奴を屋敷に入れて、
屋敷をふつうに歩かせて、
相部屋とはいえ寝床迄与えてくれるなんて。
人手不足だったのか?
この待遇を受けられるのは次期当主のあの女が口添えしてくれたのかもしれないが、まぁ自分が何でそんな事をしてもらえるかわからない。
うまく利用されているのかもしれないが、
どうせあの時野垂れ死ぬ命だったのだから、
今更どうなったって構わない、とも思っている。

ただ、このきれい過ぎる服と、
要求される品のある立ち振る舞いはちょっと窮屈だったりした。

まぁ従っちゃうんですけれど。**]

……あれ…ドアの枠で……懸垂してた…元気なお兄さん……ですか…?
お久しぶりです……

[ぎらぎらと照りつける太陽、砂埃の舞った地、
この国の様式とは違うような発展性の低い古びた住居の前に、
10代前半の表情の乏しい子供が立っている。
そちらに気付いたら、目に警戒の色を僅かに滲ませながら、
ぺこりと頭を下げて。

──日差しがあっても暑さを感じる事はなく、
空気は清浄そのもので、息苦しさを感じる事もない。
違和感を覚えるのは容易だろうか。
顔を上げて、一つゆっくりと瞬きすれば、
作った警戒の色は消え。]

……ごめんなさい…冗談です。
ここは月の届かない奥底。
貴方にとってはただの夢なのかもしれません。
何か、俺について知りたい事はありますか?

[あの時出会ったものとも、
それ以上に本来のものとも違うように、
怯えもない少年は話しかける。]

[質問があってもなくても、
暫くすると辺りには球体が幾つか現れた。
地面から吸い付いて離れない鈍色の重そうな球体と
ふわりと浮いていて空高くまで飛んでいきそうな淡色の球体。
少年は視線を落とし手慣れた様子で鈍色の球体を磨き始める。

試しに1つと少年は淡色の球体を彼の方へと押しやった。
触れた感触はなくも球体にぶつかったと認識した時、
『見る』『見ない』と文字が浮かび上がり、
見るを選択をすれば彼の脳内に別の光景を見せただろう。]*

 

[右胸と寸分たがわぬ角度で
         真一文字に貫いた。]*

 

―― 自室 ――

  お姉さま っ  
 ぁ……

 ……

[夢。
気がついてしまえば霧になって薄れていく夢を見ていた。
シーンは明るい中庭から
冷気を含んだ黒樫の天井に変わっている。
飛び起きればベッドの真ん中に1人残されていた。

顔が熱くて両手で頬をくるむ。
この手で大事な人の手を掴んでいた場面だけ覚えている。

マスカット色の瞳を透き通るまつげが縁取っていた人。
ふわふわのシャンパンの泡を揺らして暖かく笑って見せた人。

銀の髪と蒼い目のお姉さまとは別の人]


 ……どうして、今……


[またベッドに潜り直そうとしたけれど、
あの夢に戻されてもおかしくなりそうで、結局起きた。

眠っても解決しないのは知っていたけど、
昨日の今日でこの夢はひどい。
どんな顔で本人に会えばいいの?]


[ノックの音がして侍女が入ってくる。
朝食はいかが致しますか。
領主様が昼食を共にと仰っています。
本日のお召し物は?
書簡が届いております。

全部に、ええそうね、と答えて、レモン水を勧められた]

―― 食堂 ――

 あら、リフル。
 …おはようございます。
 ええ、いい天気ですね。

 私、お元気、かしら……?

[赤ワイン色のドレスに着替えて朝食に向かえば、
夢で逢った彼に出くわした
飛び上がるような真似はしなかったし、
変な顔でもないと思う。
顔が熱いのさえ引いていればいつも通りのはず。
鏡がないので目の前のリフルに聞き返してみた。
お元気に見えているのならいいのだけど]


[会食の部屋はお父様が使っているらしいので、
本日は使用人と同じ食堂に来ていた。
さすがに机は別に据えられている。]


 あの、つかぬことを聞きますが
 …………リフルは女の子じゃない、ですよね……?


[夢とは違うようにと、
ミルクティーとキッシュをお願いして、
サーブされるまで彼と立ち話。

まだ夢から抜けていない頭が、
不思議な思いつきをはじき出した。
そのまま口にするのもどうかと思うのだけれど、
すこぶる付きの美貌を持つ彼だもの、ないとは言い切れない。
……やっぱり無いかも。

こんな無駄話をしているから、
シャーリエ様とリフルの噂が立つのだ。
冷静に、普通に、使用人として接しなければ]


 ふう
 お酒でも飲みたい気分ですね


[って、ちらとリフルを見る。
話さなくちゃいけないことがあるとき、
ちらちらと彼を見るのは癖のようなものになっている]

[屋敷に噂が広まってしまう前に、
貴方には私から話したい。
ざわざわしてきた食堂では難しいし、
これからお仕事だから……]


 『知ってる?
  王国の末王子がいらっしゃるんですって』

 『何もない時期になんでまた……。
  お嬢様目当てかしら』

[食堂の窓際に集まる
メイド達のさえずりを聞いてしまって、
眉尻を下げてもう一度彼に耳打ちした。]

──淡色の球体1──

[そこは休憩所だろうか。
小綺麗だが仕事場の様にシンプルな場所。
マッチョな黒髪男に肩を組まれながら、雑誌を見ている無愛想な男がいた。
笑顔なマッチョは無愛想なのに慣れたようで、同僚か或いは友人に見えるか。
マッチョが今度出るボディビル大会のフリーポーズはどれが格好いいか聞いてるようだ。

パラパラとめくっていけば、薄色の髪、青い瞳の壮年の外国マッチョの前で手が止まり。
暫くじっと黙って見つめていた。
視線を奪われてる無愛想な男に、これがいいかなんて声がかけられ。]

…筋肉ありすぎじゃないか?

[そうかー?なんて笑い声とともに大会について話は進んでいく。
よく見れば、無愛想な男から吹き出しが飛び出て、
上半身のみ裸の貴方の姿も浮かんでいる。
カレンダーはつい1ヶ月前くらいを示していたか、
トマト乱痴気の交流後、少しばかり柔くなった男の日常の記憶。]*

 
[ぶちぶちぶち……ッ、と
 皮膚と乳腺とを裂き破る音が
 僕の体内と、針を持つ彼の指にだけ響いた。]



   
あぁああぁ……ッ!!




[左胸の先を灼熱に灼かれながら
 情けのない悲鳴をあげ
 両目と新たな傷口から泪を零す。]
 

 

   ……っう、く……っ、ぅぅ……っ


[意識を飛ばせたならどれだけ良かったか。
 鮮烈な左の苦痛に呻きを漏らしながら識る。

 人は案外気を失えないらしいこと。
 いま受けたものに比べたら、
 先に受けた右の痛みは少しだけ鈍くなっていること。]
 

 
[彼の言い分はまるでわからない。
 仕上げるだなんて――、
 醜さが増しただけじゃないか。]



   ……っまた、壊した……っひどい……っ
   っく、返す、って言ったのに……っ
   いったい、なにがしたいんだよ……っ
   も、離して……離してよ……帰して……っ

   これ以上、僕を、醜くしないで……っ!!



[嗚咽して、肺が上下し、
 左右の銀色に響くから、苦しみが増す。
 わかっているのに、涙と主張は止まらずに溢れた。]
 

 
[視界の中心、僕の命を握る彼の表情は
 ぼやけてしまってよく見えず。
 ぐちゃぐちゃだ。顔も、髪も、心も。**]
 

 
[思惑通り、無視出来なくなって
 青い瞳も形の良い唇も
 再び開かれ
 俺が為すことに強い反応を示す。

 静かで厳かな、ふたりだけの空間に
 悲痛な叫びは酷く反響した。

 それは、やはり
 自分が望んだことなのに
 望んだものと違う、と眉を顰める。
 込み上げてくる反発を
 押し止めることは出来なくて、]



   醜いとか言うな…!

   こんなに美しいのに
   何でお前には分からないんだ…ッ、

   ザルモクシスオオアゲハには
   盗むくらいに魅了されたくせに、何で、どうしてッ



[思い切りぶつける。]
 

 


   はだけたシャツの隙間から覗く色素の薄い肌、
   その透けるように真白なキャンバスを彩る紅の体液、
   針で留め置かれた両胸の尖りも、
   震える艷やかな唇も、
   宝石のような両目から止めどなく零れ落ちる泪も、
 

   全部、全部
   どうしようもないくらいに美しいだろうが、ッ


   なのに、これを理解出来ないなんて
 

   俺が
したいのは
   お前のその
歪んだ価値観
の方だ…!!



[息吐く暇も与えぬ勢いで捲し立てた。]*
 

[彼女と会ったのは食堂だった。
どちらかと言うと珍しい場かと思うが、ないではないので、いつも通りに挨拶をした。
上品な振舞いは苦手ではあるものの、盗賊団に居た頃から役立つと教えられていたものでもあり、この屋敷に来て数日という訳でもないので、小さな舞踏会くらいなら出ても恥ずかしくない姿を見せられていただろう。

寧ろ不安を感じさせたのは彼女の返答の方だ。
ちょっと落ち着くなく見えたし、
元気かどうか聞いてくるなんて、ご令嬢でなくとも首を傾げたくなる返しだった。
じろじろ顔を見るのは無礼だろうと思って、
背筋を伸ばしたまま、僅かに目を細めて、大雑把に判断した]


  ぅ──ん……
  
  ご自分で歩けて、喋れて、
  食欲があおりなのでしたら、
  元気と言って良いのではないでしょうか!


[深入りするつもりはもとよりなかったが、
さり気なくご主人を元気付けるのも使用人の務め、とは、
誰が言ったんだったか。
ここの家訓と合っているかは知らないが、ご主人は元気でないより元気である方が良いなんて、当然だろう]

[さて、少しは彼女の気を紛らせたか。
別段変わらなくともさして気に留めず、
少ない朝食のメニューを聞いた後、
つかぬ事を聞かれた。]


  ……はぁ、 いや、まぁ、
  男ですけど……


[彼女はもしかしたら寝惚けているのかもしれないと思ったが、人目のあるところでそんな大それた事は口が裂けても言えない。
女みたいな顔、とは団の連中にも散々言われたし、それで良くない思いもしたものだったが、彼女に同じ様な事を言われたって全然気にならない。
何だろう。悪意が見えないからだろうか。
寝惚けてるという可能性も捨ててないからかもしれないが]


 (朝っぱらから優雅なもんだなぁ。)


[ちらちらとこちらを窺いながら「お酒」と口にする彼女に、他意なくそう思ってしまう。もうかなり長い月日を過ごしたのに、彼女の癖に気付いていなかった。
だから不意に投げられた誘いが、
食堂の賑わいにところどころ打ち消される。

え?と聞き返す前に、
さわさわと彼女に関するお喋りが聞こえて来た。
彼女の顔色が変わったのを見て、
彼女本人にも聞こえたのだと理解した]

[けれど耳打ちが来るなんては理解していなかったから、
ぱち、と萌黄色の瞳を瞬かせた。

こんなに人が多い所でやめろよな、とは思う。
噂されんのウゼーーーとかも思う。

彼女と居るのが嫌な訳では決してないのだが、
いかんせん立場が違い過ぎるし外野がやかまし過ぎる。

でも、従っちゃうんである己は、
微笑んで頷く以外の選択肢を持たない。
ずるいよな、お嬢様って]


  ……かしこまりました。
 
  本日は午後は銀食器を拭いておりますので、
  いつでもお呼び下さいませ。


[軽く頭を下げてそう告げると、食事の用意ができたと彼女が呼ばれて、この場は別れる事になるだろう。

食器拭きはまぁ替えの利く仕事だ、抜けても問題がなかった。
それから、先程のお誘いも「どっか連れてけ」という内容だと、遅れて理解した]

[街を歩き、知り、情報を集めるのが己の主な仕事。
だから己に声が掛かったのかもしれない……いや、
彼女は何かと話し掛けて来たり、茶に誘って来たりしている……
寧ろ順序が逆か?と思わせる。

外の方が確かに気兼ねなく話せる訳だから良いんだが、
お嬢様が夜、使用人とおでかけってのは良いのか??
従っちゃうんであっていいのか?

誰かに相談したかったが、朝食の席に居たのは噂好きな奴だったりお喋りな奴だったりで、ロクなのが居なかった。
だから一人で悶々悩んで悩んで、

………悩んだ朝食の味は、例えるなら豪華な雲の様なそれ。
雲食べた事ないけど。**]

[彼が盗賊出身だとは聴いたのだったか。

彼が上の者に敬語を使う様に違和感を覚えなかったし、
義手という、はいてくのろじーを手に着けているのだから、
訳あり貴族さんかしら、などと思っていたこともある。

働きたいと言われたときだって、
人手は足りてます、と断りかけたくらいだ。
領地にいない仕事、
他国のスパイを頼むには信頼が足りていなかったし、
スパイは一度国を離れるとなかなか帰ってこないもの]

[ニンジャだって街道に菓子屋を開いて、
その土地の諜報をしていた、と習った。
黒ずくめの頭巾は髪の毛をまとめるキャップなのだと。
遠い土地のことを知って賢くなった気がした。
それはどうでもいいとして]

[彼の希望をいろいろ聞いてみて、
街の情報をもってきてもらうことになったのも、
いつでも連れ戻せること、
逃げられても損害が少ないこと、
他国の高貴な人なら人質に取れるという理由で説得した。
本音は、死なれては寝覚めが悪すぎるのだけだったけど。

その日は疲れてお酒を飲んだところまでしか覚えていない]

[最初のいきさつはともかく。
今はフランクに話すリフルという人を知っている。
平民なんだなとも分かる。
――だって猫を被るのに慣れていない様だもの。

シャーリエの庭に入ってきた侵入者さんだけど、
庭の席が空いていたものだから、座ってもらった。
怪我人として世話している間に捨てるのが忍びなくなった。
市民生活について話してみたら
知らないことばかりで楽しかった。

色んなことを教えてくれたお姉さまの代わり?


そういう関係なのだ。

運命とか偶然とか捨て猫とか、そんな縁の人]