人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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【人】 田中 天美

[外に置かれた冷蔵庫から、釣りに必要なものを手早く用意していく。コテージの中の設備や冷蔵庫の品揃えにも言えたことだが、とかくここは贅沢だ。
 それは家具が上質だとか一級の品が並ぶといった高級さではなく、欲しいと望むものの大抵が過不足なく揃う充実さの方だ。基準は人それぞれ異なるだろうが、少なくとも自分たちにとっては贅沢と言えるだけある。
 惜しむらくは、と笑みを浮かべ]

 どんだけ物が揃っとっても海までは持ってこれんなあ。

[性分としては海釣りがしたかったのだろうが無いものは仕方がない。引越し先の条件に海が近いことも入れてもいいかもしれんな、と話しつつ荷詰めを手伝う。
 うにりと蠢く生餌のみみずが仕舞われていく。あれもかつては餌だったはずだが、流石にとうの昔に実感は無くなっている。化生と成ったのさえ深江と出会うよりも遥か前の話、ただの狐として野山を生きた時代など霞の如くに曖昧だった。あるいは、この“狐生”の半分を優に超える年月を共に過ごしてきた連れとの記憶が上書いてしまったのかもしれないが]
(44) 2023/03/10(Fri) 3:46:33

【人】 田中 天美

[川に着いてから二人分の準備を済ませ、まずはざっと見て回って良さそうな場所を見繕う。狐のなりで魚を捕るなら水の流れがゆっくりな瀬で狙うのが手頃だろうが、一応今回は釣果で競うつもりなので別所を探す。
 飛沫散る流れ込みの近くか、それとも底が抉れて出来たような淵か。暫し悩んで選んだ場所は、岩場の傍の落ち込みだ]

 よっし。

[大小様々ゴロゴロした岩を眺め、その内で平たく物が置けそうなものを見繕うとひょいと乗った。一足先に淵の辺りに陣取って始めている深江を追いかけるように仕掛けるも、やはり先に当たったのはあちらでしっかり逃さず釣り上げる。離れていてもわかるどや顔に少し声を張った]
(45) 2023/03/10(Fri) 3:46:46

【人】 田中 天美


 ふーん、すぐ追いつくからの!

[まだ始めも始め、勝負はまだまだこれからと気合を入れ直した。その後最初の当たりはみみずが食い千切られたが、この大きさを噛むのだから今のはでかいはずだ。先よりも餌を小さくしてかかりを待つ。
 あちらが二匹目を釣った頃にようやっと一匹が掛かる。ペースを指摘されたなら釣り上げたばかりのそれを見せ]

 サイズは勝っとるがあ〜!

[などと言い合いながら、しかし多くはのんびりと川釣りの時間を過ごす。釣果は(15)1d50と言ったところか。結果がどうあれ最後には二人の腹に収まるのだから、なんとも無駄のない勝負だ]
(46) 2023/03/10(Fri) 3:47:05

【人】 田中 天美

[コテージに帰り、釣った魚を捌く手付きに淀みはない。氷締めされたものの鱗を取り、腹を割いてわたを取り出し血合いを洗って、少し大ぶりの魚は頭を落としてぱっぱと卸していく。

 深江はもちろん漁師としての腕前もあるだろうが、自分も気付けば引けを取らない程度に魚を扱えているあたり、単純に数をこなしたが故の技術だろう。生の魚を丸齧りで食ったり、ぶつ切りにして口に放り込む時代はとっくに卒業したのだ。どうしたってこっちの方が旨いのだし。

 ウッドデッキにはバーベキューコンロだけでなく串焼きの台も付いていた。そのまま炙るも良しホイルで包んで焼いてもよし、串を打って塩を振った王道の焼き魚も楽しめる。
 当然、冷蔵庫の中に眠らせていた肉を引っ張り出さない訳もない]

 いやあ、試しに出してみたが絶対こんな食えんわ。

[折角だからと色々取り出して皿に盛ったのだが、所詮二人分の一食。こんなにいらんなと顔を見合わせ、からから笑ってちょっと調整した]
(47) 2023/03/10(Fri) 3:47:43

【人】 田中 天美

[それでも大層なご馳走には変わりない。皮目香ばしく化粧塩のきれいな焼き魚に、パリパリになるまで炙った食欲そそる香りの骨付きソーセージに齧り付き、ホイルで焼いた魚のほろりとした食感に舌鼓を打つ。じゅうじゅうと音鳴らし、鼻腔擽る匂い立ち上らせる肉にタレかけ、塩かけ、一緒に酒でも呷ればもう、申し分ない]

 深江ぇ、次何飲む〜?

[空いたグラスを見かければ少し緩んだ口調で問う。キンと冷えたビールなら冷蔵庫だし、冷やの酒ならここに持ってきている。
 向かいで笑う男より一回りか二回りは酒に弱い狐は、勝負に負けたこともすっかり忘れたように、常よりけらけらと笑い声を上げながら楽しげに酒を注ぎ、自分のグラスにも足す。
 結果として、飯が食い終わる頃には半分以上寝かかる羽目にもなるが、そんな日があったっていいだろうと気にした様子もなく、片付けも程々にして寝床に連れてけと体重の全てを預けただろう]*
(48) 2023/03/10(Fri) 3:48:29
田中 天美は、メモを貼った。
(a11) 2023/03/10(Fri) 4:01:23

【人】 天原 珠月

[儀式を行う夜がやってくる。
三日月は昼間の青い空にも見える月で、夕暮れ時には姿を明るくしていき、藍色の空にはくっきりと浮かんでいた。]

 ガク、服を乾かしておいてくれてありがとう。
 この衣装、ワンピースを頂いていくわね。

[ここに来たときの巫女装束。
考えた結果、完全には着替えなかった。
ガクが用意してくれた小花柄の、あの世界の花畑を思わせたワンピースに、青に銀のきらめくローブを重ねた。
自分には巫女であった過去があるけれど、もう今はただのペルラであるという意志の形だった。
ワンピースのポケットには丁寧に書き連ねられたメモに、ちゃっかり傍らにはお菓子の包みまで。>>43

静かな湖畔の桟橋へとふたりで向かう。
広い湖であるし、近くに人の気配はちょうどなかった。

街灯が湖面を照らしている。
風のない夜だった。
波ひとつ立っておらず、水面は鏡のようだ。
昼間の太陽の下とは違う静けさと底の見えない恐ろしさがあるけれど、潜った経験がそれを和らげるだろう。]
(49) 2023/03/10(Fri) 4:01:43

【人】 天原 珠月


 ガク、あの耳飾りをあなたの手の中に。

[祈ってくれとは言わない。
ガクならば何も頼まずともミツキを願うと知っている。]

 今から儀式を始めるわ。
 ……絶対に、成功させましょう。

[目を見合わせれば、笑い合えただろうか。
決意に満ちた視線が交わっただろうか。]
(50) 2023/03/10(Fri) 4:02:02

【人】 天原 珠月

[桟橋に膝をつき、湖面へと手を差し伸べて。
音もなく水へと浸して温度を通い合わせる。
そうして引き上げた両手を組むと、瞼を伏せ、ここまでの想いをすべて音に乗せるようにして、細くも途切れぬ響きで。

巫女時代とはまったく違う、願いの詩を紡いでいく。

いつしか銀に近づいた長い髪が、三日月と踊る星たちの輝きを吸い込んだかのように淡く光を帯びる。
満ちて外へ溢れ出す力に、瞼を薄く開ければ、風を待ち望む空色の瞳がきらめいていた。]


 どうか、会わせて。


[湖から、パシャン、と音が響いた。
真珠が落ちたような、涙が落ちたような、誰かの意志が働いたかのような、誰かが足を踏み出したかのような音。

そうして次に音もなく波紋が広がり、煌めく光が水面に散った後には、灯籠が浮かぶようにふわふわと灯がともっていく。
優しくあたたかな光だった。
熱く消えない光でもあった。
それらは自分だけでなく、ガクの想いの温度だろうか。]
(51) 2023/03/10(Fri) 4:02:15

【人】 天原 珠月

[意識が潜り、飛び、願いが世界の壁を越える。
頭の中に映る光景が、鏡のような水面にも映り、きっとガクにも遠見のときよりも鮮明に見えるだろうか。]

 ……見つけた。

[大きな湖。簡素な小屋。
見覚えのある風景。
水上に停められた飛行機に――ふたりの姿。]

 ……っ、

[見えているのに。
力を届かせ、まずはミツキを引き上げなければいけないのに。
ミツキ。気付いて、こちらに。

額に汗が滲み、願う唇が時折噛みしめられる。
急激に身体が重くなり、ふいに意識が途切れそうになった。
慣れない儀式の影響がすでに表れ始めていた。*]
(52) 2023/03/10(Fri) 4:02:35
[歩くのを半ば放棄する甘えを無理やり押し付け、乗っかり運ばせた寝床では、距離置かれる前に首へ腕を回し]

 こっちも、なあ。

[同時に唇をぐいと重ね、飯やら酒やらの味混ざる口内を弄るように舌を絡める。じゅ、と水音を立てて柔く熱い粘膜を押し当てると、ぬるい息を肌に掠めながら生気をとろりと奪っていく。
 腕を緩めて口を離せば小さく笑い、重力に従って垂れる艶ある緑髪を指で掬った。口元に寄せて髪の感触を唇で確かるように遊ばせながら]

 くふ、……
 美味い、もーちょい、

[酔いの機嫌のままにおかわりをねだって、そのまま寝台に引き込んだ。腹を満たしてからは煙をたっぷり吸い込んだ体に鼻を押し付け、くさいとくつくつ笑って戯れて、それでも離さずに深い夜を過ごすのだ]*


[どうやら私は、プールや海に行ったら騎士の護衛よろしく武藤に保護される運命にあるらしい。

護衛されているのは、か弱い兎とか羊とかじゃなく猛獣なんだけどな?などと思ってしまう私は、武藤に言わせるときっと自覚が足りないのだろう。でも、なあ。

もちろん、武藤と一緒ではないところ、部の合宿とかでなければ海やプールに行くつもりはないし、ましてや、混浴のお風呂に入る理由なんて、一つもないし。

そのあたりの心配は無用だとは思うけれど。

いつか行こうね、武藤。
ああ、混浴じゃなく、海とかプールに。

長いこと海に行っていないから、海が良いな。]
 


[うん、割と思っていた。
"お湯に入ってたら見えてない"って。

あと、お湯に入っているうちは、"入浴しています"という大義名分っぽいのがあったけれど、そこからわざわざ出るということは、性行為をしますと宣言するようなもので、どうしたって気恥ずかしくはなってしまう。

まして、ここは屋外で、そよぐ柔らかな風が全身を擽るような場所なのだし。]

 ……ぅ"…………、うん、まあ。

["好きだよね"と確認するように言われてしまい、戸惑いながら小さく頷く。

確かに言ったよ。後ろからするの、好き。ベッドの上でも、それ以外でも。

他の誰にも屈服なんてしたくないけれど、その……動物どころか、"武藤だけの雌"になったみたいな感じがして、それに、ぞくぞくするほどの興奮を覚えてしまう。

この先の生涯、武藤以外の誰とも身体を重ねるつもりもないけれど、こんなことを許すのは、本当の本当に武藤だけだよ。]
 

 …………っ、…………ん……、

["いっぱい濡れてて"と"かわいい"の繋がりが全く解らなくて 、そんなこと言われてもと思いながら、崩れそうに揺れる膝を、そうはならないように必死に耐える。

武藤の眼前、自分でもどんな風なのか見たこともない性器を晒すのは羞恥の極みで、なのに、貫かれるのとは違う快楽があるのも否定できなくて。

もっとしてと言わんばかりに、入口が誘うようにはくはくと開閉している自覚はあれど、全くもって、自らそうしているわけじゃない。

とろりと太腿を伝いかける体液の感覚にぞくりと身を震わせた直後、武藤の舌がそれを舐め取るのも解ってしまって、いたたまれなさに小さく首を振った。

身体を繋げることに慣れたように、いつかこの行為も、自ら足を開いて「いっぱいして?」なんて言うようになったりするんだろうか。

とてもそうは、思えないな。]

 ……ぁ、むと……っ、……も、

[欲しい。貫いて欲しい。
舌じゃなくてもっと固くて、熱いもので、奥まで。

乞おうとする直前、武藤の側が動いてくれていた。]


 ……っふ、ぅ…………っぐ、

[馴染んだ感覚が、容赦なく奥まで突き上げていく。

踵が浮いてつま先立ちのようになり、上体がかくりと下がっていこうとしてしまうのは、逃げようとしているものではなく、むしろ、もっと奥までと乞うような体勢でしかなくて。

武藤の全部が収まったところで動きが止まり、互いに小さく息を吐く。
どくどくと脈打つような感覚は、武藤のものなのか、自分の心音なのか、もうよく解らなくなっていた。]

 !?……っぁ、……ぁ、ぅ……、

[え、口が開いてしまったら、むしろ声、出てしまいそうなんだけど!?と、困惑の前に、武藤の指が顎を捉えてしまうと、自分ではもうどうすることもできなくて。]

 ふ、ぅ……ッ、…………ぅ、

[好き。奥をかき混ぜられるのも、強く貫かれるのも。

容赦なく、武藤以外の誰も触れたことのない最奥をこじ開けるようにされて、ごりごりとかき混ぜられれば、視界に水の膜がかかり始めた。]
 


[きもち、いい、と訴えるように、歯に当たる武藤の指を柔く噛みながら吐息を零す。]

 んぅ……、ぃ……い……ッ、

[ぞく、と、寒気に似た快感が背筋を駆け上っていくのと同時、隧道がずくりと熱を持って動き始めるのを感じていた。

武藤はどうやら、自分早くに達してしまうことを気にしている──平均的長さがどのくらいのものなのか、もちろん私は知る由はない──らしいのだけれど、むしろ、こんな快楽、長く続いてしまう方が地獄な気がするよ?

きゅう、ぎゅう、と己の意思関係なしに武藤を搾り取ろうとするかのような蠕動が始まって、締め付ける感覚に背を震わせる。

もっと、早く、いっぱい……と、身体の底から浮き上がってくるような、急くような思いが胎内を渦巻きつつあることは、なんだか不思議な気持ちで受け止めていた。

  欲しい。
  武藤が、欲しい。

  武藤の、子が欲しい。


沸き上がった思いの源に気がついて、見開いた目から耐えてた涙がぽろりと落ちた。]
 


[  そ、か。
  私、多分、排卵日……。


現実で似た状況になった数ヶ月前、私は相当に酔ってもいて。

自覚がないまま、避妊具なんて要らない、武藤が欲しい、と迫ってしまったことがある。
あの時は、武藤を相当困らせた記憶ばかりで。

好きな男、強い雄との子を成したいというのは生き物としての当然の摂理かもしれないけれど、そこまで私はケダモノなのかと笑うしかない。]

 っら、ぁ……っぱい、……ょ、だい……ッ!

[武藤の指が邪魔をして、言葉もままならないけれど、いっぱい欲しい、いっぱい注いで、と。

この場が夢なのを幸い、互いを隔てる薄膜の不在に満足気に目を細め、自ら腰をゆらめかせてみせた。*]
 


  近くの村は、ここ。
  ここから、ずっと北に向かうの。


[カウンターの上のメモパッドを一枚千切って、鉛筆で地名を書きつけた。彼の知る地かどうかはわからないが、少なくとも、知らない言語ではないはずだ。

 大事なことは伏せたまま一瞬の希望を選んでしまったことは、きっと罪でしかない。
 それは彼を更に絶望に落とすかもしれない、おそらくは間違った選択で。

 許されたいとは思わない。許されていいとも思えない。最後の最後まで、正しいことは何ひとつできなかったけれど。

 それでも、“そうしたかった”。]**

[周囲を威嚇してまわるのが騎士という例えが正しいかはともかく、割と普段からそんな感じではあるので。
いや、何もないのに威嚇したりしたことはそんなにない……、はずだけど。

市民プールに行ってお互い猛然と泳ぐだけみたいな光景の方が想像には易いものの、ちゃんとデート的な感じで海に行きたいのは確かだ。

山育ちだから海は行くだけでテンションが上がるので。

山は山で好きだけどね。
今のこの場所も周りは山ばかりで居心地が良いし、来られてよかったなと思ってるよ。

そんな居心地の良いところで爽やかな天気の下で爛れた行為に至ろうとするのが居た堪れないのは、わからなくもない。

記憶を失くしていた時間はほんの1日にも満たないはずなのに、長い時間こういうことも出来ていなかった気もするし、二人きりになると触れたくなってしまうのも既によく知ったことだった。]


 うん……、オレも好き。
 柚樹がオレのものになったみたいで興奮する。

[どんな繋がり方でも好きなのは知っているし、自分自身そうなのだけど。

柚樹を自分の所有物や雌として扱うようなそういう動物的な感覚で求めてしまうことに自己嫌悪があって、ベッドの上であっても後ろから抱くようなことはあまりしようとしなかったのは少し前までの話だ。

オレ以外には許さないのも知っているから嬉しいのもあるし、オレも柚樹以外とするつもりはこの先もない。

お互いに匂いや味が好きだとか興奮するとか、やっぱり動物みたいな気しかしないけれど、腰を突き出されて開いた脚の間に唇を寄せた先、溢れてくる蜜や雌の香りに脳が眩んだ。

意志を持っていそうに開閉する陰唇に吸い寄せられるように舌を差し入れて。
もっと深くへと誘うような内壁の動きに応えるつもりで指を押し込んでも、足りないと訴えて締め付けてくる様子に気づけば此方の雄も再び熱く張り詰めていた。

いっぱいして?とは口で言われずともそう感じていたけれど、なんて。
でも、もっと欲しいものがあるのはとうに伝わってはいたから。]


 ……っ、は……、柚樹……、

[先端のみを埋めた後に、一息で貫ける程度に綻んだ中は相変わらず締め上げる収縮は繰り返しても、すっかりと自身の形を覚えているように収まりが良く感じる。

口内に指を差し入れた理由は声を殺させるのには適さなかったかもしれないが、口を塞ぐのはさすがに乱暴だと思って。
それに、舌をゆるゆると撫ぜる動きをしてしまうのも愛撫には変わりないから。]

 ……んっ……、気持ちいい……?
 なか、すげ、うごいてて、きもちい……よ、

[指に甘く歯を立てられる固い感触と、零される微かな喘ぎに応えて、深くに押し込んだ切っ先で奥をごつ、と突いては粘質の音を立てて内側を撹拌する。

抜け落ちないように腰を引くのも、体が感覚的に覚えているらしく殆ど無意識に入口付近まで滑らせて、浅くざらついた天井を擦り上げて深くを突き上げた。

次第に抽挿の速度が増せば、中の拍動も早まって精を搾るような動きに変わってくる。]


 っ……いい、けど、イきそうになる、から……

[あんまり長くもたなかったらごめん、とそれに不満を溢されたことはないのだけど。

むしろ早くとねだるように蠢く内壁の挙動が常以上に性急に感じられるのは熱に浮かされているせいだろうか。

諸々の周期だとか一般的には引かれそうな部分に記憶の容量を割いているものの、所謂危険な日というものは理解していても、その時になると柚樹が常以上に乱れて求めてくる理由は理解していない。

前にそのタイミングでした時は、何とか理性を保って諌めると避妊も徹底したものの、最終的に意識が飛ぶまで抱き潰せばいいと乱暴な解決策をとったことはある。
でも、あれはひどく酔っていたせいだと思っていたのもあり。

気持ちが昂るほどに、奥まで犯して、精を注いで孕ませてしまいたいという欲求で頭がいっぱいになるのは常のことなのだけれど。

本来なら隔てるものがあるはずの中に、直接熱い胤を撒きたいという慾が殊更に擡げてくるのは本能的なものかもしれない。]


 ッ……、ゆず、き……、っ

[舌を撫でていた指を口から引き抜くと、衝動に任せて両手で腰を強く掴んで荒く内壁を擦り下ろした熱杭を勢いよく奥まで打ちつける。

脳が白んで頂きが見えかければ、叩き付けるような腰の律動が速度を増すと奥を幾度も突き上げて。]

 っあ……、ッ……、く……、
 おく、いっぱいあげる、から……
 ぜんぶ、うけとめて……、ッ……

[再び次第に体が前傾するまま、胸を背に重ねると、逃げるはずもないのはわかっているのに、繋ぎ止めるように頸に強く牙を立てた。]*


[────"柚樹がオレのものになったみたいで興奮する" 、とか。

そんなことを思われても、嬉しいと感じるわけがないし、嬉しいと思う日が来るわけないと、武藤と出会う前の私はそう信じて疑っていなかった。

なのに武藤にそう言われ思われるのは、何故だろう、たまらなく嬉しくて。

情事の時でもそうでない時も、乞われたことは極力叶えようとしてしまうのは、私は武藤のものなのだと無意識下思っているからだろうし、武藤に負けず劣らずの独占欲もある。

いつだったか、"あり得ないけれど相手が浮気したらどうする?"という話をしたことがあって。

私は、"浮気相手殺して、武藤も殺して、私も死ぬ"と思った。

武藤は、"無理矢理にでもオレしか見えないようにする"だって。

どちらもまあまあ剣呑なお話だと思うけれど、それを聞いて互いの執着心に引くどころか喜んでしまっているのだから、ある意味お似合いなのだろうな、とは。]
 


[最初は内臓を無理矢理広げられるような圧迫感だとか、息苦しさだとか。

かき混ぜられる鈍い痛みだとかを感じていたそこも、すっかり武藤の形を覚え、奥を満たされるだけで身体が勝手に更に奥へを受け入れるような蠕動を始めてしまう。

奥を突かれるの、すき。
よく解らないけれど、入口に近いところを擦られたりするのも。]

 ……んっ…………っぁ、ぁぁッ!

["気持ちいい?"の声には、声を殺しながらこくこくと頷いて、けれど、抜けかかったあたりから、ずぷりと貫くように穿たれるのには、耐えきれない嬌声がどうしても漏れてしまう。

木々の葉ずれの音に近く遠く聞こえる鳥の声、温泉が湯船に注がれる静かな水音に混じり、いかにも卑猥な粘るような水音が絶え間なく響くのにも、段々頓着できなくなりつつあった。

思えば、武藤に口を塞がれていてちょうど良かったのかもしれない。

喘ぎ声はともかく、今日の私は何を口走り始めるか、解ったものではなかったから。]
 


 …………ん、ぅ……ッ。

[それでいいよ、とか、大丈夫だよ、とか。

"イきそうになる"と申し訳なさそうな声がする のに、それで全然構わないのに、とばかり、口で言えない分、ねだるように意図的に彼を締め付ける。

抽挿がうねる襞をかき分けるようなものになれば、自分で自分の首を絞めるようなものなのだけど。

かまいやしないとばかり、もっと、と武藤の動きに合わせ、もっと深くにまで受け入れようとするかのように、かくかくと腰を揺らしてしまった。

ここが夢の世界で本当に良かったよ。

このタイミングで現実、旅行に来ていたら、将来のこととか全部放り投げて、私を孕ませろと武藤を恫喝しかねなかったと思う。

日に幾度も行為を重ねるのが不思議ではない私たちだけれど、似たことがあったあの時、私を抱き潰すまで抱くのはさすがに大変だったと思うし。]
 


 ぅ……ぁ、……っと、ら……とらぁ……ッ

[声を殺そうという理性はぎりぎり残ってる。

漸くに舌を犯していた武藤の指が外されて。
強く揺さぶられながら、呼びたくても呼べなかった名を幾度も呼んだ。

イく、イッちゃう、と、譫言まじりの喘ぎを零しながら、頭がまた一段かくりと落ちて、代わり、尻は突き出すように高く掲げたまま。

灼熱が奥を抉る度に、離さないとばかり内壁が絡みつき締め付ける挙動も、強く早くなるばかりの中、視界が真っ白に染まっていく。]

 ぁ!……は、ぁん……ッッ!!

[頸に深く刺さる歯と、重なる鼓動と。

身体の奥の奥、どくりと爆ぜるような感覚と共に飛沫が叩きつけられるのを、私は確かに感じていた。]
 


[ふー、ふう、と獣の呻きに似る吐息は、きっと私だけのものではなくて。

最後の方、ろくに力が入らなくなりつつあった膝が、限界とばかりにかくりと折れたら、武藤の腕に抱き留めて貰えたかな。

でも結局のところは立っていられなくなった私は、凹凸のない艶やかな平石の上、へたりと腰を下ろしたのだった。]

 …………む、とー。

[とても気持ち良かったけれど、でもこっちは寂しかった、とばかりに、両腕を広げて見せたら、願いは叶えて貰えるだろうか。*]
 

[メモに書かれた地名を見る。
 その名に覚えはなかったが、知っている言葉なのはわかる。
 狼となってから彼が向かった旅先は多岐に渡る。道中や旅先の地図を調べれば手がかりがあるかもしれない。

 これまでの生活を切り上げての旅となれば、帰って即日旅立つわけにはいかないだろう。
 目的地を具体的に定めるまでの間、あの地での生活を終える準備を同時に進めればいい]

[差し出してくれたメモを受け取った直後、彼女の腕を掴んで引き寄せた。
 抱き締めたかったのだ。
 ほんの少しの間でも、彼女を腕の中に感じたかった。

 再会を望んでくれているとわかるから。
 一時の戯れではないと信じられるから。

 彼女はこれまで、前向きな希望を口に出さなかった。
 その彼女が『一緒に』と言ってくれるのだから、その心のままの望みを叶えようとすることに迷いなどあるはずがなかった

【人】 一匹狼 “楓”

[彼もまた、魂に傷を持つ者。
 身に受けた呪いで魂に傷を負った“人狼”。>>0:59

 ヒトであったころと変わらぬ暮らしを望んでも、変わってしまった在り方がそれを許さない。>>0:2

 それでも現実から目を背け、ヒトだった頃の暮らしにしがみつき続けた。
 人狼として必要なものは全て、旅先に求めた。それが旅の主目的。>>0:68

 けれどこの場で過ごすうち、彼は一つの答えを出した。縋り続けた暮らしを捨て、希望があるかなどわからない旅路に進む道。
 選んだ道を歩むことに躊躇は無い。
 その先で何が起こるとしても]**
(53) 2023/03/10(Fri) 12:02:25