人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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つまり俺達がしていたことは、
化け物の討伐なんかじゃなくて、理由も知らないただの戦争だった。

色んな不都合を隠してしまった奴らはいるけれど、
どこにも正義は無いし、悪だと決めつけるのも難しい
簡単に解決出来ないような理不尽が重なり、作り出したのがこの世界。

……そういうこと、だな。

[ むしろ俺は、全てを知ることで生きる気力を手に入れていた。 ]



魔王、お前……
いや、あなたとあなたの民は人類を数え切れない程に殺めた。
俺の大切な人達も含めて、だ。

しかし、それはこちらも変わらない。そして力の差は圧倒的だった。
それでもあなたは俺に誠意を見せた。

[ 既に人間ではないことと、何の為に勇者にされたのか
 それだけを指摘し深く心を砕いて殺す、その選択も出来たのに。

 憎しみよりも、新しい可能性を選んだ。 ]



それは世界を救うなんてことじゃ、きっとなくて
多分沢山の人達を絶望させてしまうと思う。
新しい不幸も生まれるのかもしれない。

言い訳なんて出来ない、皆に恨まれる裏切り者になるんだろう。

でも、どうせ死ぬ為に生きてきたのなら……

[ 正義など、無いのならば。 ]


あなたの元で、もう少し足掻いてみたい。

[ 魔族の脅威になり得る勇者の代替わりを終わらせる為に、
 これ以上無知なる被害者が生まれない為に、
 教会による世界支配を終わらせる為に、

 ある筈の人魔が争わずに済む未来を見つける為に。

 対極であった両者の心は、既に同じ道へ向いている。

 これが大切な仲間を殺した男に忠誠を誓った理由。
 世界を本当の姿に戻す為に裏切り者になった経緯。 ]


[ 人類、ましてや勇者を迎え入れるという王の意向に
 当然反発と不安の声があがった。

 初代王の生前を知る者は既にその息子の魔王のみ。
 旧き時代は魔族にとっても、御伽噺にも近い現実感の失せた過去。

 生きる為に戦い、血肉を喰らい命を繋ぐことこそが彼らの意味。
 永き戦争に一方の滅び以外の終わり方を求めるのは、
 綺麗事の夢物語のようにしか思えなかった。

 しかし、王を守ることもまた、魔族の意義であった。
 敵を定めることで一つになっていたのは、人類だけではなかった。

 目的を共有し、隣で武器を取り
 同じ御方の命で動くことにより受け入れられてゆく。 ]



[ 各地に隠れ住む、背信の烙印を押された反教会派の人々を探した。
 その者達は人も魔も忌避し静かに生きることを望んでいたが、
 痣を見せて自身の体験と教会の真実を語れば、
 ある程度の協力を望むことが出来た。

 自分が生きている限り生まれない筈の新しい勇者に出会った時、
 説得を試みた結果逃してしまい、教会に裏切りを知られたのは失態だ。
 教会に新たな嘘の筋書きが加わる。民が魔族に耳など貸さないように。

 人類だけが武器を振るっていたのではない。
 どんな考えがあろうとも、魔族の歴史もまた血に塗れている。
 “血を流さず言葉で全てを解決する“笑える程の理想論。
 元より無かった可能性は、ゼロに等しくなってしまった。 ] 



[ 背信者の数は、教会と争うにはとても足りない。
 魔族という戦力を投入すれば、説得力が消える。

 教会に攻め入らねば真実を明らかに出来ない、
 しかしそうするには勇者を生み出す教会を止めねばならない。

 数多の矛盾が足止めとなった。
 激しさを増していった人類の攻撃、戦いの負担も比例した。
 根の破壊を試みるにも、人類は当然強く抵抗し各地で争いは続く
 長引けば長引く程勇者は強くなり、魔族の首を刎ねていった。

 一人の勇者が土に還らなかったことにより、
 その力を多少後退させられたとは思われるが
 元より一代が十年続けば随分生きたと言われる程度の儚い存在
 すぐに遅れを取り戻す、至るべき領域へと育まれていく。

 見つけた種は一向に芽を出さず、
 あの木だけが豊かな土の元、天を目指して伸びてゆく。 ]



[ そうして裏切りから百と十数年後。

    ────「最後の勇者」が生まれてしまった。

 圧倒的だった。
 まだ少年時代の面影を持った齢で、たった一人で魔王領に踏み込み
 阻まんと立ち塞がった幹部は、ほぼ壊滅。
 生き残ったのは自分と、鎧の如く堅い身体の獣人
 それに元より能力が戦闘向きではなく前線に出ない参謀のみ。

 竜族リヴァイアサンは、王を守る為に命を賭け、没した。
 王妃となる前は戦場で牙を振い女将軍と呼ばれていたという。
 凛として聡明で多くを語らない、夫たる方によく似た性格だったが
 最期に撤退の命に従わない頑固さを見せた。 ]



[ そして、既に敗退し勝ち目の無い生き残りの配下達に
 死するまで仕えることを決して許さずに、
 城から離れた人狼の隠れ里へ転移させたメフィストもまた。

 ────今思えば
 あの方にとって、それも計画の一つだったのかもしれない。

 世界を救わんとするような、魔王らしくない気持ちもあったのだろうか
 それ程に「奴」は異常であったから。 ]

──夜・街──


  うん?
  あの人間達はアリアのことを見てるだけで……
  何か危ないことはしてきてないでしょう?

  大丈夫、アリア。
  アリアのことは絶対守ってあげるから。
  ……安心なさい?


[怯えていそうな彼女の頭を
少し屈んで撫でてやる。

────なんで彼らを昏倒させないか?

勿論、アリアの痴態を見てもらう為。
そして今の状況をアリアは受け入れてるけど
私が強制の力を解いた時。
今の記憶はハッキリと残ったままになる。
街の人間に見られていた記憶が、ハッキリ。]


 
  ────。


[けれどもう既に彼女の中で
違和感を認識し始めたようだった。

流石はアリア。
私と同系統の能力がある故か
強制の能力を持ってしても綻びさえあれば
突破されかねないんだと思う。

私はそれを認識すると
目を細めて、笑いを堪えるような
意地悪い表情になってしまう。]



  いいえ、アリア。
  あんたは犬よ。自分でも、私の犬だって言ったわよね?


[敢えて強制の能力を重ね掛けせず
普通の言葉を投げる。

おそらくは最短で酒場の酒樽にマーキングをする
直前で、自分は犬ではないと気付けるだろう。

それを私は容認する代わりに。]



  
「おしっこが我慢出来ないんでしょ?」

  
  夜は冷えるからね。
  我慢出来なくなっても仕方がないわ。


[別の意識を刷り込ませる。
実際身体は冷えてしまっているだろう。

犬としてするのか
それとも人間の意識を取り戻すのか。

どちらでも構わない。
私としてはどちらでも楽しそうだもの。

ただ……
人間として動こうとすると
身体が固まってしまうでしょうけれど。
それも、跳ね除けることが出来るかしら。]*

─奇々怪々の異界にて─



 
行かせるか……!




[歯茎を剥き出し吠え猛り、大きく腕を横に薙ぐ。

途端、質量と魔力を帯びた風の渦が
向かい来る有象無象の異形を蹴散らした。



──けれど。
      ・・
そはあくまで奴らの一部に過ぎず]

[死者の国の香りのする霧を纏い。

琴羽の後を追う様に現れ突き進むは
無尽蔵にも思える死者の魂の群れであった。


本来、一体一体であれば
俺が遅れを取るような事はありえない。
それどころかほぼほぼ無害であるようなそれらが
今この時にあっては、力を持ち、形を持ち
それこそ津波のような有り様で向かって来ているのだった]


 まさか……
 あの祭りは、死霊を集める為のモノだったのか……?


[琴羽に取り憑いたのもまた、
力ある霊の一種だったのだろう。

同じ様に、あの祭りで見た西洋の妖怪めいた姿もまた
其処此処に散見され]

――夜・街――


[絶対守ってあげるという言葉は聞こえてたけど、
 安心する気持ちは一瞬生まれて怯えに呑み込まれてしまった。
 だってそのあと、何か考えるみたいな無言の間。
 やっぱり犬でいるのは普通じゃないんだ、そう思う。]


 ぁぅ……ぅ、


[ 意地悪い表情になったご主人さま。ちがう、メイベル。
 不服げに見上げる。
 頬を膨らませて、動きたくないと縮こまって。]


 ど、どうして。


[ あんたは犬よ、と掛かる声。
 ふるふると首を振って否定しようとする。
 その動きに合わせて揺られるリードを見ないように、
 瞼をぎゅっと閉じて。]



 琴羽同様、操られているだけならば
 下手に傷付けるワケにもいかないが……


  
────ッ、しつこいぞ、貴様らァ……!



[フラフラと、ゾンビの様に歩んでくる一団を
まとめて上段で蹴り倒す。

奴らにとっては俺は、進路上に現れた
岩か何かと同じ扱いなのかも知れない。

直接的に攻撃してくる事こそ少ないが
それが逆に厄介でもあり。
多勢に無勢。

どうやら琴羽の向かった方を目指しているこやつらを
必死で押し止めるそのうちに────…]

 
 い、犬じゃ、ない。
 わたし、人間だもん。


[ けれど掛かる命令の言葉。
 
「マーキングして来なさい?」


 また首を振った。
 縄張りにマーキングするのって、雄犬だけなんじゃ――ない、の?
 現実世界のどこかで仕入れた知識を否定するように、
 ずくり、とお腹の底で生まれる衝動があった。]


 
ぁ……、は、ぁっ……う、ん……♡



[ 混乱する。どうして、何か疼いて堪らないような気分になってるんだろう。私のしるしをあそこに残したいと思っちゃってるんだろう。雌犬
なのに
、雌犬だから、発情してるしるしをあそこにのこしておすをさそわないといけない。ぴってマーキングして、わたしはここにいるよっておしえてやらないといけない。そう縄張りだからじゃなくて、発情してるから。発情してるし、それに――]

 
 
「おしっこが我慢出来ないんでしょ?」


[ そう掛かる
メイベル
ご主人さまの声。
 そんなこと、言われたら。]


 ぁ、ぅ。
 ……や、やなの、にぃ……っ、


[ 身体も冷えている。それもご主人さまのいう通り。
 発情してることを意識したせいか、
 身体の芯には熱っぽさを覚えているけれど
 ぶるりと身震いしてしまうのは寒さの現れ。

 その一方では夜の街路で首輪に繋がれた裸を露出している、とも
 理解してしまっていて、人と犬の狭間で理性が振り子のように
 大きく揺さぶられていた。]

 
 
が、我慢、できないよぉ……っ♡



[ しばらくの逡巡のあと、ついに私は屈する声を出してしまう。
 それと同時に、きゅん、と疼く感覚が胎内でした。
 これからあの酒場まで四つ這いで行って放尿する。
 人目もあるのに、犬みたいに片足を上げて。]


 わ、わたし、……わたし。
 人間だよ、ね? いぬ、じゃないのに、ないのに……
 あぁ、うぅ……ぅ、はぁっ、はっ、……


[ それは全部、ご主人さまの命令だから。
 だから、従わなくちゃ。
 犬みたいに動くことしか許されてないんだから。]

 
 行、行く……ね、ご主人さま。
 ついて……きて、ね?


[ 膝を着けた四つ這いで、酒場の前へと進んでいく。
 はぁはぁと荒くなる息、潤む視界。
 何か声が届いたか、どんな視線が飛んできたかは覚えてない。
 直に触れようとする男――雄は居なかった。
 もしかしたらご主人さまが退けてくれたのかもしれないけど。]


 ご、ご主人さま……こうで、いい?


[ 片足を酒樽に掛けて大きく上げた。
 一筋の毛も生えてない秘所は隠すことなくその瞬間を見せようとする。
 羞恥に染まった頬でいきむけれど、なかなか出てこなかった。]


 で、出ない、よぉ……っ。


[ 出したいのに。出そうとしてるのに。
 ご主人さまを見つめて、また数度いきんで、ようやく。
 理性と常識の枷よりも今ここで放尿したいという欲求が上回った。]

[ ちょろ、と洩れた一筋が始まるともう止められない。
 解放される快感が私に、うわ言のような声を上げさせた。]

 
 
あっ、あっ、出ちゃう、出ちゃう、
  ご主人さまっ、ご主人さま、
   見てて、見てて……っ♡<



[ 頭の中がくらくらして、何も考えられなくなっちゃうみたい。
 自分が発情している雌犬なのか、
 ご主人さまの命令に従わされている人間なのか、
 どっちとも判別つかなくなっていく。]

[ ただ間違いないのは、膀胱の中にあったものを全て出し終え、
 身体を震わせた途端、だっとご主人さまに抱きついていったこと。
 足元にしがみついて、涙の滲んだ瞳で見上げた。]


 ……はぁ……はっ……っ、ぁ、ぅ……っ、
 ……ねぇ、ご主人さま……♡

 ……わたし、がんばったよ……?

[ きゅっ、と目を閉じて、開いて、見つめる。
 虹色の煌めきを瞳に宿して。]


 
「褒めて、可愛がって?」


 
「それから、いっぱい、いじめて?」



[ 膝立ちで延び上がるように縋りつく。
 砂利の散らばる地面だけれど、何も痛くなかった。
 城を出る前に掛けられた魔術のおかげだってことは、
 その時ようやくはっきりと気づいていたんだ。]*




  ……────ぐ 、ッ……

   
      流石に…… ガス欠か……



[羽団扇から出る風も、とうにただの微風と化して。
淀んだ霧を僅かに散らすも、
細くできたその空間すら、瞬く間に新たなる霧に、
異形の影に覆われる事を繰り返し。

片膝を付き、それでもこの先を通すものかと
眇めた片目で白き闇を睨み据えれば]

[


  奴らが、一斉に。



俺の後ろを見詰めたのだった]



 この気配は……

     
    ────まさ、か……


[気怠い全身に鞭打って、なんとか、振り返れば。


真っ白な闇の中、ぽつんと。
暖かな
が灯っていて]


 戻って、来てしまったのか……


[そうだ。
俺は知っていたはずなのに。

そういう、娘であると。


 やがて近付いてきたそれは、
 息せき切って駆けて来る琴羽と
 その手に持った
小さなかぼちゃ型の
灯火
で]

[ゆらり、ゆらりと。
死霊の群れが、俺の横を通り抜けて行く。

先程までのおぞましいまでの必死さや
底冷えするような死者の禍々しさは消え失せて。
その瞳に映し出されているのは、
ただ、灯火の明かりのみの様だった]


 まさか、こいつらが狙っていたのは……

 いや、辿り着こうとしていたのは、
 それ、なのか……?


[てっきりこいつら全員、
琴羽の身体を狙っているものとばかり思っていたのだが。

……そうでは、無く。

灯火のあたたかな光に照らされた死霊の気配が掻き消える。
中には仮装した身体がとさりと倒れ、
何かが抜け出した様なものもいて]



 ────それは……

 母上がそなたに伝えたのは、
 この地に伝わる送り火の在り処か……


[一定の時期において
あの世とこの世の境が曖昧になるこの地で、
それでも人々が暮らし続けられたのは……

秘伝として伝え続けた送り火の角灯。
かぼちゃのランタンで
死霊を天に還していたからなのだろう。

まぁ、恐らくかつては此処まで
霊共が一致団結して大暴れは
していなかったのではないだろうか。

今年は西洋の妖怪仮装のイベントという
百鬼夜行の依代にぴったりな行事を開催し、
更には琴羽というマタタビを渦中に投げ込んだ
相乗効果であった気がすごくするのである]

[なので、恐らくは……

猫の霊だか、猫又だか。
琴羽に取り憑いた猫が俺を襲ってきたのは……


ちらりと、自らの背を振り返る。
其処にはマントに隠れる様に一対の羽が生えていて]


 
……誰が、鳥だ……



[ぼそり呟いたのを最後に。

ほぼほぼ気力だけで立っていた俺は
ゆっくり前のめりに倒れていったのだった]