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【人】 古城ここにはもう、私たちのほかに誰もいない。 もう、誰も私たちの事を覚えていない。 だから私たちだけで見届けよう。 私たち自身の選んだ結末を。 (1) 2023/09/01(Fri) 5:47:35 |
【人】 黒薔薇 フィエでも、そうですね。 どんな形であれもしもう一度 私の近くでお会いすることがあれば、 その時はなんとか思い出して、私の様子をお伝えします。 その先のことは、その時にまた。 …でも、構わないでしょうか? (2) 2023/09/01(Fri) 5:53:02 |
【人】 黒薔薇 フィエ お疲れ様でした。 今までありがとうございます。 [そう言って、勤めていたお店のオーナーに頭を下げて、店を後にした。これで何軒になるだろう。最近はマシになったとはいえ、時勢で、小規模の飲食店はいつ潰れてもおかしくない。 私がスタッフとしてお世話になるところは、運悪くそんなところばかりらしかった。これじゃ、自分の店を持つには程遠い] (4) 2023/09/01(Fri) 6:03:19 |
【人】 黒薔薇 フィエ 雨、降ってきたな。 [灰色の空、手のひらにぽたりと一滴。 ビニール傘を開いて坂道を下り、アパートへの帰り道、坂を下っていく。今日は自炊する気力もわかなくて、何か買って帰ろうとスーパーに立ち寄る。 あんまり贅沢はできないから、コンビニには寄らない。かごにはトマトパスタと、お茶。それに、いつもは飲まないけど、さすがに今日はカクテルの缶も。 お会計を済ませてマイバッグに入れ、店を出て気づいた。] 傘が、ない。 [ビニール傘だから、取られてしまったのか。 踏んだり蹴ったりだ。仕方無しにそのまま店を出て歩き出す。 すぐに本降りになってきた。日本の雨は最近すごく急に降る。あっという間にどしゃ降りになってきた。] (5) 2023/09/01(Fri) 6:13:30 |
【人】 黒薔薇 フィエ 早く帰らないと… [早足になるけれど、そんなにすぐには家にもつかなくて、髪とか、服とか、靴の中までびしょ濡れになってしまう。 幸か不幸か、人は通りがからないけれど家にはまだ遠くて、雨宿りする場所もない] ……はあ。 [ため息をついた。] もう、やだ… [どうせ濡れているからわからないか。 私は、雨にずぶ濡れながら泣いていた**] (6) 2023/09/01(Fri) 6:19:32 |
【人】 客人 ジャヤート……いつか、再び巡り会うことができるまで。 その日までどうか、息災であるように。 そしてなにより、貴女が幸福であるように。 [嘗て、遠い地で交わした約束。 私が何より望むものは。 貴女が幸福で、そして微笑っていてくれること。 あの日の茶会で見た、くるくると移り変わる表情と、 彼女が作る料理や菓子の数々。 其れを思い出す度、胸が温かくなる。 眩しく、温かく、愛おしい其れにもう一度触れたいと、 もう一度、出会うことが叶うなら、と。 そのために、私は] (7) 2023/09/01(Fri) 20:00:19 |
【人】 客人 ジャヤート……、見つからないものですね。 [この国に来れば、彼女ともう一度逢えるのではないか、と。 そんな考えがどれほど浅はかなものであったかを思い知らされる。 旅の果て、やって来た極東の島国は 私が思っていた以上に多くの人や物で溢れていて。 此方が想定していた其れ以上に 私の願いをそう易々とは叶えてはくれないようだ] (8) 2023/09/01(Fri) 20:02:04 |
【人】 客人 ジャヤート[そんなことを思いながら、ふと空を見上げる] ………雨、か。 [お忍び用にと掛けていたアイウェア越しに見る空は いつの間にか、暗く灰色を滲ませていた。 一先ず、持ち歩いていた傘を取り出す。 此度の探索も空振りだろうかと ふ、と息を吐いたとき。] (9) 2023/09/01(Fri) 20:02:46 |
【人】 客人 ジャヤート[……暗い空の下、雨にうたれて佇む小柄な影。 その姿を、忘れるはずもない。 無論、見間違えることもある筈もない。 ……ああ、でも願わくば。 たとえ其処に私が居なくても 貴女が幸せで、微笑っていてくれればいいと そう、思っていたのですが] (10) 2023/09/01(Fri) 20:04:39 |
【人】 客人 ジャヤート……探しましたよ、お嬢さん。 [背後から声を掛けるのは無粋だったかもしれない。 そうでなくても今はお忍び用にと 髪を撫でつけた上に黒のアイウェアと やや着崩した黒のスーツ姿なものだから 怪しく思われても致し方ない。 それでも歩み寄って傘を差し出さずにはいられなくて。] そんなに濡れては風邪をひいてしまいます。 [傘を差し出して濡れないようにしながら、 そっと胸ポケットからハンカチを取り出すと、 そっと彼女に差し出す。]* (11) 2023/09/01(Fri) 20:06:47 |
【人】 黒薔薇 フィエ[雨は際限なく降ってくる。泣きたい気分だし、実際本当に泣いている。私の気持ちそのまま。 この分だと家に帰る頃には確実に風邪をひいてるな。こじらせると肺炎とかなるかもしれない。 それでもいい。どうせ何もうまくいかない。 どうにでもなってしまえ…って、そんな風に思いながら濡れていた頃、ふと後ろから声をかけられて、ぎょっとして振り向いた。 そして、それがこのあたりの人ではない… というより、日本人ではないらしい事に気づいて、二度見して。少しして、もう一度顔を見た] (12) 2023/09/01(Fri) 21:59:49 |
【人】 黒薔薇 フィエ(どこかで、見たことがあるような…) [良くは思い出せないのだけれど。 確かに会った…いや、見たことがある? でも、そんな事を聞くよりも] 探したって、どういう… ええと、私迷子とかでは… ちゃんと成人してて… (13) 2023/09/01(Fri) 22:00:16 |
【人】 黒薔薇 フィエ[身長が150pないから未だに下手をすれば中学生にも間違われるけれど、私はとうに20代半ば。というより、とっくに後半に差し掛かっている。 てっきりそれで声をかけられたかと思った。 どう見ても、この辺りに住んでいるようには見えない。住む世界が違うようにも見えた。黒のサングラス…アイウェアにスーツで外国人ともなれば、なおさら怪しい。 ただ、不審者には見えなかった。 この状況だからというのもあるけれど、どこかで確かに見た覚えがある。 ただ、思い出せないだけ。 それに、これだけ濡れていれば声をかけても仕方ないか。と] (14) 2023/09/01(Fri) 22:01:37 |
【人】 黒薔薇 フィエ ……あ、はい。すみません。 ありがとうございます。 [傘を差し出され、中に入ると降り注ぐ雨は届かなくなる。 それだけで少し人心地ついた気がした。] …すみません。 傘、帰りに取られちゃったみたいで。 [ハンカチを差し出されるまま、ぐっしょり濡れた髪を拭ってハンカチを絞ると、コップをひっくり返したみたいに水が落ちる。髪と、それから顔を拭った。涙は見えないと思うけれど、ついでに拭いてごまかした。] (15) 2023/09/01(Fri) 22:06:28 |
【人】 黒薔薇 フィエ 大丈夫です。…ありがとう。 すみません、お手数をおかけしました。 傘、帰るところ近くにあれば良かったんですけど… ここからだともう家まで帰る方が近いから。 [見たことはある、けれどどこでだったか思い出せない。 だから、そう言って、別れようかとも思ったのだけど] どちらに行かれるんですか? …いえ、家の方向なら、歩きでなら、 途中まで送っていただけたら… それは、助かりますが。 本当はもうタクシーとか呼ぶべきなんでしょうが… [もし目の前の人が申し出てくれるのなら、 車に乗るとかでなければ、そういう申し出なら受けたと思う。 そのぐらい私は気分が弱っていた*] (16) 2023/09/01(Fri) 22:09:58 |
【人】 客人 ジャヤート[迷子、という言葉にふ、と小さく笑みが零れた。 あの日、茶会で出逢った私と貴女。 何方かといえば、迷子というのは私のほうだったろう。] 驚かせて申し訳ない。 道の向こうに濡れている貴女の姿が見えたので つい声をかけてしまいました。 [彼女がハンカチを受け取るようならば、 空いたその手で掛けていたアイウェアを外して 胸ポケットにしまう。 そうして撫でつけていた前髪をわしゃわしゃと崩せば。 嘗て出逢ったときとほぼ違わぬ姿。 それでも、彼女に見覚えがない様子であれば 苦笑混じりに目を細めてから] (17) 2023/09/02(Sat) 5:07:48 |
【人】 客人 ジャヤート私はジャヤートと申します。 よければ、送っていきましょうか。 勿論、貴女が嫌でなければ、の話ですが。 [話したいことは、沢山ある。 貴女が夢から醒めた後、私が旅してきた世界のこと。 聞きたいことも、沢山ある。 貴女が夢見たものを、夢の続きを。 取り急いでは貴女の現状についてだろうか? 貴女の憂いの原因を、少しでも知りたくて] (18) 2023/09/02(Sat) 5:11:10 |
【人】 客人 ジャヤートいきましょう、フィエ嬢。 [にこ、と笑みの形を作ってみせる。 彼女が名前を名乗っていたかを気にすることなく。 もし、道中なにかしら話ができたならば其れに応じよう。 それまでは暫し彼女の歩調に合わせながら雨降る道を静かに歩く]* (19) 2023/09/02(Sat) 5:11:50 |
【人】 黒薔薇 フィエ …いえ。一人で雨の中で濡れてたら驚きますよね。 [私の方こそ、傍から見たら随分異様に見えたかもな、とちょっと反省する。眼の前の人はアイウェアを外して、前髪を崩した。] (やっぱり見覚えはある。 どこでだかはやっぱり思い出せないけど…) あ、すみません。 ジャヤートさん、ですか? ………あの、すみません。もしかしてどこかで… ううん、なんでもないです。 (20) 2023/09/02(Sat) 9:28:18 |
【人】 黒薔薇 フィエ それより、すみません。 嫌というか……初対面の方のはずなのに、って ちょっと妙な気分がしてしまっただけで。 [ナンパだろうか、とも一瞬思って打ち消した。 それにしても、こんなずぶ濡れでなくもっとマシな状況を選ぶんじゃないかって。 ともかく、この豪雨で立ち話している場合ではなかった。] ええと、行きましょうか。 はい…… あれ、私、名前言いましたっけ? [いや、言ってない。間違いなく言ってない。 ということは、本当にどこかで会った? 笑みを浮かべる長身の人を不思議そうに見上げてしまう。] (21) 2023/09/02(Sat) 9:32:08 |
【人】 黒薔薇 フィエ[ひとまず家への道すがら、ぽつりぽつりと話を交わした。 この感じだと、この人には面識があるはずなのだ。 覚えていないだけで。 さすがにそれは少し失礼だろう。 だから、手がかりを掴みたかった] 名前、ご存知なんですよね。フィエ、です。 父がインド系イギリス人で、 10歳の頃までイギリスにいて… 日本は母の出身地です。 ジャヤートさんも、もしかして 同郷の方だったりしましたかね。 (22) 2023/09/02(Sat) 9:40:23 |
【人】 黒薔薇 フィエ 昔から料理が好きなんです。 祖母の…故郷の料理は何でも。 私も料理人になって自分のお店を持ちたくて… アルバイトしながら調理師学校に通って、 それからいくつかのお店で、厨房のスタッフで 働かせてもらってました。 でも、最近はどこも厳しくて、私の働いてるとこは 全部お店閉めちゃって… 今勤めてる所も今日で終わりだったんです。 技術とか知識とかは、同年代の人達と比べても いいとこ行ってると思うんですよ。 もちろん努力もして… 学生の頃はちょっとしたコンクールで優秀賞も もらったり。 ……でも、世の中うまく行かないなって。 (23) 2023/09/02(Sat) 9:44:17 |
【人】 黒薔薇 フィエ[そう言えば最近あまり笑ってない。 学生の頃アルバイトしていたお店では、毎日張り切って笑顔だったのに。いつからこうなったかな。傍らに人がいるのに、そんな事を考えてしまっていた] …あ、すみません。 こういう自分の話、面白くないですよね。 ジャヤートさんは、どうして… [などと言っているうちに、気づけば結局一人で住んでいるアパートの前まで来てしまっていたらしい。見上げてようやく気づいた。] すみません、ここ、私の家です。 いつの間にかついちゃってましたね。 ありがとうございました。 ……助かりました。 (24) 2023/09/02(Sat) 9:48:23 |
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