37 【恋愛RP】夏の夕べ【R18】
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| 「 ご馳走様でした! >>0:538 誰かとご飯を食べるの久しぶりだったから 美味しかったよ。 」 ……… 忘れちゃうのは、嫌だなぁ。 [ 呟きと同時に、はらり、零れ落ちた一筋の雫が 凪いだ水面を再び揺らした。 ] (308) 2020/08/02(Sun) 22:05:43 |
| [ …… 抜け出したいって思うのに。 その方法がわからないんだよ。 羽凪くんがあたしの瞳を通して見た誰か。 そこに差し伸べられた手があったとしたのなら >>276 それはその人が、きちんと周囲の人と関係を築いたから。 素直に誰かと頼れ。 >>2:490 そう先生に言われた時。 誰も思いつかなかった、あたしと違って。 時間は動き出したはずなのに、 あたしの世界は止まったまま。 ] (309) 2020/08/02(Sun) 22:06:06 |
| [ だからこそ、指先から伝わる熱に、 今のあたしは戸惑っている。 >>277 上手く空気を取り込めなくて 喘ぐように、息を詰まらせながら あたしは何とか言葉を紡ぐ。 ] わかってるかな、羽凪くん。 あたし達、“他人”なんだよ。 一昨日会ったばっかりで、数回ご飯を食べただけ。 重ねた時間も、確かな約束もない。 ちょっと気になったくらいの子に、 必要として欲しいなんて……。 (310) 2020/08/02(Sun) 22:06:48 |
| [ 軽々しく言うのは、駄目だよ。 ちょっと大人びた顔を作ってから あたしは彼に忠告しようとする。 ほぼ初対面なんだからさ。 あたしが悪い人だったらどうするの? そんな甘い言葉を言ったら、 簡単に付け込まれちゃうよ ─── って。 言っていることは間違ってないと思うんだ。 あたしは彼にそこまで言ってもらうほどのものを 何も与えられてないんだから。 …… なのにどうしてあたしは、 この手を離したくないと思っているんだろう? ]
(311) 2020/08/02(Sun) 22:07:45 |
| ─── 欲しいって、そう思ってくれるのなら。 お願いがあるんだ。 [ そこまで言って、一度言葉を止めてから 緩んだ手のひらをそっとほどく。 >>279 ] 羽凪くんの住所を、あたしに貸して欲しい。 [ それから、言葉と同時に力を込めて。 今度はこちらから、彼の指先をぎゅっと握りしめた。 逃すまいというように。 ] (312) 2020/08/02(Sun) 22:08:22 |
| [ あたしの現況を変えるには、転職するしかないんだけど。 今の激務の状態では、就活する時間なんて取れないし…… かと言って今の職場を辞めてしまったら 住み込みで働いるあたしは、住所不定になってしまう。 高校を中退しているから、最終学歴は中卒。 中卒かつ住所のない娘を雇ってくれる場所なんて あの日、悪いお兄さんに助けてもらえなかった別の未来。 家出娘の末路と似たり寄ったりだ。 >>2:206 かと言って新しく住処を契約するにも、保証人がいる。 あたしのような小娘が生きていくのには、 この世界はやっぱりなかなか大変だ。 …… 考えれば、何か方法だってあるんだろうけど。 日々に忙殺されたあたしは、 考えることにも疲れてしまっていた。 ] (313) 2020/08/02(Sun) 22:08:36 |
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あっ、貸してと言ってもね。 書類上のことでいいんだよ。
ほら、実際にはネカフェとか泊まるし…………
[ ── と、そんなわけでの住所が欲しいなんだけど。 こんな話を聞かされて、君はどんな顔をしただろう?
それ以外にも、不安は当然ある。 履歴書に記載できる住所を得たところで、 採用されるかは別の話。 学歴もまともな職歴もないんだから。 就活したところで、 普通の会社があたしを採用するとは考えにくい。 ただ……。
それを理由にするにはね。冷えたあたしの指先に、 君の手のひらは暖かすぎたんだよ。 ]**
(314) 2020/08/02(Sun) 22:08:43 |
| えっ。 あたし、羽凪くんちに住むの!? [ 今度はこちらが呆気にとられる番だった。 空き部屋がないなら寝室も同じってことだよね。 あたしは床でもどこでも寝られるけど、 そう言うことではなくて。 いわゆるその、若い男女が……? ] まあ、そこまで好きじゃないって言ってたしね……? [ 若干混乱しながら自身の考えをまとめつつ、 先ほどの羽凪くんの台詞を拾って、小さく呟くと。 >>277 当の羽凪くんが全く気にしてなさそうだし、 なら特に問題もないかと判断する。 こちらの胸もないしね。 ] (347) 2020/08/03(Mon) 11:31:54 |
| [ 初めて聞く彼自身の話については。 >>337 何となく言葉の端々からも薄く察してた。 >>0:522 だから驚くよりは、納得して。 ] …… そうだね。 あたし達、放っておくとすぐ不健康しそうだから。 一緒にいて、互いをきちんと見張らないとね。 [ 悪戯っぽく告げるのは、了承の言葉。 そうしてよろしくね、と握手を交わすかのように 重なり合った指に力を込める。 その瞬間、あたし達の関係は 「他人」から「同居人」へと、 とりあえず一つの名前が付けられて。 …… そこから先の未来は、まだわからないけれど。 この手を離さなくていい理由ができたことに あたしは深く安堵したんだ。 ] (348) 2020/08/03(Mon) 11:32:37 |
| [ 一緒に暮らすならいろいろ取り決めもある。 それ以外にもあたし達求職組は、 考えなければいけないことだらけだ。
だけど、とりあえず今は、 話が一区切り付いたところで ようやく一息ついて。
眼前の君の姿を、 変わっていく空の色、昼と夜に照らされながら 改めて見つめる。 ]
羽凪くん、浴衣似合ってるね。 かっこいい。
(349) 2020/08/03(Mon) 11:33:04 |
| [ そう、真っすぐに視線を合わせながら囁いたなら。 その後は何も続けないで。
ほんのちょっぴり、目線を上げて。 何かをねだるように、君の言葉を待った。 ]**
(350) 2020/08/03(Mon) 11:33:20 |
| [ それから、少し後の話。
退職届は光の速さで受理されて あたしは即日無職になった。
……うん、違法だね!? ]
(355) 2020/08/03(Mon) 18:16:49 |
| [ ただ、うちの現場は常に人手不足で 猫の手だって借りたいくらいなのに。 猫よりは幾分かマシな手を、あっさりと手放した理由。 それはきっと、まとまった金額の退職金が示している。 この職場はブラックだったけど。 あたし、所長のことは嫌いじゃなかったよ。
今まで、お世話になりました。 ]
(356) 2020/08/03(Mon) 18:17:00 |
| [ …… 一つ、やり残した依頼があるんだけど。 >>2:268 それはいつか再び縁が重なった時、 あたし個人で果たさせてもらおう。 その日が来ることを、あたしは疑っていないんだ。 ほら、二度会うことは三度会うって、言うからね! 言わない? あれっ? ]* (357) 2020/08/03(Mon) 18:17:08 |
| [ それから殆ど日を空けず、 社用携帯を解約後、新しいスマホを契約した。 真っ白なスマホを手にしながら。 ] ね、羽凪くん。連絡先教えてよ。 [ どやって聞こえてきそうな顔で、 新品なスマホを得意げに見せびらかしながら尋ねる。 あたしがどんな気持ちでそれを口にしたのかは >>1:592 君は、知らなくていいことだと思う。 ] (358) 2020/08/03(Mon) 18:17:19 |
| [ その後は、まだまだ空白だらけのスマホの画面と交互に あたしは大事にしまっておいた連絡先とにらめっこ。 86分くらい、タップするか悩んだくせに。 送ったのは、たったの一行。 >>92 ] (359) 2020/08/03(Mon) 18:17:55 |
あっ 成瀬瑛ね!
[ …… 向こうはこちらの連絡先を知らないことに気づけば
慌てて二行目を送信。 ]*
| [ それから、また少しだけ時は流れて。 その日のあたしが駆け足で向かうのは あたしにとって、「寝るために帰る」だけではない家。
勢いよく玄関の扉を開いたら、 靴を脱ぐのももどかしいとばかりに。 家に帰る理由をくれた君に向けて。 荒い息を整えながら、身を乗り出して告げる。 ]
(360) 2020/08/03(Mon) 18:19:08 |
| あのね、就職決まったよ。 [ …… 何でも屋はね、大変だったけれど。 「ありがとう」って言ってもらえるのは >>243 嬉しかったから。 今度もそういう仕事がいいなって、 そう思って見つけた職。 ] (361) 2020/08/03(Mon) 18:19:16 |
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仕事は大変そうなんだけどね。 拘束時間が、すごく少ないんだよ。
ニチアサもとい日曜朝くらいで!
[ だから一緒にいられる時間は取れるよって。 少し興奮しながら、 得意げな顔でセールスポイントを語るけど。 もしあたしの話を不審に思った君が、辞令を覗いたら。
そこにはきっと、こう書いてある。 ]
(362) 2020/08/03(Mon) 18:19:29 |
| 「 成瀬瑛 殿
如月町勤務を命じる。 未だ残存勢力の影が見える悪の組織の陰謀を防ぐため よりいっそう正義の味方としての活躍を期待する。 」
(363) 2020/08/03(Mon) 18:19:35 |
| [ …… 一度ブラックを経験すると、 癖はなかなか抜けないもので。 もし反対されたら、そうだね。 えーって大きく口を尖らせながらも。 不思議なご縁で巡り合った 神保町の古書店の店先で。 >>-461 いらっしゃいませ!って笑いながら、 ほら、あたしのことわざは正しいよ! >>357 そんなことを考えながら、 三度目の出会いに相好を崩す。 >>-667 そんな未来が、あったかもしれないね。 ]** (364) 2020/08/03(Mon) 18:20:08 |
[一瞬お前誰やねんと思ったけど
続いてきたメッセージになるほど、と。]
『久し振り、灰原詩桜です。
連絡してくれてありがとう。
その話詳しく聞きたいから
今度一緒に飲みませんか?
どこで知り合ったのとか
告白はしたの?とか色々気になります。
灰原詩桜』
[ほー、ほー、ほー。
へ○ボタン並みに何かを叩きたい気分に駆られながら
私は興味津々でメッセージを送ったのだった。]**
|
ありがとうございましたー!
[ お客さんの背中を、手を振って見送って。 息もつかぬ間に店内を見渡す。 よしっ、お客さんも一通り捌き終えたから、 人が少ないうちに、掃除でもしようかな。
それとパソコンを使って、 インターネット販売の注文確認と発注業務。 古書に関する勉強は、帰っての課題。 今の時間は現場でしかできない仕事を……。 ]
(419) 2020/08/03(Mon) 22:05:37 |
| あっ、お疲れ様ですー …… 休憩……!?
[ 笑顔を浮かべて挨拶したあたしは 信じられない言葉を聞いて、 >>391 大きく目を見開くと、その場に固まった。 休憩ってあれだよね。 6時間を超えて働く労働者に与えられた、 労働と労働の間に休む時間。 確かに就業規則には記載してあったけど、 都市伝説だと思ってた……。 それに今は業務時間中だよね…… なのに休んでいい……? ] (420) 2020/08/03(Mon) 22:05:40 |
| お饅頭……!?
[ 休みながら甘味を好きに食べる? 何っ、食事なんて (3)1d10秒でかき込むか、 仕事の席で演じながら食べるものではないのか? あたしは今度こそ理解が追いつかなくて 呆けた顔で薄氷さんを見つめたのだった。 ]** (421) 2020/08/03(Mon) 22:05:43 |
| [ 手を引かれて、少しだけ前のめりになる。 耳元に寄せられる囁きが >>-753 吐く息と混ざってくすぐったい。 ] ………… えへへっ でしょ♪ [ ─── ねだったのは、あたしなのに。 望んだ言葉を貰えてご機嫌な顔には、 君と同じ色が、ほんのり浮かんで。 蒼が混じり始めた空。 少し頼りのない夕陽がきちんと隠してくれたか、 なんだか心配になってしまう。 ] (453) 2020/08/03(Mon) 23:32:15 |
| [ 繋いだ手から伝わる熱が、身体の中心にまで届いて。 どくん、と心臓を打つ音が早くなる。 その音になんて名前をつければいいのかを あたしはきっと知っていたけれど。 ]
りんご飴、食べたい! [ …… どうにも心が持ちそうにないから、 少し、先送りさせて貰って。 手の分だけ、先を歩く君に、 殊更大きな声でリクエスト。 あれ、りんご飴って。 好きでも嫌いでもなかったっけ。 >>37 …… まあ、いいよね。 ] (454) 2020/08/03(Mon) 23:32:18 |
| [ 君と一緒に食べるなら、 何だってすごく美味しいから。 ]*
(455) 2020/08/03(Mon) 23:32:22 |
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