人狼物語 三日月国


215 灰色うさぎと紫うさぎの雨宿り

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【人】 オルテイシア

―― 雨の夜 ――

[電車が止まる程の雨が降った日。
 
 閉店作業が終わる間、待っていたクローゼットに
 少しずつスタッフの人影が戻ってくる。

 彼らも、彼女らも、
 これから交通機関を使って帰らなければならないだろう。
 早々に帰り支度をする人たちに、
 気をつけてくださいね。と、一言声をかけながら。
 送り出したり、少しだけやりとりを交わしたりして。

 やがて、彼が戻ってきたなら。]


  おつかれさまでした、基依さん。


[彼の姿が見えるなり、ぴょこんと立ち上がって。
 飼いならされたうさぎみたいに駆け寄っていく。]
(1) 2023/06/20(Tue) 1:06:46

【人】 オルテイシア

[彼が最後だったのか、その後に人は続かなかった。
 長く勤めているからか、
 締めの業務を任されていることは多いのかも知れない。

 また少し人が減っていって、
 店長は、事務作業にデスクの方へと消えていく。

 ロッカー近くのバックヤードで。
 もう誰も残っていないのなら、傍に寄った。

 彼が着替えるのなら待つつもりで。
 なんとなく、傍に寄りたくなったのは、
 さっき向けられた視線の嫉妬を
 受けてしまったからかもしれない。]
(2) 2023/06/20(Tue) 1:07:06

【人】 オルテイシア

[誰かが使っているロッカーに寄りかかりながら、
 小さく溜息をついてしまう。]


  ……基依さんって、やっぱり、
  モテるんですね。


[こんな話を本人にするのは、
 煙たがられるかもしれないけれど。

 さっきのもやもやがうまく消化できなくて。
 ついそんな言葉を、零した。**]
(3) 2023/06/20(Tue) 1:07:38
オルテイシアは、メモを貼った。
(a1) 2023/06/20(Tue) 17:40:18

オルテイシアは、メモを貼った。
(a3) 2023/06/20(Tue) 22:12:23

[力んでしまった身体を解すように、囁く声は。
 やっぱり優しくて、甘くて、とろけるみたいで、
 甘いデザートのような声に、うっとりとした。]


  ……わ、たしも、 
すき、

  ふ、 ぁ、ぁッ、 ぁぁぁッ……、
 

[微かに笑うみたいに息を吐けば、
 その隙を狙っていたかのように腰を押し進められて。
 ふる、と身体が震え、腰が引けても。
 捕らわれたままの腰は彼と密着していく。
 
 熱い等身が、ゆっくりと媚肉を掻き分けてくる。]

【人】 オルテイシア

[謝罪の言葉には、全然。と首を振る。
 待つつもりで来たのだから気遣う必要はない。
 それに待っている間も、彼のことを想えるから。

 職場の先輩として振る舞う彼の姿は、
 少し学生時代を思い出す。
 あの頃から面倒見が良かったけれど、
 言葉の選び方や、振る舞いが今は大人の男性で
 ふとした瞬間にギャップを感じて、どきりとする。

 電話から漏れ聞こえる彼の会話を聴きながら、
 明日はお店が休みになるのだと知って、
 週末が重なってよかったとほんのちょっぴり、
 得をしてしまった気分を味わった。

 だから、今日は帰りが遅くなろうとも、
 明日ゆっくり彼と過ごせる時間を堪能できる。]
(7) 2023/06/21(Wed) 22:26:46

【人】 オルテイシア

[傍に寄り添えば、汗の匂いを気にする彼が笑う。
 気にしていないとまた首を揺らした。

 微かに纏う彼の匂いも、好きだと言ったら、
 引かれてしまうだろうか。

 着替えの邪魔をしないようにしながらも。
 脱いだシャツの下、晒された肌はしっかりと
 彼の筋肉が浮き出ていて、何度も目にしているのに
 未だに心臓が跳ねるのはどうにかしたい。

 よく来ているというさっきのお客様。
 躱していたということは一度だけじゃないのだろう。
 自身への態度は特に気にはしてないけれど。
 声を掛けるということは、チャンスの種を
 ずっと心の隙に抱えているということでもある。]
(8) 2023/06/21(Wed) 22:26:57

【人】 オルテイシア

[ロッカーの内側に向けていた身体が、不意に。
 くるりとこちらを向いた。
 
 こつんと痛くない程度に額が触れ合って、
 甘えるみたいに、前髪が擦り合わされる。

 開かれたままのボタンに気づいて、]


  ……もう、


[咎める口調には甘さが滲む。
 詰めた距離のまま、両手を腰元に伸ばして。
 下から高さを合わせるようにボタンを一つ一つ。
 ゆっくりと留めていく。]
(9) 2023/06/21(Wed) 22:27:13

【人】 オルテイシア

[鍛えられた腰を隠して、心臓を通り過ぎて。
 胸から、順に首筋へ。

 最後の一つを、留めるかどうしようか、迷って。
 そっと高い位置にある彼の眼を見上げる。]


  ……基依さんにとっても、大事なお客様だから
  わがままは言いたくないです、けど。


  ……余所見、しちゃ、や、ですよ?


[踵を上げれば、レインブーツがキュ、と音を立てる。
 
 拗ねるみたいに尖らせた、唇で。
 ちゅ、と彼の唇の端に、唇を押し当てた。*]
(10) 2023/06/21(Wed) 22:27:39

【人】 オルテイシア

[料理が好きで、人と接することが好きで。
 名前にうさぎがついていたからこの店を選んだ貴方。
 きっとそれは彼が知らないうちに、
 自らの手で手繰り寄せたものなのだろう。

 大切にしているお店で、仕事だから。
 尊重したいし、邪魔にはなりたくない。
 今の仕事を楽しんでいる彼を応援していたい。

 彼の以前の彼女の話は、彼が久しぶりに
 カウンターキッチンに立つことを望んだ
 あの日に少し耳にした程度だけど。

 傷が残るほどに愛していた人に
 独り残され傷ついた彼を知っているからこそ、
 大切にしたいと思うのに。

 隣りにいるだけでいいと思っていたはずなのに、
 彼といるとどんどん欲深くなってしまう。
(14) 2023/06/21(Wed) 23:54:10

【人】 オルテイシア

[第一ボタンは結局、留めずに緩ませたまま。
 見上げた表情がくしゃりと歪めば、
 少年の頃の面影が強くなった。

 その顔で、恋人にしか言わない台詞を口にする。
 呼び方も変わった、低くなった声で。]


  ……うん。


[彼がそう言ってくれるから、束縛はしたくない。
 信じてもいい言葉に救われると共に。
 いつでも彼の視線を集められるままで居たい。]
(15) 2023/06/21(Wed) 23:54:27

【人】 オルテイシア

[キスを許してくれたのに、こら、と窘める声に
 首を竦めて小さくを舌を出した。]


  はぁい。
  ……あっ、お風呂沸かしたままなんです。

  一緒に……、って、もうっ。


[そこまで言葉を続けて、ほんのりと頬を染めた。
 一緒に入ったことがないわけじゃないけど。
 窘める癖にそんなことを言うから、
 見上げた目尻が染まったまま、薄く睨んでしまう。

 身支度を終えた彼に促され、店長に挨拶を告げてから
 薄暗くなった店内を抜けていく。

 傘は一応、二つ持ってきたけれど。
 彼の荷物が増えるなら、傘を刺す役割は必要だよね?
 と、くっついて帰る言い訳にして。*]
(16) 2023/06/21(Wed) 23:54:47
[そうして床に足形を残しながらキッチンに行き、
取り急ぎのものを片付けてからクシャミをする。
これは早く温まらないと風邪を引きそうだ。]


 パンツまで濡れてんなこれ。


[脱いだものをポイポイ直接洗濯機に放り込んでから
バスルームの扉を開ける。
紫亜は一度身体を清めた後だから、もう湯舟にいただろうか?
早く温まりたいところだが、卯田は先にソープで洗って
それから湯舟へと。]



 は〜〜〜〜〜〜〜やっと人心地ついた。
 ホントありがとな、紫亜。
 助かったよ。


[近づくと湯がばしゃりと音を立てる。
抱き締めて、目を合わせ、額をくっつけた。

目を細めながら唇を触れさせる。
キスの時、こうして目を閉じる振りをして
時々紫亜の表情を堪能している。*]

【人】 オルテイシア

[人生に回り道があったとしても、
 誤りはないと思っている。

 私と誰かの出会いも、
 彼と誰かの出会いも、

 きっと、今に辿り着くものだから。

 自身が選んできた道を悔やむことも、
 彼が望んだ道を否定することもしたくない。
 
 「もう少し早ければ」、そう思う分だけ。
 これからを一緒に過ごしていければいい。

 初めてを彼以外に捧げてしまったことも、
 受け入れてくれた彼が、初めて身体を重ねた後に
 小さく零した言葉を噛み締めたように。

 これからは「貴方だけ」をたくさん捧げていきたい。]
(21) 2023/06/22(Thu) 21:37:18

【人】 オルテイシア

[お風呂上がりとはいえ髪に埋もれた鼻先で
 匂いを確かめられるのは少し恥ずかしい。]


  ひゃ、ッ……嗅いじゃだめ、ですっ!

  ……綺麗にはしてきましたけど、
  なんだか、恥ずかしい……、



[距離感は慣れてきたとはいえ、不意打ちに弱い。
 湿気った髪はお風呂上がりの気配を消しきれていない。

 お気に入りのシャンプーを使って、
 匂いが評判のボディミルクを今日も念入りに
 肌に塗り込んできたけれど。

 二回目の誘いを仄めかされたなら、]
(22) 2023/06/22(Thu) 21:37:40

【人】 オルテイシア



  …………う、ん、


[塗ったばかりのボディミルクは、
 すぐに落としてしまうことになりそう。]
(23) 2023/06/22(Thu) 21:37:59

【人】 オルテイシア

[店長の傍にフーくんの姿がまだあることに
 気づいたら、あれ、と少し違和感を感じた。
 少し纏う空気が、他のスタッフさんたちとは
 違うような気がしたから。

 彼には手を振るだけ振って、
 軒先で彼の手元に気づいたら、傘と袋を入れ替える。]


  これだけ降ってたら、意味ないかもですけど。


[ふふ、と笑いながら使わない傘は手首に掛けて。
 彼が差した傘の中に身体を寄せる。
 濡れてしまうから、と言い訳にして。
 彼の腕にくっついて、少し急ぎ足で家に向かった。]
(24) 2023/06/22(Thu) 21:38:34

【人】 オルテイシア

[家に向かっている間も雨足は強くなる一方で。
 雨だけではなく風も強かったから、
 服の色が深くなるぐらいに結局濡れてしまった。]


  わ、基依さんも右肩びしょびしょ。
  タオル先に持ってきますね。

  お風呂はそれから!


[すぐにお風呂に入るけれど、水気は散らした方がいい。
 お店からのお裾分けは彼に任せて、
 彼の着替えを鞄から抜き出した後、洗面所に走る。

 仕事汚れ着はすぐに洗濯籠に放り込んで、
 スポーツタオルを手に彼の元に急ぎ、
 短めの髪にタオルを掛けた。]
(25) 2023/06/22(Thu) 21:38:53

【人】 オルテイシア

 
  着替えも出しておきますねっ。


[着替えといっても夜半だから下着と寝間着になる。
 どちらも洗面所に備え付けてあるタンスに
 締まってあるからそう時間は掛からない。

 支度する間も雨とお風呂上がりで冷え込んだ身体が、
 ぶるりと震えて、両手で身体を抑え込んだ。
 着替えたばかりの着替えも、びしょ濡れの下着も、
 籠に放り込んで、進められた通りにお風呂に飛び込む。

 雨で濡れた身体をシャワーで軽く洗い流してから、
 湯船にちゃぷんと、浸かれば無意識に溜息が洩れた。]
(26) 2023/06/22(Thu) 21:40:05
 
  あったかぁい……、


[ほぅ、ともう一度。安堵の声が零れる。
 広い湯船の中で両手を伸ばして、ぱしゃりと肩に
 お湯をかけていれば、少し遅れて脱衣所に彼の姿が見えた。

 遅れてバスルームに入って来た彼に、
 くすくすと笑いながら。
 大丈夫ですか?と、心配の声を投げかけつつ、
 浴槽から彼が身体を洗うのを横目に眺め。

 彼が身体を洗い終えたなら少し端に避けて、
 彼の入るスペースを作る。]

[疲労が抜けて、寛ぎの声に変わる様子に、
 よかった、と呟きを洩らした後。]


  遅くまでおつかれさまでした。
  明日、おやすみになってよかったですね。

  朝まで降るみたいですし。


[腕を引き寄せられ、身体を彼の股の間に移動したら、
 ぴとりと触れ合う額に湿気った髪が張り付いた。

 どちらともなく近づいた唇が、ちゅと音を立てて。]


  ……ン、ぅ……


[触れ合わせるだけのキスだけでも、心地よくて。
 瞼を下ろせば、温かさで蕩けていくみたいに。
 甘い声を漏らして、唇の柔らかさを味わって。]


 
  ふふっ、……ここ、まだ泡が残ってる。


[薄っすらと眼を開いたら、
 耳の上に残った白い名残が目に留まって、指で掬う。*]

――風呂場――

[甲斐甲斐しく準備を手伝ってくれたおかげで、
風呂に入るまでの煩わしい段階をかなり飛ばせた。
本当によくできた恋人だ。

早く触れ合いたくて急いで全身を洗ったから、
洗い残しにも気づかないまま。]


 ……、シナモンの味、


[唇を甘噛みするじゃれつくようなキスでも
快感に慣れた紫亜は甘く息をする。

体温を上げるのは湯の温度だけではない。]



 急な休みだけど
 どっか行けるような天気じゃなし、
 久々に一日中だらだらするか。


[週末だから稼ぎ時ではあるのだが、
仕入れに納得がいかない状態で開けるのは
店のポリシー的にもよろしくない。

これを機に、恋人とずっといちゃいちゃするというのも
正しい週末の過ごし方というものかもしれない。]



 ん、くすぐった、
 残ってた?しくじったな……


[くすぐったさは快感の手前だと紫亜に教えたのは自分だ。
物知りの男はすぐに快感の糸口を見つけ出し、
クスクスと笑いながらくちづける。
舌を捻じ込みながら、両手で湯の中の膨らみを包み込んだ。
既に中心の蕾が固いのを掌ですりすりと摩擦する。*]

【人】 オルテイシア

[彼の一言でその先を想像して身体が、
 淡く期待に震えるぐらいに育ってしまったこと。

 そういう風に教え込んだ彼にならば、
 睨んだ瞳に欲が滲んでいたのは伝わっていたかも。

 一緒にお風呂に入ることが、
 ただそれだけで済まないことは知っている。
 
 返事に躊躇いの色を乗せても、
 お腹の奥がきゅんと疼いたような気がした。
(28) 2023/06/22(Thu) 23:02:06
[……そんな気持ち悦さを覚えてしまった身体だから。

 水気を含んだキスの隙間、彼が作ってくれた
 りんごジュースの名残りを指摘されても、
 甘く笑って、自ら唇を押し付けるくらいには、
 積極的に求めるようにもなれた。]


  …………りんごの味は?


[もっと、とねだる代わりに違う味も調べて欲しいと、
 薄く唇を開いて、彼を誘う。]


  週末に基依さんがお休みできることないから、
  ……ちょっと嬉しい、です。

  おうちで何しよう……?


[少し甘えるみたいに本音を零す。
 休みが合わないのは元からの話ではあるけれど。
 不意に被ったお休み、いざだらだらするとなれば、
 逆に何をして良いのかも分からなくて、
 小首を傾げて、彼の返事を待ちながら。]

[水気を含んだ手で触れたから小さな泡はすぐに消えていく。
 くすぐったいと零す彼につられて笑って。]

 
  ふふっ、かわい、


[格好いい印象ばかりだった彼の可愛い部分を見つけて、
 戯れのような口づけを繰り返していれば。]


  ぁ、ンっ、 ふッ……ぅ、
  んんッ、……ン、んッ


[厚い舌が割り入ってきて口腔を犯す。
 料理をする彼の手が、今は下準備をするみたいに。
 掌で反応し始めている尖りを何度も往復して。

 ぴくと身体を揺れれば湯がちゃぷんと波打つ。
 甘い喘ぎは彼の口腔の中に吸い込まれていく。*]



[ジュースに使ったスパイスの味を指摘すれば、
もっとよく調べろとばかり質問が返る。

初めてキスを交わした時には
ただぼうっと熱に浮かされていただけだったのに、
欲張りを覚えた恋人は何時だって
卯田を夢中にさせる。]


 紫亜のほっぺたはりんごみたいに赤いけどな、


[揶揄するように頬を撫でる。
血色が戻っているのは喜ばしいことだ。
このまま風邪を引かなければ良いのだが。]