人狼物語 三日月国


185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】

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[男の術を受けた者は大きく二つに分類される。
ブランシュの様に堕ちずに客として来店してくれるか。
身体どころか心までも堕ちて作品として来店し続けるか。
前者は少なく、意志を保ち続けることは容易なことではない。
何故ならヒトは痛みや苦しみはなんとなく堪えることが叶うが心地よさや快楽には抗い難いからだ]

好きにしろ。
だが俺の全部はやらん。
やらんがお前が俺の『美』になればお前は俺のものだ。
お前の全てが俺のものになる。


[堕ちればそうなる。
男は予告をすると初めて腰を引いた。
それまで散々に果てへと送り込んだ蜜道はすっかりと男の魔羅の形を覚えている頃合いだろう。
魔羅の一番太い、カリで蜜道を掻き回しながら引き抜くと小さな胸が奮える程度に引き抜かれる離別を覚えさせた奥底に魔羅を打ち付け再来を伝える。
魔羅による特別な術はリュディガーの身を揺さぶり続け、胎奥の器官に快楽を齎し続けた]

そら、そろそろ一発目を出すからな。
覚えすぎたらトブぞ。


[女の身を果てさせるための魔羅の動きから男が吐精するための動きへと変える。
男の呼吸が荒くなるにつれて魔羅全体が張り、カリが一等太くなると最後にそれを奥底の鍵穴へと埋めるように押し込んだ。

男が下半身を震わせれば、続くは魔羅の先端から噴き出す胤だ。
男の血液そのものに近しいと言って良いものがリュディガーの胎の中を染め上げていきブランシュ相手に温存し過剰に残っているそれは結合部から早々に溢れ出る程に注ぎ込まれた**]

「あらあら……すっかりできあがっちゃって。」

とうに施術の枠を飛び越え、交合し二人の世界に浸りきる様を、ベッドに寝そべり、両手を立てて組み顎を支えながら生暖かく見つめる。

施術師の方が本気でかかっているのだから、初めての女が快感に溺れきってしまうのは至極当然ではあるが、指を絡めたりするところを見ると、男の方も多分満更ではないのだろう。

「ふふっ…繋がってるところが丸見え。今に奥でも中でも、…後ろでも、いえ、もっと他のことでもイけるようにされちゃうのね。

そうやって何人落としてきたんだったかしら。知らないけど。

……まあ、でも気をつけることね。
知らない間に囲われて、愛でられるだけの籠の鳥になっちゃわないように…
あるいはそれこそが望みなのかもしれないけどね。

…私には、わかるはずもないことだわ。」

どちらに向けて言ったのかは、魔女本人ですらよくわかっていないかもしれないまま、二人を最後までただ見守っているだろう**

[強請られるままに口付ける。

お前が望むものは全て叶えよう。
お前が渇望するもの全てを与えよう。
たとえこの命が明日にも尽きようと。
私の全てをお前に捧げる。
そうして私はお前の中に永遠に生き続ける。

重ねた唇と唇。
甘い口付けは徐々に濃厚で淫らなものへ。

足りない。
もっと欲しい。

幾度も体を重ねようとも足りない。
何度も口付けようとも足りない。

だから私たちはお互いに喰らいあい、お互いを与えあう。]

[きっとその睦み合いは月が天高く上るまで続いた。

すっかりと精も根も尽き果てて、今はベッドへと体を預けている。
男は病み上がりだとは思えないほどに何度も女を求めた。
何度か休憩を挟み、体を清め、また交じりあう。
そんな風に一日を過ごし、今はもうまともに動けそうもない。]


 流石に……やり過ぎたか。


[隣にいる最愛の女に手を伸ばしその髪を撫でた。
どうやら己はこうしてこの女の髪を撫でているのが好きらしい。]


 未練が残ってしまうな。


[この飢えは満たされることがない故に、きっと死ぬその瞬間までこの女を求め続けるのだろう。
それはとても幸せなことではないだろうか。

そっと女の額に唇を押し当てた。*]



……ズルい、じゃん、そんなの……

[喘ぎ声の合間に、途切れ途切れの反論をする。

彼が「施術」と称して喰らってきた星々がどれほどいるのかなんて知らない。顧客として通い続けてる人物がどれくらいるかも知らない。男の魔手に飲み込まれてしまった星達に「ご愁傷様」と思えど同情はしない。つまり、そこで堕ちるだけだったという事。

誰かとは違って、喰らい合えるほどの欲望は無いけれど

奈落の底でも尚、注がれきっても『居る』自信だったらあるのだ。]



う、ぁ…… あぁっ

[奥底までをあばかれて、昇り詰めた身体に容赦なく注がれて、何度目か分からない絶頂へと導かれる。

意識を保て、の通りに寸前でトび過ぎないようどうにか堪える。大分正気かどうかは怪しいけど。それともとっくに狂ってしまっているのかもしれない。]


はぁ…………え、一発、目……?
本気……?

[一発目、と聴こえた気がした。つまりは、まだ続けるという事なのだろうか。確かに好きなだけ喰らって良いとは言ったが。男の体力に驚きはしたけど、

最果てまで行けるなら行ってやろう]

……やくそく、だもんねぇ……
あげる。**

今更気づいたのかと感想を抱くが男はその言葉を口にすることはなく、悪い笑みを浮かべたのだが男としては、言葉にしたこととは裏腹にリュディガーには今後は客としていて欲しいものであったため堕ちなかったことには心の中でだけで安堵の吐息を漏らしている]


当たり前だろう。
最初が肝心なんだからな。


[男が達したとしても一度で終わることはない。
鉄は熱いうちに打てとも言うように乙女であったリュディガーの身体に分からせるのは早い方が良いだろう]


そういうのは良い。
もう貰っているし今後も貰い続けるからな。


[男は呼吸を整えると未だ余裕がありそうであったリュディガーが完全に果てるまで己の『美』を彼女の肌に描き続けるのだった*]

[リュディガーと交わる中の休憩中、吐息を溢した男はブランシュを見やる。
本当に横から見ているだけで口しか出してはこなかったのだから恐れ入る]


ブランシュお嬢様は俺の上客ですからね。
次は出し惜しみ無しのVIP対応でいたしますよ。


別段男はリュディガーに恋愛感情を抱いているわけではなく、手を握っているのは優しくしてと言われたからだけに過ぎなかった。
それで作品の『美』が磨かれるならば男は何でもするのである]


世の中なかなか堕ちてくれない『美』もいますよ。


誰の事でしょうねと苦笑交じりに答え、飽きてはいないものかと確認を**]

[私の中で永遠に生き続けるようになるまで
もっともっと、注いで、喰らって。喰らわせて。

互いのすべてを喰らい、愛し合い。
満足した次の瞬間にもっとと強請る。

甘い口づけは深く淫らに。
それがまた欲を煽るのを、互いが知っている。

――幾夜をとまでは、互いの体力的に難しい
それでも陽光でなく月光が褥に差し込み、
貴方の鍛えられた体躯を淡く浮かび上がらせる頃には
私達は褥に体を横たえたまま
何度も求め、混じりあった余韻に浸っていることでしょう。

濃厚な1日。幸せな、時を過ごして。
指を動かすのも億劫な程の体の気怠さを
押して、動こうとしたのはきっと
貴方が私を撫でる指があったから。

其れにすりよるように頭を動かし、
甘い色を湛えた目を、細めて。]

 ……未練を抱く程、人は長く生きると申しますから。
   私なぞ、未練がこの時にも、増えてるのですよ。

[貴方ともっと睦みあい、心を重ねたい。
穏やかな日々を過ごしてみたくて、それだけでは
飢えてしまって、貴方を求め続けてしまう日々を。
求めて、――願って。

抱き着いて、その日々が一刻でも長く
続くようにと願いながら、貴方の胸の中*]



……急に素っ気無いなあ。
ま、そっちの方が、お前らしいよ。

いらなくなってもあげるからね?



[少しだけ息を整えて返したが、余裕があるという訳では無い。

男性は一度達すると冷めるらしい、と聞いていたがこの男には当てはまらないようだ。二発目、に向けて「続き」をしだした手に、一発目の時よりも消耗した身体が高められていく。]


は……ぅ……や、も、つら、ぃ……


[行き過ぎた熱は若干、苦になってはいるけど、彼の欲望が満たせるのなら本望ではある。侵食されるのは、嫌ではないから。]*

不要になっても押し付けてくるらしい。
男らしいと言われるがそれはそうだろう。
男が変わったところなど何一つとしてないのだ。

二度目はブランシュに魅せるかのように、彼女の時と同じように片脚を持ち上げ横向きにして結合部が見えるようにしてやり。
その体位で感度を上げきると今度は四つん這いにさせ後ろから。

動物が交配刷る体勢で後ろから、小さいながらも足れる膨らみの先端を擦りながら耳元に唇を寄せる]


つらいなら、そろそろ二度目を出すぞ。


[嫌ではないだろうが快楽が辛さになってきているならば頃合いかと男は四つん這いになっているリュディガーをベッドへと伏せさせ、尻肉の合間から魔羅を挿入すると尻だけを突き出させて魔羅を狂騒させた。
しかる後にまたも大漁となる胤を吐き出せば本日かける術は以上となる**]

 

 それなら、お前は100年ぐらい生きそうだな。


[そして己もと笑う。
それがもはや夢物語と知ってなおそんな未来を願う。
胸に愛しい女を抱きながら、一日でも一刻でも長くと。

もしも本当にこの街の伝承が本当ならば、今までまで捧げた『美』の数だけ望みが叶うなら、きっとそう願うのだろうか。
いいや、きっとそうは望まない。
神に叶えてもらうなど、それは美しくないと男は思うのだから。


 イルム……私のイルム。


[女の髪を指で掬いながら、今はただ疲労感と幸福感に酔いしれていた。]

【人】 大富豪 シメオン

[真夜中、イルムが寝入ったころにベッドから抜け出した。

水を持ってくる様に使用人を呼ぶと、水と共に一通の手紙と包みを持ってきた。そしてその差出人の名を聞いて男は薄笑みを浮かべた。

男は知っている。
かつての親友がとうに死んだことを。
復讐に囚われ自分すらも見失うほどの怒りと憎しみを携えていたことも。
いつかその炎が己を焼き尽くしにくるのだと予感していたが。

どうやらその予感は外れたらしい。

男はランプに火を灯すと、その炎で手紙を焼いた。
たったの一文字も目を通すことなく。

本当は生きていたのか、それとも偽物か、男にはどちらでもいいことだった。そしてこの手紙が本物なのかそうではないのかも。]
(71) 2022/11/30(Wed) 22:44:09

【人】 大富豪 シメオン

 

 ……過去の亡霊に用はない。


[そう口にした言葉とは裏腹に、男は一抹の寂しさを感じてながら、灰となって消えるそれをただじっと見つめていた。*]
(72) 2022/11/30(Wed) 22:44:54
[ 男とはそこそこの付き合いとはなるが、自分がこの感情を自覚したのは今日であったし、交わって気持ちを告げるまでは同性と思われていたわけで。

……まだ、始まりに過ぎない。]


ぁ、 や、 ちょ……ひぅっ

[体勢を変えられてまた別の快楽を及ぼされていく。囁かれる声も昂る要因にしかなっていない今、一度目よりも少し激しさを増した抽送に必至に意識を保とうとしたが。]

    、

[声にもならない声を出して果てた頃には、すっかり意識を失ってしまっていた。

しっかりと締め付けて男が達したのは、その後だっただろう。]**

ふふ、100年生きるならきっと
皴だらけのおばあちゃんになってしまうわ?
貴方は年を経れば経るだけ、美しいけれど。

[それでも私を、愛してくれますか?と
連れ添いながらの遥かな未来を夢見る。

これからのあなたとの時間は、神様に叶えてもらうのではなく
自分たちが共に歩む中で紡いでいくもの。


その歩みの中に貴方との証もあればよいなと
愛しい貴方の声を聴きながら
暫し、微睡み。夢の中。

貴方の隣で夢を見る。
貴方に出会ったその日から。醒めぬ夢を見続けている。
一生に一度の恋をして
求めあったことの幸福よ。


サイドテーブルに置かれたリュートは
月光を浴びて静かに寄り添う2人を、見ている*]

しっかりとリュディガーが達したことを示すように締め付けてくる媚肉の感触を魔羅で味わってから男は栓を引き抜いた。
既に意識を失っていることは確認しており力の抜けた身体をうつ伏せのままに、結合部であった秘孔は大きく開き中からは男が注ぎ込んだ白色の胤が溢れ出る。

男は額から流れ出る汗をタオルで拭うとリュディガーの身体が冷えぬように大き目のタオルを数枚使い身体にかけておく]


すっかりと女の顔になったな。


[意識を手放したリュディガーの表情を確認すると男は顔に掌を当てて整えてやる。

そうしてベッドから降りればブランシュはどうしたろうか。
今日は二人で店じまい。
柑橘系の飲み物でも用意しようかとキッチンへと足を向け飲み物と軽食のサンドウィッチを用意して戻るなど男は客のもてなしに戻るのである**]

―そうして 「Bar passione」― 


人気の無くなった小さなバーの中に、粘着質な音が響き、甘やかな匂いが満ちている。
見れば、ステージの上で一組の男女が立ったまま、互いに向き合って睦合っていた。
けれど、過美な衣装をまとった男と対照的に、女は衣服を身に着けておらず、ありのままを晒している。
その上に両手を後ろ手にリボンで結われて、同様に片足も高く掲げる様に戒められていた。
――さながら、いつかの日の再現のように。

二人の密着した下腹からは水音と、より濃密な甘い匂いが漂っており、既に行為が長く行われている事を示唆していた。

――彼女の処女をもらい受けてから、毎日のように身体を重ねた。
互いに溶け合い、睦みあう穏やかな行為。
けれどその中で、彼女の中に被虐的な嗜好がある事に気付いた。
それからは時折、彼女を責めあげて屈服させるような趣向を凝らすこともあった。
今回の行為も、そうした一環だ。

「もっと思いのままに喘ぐといい。
貪欲に、私を貪るといい。」

彼女に命令する。
心の望むまま乱れていい、自分を貪っていい、と。
印による服従と、何より彼女が遠慮なく性感を感じることが出来る様に。
このような趣向をとる時は、必ず命じた。

「あの時、私の誘いを断って、ただで許してもらえると思ったかい?
それとも、こうして仕置きされる事を望んだのかな?」

言葉で彼女を責め上げる。
当然そんな事を気に留めてはいないが、彼女の心を屈服させるために。
腰を大きく揺すって肉樹を強く突き込む。
隙間から、既に中に注がれていた精が漏れ出てくる。
――彼女を、身も心も責め上げる。

度重なる行為で、彼女の身体は知り尽くしている。
性的な嗜好を始め、より強く反応する場所や、興奮する状況といった、彼女の弱点。
逆に彼女が自分を貪り、より彼女自身が達する事ができるようにも仕向けた。
奉仕の仕方や、より効率よく搾り取る方法といったものを。

おもむろ、胸の先端に歯を立てる。
僅かに痛みが伴う程度に噛んで、すぐに離す。
ひと呼吸おいて、また噛む。繰り返し。
よく見れば、先端はわずかに赤みを増していて、この行為が既に何度も行われている事がわかるだろう。
――ここも、既に何度となく重ねた行為で、彼女を性感へ導く方法を知り尽くしている。

抱き留めていた手が片方、彼女の背を下る。
肩甲骨の間を通り、括れた腰を通り、臀部へ至って――その間に埋もれた後孔、そこには振動する梁型が埋め込まれていた。
彼女を責め上げる中で、丁寧に開き、なめし、彼女が感じる事が出来るよう育て上げた。

ふいに、腰の動きが大きくなる。
肉樹が彼女の中で震えて、吐精が近い事を伝えている。
同時に胸の先端に甘噛みして、後孔の梁型を弄ぶ。
彼女を絶頂へと追いやるための動き。
そうして、先端が最奥を突きあげ――新たな白濁が、彼女の中へと注がれた。

ゆっくりと、腰を引く。
肉樹にせき止められていた白濁が溢れてくる。
呼吸は荒く、自身も随分と消耗している事を感じる。
一方的に彼女を責めるだけではない、自身も彼女へと捧げている。

「まだ、終わりじゃないよ。」

行為の続行を告げる。
彼女を責める言葉であり、息も絶え絶えな自分を奮い立たせる言葉でもある。

抱き留めていた彼女を振り向かせて、後孔に打ち込まれた梁型に手を掛けると――一息に抜き去った。
そうして、ぽっかりと空いた彼女の後孔に先端が触れる。

「今回は、見張りを置いていないんだ。」

耳元に囁く。
ステージ上からは、バーの入り口がよく見える。
いつ開くかも知れない扉を目のあたりにしながら、行為にふける、さぞ興奮するだろう。

「息を吐いて。」

一言だけ忠告する。
彼女が準備を済ませられるよう、最小限の言葉。
程なく腰が押し込まれて、すんなりと根元まで飲み込ませた。

「誰かが今の君を見たら、どう思うだろうね。」

身を隠す手は結わえられ、片足は高く掲げられて。
胸の先端は赤らんで、秘所からは散々に交わった痕が残り、尚も後孔で行為に耽る。
そんな姿をステージの上で曝け出しているという事実を、彼女はどう思うだろう。

腰が動き出す。
結合部から汁気の少ない音が響いて、バーの中で反響する。
段々と音の感覚は短くなり、肉と肉がぶつかる音が混じり始める。

「このバーを、君の匂いで満たしてあげよう。
きっと、後から来た誰かが気付く。
他にも、バーに来た客や、従業員や――誰より、イルムヒルトが。」

徹底的に羞恥を煽る。
腰の動きはすぐに早くなり、彼女の中で先端が跳ねまわって――そのまま、あっさりと彼女の中へと白濁が注がれた。

「もっと、もっとだ。
そうでしょう?」

一度の吐精で終わる事などなく、続いて二度、三度と注がれていく。
あっと言う間に溢れて、収まりきらなくなる。
当然、そんな行為に体力は削られて――それでも彼女が達する為に気力で持ちこたえた。
そうして互いを貪りあう行為は、言葉通りバーに彼女の匂いが満ちるまで続いた。

【人】 大富豪 シメオン

[───1年。
  それが男に残された時間だった。

あの夜。
イルムと共演したあの剣舞によって文字通り男は命を燃やした。
失った時間を巻き戻すように若さを取り戻すという行為、紙の摂理に逆らうその代償は決して小さくはなかった。
しかし男はそれで満足だった。
あと10年かけても届かないはずの『美』に確かに届いたのだから。

ただ未練だけがある。
愛するイルムの傍にいつまでも居たい。
人として当然のその想いを男は手にしていたのだ。

それも宿命と男はそれを受け入れていた。
この想いの幾つを己の業によって砕いてきたのか。
いまさら自分だけがそれを享受できるとは思っていないし、だからこそ命を燃やすことができたのだ。
己の命も幸福さえも捧げる覚悟が男にはあった。]
(85) 2022/12/01(Thu) 16:08:06

【人】 大富豪 シメオン

[人は何のために生きる。
世に自分の痕跡を残す為、それが答えの一つだろう。
ならば男ほどこの世に『美』を残した者はおらず、そして己の傍らには最も美しき女がいる。
それはこの目が見出し、この手が花開かせた『美』だ。

悔いはない。
だが未練はある。

故に男は死に足掻気続け、拒み続けるのだ。


   
「その姿を醜いとおもうか?」



明日を決して諦めず。
100年先までイルムと共にある様にと願う。
男はそうして一年を過ごす。
最後の瞬間まで『美』への渇望を抱きながら。*]
(86) 2022/12/01(Thu) 16:09:11