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バレンタインは、今日の朝食もぶつぶつ言いながら席に着く。咀嚼の回数を増やすことにどうにか意識を向けた。 (a0) 2022/05/02(Mon) 21:03:41 |
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。 2022/05/02(Mon) 21:04:29 |
【人】 童心 クロノいつも通りの、朝食の時間。 いつも通り上回生に連れられて食堂にやって来たけれど 「…………? あれ……、テラくん……は?」 いつも早く来て配膳に勤しんでいる筈の 小等部仲間の姿が見え無いことに、目を瞬く。 他にも見えない顔は、二つあるけれど。 滲んだ汗が、頬を滑り落ちて行く。 「…………、う、ううん。 体調が悪くて、休んでるだけ……だよね……?」 小声で呟く頭の中、 『神隠し』という言葉が、ただ過ぎった。 (0) 2022/05/02(Mon) 21:08:39 |
【人】 花信風 トット「…………あれ? そーじゃん テラいない」 「……………………イシュカもいない?」」 いつもの席に座ったトットは、周りをキョロ、と見回した。 同じクラスの子が居ないのは、少し噂を身近に感じて……眉を下げる。 トットのトレイにはヨーグルトとオレンジジュースしか乗っていない。 小さな器に入ったそれを、少しずつ、少しずつ食べている。 (1) 2022/05/02(Mon) 21:16:02 |
【人】 高等部 ラピス「………?」 下級生を連れて食堂に来たけれど、いつもの配膳係が見当たらない。 大きな身体が目立つ飼育委員の彼も、昨日厨房で見たばかりの実習生も。 こんなに偶然が重なるとは思えなかった。 不安げなクロノの肩に手を添えて宥めつつ。 他の生徒のトレイに食器を置いて、席まで送る。 あまり湧かない食欲に見ないふりをして、ちまちまと朝食を摂り始めるのだった。 (2) 2022/05/02(Mon) 21:28:19 |
【人】 中等部 バラニ今日も日課のように食堂にいる生徒の数を数える。 足りない人数は昨日までは一人、今日は……四人。 「まさか、ね……」 独り言のような呟きを零してから。 頭を振って、悪い考えを振り払うように。 「……こんな日でも朝食は、しっかりと食べないと。 私も配膳をする珍しい機会かもしれないけれど…… 誰か、他には手伝ってくれる良い子はいないかね?」 なんて声を掛けながら、いつもならばテラがする仕事をやり始めた。 (3) 2022/05/02(Mon) 21:28:49 |
【人】 不遜 リアンいつも通り、一番最後に食堂に入り。 いつもと違って、顔の右側に仮面をつけている。 それ以外は、いつも通りだ。 白パンを手で割りながら、下級生の様子を横目に見る。 (4) 2022/05/02(Mon) 21:36:29 |
【人】 童心 クロノ「…………」 ラピスに宥められても、不安は和らがない。 不安と恐怖と、色々な気持ちを交ぜた顔は少女の形を保って 声も出さずにバラニに続いて配膳を手伝い始めた。 動いた方が、悪いことも考えなくて済む。 (5) 2022/05/02(Mon) 21:37:49 |
【人】 中等部 バラニ「ありがとう、クロノくん」 配膳を手伝ってくれる下級生に優しく感謝の言葉を。 不安がっているのなんてその表情を見ればすぐにわかったから。 少しでもそれを和らげることができたらと思って、明るく振る舞って見せる。 (6) 2022/05/02(Mon) 21:43:16 |
【人】 夢見る乙女 シャルロッテ「――――」 いつも張り切って配膳してくれるちいさな姿が見当たらない。 食堂を見回せば、飼育委員の上級生の内の片方も。実習生の先生も。 今日はたまたま、ほんの少し、いつも通りじゃないだけ―― とは、もう、思えなくなってきていた。 配膳係を代行するクラスメイトに、ちらと不安げな視線を向けた。 (7) 2022/05/02(Mon) 21:48:16 |
【人】 高等部 ラピス「……」 配膳を手伝いに行った同室者を見送って、同じ席の年少者の世話を焼いていた。 何かしていた方が落ち着くのは同じだった。 姿の見えない生徒の行方を無邪気に気にする子だとか、神隠しだと囃し立てる子とか、怖がる子とか。 それら一人一人を窘めたり、落ち着けたり。 言葉なく相手をして。食事の時間は進んでいく。 (8) 2022/05/02(Mon) 21:54:35 |
【人】 月鏡 アオツキ「――ここにも来ていませんか」 もう 、知らされないんだ。あんなに身近な彼らのことでさえ 「さっそくイシュカは寝坊助をしましたか〜? 仕方ありませんね、昨日夜更かしするからです。 みなさんもいつも以上に配膳を手伝ってくれて、ありがとうございますね〜。 お見舞いやお話を聞くのは ちゃあんと休み時間や授業が終わってからにするんですよ」 本当に変わった食堂の様子を感慨深く眺めた。 心配の色が強い、不調や異変を恐れ排他的な姿は一切見られない。 これまでも大きな事件扱いされてはいない、きっと数時間後には顔を出すだろう。彼らがどうなっているかは、見当もつかないが。 (9) 2022/05/02(Mon) 21:57:13 |
【人】 童心 クロノ「……う、ううん……」 褒められれば、小さく笑って頭を横に振って 暫くそのままお手伝い。 その要望が少女から変わらないのは、 不安が拭い切れてない事の証左だった。 お手伝いを終えれば、 ちょっとだけでも食事をすることにした。 (10) 2022/05/02(Mon) 21:57:54 |
【人】 司書 エルナト…………今日も。 誰かが来なかった。 にわかに偶然が必然へと変わっていく。 昨日消え、今日消えて。 明日も誰か、消えてしまうのだろうか。 ありもしない想像をしてしまう。 ……ありもしないはずだ。 「食べられる人はちゃんと食べないとね。」 「元気に過ごすことが大切だよ。」 少年は今日も膝の上に本を乗せ、 食事をとる班の皆を眺めるのだった。 (11) 2022/05/02(Mon) 22:16:47 |
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