人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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[自分なりの言葉は彼に受け止められたようだ。
素直なのはいいらしい、なるほど、素直さなら褒められたことがある、と謎に胸を張りつつ。
そんなものです、と頷いて、礼の言葉は保留されたらしいのにむっと不満そうにしたものの、それ以上は言わなかった。]

 十分かどうか判断するのは一緒に居るほうでしょー!

[落ちてきたときのことは別に良い。
あれは事故で、彼はひとりで真っ裸を謳歌していただけだ。
いや水浴びとか湖を泳いでいたとかかもしれないけど。]

 ……ありがと……ございます。

[おそるおそる振り返ったらちゃんと前を閉めてくれていたので、真っ赤になった顔でお礼を言ったのだった。

この人がこういうのに大雑把なのか。
それともどの世界も含めこんな感じが普通なのか。
雅空兄ぃは下着一枚で寝たりもしていなかったし、と。
幼馴染を自然と基準として育ってきたため、その辺が曖昧なのだが、あまり自覚はなかったりする。]

[その後は一緒にテントを整え、ほんのり甘さを感じるお茶をもらいながら、この世界の話を聞いた。
彼の言葉を借りるなら自分にとってはこれがお伽噺だ。

初めは真剣な表情ではあったものの、イマイチ実感が湧かず、一生懸命想像しようとするが故にふわふわしてきて、むむむと眉を寄せた表情に変わっていくのだった。]

 元の世界でそういう話を聞いたら、ロマンたっぷりね!ってワクワクしちゃうんだろうけど……現実的に考えると、移動が大変そうだし、危険と隣り合わせなんだなぁ……。

[飛行機からの落下と思われていたのも納得である。
質問といえばありすぎて逆にピンポイントでは出てこない有様だったので、今はまだいい、と首を横に振る。]


 ん、分かりました。

[行き先については任せるしかない。
自分は何も知らないし、何よりあのお姉さんの信じている人がアスルなのだから、彼の言うとおりにするべきと思えた。]

 アスルさんは、あのお姉さんのことに詳しいんだ。
 
[まぁ少なくとも知り合いなのは確実として。
関係性は読み取りきれないし、今なんでお姉さんだけあんな場所にいるのかも謎で、まだうまく問いにはならなかった。
そいつ、とアスルが表すせいで、名前も分からない。
聞いて悪いことはないと思うものの何か理由があるのかもしれず、一先ず今夜の内は止めておくことにする。]

[テントの中でひとり横たわる。
一緒に仰向けになってみた屋根裏のベッドよりやっぱり固い。

アスルは外で休んでくれた。
ふたりで狭いテントの中で寝たいとは言いにくいが、此方が外で休むと反対しても止められてはいただろう。
だから今夜はお言葉に甘えることにした。

くるりと身体を丸め、雅空兄ぃ、と呼んだ。

寝息は聞こえない。顔を上げても窓はなく、その向こうの窓も当然なく、朝寝坊しても起こしてはもらえない。

ちゃんと帰れるのかな。また、絶対会えるよね。
お母さん、友達、先生、――――。]

 あ、そっか……。

[そういえば、ピアスは片方を幼馴染に渡したままだ。
触れても何もない耳たぶに小さく息を吐く。]


[そんなに煽らないで。ねだらないで。
なけなしの自制心が消え失せる。
自分の方が年下のせいか、きっと性への欲望が強くて、重くて。
異なる幸運で彼と思いが通じ合ったあの時も、それまで叩き込まれていたマナーを忘れて彼の身体を貪った。
あの時のように逆らえないほどの慾を感じてしまう。
なんとか抑えようとしても、要の言葉がそれを簡単に壊していく。

先ほどとは違う感触が、自分の肉棒を包んでいく。柔らかくで暖かくてどこかみずみずしい。
彼が欲しがる奥に自分のものを納めよう。そんな殊勝なことを考えていたのに、小悪魔な恋人はとんでもないことをおっしゃり無理な体勢で身体を動かそうとしだした]




あぶな……っ


 …………?


[慌ててその身体を支えようとしたら、きゅうっと引き絞るように中からも抱きしめられて。揺れてあふれたお湯がばしゃり、と浴槽の外にも流れでていく。

どこか傲慢な様相すらあった彼の雰囲気が唐突にがらりと変わる。
支配者の貌だった彼は唐突にその彩を変えて、唇に嚙みついてきた]


 ………っ

 もう……知らないからな…………っ


[もっとも、彼の本気の希望を断れるはずもないのだ。
こんな顔で彼からお願いされて、勝てるはずがない。
一番要を気持ちよくさせる存在は自分だ。そう自負しているなら彼の希望に添わない存在は必要ない。
指が沈み込むほどきつく彼の太腿を抱え上げて、そのまま水しぶきを高く跳ね上げながら、奥へと強く叩きつけた。
鍛えた男の身体が水面より上に現われる。湯で濡れて銀色に光る肌を独特のオレンジ色の照明が影を落として、いつもより精悍にみせるだろうか。
自分からも奪うように要の唇を奪い、噛みつくように口を開き喉奥に唾液を流し込む。
それと同時に激しく動かしだす。
あまり激しくすると彼の背中や後頭部が浴槽に擦れて痛むかもしれない。それが怖くて彼を抱きしめるようにして、代わりに自分の手の甲が緩衝するようにしたが]


 ……もっと、俺のことを奥に入れて……?


[彼が悦ぶことをしたい。
彼を抱きしめて自分の背中に腕を回させる。
背中に爪を立ててくれて構わない。自分の方に傷をつけられるのは本望だし男の勲章だ。
その代わり、とわずかに彼の唇に軽く口づけて淡い痕を残す。すぐに消えてしまうくらいの。

今までセーブしていたのがバカに思えるくらいの激しいセックス。
箍が外れればこんなものだと苦笑してしながら、彼の奥に熱を叩きつけた*]

 
 こんなことになるなら、……。

[大事な、大事なピアス。
これが着けたくて幼馴染に頼み込んだのだ。

銀と青。
そのふたつの色は自分の持つ色ではない。
誕生日色でも、運命の色でも、ラッキーカラーでもない。
選んだ理由は分かりやすくて、とても単純。

好きな……色だから。]

 どっか落としてたら許さないからね、雅空兄ぃ。
 ちゃんと持っておいてよ?

[ぶつくさ言っていたら元気が出てきた気がする。
ほんの少しだけでも、夜明けまでに眠れそうだった。]

[そうして翌朝。
そーっとテントから外を覗いたら、朝日に照らされる知らない世界が広がっていて、わぁ、と思わず歓声を上げていた。
駆けだしてくるくる走り回っているのを目撃されたら、気まずそうにしたあと、木の枝集めに集中したことだろう。
火をおこすのは任せてもらった。
少し驚いてもらえた気がして良い気分である。

乾パンとドライフルーツ、スープ。
野営と聞いて自分でも想像できるものだから、不満などはなく、ありがとうと受け取ってお腹を満たした。]

 はい、……なるほど、……うん。

[飛行機の説明を聞きながら頷く。
自分なりに考えた結果、準備体操もしておいた。]

 曲がるときは、そっか、バイクみたいな感じだ。
 じゃあ背中にしがみ付かせてもらいます。

[と言いつつ、練習も何もないのだ。
動きが鈍くなる可能性は十分すぎるほどあるのだけれど。
アスルの様子は飛ぶことに真摯で、昔自分が察してきたりもした嫌な思惑は何も感じさせず、こちらの警戒心も出会った当初から減っていくばかりだった。]


 はーい! 出発!

[こういうときは元気よく。
幼馴染とツーリングで遠出するときもこんな感じ。

ポンプを押しては引く様子を見守り、動くぞという合図で手すりにきつくしがみ付けば、飛行機が動き出す。
身体が後ろに押される感覚。
風が顔にぶつかり、長い髪が後ろに流される。
バイクと似ていて、でも決定的に違うのは浮いていること。
高度を増すごとに身体まで軽くなっていくような。

地面よりは不安定で、ふわふわしていて、でも人が作り操作しているエンジンの振動と固い手すりの感触がちゃんとある。]

 すごーい!

[きらきらと興奮に満ちた声が上がる。

小島の端は本当に絶壁で、この世界の常識を知らしめられる。
海の代わりに空がどこまでも広がる光景は不思議で、スキューバダイビングは出来ないな、と当たり前のことも思う。]


 って、真下はやっぱり少し怖いな。

[飛び立つ際の勢いで恐怖を忘れていたらしい。
安定してから言われたとおり手を離してみたのだが、好奇心で真下を覗き込んだら、一面の空のせいで逆に高さが分からずクラクラする羽目になった。
端っこに座るのはまだ怖いので、内側に寄って。
こんなに高度がありそうなのに穏やかで優しく頬を撫でる風に首を傾げていれば簡単に説明もしてもらえた。
不思議な力ってすごいんだなぁ、と思うしかない。]

 浮遊都市。すごいロマンの塊の単語。

[ぽつり。都市かぁ。
つまりアスル以外のこの世界の人々がいるのか、と考えると、ワクワクもするし妙に緊張もしてきてしまう。]

 本当に下には海がない……というか見えないんだね。
 大地は滅んでるんだっけ……。
 
[アスルは静かだったから。
その間は色んな景色を好きに眺め色んなことを考えていた。
時折アスルの様子を伺って、寂しげに眉を下げた。]


 ん? なに?

[すぐに敬語が抜けてしまう。
結構年上の相手なのに、と自分に言い聞かせつつ。

問いにはきょとんと目を瞬かせてから、ふふっと吹き出した。]

 そう、本当にそっくりな人がね、いるの。

 アスルさんよりは若くて、でも私よりは少し年上で、そんな髭もない代わりにもさい眼鏡かけてるんだけどね。
 
 私の幼馴染……って分かります?
 小さい頃からずーっと一緒に育ってきて、えっと、出会ったのが4歳くらいだったから……もう15年の付き合いかな。

 料理人目指してて、料理するときは本当に真面目で、コックコート着てるときはちょっと別人みたいで。
 でも結構子供っぽいところもあるから、私とよく言い合いしたりして……時々、むかつくけど、……まぁまぁ、優しい。

[時に早口に、時に言葉に悩みながら。
空を眺めながら語り、最後にちらりとアスルを見遣った。]

[欲しくて堪らないのだ。
彼の事が好きで堪らない。年下の彼相手に余裕な年上の恋人でいたいのに、身体が心が欲しがってしまう。彼が思うよりもきっと自分の方が欲望も執着も重い。普段は出さないものが、こうして溶けた瞬間に顔を出してしまう。危ない事だということも忘れ、欲しがって、無理な体勢で彼の肉棒を奥へと誘おうとしてしまった。それでもまだとりつくろえていたものは、支える手により霧散してしまう。

残ったのは、彼に抱かれたいと願う恋人の顔だけ。
唇に噛みついて、そうして願うのは彼の律動。鼓動、愛されたがりが顔を覗かせ、知らないという言葉に涙にぬれる目を瞬かせて、嬉しさを宿した。自分で動くより、自慰をするよりも彼が自分を気持ちよくさせてくれる。

きつく抱えられた太腿、とともに湯舟が揺れる]

[やっぱり似てる。別人なのに。
幼馴染は今ここにいないのに。胸がぎゅっとした。]
 
 アスルさんが若い頃は、もっと似てたんだろうなぁ。

[おじさんって意味じゃないですよ、と悪戯猫のように。*]



 ……ぁ っ …あああ


[そうして与えられる強い衝動に声が上がり。
浴室一杯に響く淫靡な啼きは、満ちる事に喜んでいて飢えた男の上半身を見つめて、微笑んだ。笑みを浮かべた唇がすぐに嬌声へと変わる。男前だと見惚れたのも一瞬、すぐに襲う唇に思考も奪われ、喘ぎ。快感を受け止めて善がるばかりになる。落とされた唾液が音を吸っていく。

此方を気遣うように抱きしめながら
激しく動かす彼で一杯になって染まった。
優しさを見せる手の甲に気づく余裕もなく、ただ。彼の言葉に肯き、奥へ入れようと頑張るように内側を開いて]

 ……奥ッん ぁ。
    こ……ぅ やん な?


[こうしたら、いける。と
導かれるまま背に腕を回し尋ねた。
彼の逸物が媚肉に誘われて、奥の方へと入り込むのがわかる。彼が入りやすいように自分でも体勢を変えて、そのたびに擦れ、達してばかりいる逸物から白濁に似た液体を零した。快感が強くなるほど、支える手は彼の背に食い込み。
傷をきっとつけてしまう。

唇にとわずかばかり残る痕をおいかけ。
息をして、キスをして、湯ではなく彼に染まって]


 ……っ ぁ 達也っ んん!!!


[苦笑を目の端に捉え。
薄く笑えばたたきつけられる熱とともにのぞけり。ぎゅっと掴んで、奥でびくびくと果てれば、手はちゃぷんと湯に落ちていく。満たされた事に嬉しそうなすり寄りを見せて]



 ……はぁ …好きやで


[堪忍な。と小さく笑い。
濡れた手で頬をなぞり。満ちた場所、腹部をゆっくりと撫でて、此処が暖かいねん。と悪戯を成功させた子どものような無邪気さと、妖艶さを含ませた*]

片連理 “椿”は、メモを貼った。
(a0) 2023/03/07(Tue) 0:24:37

[朝からくるくる走り回るミツキの姿を見て目覚めたアスルは、飛ぶ前も体を動かし元気な様子であった。
飛んでみても怖がるでもなくその状況に感動をしている様子すら見えて、この分なら大丈夫かな。と安堵したり本当に全く違うところから来たのだな。という実感を得たりする。]

 ロマンの塊か。
 そっちからみたらここの世界が御伽噺なんだろうなぁ

 でも、まだ見ぬ外界へってのにロマンを感じるのは同じだけどな。
 隣の都市にいくのも一苦労なおかげでどれだけの都市があってどんな発展してるかもわからないからな。

 これから行くところなんか最初見たときは驚いたぞ。広すぎる湖のおかげで水の上に丸太を繋いでできてる都市ができてる。大地は人のためじゃなくて畑や森林のためにある感じだったな。

[外界とが遠い分だけ知らないことが多く文明などの発展もどこか個性的だ。
そういう意味でのロマンならあるぞ。といいつつも、流石に不慣れなようでペルラほどリラックスせずにいる様子のミツキを一瞬振り返って確認すれば顔の向きは前へと戻す。]

 もしかしたら霧の下にあるのかもしれないけどな。
 ただ確認のしようがないからわからずじまい。って感じだ。

[海も浮いていない大地もこの世界では遠いものであるのは間違いなかった。海とかはどんなものか聞いてみるのもいいが、先に気に合ったのは別のことだったので今度にしよう。]

 幼馴染ならわかるぞ。にしても、眼鏡かけてとか色々違いがあるわりに兄と想像したってことは、そんなそっくりなんだな。

[自分にそっくりな男がペルラとそっくりな珠月
年齢もミツキの幼馴染は自分より若く。そしてミツキもペルラの若い頃によく似ているだなんて、似たような境遇に内心で苦笑しつつ、だからかミツキの見た目以外にも何かしてやらないとなという気持ちにさせる。

悪戯にいう姿は懐かしく、そんな姿の"彼女"からしたら、おじさんといわれてもあまり違和感はないな。などと思いつつ。]

 ……好きなのか?

[良いことも悪いこともよく見てるから言えることを考えながらいうミツキをみて静かに笑いながら口にした*]



 …………。

 ……………………。

[時が止まったかのように声が出なくなった。
さっきまであんなに饒舌に語れたのに、胸が詰まったように。
静かに笑いながら尋ねる男の姿は幼馴染に似ている。
でも、はるかに大人の雰囲気と、さまざまなものを味わい乗り越えてきたかのような気配を漂わせていた。

幼馴染が年を経たら、彼のようになるのだろうか。
不思議とそんな考えは浮かばなかった。

幼馴染は。幼馴染だからだ。
自分の中の雅空は雅空だから、誰かのように、はないのだ。]


 …………ずるい。

[俯いたまま、数十秒。
呻くようにそう呟く。

顔を上げたなら、林檎のように真っ赤に染まっていただろう。
口元を抑えて視線が合わせられずそっぽを向く。
今は幼馴染に似た顔は直視できない。]

 ずるい! その顔で聞いてくるの、反則だからっ!

[此処は異世界で、アスルは雅空に会うことはないだろう。
だから気持ちがバレても問題ない――いや、なくはない。
ばか、ばか、ここまであんなに隠して、気付いていないことにして、何でもない顔が出来ていたのに。

あああ、とまた頭を抱えてしゃがみ込んだ。
子供っぽく丸くなるのである。*]

 いや、反則っていわれても…な…っ…ははっ…!

[あまりにもあまりに素直な反応をするミツキをみて、ペルラと似ているのにちっとも違う反応な姿についつい笑ってしまう。乙女心的には酷かったかもしれないが、その反応が答えになってしまっているじゃないかと、明確な返事までは求めない]

 すまんすまん。ちゃんと帰るための手伝いはするから許してくれ。

 ぁあ、あれだ。それもロマンってやつだよ。そういう相手がいるところに帰るためにがんばる。そのお手伝いっていうほうが悪くないだろとかな。

[謝罪をしているが、明らかに気のないというかおざなりな謝罪だ。理由もとってつけたような理由のようで、実際とってつけた理由である。]

 ……ま、他人にあれこれいうもんじゃねぇが、後悔しないようにしないとな…

[ただ、最後だけは実感がこもるように、静かな呟きを零したが丸くなっていたミツキに届いていたかどうかは知らない**]

  “狼”は近しい者から喰らうといいます。
  そう言い伝えられるほどに、衝動に抗った者は少なかったのね。
  だから貴方の選んだ道はたぶん正しい。その場所を、守りたいのなら。……だけど


[そこまで言って、椿は悲しげに眉を顰めた。]

  
  ひとつところに留まる限り、その所業はいつか知れます。どこで見たとか、だれといたとか、いつは不在だったとか……そういうものが、積み重なるの。そしていつか誰かが、結びつけてしまう。


[友達や、仲間という存在は椿にはわからなかったが、一箇所に長く留まるのが危険だということはよく知っている。どんなに気をつけていても、いつしか噂は立ってしまうのだ。]


  だから、その時に貴方が、絶望しないといいと願います。


[どうあるべきかは彼自身が決めること。力になりたくても、楓の願いまではどうすることもできないし、その願いはあまりにも彼の性質とは噛み合わない。かといって、無関係な人を死に至らしめてまで守りたかったその場所を諦めろなどとも言えず、椿には精々彼の平穏を願うことしかできなかった。]**

[いや、今のオレでも目のやり場とか諸々困るんだが?

極力見ないようにとは思っても視界の端には肌色がちらつくし、膝裏や背中に回した腕に触れる感触と熱に触れた箇所から熱が灯っていくのがわかる。

ベッドルームへと何とか辿り着いた時には顔が熱いし、心臓はうるさいしで柚樹の使っていたベッドに下ろせばすぐに布団をかけてやって離れた方がいい、とは思ったのだけど。]

 ……柚樹、

[ベッドに下ろしたそのままの形、覆い被さるように顔を寄せて、声をかけたら反応はあったろうか。

唇を重ねると、晒された肌に指を滑らせて、胸元から腹部を通って下腹を辿った。

口元から頬、こめかみに唇を落とせば甘く耳を食む。

内腿を、つ、となぞると脚の間に触れた辺りには、目を覚ますだろうか。]


 ───犯してもいいの?

[この問いかけをして実行したことはないけれど、目を覚ますようならそんな不穏な問いかけをしてしまったし、反応がないようならそっと布団をかけるつもりだけど。

オレ自体は昨日と地続きだから、何もせずに一緒の布団で寝た記憶もあれば、裸を見たり触れたりした時点でいろいろ燻る熱もあるわけで、さすがに柚樹が悪いとは思う。]**


 むとーは、私がよってると思ってる……。
 よってない、よー?

[そんな口調で言い出すあたり、完璧に酔ってるということに私は気付かない。

温泉行きたかったのに、むとーに止められた 、 むとーがわるい、いろいろわるい……なんて考えながら、それでも後片付けはいくらかしたよ?

お皿、はこんだ。缶、すてた。私、えらい。
洗ってはなかったから、そこは、ごめん。]
 


 んぅ…………?

[ゆずき、って優しい声と、背に回ったあたたかい腕と。

あ、そういえば私、寒かった……と状況も解らないまま、ぬくもりに身体と顔を擦り寄せる。

ふわりと持ち上げられた感覚は、記憶にはほとんどないものの、なんでかよく知るもので。
慣れた風に武藤の服をきゅ、と握りしめた。]

 ん…………む、とー……?

[ああ、ここ、ベッド。
私、どこに居たのかな。

すみませんお手数かけましたありがとう……と、ふにゃふにゃ得体の知れないことを言いながら目を薄く開く。

うん、武藤だ。武藤。うさんくさい偽物じゃなく。本物の。

よかったねえ、頬を緩めながら、身体の線を辿る指のくすぐったさに、私はくすくす笑ってた。]