人狼物語 三日月国


69 【R18RP】乾いた風の向こうへ

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

[メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ

視点:

全て表示


【人】 宵闇 ヴェレス

[ 寝坊というにはまだ夜も明けていない。日頃の、日頃といっても自分の住処に来ている時しか知らないが、日頃の彼の起床時間よりは随分と早い。]

 無理をしなくていいよ。

[ 重ねて言ったが、振り切るように彼は寝台を下りてしまった>>51。自分も釣られて身を起こす。
 元々は昼日中の予定は兎も角として、夕方近くに王宮周りを散策しようと彼が考えていたものを、自分が朝早くとした勘違いを彼が合わせてくれた形だ。自分こそ何一つ準備をしていないのだから、後を追うように毛足の長い絨毯に足を下ろした。]
(66) 2021/04/21(Wed) 22:48:32
[ 今は眠いと言うよりも、泣いたせいか頭の奥がぼんやりと重い。明け方の今は問題ないが、流石に昼方、熱射の中を動くのは厳しいのではないかと思う。
 眠気を我慢せずともいいとのダンテの気遣いに、恐らく甘えてしまうことになりそうだ。
 抱き締める腕が甘く温かく心地良く、このままもう一度寝台に潜ってしまおうと誘い掛けるのを堪え、寝台を出る。

 窓からまだ陽の登りきらない街を眺め、そのまま浴室に向かうと思ったダンテが、長椅子で着替えを解く自分の傍へ身を屈めたのではずみで見上げる。目が合うと、謎掛けめいた言葉が落ちた。

 答えは待たされることなく、彼が唇を寄せるのと、目覚めの口吻の許可を問うのとどちらが早かったか自分からは判然としない。どちらでも、先に目を瞑った自分が待ち詫びていたようで、唇が触れる感触に羞恥を覚える。]

 おはよう。

[ 彼が型通りの挨拶をするから、何でもないことのように平静のなりで挨拶を返す。彼がどんな顔をしていたか、見られたら良かったのに。]*


[ 嗚呼、やはり。
  責めるような、縋るような声が、
  澱んだ空気をひりつかせる。

  いい年をして、彼女の言いたいことが
  わからないはずもなかった。
  けれど、どうしようもないではないか。
  あの主のもとにいる限り。
  そうして己の飼い主は彼女の父なのだから。


  アウドラにと彼女の父親が選んだ相手が
  どんな人間か、そんなことは
  どうでも良かった。
  ただ、彼女を大切にしてくれるなら。
  彼女が幸せなら、それで良かったのだ。 ]
 


[ 自分自身に言い聞かせるように
  ぽそりと呟いて
  こちらを見ることも
  別れの挨拶もないまま去っていく姿。

  翻るドレスの裾はいつもと変わらないはずなのに、
  やけに重く、いつまでもその場に残像が残るよう。

  まるで幼子が、母親の衣服の袖を握りしめて
  引っ張って離さないような。

  そんなふうにそのゆうるりと揺れる
  柔らかな生地を、白い指ごと掴んで
  引き留めることが出来れば

  どんなに、と─── ]
 

【人】 宵闇 ヴェレス

[ 女性の身支度は慣れていない為多少手間取る。裾のドレープがきいたワンピースに袖を通すが、膝下で布が揺れ、下肢に風が通る感触が落ち着かない。
 化粧と言っても、軽く肌に粉をはたき、目元や唇に色を乗せる程度だ。

 それでも支度の終わった自分を見て、彼が満悦そうに笑うので>>53、それなりに甲斐はあったのかと思う。

 出掛けて見たが、王宮まで足を伸ばすつもりは彼はないらしい。夜明けまであまり時間がない為か。
 今は宿として使っていても、元は由緒があるのだろう古城であるから、華美とまではいかないが、中庭は充分鑑賞に耐えられるだけ整えられ、散策路が整備されている。

 また、外から城を見上げれば複雑な空中回廊と、独特の窓枠の意匠や、装飾として飾られた色彩々のパネルが美しい。]

 城の中なら、陽もあまり射さないし大丈夫かも。

[ 陽が高くなれば城の中を見て回るのもよいかもしれない。
 散策路を一周りし、元の場所へと戻ってくれば挽きたてのコーヒーの香りが迎えた。カフェがもう開いていたのだ。朝食も提供する為か、随分と早い時間から開店している。
 同じ宿の泊り客だろうか、既に席に着く姿もあった。

 木陰が陽射しを遮るテラスの片隅に席を取る。乾燥した土地柄だが、元のこの城の主の趣味か緑が多く、朝露の為空気も幾らか湿り気を帯びている。

 コーヒーサイフォンとは別に、露店の様に様々な果物が盛られている一角がある。好きな果実を選ぶとその場で絞りジュースにしてくれるそうだ。]**
(67) 2021/04/21(Wed) 23:03:41

[ 彼女が幸せならそれで良いと思っていた。
  意思を無視して諸々の事情のみで与えられた
  婚姻であっても、その全てが
  不幸というわけでもないだろう。

  けれど、彼女は。
  自身の足で、自身の手で、
  掴みたかったのではないだろうか。
  そんなことをふと思う。

  その相手が己だったと自惚れて良いなら、
  えらく泥濘んだ道を選んだものだと
  苦い笑みも浮かんだ。 

  同時に、何もかも与えたつもりで、
  何もかもを奪い、全てのことから彼女を
  ひとりにする彼女の父親に、
  今まで以上の怒りを感じた。 ]
 

 *

[ なぁお、と鈴を転がすような声がする。
  目を閉じたままの頬にざらざらとした鈍い痛み。
  ゆっくり持ち上げる瞼が重い。
  こつん、と滑らかな毛皮に包まれた
  小さな頭が擦り寄せられたのがわかった。]


   ………… ピヤール。


[ 希少な宝石よりずっと煌びやかに輝く
  エメラルドグリーンの瞳。

  ふ、と息を吐いて、久しぶりだね、と
  声を掛けた。 ]
 

【人】 第11皇子 ハールーン


[返事がない。今日は留守なのだろうか。しばしその場で待ってしまった。]


 ……居ないっぽい、かな……
 

[約束の時間が迫ってくるのもあってか、自分の緊張を感じる。ここへ来るのにこんなに迷うつもりじゃなかったし、何より迷う様な場所でもなかった。実に予想外の出来事だ。手に入れるつもりでいた物もアテが外れて余裕が無くなってる自分を感じた。]


(……大丈夫。今日は俺の味方しかあの家には居ないから。)


[味方しか、と言っても明確に自分に害を与え無いと言えるのはアンタルだけだが、幸い2,4番目の兄たちは不在と聞いている。
幸か不幸か、あの頃からぐっと皇子の数は減った。]

 (2、3、4、6、12、16……から二人いないんだ、4人。そのうち成人して居ない弟達が2人……うん、大丈夫。過剰反応も良くない、よね)


 行こうか。また後で来よう!


[そうしてあの家へと向かうだろう。遠くはない場所だけれど、歩く気は無かった。じわじわと断頭台に赴くよりは一気に決めたい。そんな感じ。]

                
.
(68) 2021/04/21(Wed) 23:06:12

   ……君のご主人は、元気かい?


[ 訛りのように重い腕を動かして頭を撫でる。
  身体中の傷と痛みで、起き上がることは諦めた。

  喉もとをそっと掻いてやろうとした時、
  美しい首輪に結ばれたものに気付く。

  両手をどうにか伸ばし、首輪から外そうとした。
  がたがたと震える両手で、
  それが傷つかないように外すのは
  存外に苦心したが、優秀な配達猫は自慢げに
  じっと座って喉を鳴らしていてくれた。]
 


[ 別れの言葉。

  今まで幾度となくここで会い、
  けれど聞いたことのなかった、
   
Au revoir

  さよなら───


  ぎり、と唇を噛み締めた。
  このままでは、きっと。 ]
 


[ がり、と音を立てて、歯で薬指の皮膚を破く。
  ぷつぷつと湧き上がる赤い滴を、
  そのまま己の唇に塗った。

  ここには返事を返すためのペンも、紙もない。
  感謝を、もしくは朧な愛を告げるための
  花も、宝石も。
  言葉すら、届かない。

  ならば。

  その手紙の隅に、そっと唇を押し付けた。

  血の赤が、唇の形に咲く花のように
  見えただろうか。 ]
 

【人】 仕立て屋 アルフレド

[昼間は基本的に工房に居る。
先日はただの道楽の延長で個人事業主故の急なお休みになったある。]

お、客か……?

[一人で切り盛りしている故の工夫ーースミスシルバーとドアに彫られているが、そこに仕掛けをしている。
ドアを叩く反応があれば、ドアを開ける反応があれば工房や炊事中でも気づけるインターホンのような仕掛けである。]
(69) 2021/04/21(Wed) 23:10:30

   ─── ピヤール、ありがとう。
   返事を書いたんだ。
   また、お使いを頼める?


[ 乾いたことを確認して、
  もとのようにピヤールの首輪に手紙を結んだ。

  届かなかったら、それはそれで良いのだ、と。

  なぁお、とピヤールの声が凛と響く。
  良い子、と頭を撫でれば、
  また、目の前に暗幕が張った。 ]**
 

【人】 仕立て屋 アルフレド

>>60その名前は最近聞いたぞ。
早いじゃないか、開いてるぜ。

…あら、すれ違ったか?
何処からでも声を返せるようにしねーといけねぇな。

[どうやらとまぁ反応があったが、出遅れた。
主に生理現象のせいとしておく。
>>68離れていく足音が聞こえたような気がした。]
(70) 2021/04/21(Wed) 23:15:42

【人】 第11皇子の従者 ダレン

>>68主が「行こう」と言ったほんの一瞬後、>>70扉の向こうから声が聞こえた。
 ダレンのほうが扉に近かった分、足を止めやすかったかもしれない]


  すまない、他にも用があって。
  出直してくる。


[扉の向こうに届くよう声を投げて、主の元に歩み寄る。
 本宅へ向かうのも魔法具でだろうか。お菓子の袋を持ち直して、主と共に移動するだろう]**
(71) 2021/04/21(Wed) 23:24:40

【人】 第11皇子 ハールーン


[緊張が勝っていたか──いや、そうでなくとも自分は鈍い、>>70の気配には気づかず性急に陣を開いてしまっていた。臨機応変がきかない自分の代わりに対応してくれたダレンに、感謝を告げる。

そうして本宅の屋敷手前まで転送されれば、タイミングを同じくしてアンタルが現れる。]


 『よォ!ハールーン!昨日ぶりだな?

  お帰り……とは言われたくねぇか。』


[まぁでもお帰り!と豪快に頭を撫でられ、ダレンと挨拶を交わした兄は、自らが立っている陣の中へ自分達を招いた。
そこに足を踏み入れたその一瞬後には、見覚えのある敷地内だ。

白を基調としたこの建物は、光をよく反射して明るい。そして天井が高い。一階も二階も等しく高い。通路は風通しの良い造りで、庭で舞う噴水らがほどよく空気を潤してくれている。水の音が、心地良い。この噴水を2階の自室から眺めているのが好きだった。

あの頃充分に背の高かった樹木は、更に伸びていて。二階も3分の1が隠れるほどになっているのではないだろうか。

アンタルの案内を受け、ついていく。恐らく招かれるのは2階にある広間だ。]

                
.
(72) 2021/04/21(Wed) 23:31:47

【人】 第11皇子 ハールーン



 『今日は帰るのか?
  お前の自室、今朝方アーイシャが来て掃除して
  行ってたぜ? 泊まって行ったらどうだァ?
  ダレンくんは隣の客間を使やぁ良いだろうしな』


[アーイシャという自分の乳母は、自分が別宅に引き籠ってからも定期的に本宅の部屋を整えてくれていた。

もう帰らないと言っているのに、そうされるのが昔は嫌だった。責められているようで。]


  ううん、帰るよ。
  俺はもう、ここに住む資格はないんだから……
  ありがとう。


 『──そんな難しく考えなくたって良ンだぜよ
  家族なんだから。』


[──『家族』

その言葉は、この家ではとても重く響いた。

命の取り合いをするのが家族なのだろうか。そんな捻くれた思いが浮かぶ位には心にのしかかったままの、あの日々を感じる。
そうなのだ、ここに来ると終わってくれない何かがある。]*

                
.
(73) 2021/04/21(Wed) 23:35:38

【人】 仕立て屋 アルフレド

>>71いや、待たせて悪かった。すまない。
いつでも待ってるぜ。

[ドアの内から声を出して、気配が消える頃にため息をついた。]

へぇぁ……やっぱ何とかしねーとなぁ。せーり現象、でなくても最近魔法のアクセとか製作中だと気付かないことあるんだよなぁ。対策考えないと信用に関わっちまう。

金が浮いた分はそこに充てるべきなんだろーが、如何せん店番のあてか無くてなぁ……雇えねぇなら、作るとか、いや費用がなぁ………

[カウンターに座ってもうひとつクソデカため息をついた。]
(74) 2021/04/21(Wed) 23:39:42

 そう?かなあ ふふ、

[ 格好悪いことはなかったと言ってもらえたが、いつも回りくどいことばかりしているような気がするのだが。それも大事な時にばかりだ。
 
 見送りをしてくれると言ってくれていたのに、変に気遣ってしまったのと、別れ際が寂しいなんて考えて一人で列車に乗ろうとしたこと。]

 たしかに

[ 伺うような言い方だったが、見栄っ張りと言われたならしっくりきてしまって同意を返す。いつでも格好良いと思われたい、彼の前でみっともないところを見せたくない。なのに反作用することばかりだ。

 自分のことなんて特筆するようなことも無いと思うのに、ヴィは宝物でも見たような目で聞いてくれる。それで、いつか自分の故郷にもきて欲しいなんて思うようになった。]



 ……

[ ダンテが悪いのだからと、いっそうぐしぐしと涙を拭うような仕草をするから、可愛いのと愛おしいのと、自分の至らないのともうないまぜで泣けてくるところに

 泣かないでと、ヴィが少し身じろぎをして腕を伸ばすと彼の冷たい手のひらが頰に触れた。多分泣き笑いっていうんだろうか、自分の顔はそんな表情を作ったと思う。*]

[ 一緒に二度寝しようなんて言われたら抗えなかった気がするし魅力的すぎてそんな候補は今は知らなくてよかった。

 おはようとバカみたいに口づけのあと呟いて。]

 君からは?

[ 自分の声はどんな風に聞こえたんだろう。触れたい、触れて欲しい。自分では平素のつもりだったが恥ずかしそうだったろうか、声はかすれてしまってはいなかったか。

 そんなことを考えながらも、今の自分の思考を占めるのは
 この宝石みたいな緑色の瞳が閉じられた瞼の向こうにあって、目を開く瞬間を見逃したくないとかそんな。*]

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 浴室から現れたヴィは裾のドレープが豊かなワンピース姿で>>67
 日除けは彼の皮膚が日光に晒されないよう腕を覆うくらいに長いのだが、膝上くらいのワンピースの裾とひらひらと相まってすごく可愛らしい。
 
 可愛いと思わず口にしてしまったがヴィの表情から何と思っているかは読み取れずにいる。と言うより彼についての何かの形容詞を自分が述べて彼が反応を返すことはあまり無いから自己満足だ。]

 うん、せっかく良いホテルに泊まれたから
 寝るだけだともったいないし!

 家族旅行をするとさ、いつも外で遊びすぎてホテルを散策することなんてできなくて

[ 自国の習慣として学習機会を得るために子女が修道院に放り込まれるというのはありふれたことで。長期休暇として自宅に帰る期間もそれなりにあった。
 
 そんな過去が子供の頃の思い出として残っているから子供じみたことを言う。
 中庭から上を見上げれば空中回廊とこの地域の意匠だろう独特の窓枠や色とりどりのパネルが見える。
 
 宿泊客に解放されている場所もあるだろうからヴィと見に行けるならきっと楽しい。]
(75) 2021/04/22(Thu) 2:07:47

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 中庭をしばらく散策して、戻った頃には客に朝食を提供できるようにだろう早い時間からカフェが営業を始めている。
 
 自分たちと同じようなことを考えたかは知らないがすでにまばらに飛び飛びだが客の姿がある。朝早くの空気はすごく心地よい。]


 すごいね、目の前で絞ってくれるんだって。

[ ヴィの視線が彩り賑やかな一角に目がいっている様で、そんなことを言う。自分は昨日少し食べすぎたような気がするから今朝は控えようなんて考えていたのも歩いたらもう忘れた。

 こちらでは朝の定番だという>>29ムサビーブというのが気になる。全粒粉と粉ミルクふくらし粉塩。パンケーキのようなものだが食事になる味付けのようだ。
 甘くしてもいいみたいだが、自分はそれは避けておく。

 ジュースを絞ってもらってあとからコーヒーも欲しいなとか、そんなことを考えていた。**]
(76) 2021/04/22(Thu) 2:16:23
[ それから、ヴィは眠たそうにしてはいないかと、様子を伺い。]

 一度部屋に戻る?
 そういえばシャワーをつかいたいし

[ 朝食を終えた頃にはそう提案してみる。シャワーなんてのは割とこじつけだ。自分が楽しげにしているから、空中回廊や上階のほうにも彼が付き合おうとしてくれそうな気がするから。**]

【人】 中隊長 アーサー



 [一向に振り向く気配も、
  向こう側に靡く仕草も見せない姿に
  そっと耳打ちをして真に背を任せる。>>65


  背後以外のどの方角から襲撃を受けても
  迎撃出来る様剣の構えだけは解かぬ儘、
  ひそりと意識を集中させ始めた。

  薄く、微かに何かの言語を呟きながら
  まずはこの場にいる全員の居場所を把握し
  一つ一つ狙いを定めていく。

  剣の刀身が薄らと、しかし着実に
  何かの印の様に赤い色を帯びていく。]

 
(77) 2021/04/22(Thu) 5:02:43


 [男とその同僚の話す内容に
  乾いた笑いを零しそうに成るのを止めて。
  余程信頼をされている様な気がして、
  これはうっかりした事は出来ないなと
  駒手先が迷う思いに駆られる。

  さて、彼の手を煩わせる事になるかは
  明日に吹く風しか分からない、が、]

 

【人】 中隊長 アーサー



 [これが終わったら
  また飯屋に連れて行ってやろう、
  信用の言葉にはそう返して。>>64

  駒を執り、
  終わりの手をその背の後ろで打ち始める。]*

 
(78) 2021/04/22(Thu) 5:05:28

【人】 傭兵団長 ダイゴ

 『国を守る責はない…?
 戦う人間としての誇りすら失ったのかしら!』


 我々は傭兵だ。跪くものはもういない。
 お前一人が抱きたい誇りならば、
 そいつらから一人分の金を受け取ってからにしろ!!

[背の龍から耳打ちを受け取ってすぐ、>>77、唐突に苛烈になる軋轢。はて、と。改めて想起する。そもそも彼女と――全ての団員と仲良くしたことなどあっただろうか。

王の事は稚い頃に崇拝と執着をないまぜにして、陶酔しきって、傭兵団として自立していくにつれ忘れてしまったと思っていたのだが、どうも、同じように忘れたもののようには感じられなかった。

受け流しに長けていたのも、不和によるものだったのだろうか。>>0:27今となってはもうわからない。罅は大きくなってしまった。

鼠に続いて距離を詰めて来る残党の位置を頭の中で数えて、それでも足は真っ直ぐ動き出す。]
(79) 2021/04/22(Thu) 6:41:15

【人】 傭兵団長 ダイゴ

[衝突した時のネネの力が全力で無いとすぐにわかった。鍔迫り合いに持ち込んでその場に自分をとどめておくのが狙いなのだろう。手の内がわかっていても再び視界を潰す為に雷を落とす他無かった。

剣を中心に光の玉がボンッ、と生まれる。二人に近づいていた数人の足が止まった。すぐさま光の中から虎が現れ、止めた足の内の一人の脛を仕留める。
つまりそれは鼠から一度背いたということ。彼女は先程アーサーにしたときのように跳躍し、高度ある場所から剣を振り下ろさんとした。

わかって背を向けたので、すぐさま屈んで頭の位置をずらし、すぐさま下から突き上げるよう蹴りを放つ。振り下ろすための手首に正確に当て、バランスを崩させる。

剣の目くらましは通用しない――試した事は無かったが、理論上は可能だったので、己の誇りであるそれを脱ぎ捨て鼠に投げつけた。]
(80) 2021/04/22(Thu) 6:41:29

【人】 傭兵団長 ダイゴ

[瞬間、剣ではなく"軍帽"に雷が落ちる。]

  『なっ……!?』


[普段の手を捨て、捻った手法を使う事を奴の好きな遊びでななんといったか。自分が好む遊びのそれでは「何が金に成ったっていい」、と返す所なのだが。

さすがのネネも反応出来なかったらしい。目を隠したのと同時に、もう一人、反対側にいた輩へ剣を宛がう。痺れて落とした武器を取って、すぐに投げて、発光させる。

先程よりも明滅頻度を高くし、その度に場所を変える。アーサーに近づけさせないのと同時に、自身の身をも隠す。狭い路地である事がよけいに自分の立場を有利にした。壁を蹴り、塀に隠れ、視界から外れきってから攻撃を行う。

思惑どおりなら――数を無駄に減らす必要はない。必要なのは、数に耐えきれる程の持久力だけだ。]**
(81) 2021/04/22(Thu) 6:42:03