人狼物語 三日月国


185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 「怪人」 ファントム

――未明の早朝/「passione」――


hm――――…


まだ朝日は昇らず、空に星がまたたいている頃。
人のいないバーのステージに、彼はいた。
いつかのように魅せる為に歌い上げるわけでもなく、静かに鼻唄を響かせて、反響を耳で感じる。

バーテンがやってくるまで、まだかなり時間がある。
このステージを独り占めできるわずかな時間が、彼にはお気に入りなのだ。**
(1) 2022/11/24(Thu) 6:38:27
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a1) 2022/11/24(Thu) 6:41:46

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a9) 2022/11/24(Thu) 11:55:48

─ 寝室 ─

[広い部屋。
煌びやかではないが調度品の一つ一つが『美』を備えた芸術品の様。それから大きな窓には美しいカーテンがかけられている。

男はやや乱暴に突き飛ばすようにして女をベッドへと寝かせると、大きく柔らかなそれは女の体を優しく受け止める。
男はジャケットを脱が捨てる。]


 嗚呼、随分と待たされたぞ。


[男は女の太ももの辺りに跨たり、鋭く熱く燃える様な瞳で女を見下ろした。]

[滾る熱が行き場を求めて渦を巻く。
昨夜の女の音を耳にしてからというもの、『美』への渇望が、飢えが、収まらず、呼び起こされた獣性は体の内側で未だ強く強く押さえつけられているが、今すぐにでも爆発してしまいそうになっていた。

熱い指先が女の頬に触れ、滑らかな女の肌を撫でる。
それは紛れもなくあの指先。

耳を擽り、昨夜奏でた音を思い出させる。
忘れてはいまいか、忘れたのなら思い出させようと。
指先は首筋をなぞりながら喉元へと届く。

子猫をあやす様に喉元から顎先へと優しく撫で付ける。
何度も、往復しながら、女の情欲に火を灯していく。

何も違わないようでいて違う。
それは確かに実を伴い、決して幻想でもなんでもない。
そして、感触は同じでも、女に伝わる熱は昨夜よりもずっとずっと熱い。*]

【人】 「怪人」 ファントム

​──中央広場 リリーと──


「やめてしまうのかい?
せっかく綺麗な舞いだったのに。」

溜め息を溢す彼女>>16の後ろから、声を掛ける。

『貴方には、貴方だけが行く道がある。迷わず進め。』

とある哲学者の言葉だが、君は今の道がそんなに不安かい?」

落ち込む様子の彼女に、そう言葉を重ねた。* *
(26) 2022/11/24(Thu) 14:33:02
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a16) 2022/11/24(Thu) 14:34:35

【人】 「怪人」 ファントム

──中央広場 リリーと──


「少々、付き合って貰うよ。
たまには、私が見ている世界にきてもらおう。」

言うなり、彼女ごとマントに包み込んでーーそのまま、影に溶けるように消えた。
(28) 2022/11/24(Thu) 17:45:56

【人】 「怪人」 ファントム

ーー影の中 大劇場ーー


マントが視界から払われて、彼女が最初に目にするのは、そこが大劇場のステージ上だという事だ。
見渡す限りの客席が、2階、3階まで埋め尽くされている。
眩いばかりのライトが自分達に注がれて、目が眩んでしまいそうだ。
ーーけれど、ここは彼女が知っているどの劇場とも異なる場所。
何故なら、とうにこの劇場は無くなっているはずだからだ。

「ここは、魂の中に刻まれた記憶。
かつて、ここに立った演者たちの記憶から成り立っている。

ここで、エリック・コスタクルタやクリスティーヌ・ナタリーナといった当時随一と謳われた者たちが、ここで『美』を披露した。
ーー今は全員、私たちとは無関係の過去の人物だがね。」

ここは、かつて最も栄えた劇場であった。
その様はまさに、『夢に見る』と言っていいだろう。
(29) 2022/11/24(Thu) 17:58:33

【人】 「怪人」 ファントム

「踊って、さぁ。」

唐突な一言。
何の説明もなされなかった。

「何も考えなくていい。
君の心が求めるままに。

私は、君の舞いを見たいんだ。」

あえて、説明はしなかった。
今の彼女には、それで良い。
全てを捨てて、ただ踊る事に集中できる状況が必要なのだ、と。

…Ogni volta che sento il suono delle onde
Ti immagino dietro le mie palpebre.

…波音を聴くたび
貴方を瞼の裏に思い描く


ゆっくりと、歌い上げる。
彼女の為の伴奏を。
(30) 2022/11/24(Thu) 18:07:10

【人】 「怪人」 ファントム

ゆるやかに歌い上げる。
これは今は亡き「エリック」の歌。
そして、彼の無念から生まれた「私」の歌。

「エリック」も、「クリスティーヌ」も、最早「私」に関係のないものだけれど。
「エリック」の想いを、彼女に聴いて欲しかった。* *
(31) 2022/11/24(Thu) 18:23:48
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a17) 2022/11/24(Thu) 18:35:42

― 寝室 ―

[広いその部屋は、華美ではないものの
整えられたもの1つ1つが美しく、部屋の主の審美眼を彷彿とさせる。

ベッドへと寝かせる際の手際は性急、とは申しますまい。
女もまた、普段はフードを被ったままのかんばせを晒し
自身の躰を柔らかく受け止めた寝具に背を預けたまま
男がジャケットを脱ぎ捨てる様を眺めていた

ベッドに倒れ込むように背を預けることになった際に
乱れたスカートの裾から覗く穢れもなき白の肌
半ば肌蹴た腿の上、見上げる女の黄昏色の眼差しには
恐怖も、怯えもなく

落とされた男の影をそのまま
調べを奏でながら触れられた夢のような、されど熱く
指の感覚を思い返し乍ら、女は再度吐息を零す。


待っていたのは、何方なのか。


熱が確かに其処に在ると示した手が重なり
其れを握る暇も惜しみながら案内されて
嗚呼、今の私の胸の内はどうすれば伝わるのでしょう。]

[熱い指先を、視線が追う
肌に触れながら、撫でながら
音と重なったものと遜色ないどころか、ずっと熱いもの
食んで、喰らって啜り上げてしまいたいとまで思うたものは
最早幻ではないのだ。

耳を擽ったものも覚えている
奥まで嬲るようなものも
肌に触れて、首筋に触れて、双丘を揉みしだくものを
命すら、奪わんとするような鋭くも熱いもの

或いは、優しくも激しい、ものを]


 ―― ……  ぁ。


[漏れた吐息に混じる音は、
最前席にて捉えたものよりもより近く、鮮明に
貴方の耳に奏でられる、ことでしょう。

指先の優しい愛撫と触れる熱のアンバランスさ
其れに焦れるかのように、再び灯された情欲が身を巡る。

女の手は、己に跨る男の腿へと伸び
その逞しい筋肉を服越しに撫でる。
それは男という楽器を奏で、鳴らさんとするかのように。
或いは、其処にある熱が現であるということを
確かめ、自身に知らしめるかのように。]

[何度か其れを撫でながら、女の唇は弧を描き
あやすかのような男の指に目を細める
男に、昨夜の一幕忘れておらじと、教えて

――幻とは違う実に、期待を孕ませて。
*]

[零れた吐息に男は満足そうに笑みを浮かべる。
リュートなどなくともこの女は美しい音色を奏でるのだ。]


 いや、待たせたのは私の方か。


[腿を撫でる感触。
擽ったさえ感じるような触れ方。
女が自ら手を伸ばし熱を確かめようというのか。
それは硬く、逞しく、女の柔らかな肌と肉の感触とは違う。
だが、それは女の肌に負けぬ熱さを纏っている。]

[女の肌に触れる指先。
感じるこの熱は決して己のものだけではない。
女もまた確かに覚えていたのだ、触れた指先の感触を。]


 熱く、なっているな。


[指先は喉元から顎先へ、それから再び頬を一撫ですると甘い吐息の漏れ出るその唇を軽く摘んで、親指で下唇をなぞる。ゆっくりと、女の唇を、外と内の境界線をなぞっていく。

男の内なる獣はすでに鎖を引きちぎらんとしているのに、それを男は容易く抑え込む。

緩やかな、愛撫とも呼べぬ触れ方。
だが、その熱は男の情欲を確かに女へと伝えていく。]

 
 
 ……疼くか?


[唇をなぞり、頬に触れ、首筋から喉元を撫でる。
ゆっくりと肌の柔らかさを味わうように、女の熱を育てるように。
あるいは、焦らす様に。*]

[何時も手に持っていたリュートは、
半ば倒れ込むように沈んだ褥の端にある

――今の私の、奏でる音は私自身なのでしょう。
或いは、彼の熱なのでしょう。

確かめるための拙い触れ方は、やがて
其処に在ると理解すれば柔らかくもどこか焦がれるように
硬く、逞しいそれをなぞりて、熱をまた女の胎に生まれさせる]


 お待ちして、いましたの。
 ――……耐え症のないと、思われるかもですが。


[女は肯定する。
其れに再びまみえるを待っていたのだと。
幻ではないのだと知りたかった。喰らいたかった。

男の待ちかねたという言葉と、触れる指先の戯れさ
女の眼差しと、触れる手の動き
其々が、互いに待っていたのだと知らしめる。]

――円柱の部屋――

[円柱の部屋は本来白で統一されているが天窓のステンドグラスにより差し込む陽の光が時刻により色合いが変化するようになっている。
今の時刻であれば新緑から次第に蒼に変じていく時間帯。
部屋の中は林の中にいるかのように優しい緑色に染まっている。
また、小川のせせらぎの様な水音も聞こえ自然の中にいるかのような感覚を受けるようにしていた。
自動演奏を用意できなかった代わりだがこれはこれで悪くない。

部屋の中は既に魔薬を溶かした水を沸かして生じた蒸気があり肌に程よい湿度であり室温も脱いでも肌寒くない快適な温度となっている。

部屋の中央にはベッドが二つ並んでおりどちらも身体が沈み込む程に柔らかなものだ。

更衣室からブランシュとリュディガーが現れれば男はベッドの方へとエスコートを行おう]

どうぞ、こちらへ。
先ずはブランシュお嬢様でしたね。
いつものようにガウンを脱いで、
ベッドにうつ伏せになって頂けますか。

リュディガー様もそちらのベッドの上へどうぞ。


[着たばかりのガウンであるが短い距離でも寒さを感じさせないためのものでしかない。

ブランシュがうつ伏せになる間その姿態に視線を送るが男の視線に性的な光はなく、豊かに盛り上がった胸元や尻の形状を見てはなるほどと頷いている。
うつ伏せになる間に男はシャツの袖を捲り落ちて来ないようにバンドで止めた]

それでは"始めましょうか"。


[男の言葉と共に部屋に魔力が循環し始め、男が終わりを告げるまでの間扉は開かず音も漏れないようになってしまう。
そんな絡繰りの一つが動作を始めれば男はブランシュの横に立ち琥珀色の液体が入った瓶を手に取ると中身を自らの掌の上にのせていく。
液体は瓶の外にでても琥珀色でまるで琥珀をそのまま溶かしたかのようである。
ブランシュに調合してもらった魔薬を溶かしたオイルを掌で温めてから彼女自身の背筋へと垂らしていく。
腰元から首元まで、折り返して足先までたっぷりと過不足なくオイルを垂らすと男は掌をブランシュの腰へと触れた。

男の手は温かで心地好い温度である。
また肌が吸い付くように肌理が細かく触れると肌同士が密着し隙間なく触れていく。
まるで自分の肌がそうなっているかのような錯覚を最初は受けるだろうが術が終わればその肌を手に入れていることになる]


どこか気になるところはありますかね。


[背筋を掌で撫でオイルを馴染ませながら男は問いかける**]

 ぁ、 
あ。


[感嘆。

―――啄まれた唇は濡れてはいないのに艶めき。
なぞる指に邂逅の終を思い出させて、また1つ
奏でる音に混じる、色。

なぞる指に期待を孕んで、甘く食む仕草。
無作法とお思いかしら。とばかりの双眸は
何処か甘やかに、されど激しさを湛えたままに

緩やかだからこそ、それはゆっくり、ゆっくりと
私に灯った熱を全身に巡らせ、また熱さを増させるもの。

ゴブレットよりも強く酩酊させる。
貴方の

        欲]

 聞かずとも。
 
 わかって、いらっしゃるの、でしょう?


[なぞる指が触れる肌は、あの日よりも熱を孕み
染まる薄紅はしっとりと吸い付くような感触を男に伝え
されど若さを示す弾力と、柔らかさを併せ持ったもの。

味わうような指の動きに、
素直にはい、ではなく。触れることで奏で、
そして知って欲しいと女は言葉ではなく視線で訴える。

焦れて、疼いて。それでも
それすら己の最上の美を得られるピースの1つになると
確信めいたものがあった。

もっと。貴方の欲を伝えて。その獣性を。
理性という絡められた鎖の鳴る音で。或いは

此れから私に刻む、貴方だけの「美」で。*]

[この時を互いに待ち焦がれていた。
交わしあった内なる熱と『美』への想い。
情動はいつしか情欲へと変わるのは二人にとっては自然なことだったか。]


 それは悪いことをしたな。


[甘く食む指はそのままに。
男は笑みを湛えたまま女の瞳を見つめる。

その目に映るのは互いの姿。
互いの熱、互いを食らわんとする獣、それは未だ牙も爪も隠したまま。]

[今すぐにでも喰らい尽くしたい情動に抗い、男は女へと触れる。

指の背で頬を撫でればそれが再び首筋を通り、だけど今度は喉元へは向かわずにそのまま下へと降りていく。
指先も掌で鎖骨の形を確かめる様に触れ撫でる。
掌は指先に劣らぬほど熱く、それは更に下へと降りて二つの膨らみに触れた。]


 ああ、わかっている。
 お前も……そうだろう?


[服の上から弄るように撫で付ける掌。
小さく円を描くように、それは徐々に圧を増していき、いつしか双丘は男の手によって揉みしだかれる。]

[双丘の柔らかさ、男にはないものを堪能しながら。] 


 よい感触だ。


[男は顔を女へと近づける。
その目をじっと見つめながら徐々に近づいていくと、耳の下あたり、顔と首の境目に唇を押し付けると強く吸い付いた。
チュルと吸う音が女の耳に響くだろう。そして、それは少しずつ場所を変えながら、女の首筋に何度も同じ様に吸い付き、やがて舌を這わせて肌の味を確かめはじめた。

首筋に這う舌はあの時と同じ感触のまま。
いや、今はそれ以上に熱を帯びているし、確かに触れる実体の分だけ女の神経を敏感に刺激するだろう。*]

[互いに持ち得る己の「美」を交合した瞬間から
情動を、情欲へと変化し。なおも一層燃え広がる火種

体を熱く、昂らせていきながらも
其処には果てしない飢餓がある。
後から後から湧き出るであろう希求を。
互いに孕んでいるのだと知らせる視線が混ざり合い
浮かべた笑みは鏡合わせのよう。

牙と爪。ひとたび振るえばどこまで魂を抉るものになるのかしら。
ひとたび噛みつけば、止められない程啜りあげてしまいそう。

だがそれも美を探求する者のもつ、
喪えばそこで潰えてしまう輝きなれば。
それが望むに任せるもまた、正しいことだと
女は本能で、理解していた。

きっと、あなたも。]

[即座に欲のまま求めてしまうには孕む熱は激しすぎる。
それでも決して、唯焦らしているだけではないのだと
触れる指が教えてくれる。

1つ1つ、確かめるように私に触れる貴方。
私の手も、逞しい腿からゆるりと上に遡り。
ジャケットを脱ぎ捨てた腰へ。そして背筋へと触れて。]

 ――ええ。

    私も。そう。

[そうなのです。と
あの日の幻よりずっと実を伴い、己の胸に服越しに触れる手に
女は燻る熱が燃え広がる前兆を潜ませた言葉を紡ぐ。

下着と、胸を覆う布で隔てているというのに。
その手管1つ1つ1つが体を疼かせ、より官能を刺激していく
形をかえる双丘に、あがる声はリュートの弦が爪弾かれるよう。

己にはないものを堪能するのは女も同じ。
鍛えられ、刃を降りぬく芸術的な躰に触れて。
熱を帯びた男の指に、揉みしだかれて。
また1つ。艶という名の美を女に教えてくれるのだ。

鼓膜を響かせる。肌を吸う水音。
何度も触れる唇の感触が、背筋に甘い痺れを齎す]

 は、 ぁ。

  ――― ぁん、 そ、れ。

[やがて唇ではなく、触れるは舌へとかわる。
その動きはあの日に耳の奥を。肌を嬲られたときのよう。
実際は受け取ったイメージ、ではあったのだけど
その日斬り結んだものと同じか、それ以上の感覚が
女の雌の部分を煽ってやまない。

刺激にびく、と組み敷く女の腿が震える。
回した腕、背筋に触れる指先に力が入る

身を僅かに捩れば、さらりと長い髪がシーツに散らばり波となり
されどそれは拒絶ではなく。誘い水であることを
貴方なら、理解してくださるでしょう?*]

【人】 「怪人」 ファントム

彼女の舞いは、今までのように完成されたものではなくて。
粗削りで、完成には程遠くて――それでも、彼女がステップを踏む度、目が離せなくなっていく。

そうして演目が終わり、彼女が振り向けば、ただ黙って手を叩いていた。
(43) 2022/11/24(Thu) 21:14:52

【人】 「怪人」 ファントム

「お気に召さない事などないさ。
君に、私の歌を聴いてほしかったんだ。

私も、結局のところ君と同じ。
自分の殻を、誰かに破って欲しかったんだ。」

『エリック』が自分の中に残していった最後の一かけらを、吐き出してしまいたかった。
(44) 2022/11/24(Thu) 21:15:15

【人】 「怪人」 ファントム

「――楽しかったかい?
かつての名優が夢に見た大舞台。

君の目指す『美』は、見つけられそうかい?」

かつての『エリック』たちがどのような景色を見たのか。
彼女へと少しでも伝わるといい。
ここには居なくなってしまった彼らの想いが、少しでもあとに続く人たちの手助けになればいい。
その為に、彼女を自らの想い出の中へ連れて来た。

この舞台に立つ高揚と楽しさを、彼女に知って欲しかった。
きっと彼女なら、自分の道を見出してくれるとそう信じたから。

「おいで、リリー。」

手を差し出す。
この世界で伝えなければいけない事は、全て伝えた。
なら、次は現実に還り、向き合うべきなのだから。
この大舞台からの退場を、彼女に促した。*
(45) 2022/11/24(Thu) 21:16:35
ーー円柱の部屋ーー

通された部屋はいつもの場所だが、感じる雰囲気は毎回異なる気がする。
今回は、新緑の優しい、小川のせせらぎの聞こえる森の中という雰囲気だった。蒸気が程よく満ちて肌を潤わせる温度と湿度。やはりと感心するプロ意識。これもまた美しい。

そう思いつつ、通されたベッドに体を沈ませる。リュディガーも隣にいるだろうか。絵を描く間があるかは彼女次第だが。

「それじゃあ、失礼して…」

ガウンを脱いで側に置き、チューブトップ姿のまま、ベッドにうつ伏せになる。
施術者の視線は気にしない…性的な視線で見ていたとしてもそれはそれとむしろ喜んで受け入れたかもしれないが。

「ええ、始めてくださいな。……っ、ふう。」

うつ伏せだから、施術者がが何をしているかは見えない。
ただ、オイルが背筋に垂らされると、少々ひんやりとした感触が下から上、腰から首元まで触れ、心地よさそうに一声。

男の手が腰のあたりに触れると、暖かな手で滑らかなオイルが肌に伸ばされていく。自分の渡している魔薬の効果もあって、すべすべとした感触が自分の肌に染み込んで、肌質が変わっているようにも感じた。

「気になる場所ね。強いて言うなら、やはり腰骨のあたりかしら。
座っていることが多いから、腰やお尻のあたりはどうも痛くなりがちで…後は少し肌が乾燥しがち…かしらね。」

うっとりと目を閉じたまま、問いかけに答えた*

[それが誘いならば、喜んで誘いに乗ろう。
例えそれが毒を含む罠であっても、その選択は変わりはしない。

散らばったその長い髪を一房手に取って、それを己の口元へと運ぶ。
鼻を鳴らして匂いを嗅ぐと芳しき女の香り。

また一つ箍が外れていく。

胸元の布に両手を差し入れると、ビリっと乱暴に左右に広げて破り広げた。
そして露わになった下着も乱暴に引きちぎり、その豊かな双丘を晒す。

その光景に男はククっと笑う。
するとおもむろに双丘の片側にしゃぶりついた。
しゃぶりつき、吸い付き、舌で捏ね回す。
もう片方も掌で揉みしだき転がして指先が頂きを弄ぶ。

先ほどとは打って変わる激しい愛撫。
乱暴なほどであるのにその舌使いと指使いは老練なもので、女の感度に合わせて敏感に強弱をつけ、激しい官能を与えていく。]

[執拗な責め、しゃぶりつく膨らみは交互に変わる。
まるで女の体を知り尽くしているように。

熱が触れる。
昨夜の演奏のように熱が女に悦びを与える。
それだけでなく実際に男の下と指が女の肌に快楽を刻む。

喰らいながら、育む様に火を灯す。

身を捩って逃れようとも逃れることは叶わない。
男は絶え間なく快感の波を呼び起こし続ける。
休みなく昂らせ高めていく。

そうして漏れ出る女の甘い声は男の獣性をさらに呼び起こす。
それはまるでリュートが奏でた美しき音のように。*]

[ 案内された施術室は、以前来た時とは全く違う雰囲気だった。魔力で装飾された部屋は、当然『綺麗』なものだったけれど。]


ちょっと、これじゃ絵描き辛い。


[ ベッドが柔らかすぎて、描画には不向きである。一応抗議はしたが後の事の関係上、しかたなくそこに腰掛けて姿勢を整える。

一瞬たりとも見逃すつもりはない、この部屋の空気感も、彼らの視線も行為も。余す事なく全部。]

[ 「施術」が始まる。

部屋中に満ちていく魔力に、終わるまでは戻れないと、そう覚悟を決めさせられる。……少なくとも、おれにとってはそうだった。


充分な魔力の籠った液体が、魔女の身体へと垂らされて、

男の手が、女の『綺麗』な肌の上に触れていく。]


(ぁ……)



[見ているだけ、なのに。
妙な感覚に陥ってしまう。施術中の男の姿は、あの時よりもずっと、なんだか、艶めいているようで。

女の反応も相まって、己の内側に「何か」が注がれていく。]

[奇妙な熱に思考を溶かされそうになりながら、それでも絶対に見逃してはいけないと、「施術行為」をじっと見ていた。


頭の中を侵食するモノは、クロッキー帳へとぶつけて。]*

[貴方なら毒すら美酒に変えてしまうでしょう。
――毒よりも激しい熱を灯させ、燃えさせた男が
口元へ運ぶ己の髪

それもまた、彼の熱を燃やす薪となったのでしょうか

力に任せ破られる服は、まるで先日喪った雛の殻のよう
外気に触れた其れが寒さを感じないのは、
より熱い口に、舌に触れられているから。]


 ぁ。―― ぁ。
 んん、っ…… ―― 、


[零れ落ちる音は、甘露よりも艶やかなもの
そこには痛みはない。乱暴ななかの細やかさ。
数多の美を喰らった男の指と舌が、女の柔らかな胸を蹂躙する。

無意識に揺れる腰は、強弱に合わせてシーツに皴を作り
唇に吸われ、舌で捏ねられた頂きは。指で弄ばれるものと合わせ
芯を持ちながら赤く色づいていく。
染めてゆく官能が、女の淫らを花開かせんとするかのように。

それに応える己もまた、敏感に反応しながらそれを受け入れ
蕩け始めた瞳は、匂いたつ色香を孕む。]

[弄ばれながら、喰らわれる。
私を今、喰らう男をも喰らいたい。

―――与えられる快楽を享受しながら、
育まれる悦びに、淫らさと艶やかさを持つ音を奏でながら

逃れるなと男が昂らせるがまま、爪弾かれて響かせる嬌声。
男を知らぬ癖に、あの日知ってしまった快楽を
より深まらせてとばかりの乱らさも相まって
貴方の欲を呼び起こしながら、それをまた音へと還元し

私はまた1つ、欲という名の美を見て、
それを取り込んでゆく。*]

リュディガー様、硬い椅子が欲しいならば。
部屋の隅にありますが冷たいですよ。


文句を言うリュディガーに苦笑しながら何時も通りだと思い、以降意識をブランシュへと向けていくことになる]

[男ははっきりとブランシュは美しいと認識している。
「寿命」や「若さ」を求めており怪しいと言えば怪しいが見目の若さが変わらないことには大して疑問は抱いてはいない。

初めて触れたあの日から手がけてきた肌は時折手入れをする程度でも相当な状態を維持できるようになっている。
とは言え最も最適なのは術を施し終わった直後であることは間違いはない。

琥珀色のオイルを身体に馴染ませていけば肌は艶を出すがこれはオイルのものである。
背面全体に魔薬オイルを纏わせればこれを肌のものにするために男は技術を振るうのみ]


把握しました。
後は肩回りと胸回りでしょうか。

では、ブランシュお嬢様――。


[男はそっとブランシュの耳元で囁く]

[男の手の甲に魔法陣が浮かび上がり、掌全体が青白く。
男がその掌をブランシュの腰へと触れさせれば先程とは異なり振動を感じることだろう。
掌が震えているわけではない。
魔法により振動を生み出し触れた者に作用させている。
この振動を心地好いものにするために費やした日々はかなり長いものだ。

振動が魔薬オイルと共鳴しブランシュの肌に魔力と共に薬効が浸透する。
薬効と共に与える揺れが揺らぎとなり目に見えぬ肌の微細な凹凸をなだらかなものに変えていく。
滲みや黒子、そばかすなども触れて撫でれば消えてしまう。
最終的には幼子のような張りのある肌にまで戻していく。
まるで魔法の様なと言われそうな魔法であるが受けている者にとってはただ心地好い。

元より心地よさそうなところに更に心地よい振動と魔力の波紋を広げる男の手はブランシュの腰を優しく撫でていった]

痛くはないでしょうか。
呼吸はゆっくりと――身を委ねて――。


[技術で骨盤の歪みも調整してはじっくりと時間をかけて腰回りを調整していく。
時折頑固なところがあれば振動を強め身体のフォルムが美しくなるように腰回りを整え終わるとその手はオイルに濡れよりフォルムを浮彫にしてしまっているパンツの中へと滑り込む。
ヒップラインは少し強めに揺らしながら円を描くように撫でまわしていき、尻肉を摘まんでは寄せるように動かしていった。
尻肉を寄せて動かす中で秘孔に指が近づくこともあるがそこに直接触れることはなく振動だけを残して去り、パンツの中から手を抜けば背筋を整えながら伝いあがり肩回りを調整していく]

[肩から肩甲骨を浮かすように指先を這わせ、更に腕を指先まで整えると戻る男の掌は腋へと。
片腕ずつを浮かしながらわきの下から胸元へと。
腹や背筋からもまた胸元へと掌を動かしてゆけば不思議と胸元の豊かさが増える。
そうして胸元に触れながらチューブトップの中へと手を差し入れ身体の各所から余分な堕肉を運ぶが豊かな膨らみにもまた振動が伝わり撫でて寄せているにも関わらずに男の手付きが酷く卑猥なもののようにも映ってしまうかもしれない

最後に脚の背面を整えれば足裏までも手中にし――]

それでは――上を向いていただけますか。


[散々に背中や尻を撫で倒して、心地好さを重ね倒して上を向かせるのだから男はヒトが悪いのだろう**]

[熱を燃やす牧どころか、女は男に油を注ぎ続けているに等しい。
そしてその炎は女をも焼き尽くそうとしている。

響く甘い甘い嬌声。
震え揺れる腰。
濡れて蕩けたその瞳。

女の『美』が艶やかになっていく。
男はそれを喰らい尽くそうとする。]

[男の愛撫は女の全身へと至る。
邪魔な布は取払い、露わになった熱を宿し朱に染まる白い肌へ手を伸ばし、舌で舐る。
肩から腕、それから指先に至るまで男の舌が這う、

それはいつの間にか女の太腿へ。
乱れたスカートから伸びる白い肌。
その内側に男は舌を這わせる。
それから唇を押し付け強く吸えば小さな赤い花が咲く。

執拗で丹念な愛撫。

肌をねぶり、肉を食み、それが徐々に付け根へと近づいていく。
その先に何があるか女にも予感できるだろう。

だが、男はやはり焦らすように近づけばまた遠のいて、官能のその核心に未だ触れずにいた。*]

[注いだ油が、譬え彼を己ごと焼き尽くすとしても
留まることなどできはしない。
する必要も、ない。

――奏でられる2つの美の饗宴に
魅入られたのはあなたか。それとも私なのか。

喰らい、喰らわれ。どこまでも煽られ燃えながらも
決して堕ちぬ双方の矜持。

そこにはただ、希求するものがあるから。]

[触れて。灯して、燃え広がった熱を遮る布は
もはや女の側にはない。
舌で、手で嬲られればより色づく肌は
より与えられた官能を吸収し、露わになる雌性で男を誘う

白に咲く花は赤く
男により散らされる花たちは、
女が零す艶やかさをより魅せつけることになろうか

執拗でありながらも丹念に
丁寧でありながら荒々しく

それこそが、心地よい。
より貴方の美を堪能し、喰らうことができるのだから。

舐られ、喰われ。付け根へ近づくそれの齎す予感は
女にあの日の続きを脳裏に描かせた。

されど。漣はよせては返す
まだ、焦らすのだろう。
まだ、早いのだろうか。

それとももっと、熟れて、熟れて
一番潤い実った頃に喰らわんとしているのだろうか。

焦らされても女は甘やかに笑う。
其処に婀娜めいたものはなく、唯、燻る熱を蕩かせた目で滲ませて。
貴方の牙が、唇が、指が、
次にどこにかかるのかを、待ち望む。]

【人】 「怪人」 ファントム

もちろん、しっかりとエスコートさせていただくとも。
――ただし、少しばかり寄り道させてもらうけれど。

[再び、彼女もろともマントの中へと包まれる。
視界が遮られて、大劇場のスポットライトは届かなくなり、真っ暗闇へと包まれる。
そのまま、足もとが消失するような浮遊感と共に、その場を後にするのだった。]
(61) 2022/11/24(Thu) 23:05:58

【人】 「怪人」 ファントム

―バー「passione」―


再び視界が晴れれば、そこは見慣れた小さなバーのステージ。
もっとも、まだ開店までは相当の時間があり、人の気配はないけれど。

「なぜ、私が君を選んだのか。
なんて、気になっているのではないか?」

きっと、彼女が気にしているだろう疑問。
大劇場に連れ出してまで、彼女に舞いを躍らせたのは何故か。
(62) 2022/11/24(Thu) 23:06:19

【人】 「怪人」 ファントム

「私が、もっと君の舞う姿を観たくなったのさ。
君が、どこまで『美』に近づけるのだろうか、とね。
陳腐な言葉で言うと、ここで君の舞いを見た時『一目惚れ』したというヤツでね。」

そっと、彼女の頬に手を添えて、こちらへと向き直させる。
吸い込まれるような、星を散らせた瞳をまじまじと見つめる。

「『君になら、私も全てを見せても良い』と、そう思えたのさ。」

顔を覆う仮面へと手を伸ばして、そのまま床へと打ちやった。
焼けただれた様にひどく歪み、未だに血が滲み続けている。

「受け入れてくれるかね?」

彼女に拒否される事がなければ、そのまま唇を重ねようとするけれど、果たして。**
(63) 2022/11/24(Thu) 23:06:34
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a27) 2022/11/24(Thu) 23:11:35

「そうね。腰に…肩と胸周りを重点に。」

耳元で告げられる言葉に心地よさそうに目を細め、表面上はとこまでとリラックスした様子で気だるげに寝そべったまま。
先程までとは異なり、細かく振動する指先が肌に触れ、撫でられるだけで振動が肌に染み込んでいく。

それに、オイルも。肌に染み込んで、荒れた部分、美しさに欠ける部分を均一に、なめらかにほぐしていく。

「大丈夫、痛くはないわ…んんっ、ふふっ…うんっ。」

座位が長くて少々歪みがきているかもしれない腰回りも、元の状態に整っていく。時間をかける間、触れている周辺には振動がずっと響いていて、体の中でも特に敏感な場所が振動に感じ始める。

ぴったりと張り付くパンツの中に指が入り込むと、くすぐったげに笑みを漏らした。
豊かに膨らみ、けれど過剰ではない締まったヒップが、振動に応じて小刻みに揺れる。

時折指先が秘部に近づいて、また離れていくともどかしげに焦れたような息を漏らす。
蒸れたせいか、オイルのためか、パンツスタイルの施術服は肌にぴたりと張り付き、ヒップラインの谷間をくっきり浮かび上がらせていたかもしれない。

施術が上半身に及び、肩から脇の下にオイルを塗り拡げられていけば、塗られた場所がつやつやと光を帯びて艶めかしくきらめく。

「ん、いい、わあっ……そこ…」

脇や背中から胸元に指が滑ると、余分な脂肪を押し出したかのように、胸元に豊かさが集まっていく。うつ伏せでも感じるくらいに胸の張りが増し、感じる声を艷やかにあげた。
けれど直に触れるわけではないから、やはり焦れったさも交じる。
神経の集まる足先まで撫で回されるうちに、快感の神経も少しずつ目覚め始めた頃、仰向けになるように告げられた。

「んっ…ふぅ。ふふ、これで…続けでちょうだいな?」

ちらりとリュディガーの方を見て、視線を男に戻す。
肌はかなり赤らんで張りを取り戻し、胸元もなぜかゆうに一回りは豊かさを増している。
何より小刻みな振動がもたらす心地よさに頬を赤らめ、チューブトップを押し上げる膨らみの先を服の上から微かに浮き立たせながら、半分わざと、軽く甘えるようにすら見える態度で続きをねだった*

[女の目に次を望む期待が浮かぶのなら男はそれに応えてみせる。
下着を外し、舌先がついに花唇に触れる。

芽を愛撫する。
ときに柔らかに、ときに強く、触れても老練なテクニックで痛みなど伴うことはなく、触れた強さはそのまま快感の強さへと変わる。

陰核に吸い付く。
強く吸い上げて舐め回す。
やはり痛みは伴わず、あるのは刺激の強さに応じた快感だけ。

今まで以上の快感を与えて、女を高く上り詰めさせる。]

[女がもっとと望むなら、望む以上の快楽を与えよう。
飢えを満たし、渇きを潤し、悦楽のその頂きへ誘おう。]



 耐えるな……受け入れろ。


[陰核を舐る舌先はより複雑な動きで女を責め立てる。
強く吸い上げて痛みにも似た激しい快楽を与える。

呼吸する余裕さえ消してしまおうとするほど、その責めは激しく絶え間なく、女を快楽の波が攫い、女が未だ知らぬところへ連れて行く。*]

べつに冷たい椅子でも構わないけど……まあいいや。あとでスカリーが困るだろうからここに座るよ。


[……なんて。垣間見えたいつも通りのスカリーの反応に緩んでいたというのに。


今ではすっかりと雰囲気に飲まれてしまっている。最初のうちは「あれ?」と思った程度だったが、施術の段階が進むうちに、どんどん淫靡な空気と魔力が満ちてきていて。]


(やっば、やっちゃった……)


[いわゆる「性風俗」に近しい施術もある、と。知識の上では知っていたのだが。まさか知人の店がそういった行為もしているとは夢にも思わなかった。]

(いっっつもつまらなそうな顔してて、ヤる事はヤってたのかよ…………)


[ヌードデッサンなら幾度となくしてきたのだが。
恐らく本番行為までは至らないだろうとはいえ、本来2人っきりで楽しむ場所に首を突っ込んでしまった己の浅慮さを反省する。そりゃあ変な顔もされる訳だ。

挑発する様なブランの視線に、一言言いたくなったが。知らないで乗り込んできたのは自分の方だから。

後で2人共に目一杯謝らないと、と頭の片隅で思いつつ視線を逸らせないでいた。]

(……でも、

仕事中のスカリーは、やっぱり、)


きれいだ。



[無意識の内に声に出してしまっていた。
展開される魔術式も、女の肌を丁寧になぞる手付きも。紡がれる言葉も、声も、性的な感情が見えない瞳も、全部。

やっていることはきっと、褒められるような事ではないのだろうけど……そうでもないだろうか……こんな鄙びた店で、技術を奮っているのは、偏に『美』への熱量を失っていないからなのだろう。


それが、恐ろしくうつくしいと、
思ってしまった。]*

[クロッキー帳に走らせる手は止めない。あてられそうになりながらも、ギリギリで正気を保てているのは。恐らくは、描き残したいから。

「捨てきれない情熱」という、
やっと見つけた『美』を。]*

[その指は、期待を裏切ることを知らず。
私を高みに導くものであるのでしょう。

なればこそ。女は求める。
自らの秘する花に触れ、愛撫し、吸い付く舌先と唇に。
乱れる様を抑えることができなくなりそうで。

悶える様を見てか、刺された釘に。
女は湛える熱に潤んだ瞳を、向けた。
ああ、そうだ。もっと。もっとを。

踏み留まる若駒は喰われるがまま消えるだけ。
そこにいるのは愛玩の雛ではなく。己の内の美を
開花させ始めた若鷲なのだから。


頂を、望む。
鮮やかに微笑み。女は快楽の波に感性を総て張り巡らせて。]


……っ、あ、はぁ あっ!

[痛みにすら思える程に感じる官能は、激しくも深く。
未だ知らぬものを教え込む男の顔を股で挟んで、
艶声を奏でよう。

溢れ始めた愛液と。あげる声が、
それを更に求めていることは、男に伝わったろうか。

貪欲に。されど初々しさも残しながらも鮮やかに。
花は男の欲を、更にねだる。*]

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a33) 2022/11/25(Fri) 0:07:11

[火を灯し、女としての悦びを教え、『美』を宿した女は美しく磨かれ、そうしてその魂ごと喰らう。
そのつもりであった。

だが、果たして喰らうものはどちらで、獲物はどちらなのか。

男は己が喰らうものと思っていた。
しかし、女を暴いて出てくるものは底知れぬ飢えと渇きと貪欲さだった。

『美』を喰らうつもりが、『美』に喰われるというのか。


 ……それもまた一興か。


否、獲物も狩人もない。
ここにあるのはただ喰らい合う二匹の蛇なのだ。
絡み合い互いを喰らい合うだけ。]

[男は一度女の元を離れると、シャツを脱ぎ、ボトムスも、そして下着も脱ぎ捨てる。

現れたのは鍛え上げられた年齢に似合わぬ頑強な筋肉の鎧。
全盛期の肉体よりも遥かに劣るが、今でも何の戦士程度には引けを取らない自負がある。
事実それは過信ではない。

そして、そんな頑強な肉体に相応しい剛直がそこには存在していた。]

 

 ……待たせたな。


[男は再び女の元へと向かう。
嗚呼、……もう我慢などできない。*]

[ブランシュが上を向くために体位を変えてくれている間に男はリュディガーの様子を伺った。
確かに困るのはその通りであったが男が勧めたままにベッドに腰かけてくれていたようだ。
その位置が最もブランシュを見れるし客に冷たい場所に座らせるわけにもいかないものだから安心する。

内心は触れられぬが此方を食い入るように見つめ、それでも手を動かし続けているのだから画術師としての本領を発揮できているのだろう。
ずっと見たいと言っていた場面だ。
そうしてひたむきに『美』に向き合う姿を男は嫌いではなかった]


どうだろうか、リュディガー様。
ブランシュお嬢様は。


ブランシュがリュディガーに魅せつけようとしているのを確認し、男が声を掛ける。

程よい湿度と気温であった部屋の中、心地好さの中で『美』肌術を施しているブランシュは男から見ても綺麗なものだ。
ここから更に『美』くしくなっていく。

よもや男自身が見られているとは思ってもおらずに上を向き終えたブランシュへと視線を戻した。
相変わらずにその目線は仕事人間のものであるが背中や尻の出来栄えに口角が僅か上がっているのは見上げていればすぐにわかるだろう]

仰せのままに。
さて……そう言えば最近用意してもらったものがありましたね。


[男が手に取ったのはより蜂蜜色が強くなった琥珀色の瓶だった。
その蓋を開け掌に馴染ませるとブランシュの胸元から肩口、腹から下腹にかけて人肌に温めたオイルを垂らしていく。
その垂れるオイルが肌を滑るが特にチューブトップに押し隠されているものの存在を隠しきれない場所へと多めに垂らしておく。

溶かしこんでいる魔薬は男の魔力と波長が特に合うもので心地好さは快楽の境地に達する程のものだった。

身体に垂らしたオイルを男は魔法の掌で漫勉なく広げていく。
ここまですると肌色の着衣は身にぴったりとくっ付き色合いが濃くなれば陰影をも追加されたかのようにまるで一切の着衣を着けていないかのようにも見える。
艶めかしく光る姿態は性的に美しくもあるだろう]

使うのはこれが初めてですので。
是非ご感想を御聞かせください。


[男は矢張りヒトが悪かった。
ブランシュに調合を頼んだ代物を本人に最初に使うのだから。

男の掌が魔力を伴い青白い仄かな光を纏いながらブランシュの肌の上を踊っていく。
まずは肩口から始まり首筋を優しい手つきで撫でていく。
首や顔は敏感な場所なので振動は感じぬ程度に落とし首の後ろまでいけば頭皮を整え髪の活力を生み出す。
頭の前からは額に触れ、目尻や頬、唇の周囲を丹念に整えれば化粧の不要な、それでも施せば乗りが良い肌となっている。

甘えるように触れてほしそうにしていた胸元はここまで焦らして置いていた。
豊かさの増した膨らみが布地に包まれ重力にも抵抗し刹那げに身体を揺らせばたゆんとそれが揺れるのだ。
これが持てる者の余裕ある姿なのだろう]

待たせましたかね?


[魔薬入りオイルが滲み込ませ、存分に焦らし尽くした膨らみの外縁を男の掌が触れれば再び起こした振動が胸を揺らす。
手を伸ばし下腹や腹から堕肉を集めては胸へと集めれば豊かさは更に増していく。
サイズは後から注文を受けるとして、男は形を整えるため掌で膨らみを包み込むように把持した。
リュディガーにも見えるように揺らしてはハリ具合と形を鑑み、膨らみの先がどうにも誤魔化せなくなる辺りでチューブトップの中に掌を滑り込ませた。
布地を挟んでと直接ではどちらが男の掌の快楽を受け取りやすいかは明白だろう。

男は待たせた詫びにと隠していた先端に指で触れ――これくらいかと振動と共に指で優しく摘まみ男を知らぬ乙女のような色合いへとそこを変じさせてしまおうか**]

【人】 「怪人」 ファントム

「はは、逃げ出されたらそれはそれで、仕方ないと諦めるさ。
――…いや、やっぱり結構ショック受けるかも、うん。」

問われた言葉には、本音が漏れる。
どうにも彼女を相手にすると、要らぬことまで喋っている気がする。

「好きな名前で呼ぶといい。
ファントムでも、怪人でも――君が新しい肩書を用意してくれても。」

そのまま、ゆっくりと口づけを重ねていく。
二度、三度と、誰もいないバーの中に、かすかな粘着質を伴う音が響く。
突然、人がやってくるかもしれない場所で、密かに睦合う。
中々に緊張感の伴うシチュエーションで、高揚が募る。
(67) 2022/11/25(Fri) 6:55:25

【人】 「怪人」 ファントム

彼女の後頭部に緩やかに手を添えて、口づけを深くし始める。
触れ合うだけだった唇から洩れる音が、少しずつ大きくなる。
もう片方の手が、彼女の腰を抱き寄せる。
互いの身体が密着して、衣服越しに彼女の身体の柔らかさを感じる。


口づけは次第に頬に移り、そこから下って首筋を辿り、胸元へと続いていく。
彼女の後頭部に添えられていた手が、彼女の衣装の結び目へと至って、軽く引っぱってみせる。

「――恥ずかしいかい?」

意地悪な質問をした。
彼女には答えたくないであろう言葉を、あえて問いかけた。
最も、その答えがどんなものであろうと、手を止める気はないけれど。**
(68) 2022/11/25(Fri) 6:55:40
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a36) 2022/11/25(Fri) 6:57:35

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a37) 2022/11/25(Fri) 6:58:23

[円環のように、互いの美を喰らいあう。
絡み、睦みながらもその牙を魂へと突き立てて
啜り、飲み込まんとするのを待ち構えるよう。

私の飢餓が、貴方に伝わり
貴方の欲が、私に伝わる。

――そのことに、歓びを感じる私は
正気ではないのかもしれない。否、
本能のまま、何よりも己の美を求道する時点で、最早。


自身の躰の上より退き、彼が衣類を脱ぎ捨てる様を
少しだけ体を起こして眺める。
少し汗ばむ肢体と、常より深くなった呼気。
薄っすら上気する肌のまま。

貴方を、見ている。]

 綺麗。

[思わずそう、漏らしたのは
貴方の鍛えられた体があまりにも美しかったから。
年齢に似合わぬ程に確りと筋肉に覆われたもの。
若さ故のものでもなく、全盛期のものでもない
しかし、重ねた年月がその美しさを更に際立たせていると
己は感じた。

――視線は盛り上がる胸筋や、逞しい腕やらを経て
下腹部へと向かい。

それの立派さに思わず頬が染まるのは、生娘故。]

[女は微笑み、腕を伸ばす。
己の方へと向かう男を、招くように*]

[伸ばされた腕。

招かれる
誘われる
いや、引き込まれる

女の微笑みにその美しさに、抗うことなど出来はしない。
抗うつもりもない。]


 お前は美しい。


[外見の美しさならば女を凌駕する者はいるだろう。
それに魅せられたのは女の奏でる『音』にだった。
だが『美』とは何だ、どこにある。
『美』の本質はそれを生み出す者の魂だに宿るのだ。]

[文字通り肌を重ねる。
体と体を密着させて互いの熱を喰い合い混ざり合う。

足を開かせる。
生娘ならば羞恥に耐えられないほどに大きく。

その中心に男の剛直が触れる。]


 存分に喰らうがいい。


[そうして剛直の先端が女の中へと埋まる。
火傷しそうなほどの熱はどちらのものか、それとも混ざり合ったお互いの熱がそうさせるのか。
火照る吐息を一つついて。
男は半ば埋まりつつあった先端を引き抜くと一気に奥まで突き入れた。]

[これは愛の交合ではない。
偽りの優しさなど不要。

しかと刻みつける。
痛みも、悦びも、全て。

男の熱く硬く滾る剛直が女の胎の中、
そして女の飢えと渇きを無理矢理に満たすように。*]


……「綺麗」だよ。

[ 突然話しかけられて、少しだけ体が震える。
問われたのは、ブランの「美しさ」の事だったけれど。

無論、施術を受けている魔女が「綺麗」でない訳がない。持ち前の美貌が磨き上がり、更なる上へと昇っていくのは無論「美しかった」のだけど。

食い入る様に見つめているのは、その技量を魅せてくれるキミの方だ、なんて。余計な水を差しかねない言葉は控えた。


今はまだ、続きが描きたい。]

[施術が際どいものへとなっていくにつれて、己の「熱」も高まってきている。

あくまでも『画術師』としての矜持から来るものか、それとも、

クロッキー帳と利き手が、鉛筆によって黒く染まっていく。]*

施術の傍ら、仰向けのまま頭を傾け、リュディガーの方に視線を向ける。さすがに施術の中身に気がついたのか、気まずそうにしつつ、筆を走らせる姿に目を細めて見つめる。
もっとも、その視線は自分よりもむしろスカリオーネの方に向いているようだったが。

それはそうだろうと、得心するばかりだ。男だったら自分の方に視線を釘付けにさせずにはおかないのだが。
スカリオーネが手にした蜂蜜色の液を納めた薬瓶を見て、嬉しそうに口元を緩めた。

「あら、それ。自信作だけど自分では試してなかったからね。
使ってみたら…ん、んっ。ふうっ。いい塩梅…」

胸元から肩、腹部まで垂らされて塗り拡げられる薬液は、随分あてられて感じやすく芽吹いた体の快感をさらに開いていく。
ぴったり密着した肌色のチューブトップは、艶めく肌と一体になって、何も着ていないように見えるかもしれない。

首筋に、それから目尻や頬、顔のむくみのある場所に指が触れ、血の巡りを改善し、すっきりとした小顔に整えられていくようでもある。
頭皮へのマッサージは純粋に気持ちよく、目を閉じたままうっとりと心地よさに浸っていた。

「ん…ふぅん。はあっ……さすがね。これだけでも気持ちいい…」

軽い法悦を感じつつ、悩ましげに、鼻にかかる息を漏らす。といって待ちきれないのはそのとおりで、物欲しげな視線を男に向けた。

ようやく胸のあたりに振動が伝わると、中央の盛り上がる2つの小山が、チューブトップで押さえられた内側でふるふると柔らかく震える。
その柔肉が、周りから振動で押し出された贅肉を集めて、見る間に徐々に大きく盛り上がっていく。張りも増して、零れそうな中でも一層こんもりと高く大きく。
手のひらで形を整え、たっぷりと焦らされる中で、頂は服の内からでもぶっくりと大きく膨らみ、くっきりと浮き立つ。
そこに手が滑り込み、最初より窮屈になった服と素肌の間で特別固くなった頂きをつまみあげられる。

「あ、きたあっ…これ、これ、いいのっ…ぐりぐりしてぇっ…」

思わず首筋を持ち上げ軽くのけぞり、サイズアップした胸をたゆんと揺らしながら甘美な快感を味わう。
傍らの声に目を開け、上気した顔でにまりと笑んだ*

[艶かしい女の嬌声が響いている。
豊満な肢体をくねらせて快楽を享受している様は、あらゆる男を虜にするものであろう。

ついスカリオーネの方ばかりに視線をやってしまうが、ブランシュが「美しく」「描き甲斐のある被写体」である事も確かだ。彼女の事もきちんと描画していく。

……念のため、多めに画材を持ってきていてよかった。施術はいつまで続くのか。
全てを描けなかったら、再び後悔するだろうから。]

[それでも、意識しないと男の方ばかりを見つめそうになってしまうのは。

元々、目当ての被写体がそちらであったからなのか。
あるいは“女”のサガであるのか。
]*

[女は、賛辞に笑みを返す。
自身の若き身を褒めたのではないこと
自身の音を。それを昇華させんとする有り様を
讃えたのだと理解しているからだ。

貴方は、正しく今の私を見てくれている。
故に女は、求めたのだ。
更なる美を花開かせる貴方の指を。

重ねる肌は汗ばみ、されどそれ以上に熱が
互いに渦巻き、本能を煽って止まず。

反射で股を閉じようとするのを理性が抑え
喰らえとの言葉に、向けるのは熱と、飢餓を訴える瞳を。

切っ先の感覚に、漏れる吐息は互いにか。
吐けども、熱は逆に燃え上がるかのよう。]

[沈黙。そして衝撃。]


っ。 あ、ぁ あ


[それは決して、快楽だけではない。
痛みと、熱と、質量を伴い、己へと突き刺さる。

其処に男女の爛れたような情愛はない。
己の情を向けるのは貴方が研鑽した美であり、
益々高ぶるその飽くなき欲に対して。

自身の美の糧として、だ。

故に、己が胎を喰らいつくすような剛直に
締め付けながらも艶肉は絡み付く。
破瓜の血で侵入者を濡らしながらも、女の本性の如く
貪欲に男を喰らおうとして。*]

[今、男には喜びがあった。
それは無垢な女の純潔を奪ったからではない。
女の『美』がまた一つ花開く実感があるからだ、それも己の手によって。

無垢であるはずの胎の中は剛直を強く締め付ける絡みつく。
柔襞が絡みつき男を離そうとはしない。
その筈だ、女はすでに快楽を知っている。

貪欲に喰らいつく女。
男はそれに応えるように、女に己を打ち込んでいく。]

 
 
 そうだ、足りぬよな。
 

[共に満たされるのは一瞬のこと。
その次の瞬間から飢えがはじまっている。
貪欲で、強欲で、飽くことをしらぬ。]


 私の全てが欲しいか?


[突き入れた剛直は入り口まで引き抜かれ、破瓜の血に濡れながら再び奥へと打ち込まれ、暴力的なまでの質量と勢いが女を犯していく。
それは、ただ獣性に任せたままの交合。]

[処女であったことなどお構いなしに、男はその欲望のありったけを女へとぶつけていく。

バチンバチンと肉のぶつかり合う音。
グジュグジュと接合部から漏れ出る音。

男自身を刻みつける様に、まるで傷痕を残すように、男は女を味わい喰らい尽くし、己が欲望を女へと捧げる。*]

【人】 「怪人」 ファントム

こちらを見つめる彼女の仕草は、おびえる小動物を思い起こさせる。
このまま強引に事に及んだとして、彼女は抵抗出来ないだろう。
それでもーー…

「大丈夫、全て脱がしてしまったりなどしないよ。
それに、約束する。
『今日は触れるだけ、それ以上はしない。』
今の君を見てると、私も気が引けてしまうしね。」

彼女が、自然と受け入れられるまで待つ事を選んだ。
自身の欲求より、彼女に対する思いが勝った。
ーーだからといって彼女に対する欲求を我慢するほど、堪え性のある性格ではない。
(90) 2022/11/25(Fri) 14:09:36

【人】 「怪人」 ファントム

ふいに、彼女の首元に揺れるリボンを解くと、彼女の両手首を結えてしまう。
簡単な結び目なので、彼女が本気で抵抗すればわけも無く解けてしまうだろうが、その余裕を彼女に与えない。
続いて、彼女の片足を膝から抱き上げるようにして腕をまわす。
そのまま、腰を抱き留めて自身に密着させる。

ーー両手を結えられて、片足を高く上げた状態。
バランスも悪く、自分に寄りかかる他ないだろう。
更に、スカートの下に隠れていた場所は、すっかり曝け出されてしまっている。
果たして、そこはどんな様子だったろうか。
(91) 2022/11/25(Fri) 14:10:29

【人】 「怪人」 ファントム

そうして、腰に回した手が衣装の結び目を緩めてしまう。
彼女の上半身に纏った衣装がはだけて、その下を隠す事が叶わなくなる。
ーー確かに全て脱がせてはいない、約束は守っている。

「綺麗だよ、君は。」

すっかり露わにされた彼女の姿を見て、一言添えた。**
(92) 2022/11/25(Fri) 14:11:02
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a51) 2022/11/25(Fri) 14:13:08

 

[ 踊り子の衣装というものは、
  その名の通り、舞いを美しく魅せる為だけに誂えるもの。
  ──つまり機能性などは二の次で
  纏う下着も、衣装を損なわないようにと
  肌が透けるような薄いレースのもの。

  片足を上げさせられているせいで、
  せめて隠したい場所も彼には見えているのだろう。
  羞恥心が女の頬を赤く染め、体温さえ上がっていく。 ]


  …………誰か来たら、責任取ってよね……。


[ そう、これは単に恥ずかしいだけ。
  まるで何か期待するように熱くなる下腹部も、
  本当は気のせいだって、言い聞かせて。** ]

 

ーー『責任を取るとは、しっかり見て貰うという事かな?』とは、言わないでおいた。
彼女の羞恥に耐える姿は、この上なく心の奥をくすぐるけれど、既にいっぱいいっぱいな彼女を更に追い立てる必要はないから。

「大丈夫、店の出入り口は私の使い魔が見張っている。
誰かが訪れれば、すぐに知らせてくれる。」

代わりに彼女が安心できるよう、見張りの存在を知らせておいた。

「触れるよ。」

彼女が受け入れられるよう一言入れて、はだけられた胸部へと手を伸ばして、片房をゆっくりと揉み上げるが、はたしてそれはどの程度の大きさだったろう。
肌の透けてしまいそうな下着ごしに、指をわずかに沈み込ませる。
彼女の体温も、胸の先端の感触も掌に伝わる。
緊張が逸れるように、ゆっくりと時間をかけて解して、時折その頂きを指で弾く。
十分に解し終えたら、もう片房も同じように、丁寧に解し上げていく。

「顔を上げて。」

また一言、彼女に声をかけてから、その唇に自らの唇を重ねる。
けれど、今度は唇を重ねるだけではなく、舌の先端で彼女の唇をつつく。
そうして、緊張が解れたタイミングを見計らって、舌の先端をわずかに潜らせていく。
そこで、また彼女の歯列をつついて、タイミングを見計らって舌の先端が僅かに潜る。
もどかしい程、丁寧に彼女の唇を開いて、ようやく互いの舌の先端が触れる程になりーーけれど、それ以上は深く差し入れることはしない。

「お腹、触るよ。」

一言。
彼女の秘所にはまだ触れない、その上の下腹部を緩く撫で上げる。
これも下着越し、無遠慮に手を潜らせる事はしない。
彼女を大切に、丁寧に、穏やかな刺激を与え続けていく。**

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a53) 2022/11/25(Fri) 18:17:17

[男は別段性風俗のような術を施しているつもりはなく『美』肌に対する術理を極めていった結果、現在のところこうなっている。
男女の性別如何なく男の手は酷く心地好いのだ。
それは妖精の悪戯か、妖魔の悪意か、はたまた妖怪の悪事なのか。
男に眠る半分異質なものの為せる業なのかもしれない。

男が誤解していたのはリュディガーが描きたいのは施術風景と聞いており男なりに解釈すればそれは術を施した相手、現在の場合はブランシュを描きたいのだと思っていた。
よもや男自身を『綺麗』だと評しての請われだとは思ってもいなかった。
これもまた男がリュディガーを男だと誤認していたからではあるが、男は必死に描く姿に視線を向け頷きを返した。

ブランシュが気づいたのは同性であったからなのだろうがそれすらも男が気づくことはない。
男の集中は緩やかな光彩と水音、温かな室温と心地好さを齎す掌とは裏腹に張り詰めた弓のように研ぎ澄まされていた]

知っていますよ。
ブランシュお嬢様はこう言うのが好きだとね。

いつもより気持ち良さそうなのは俺の気のせいですかね?


[先までの心地好さから紙一枚程度の差で快楽は齎される。

男は『美』肌術を施すにあたり手を抜かない。
全身に隈なく触れ、隅々まで心地好さを与えてしまう。
心地好さを快楽に受け取ることはままある事で、ブランシュが最初に訪れた日に触れるだけ触れて終了を告げた時は――。

その時のことを思い出し男は小さく笑うとブランシュの耳元に囁きかけた]

[『美』肌の術理的に言えば男の術はほぼ終了している。
ここから先は別の『美』を求める儀式。
ヒト本来の欲求に従う古来よりよくある淫蕩の『美』。

男がリュディガーに視線を向けると視線は絡まったろうか]


最後まで、しっかりと、修めてください。

[次の段階に移ることを伝えると男はブランシュの着るチューブトップをずらしてしまう。
既に掌を潜り込ませているのだから容易く、むしろ窮屈になった場所から解放されることを望むかのように堕肉を集め男なら誰しもが見つめてしまいそうになる程の代物が露出された。

男は吐息を一つ漏らし、重力に従い左右に零れ落ちていく膨らみを掌で支えて振動を与えながらブランシュが望むその先端を再度摘まみあげた。

初めの指遣いは優しいもので伝わる振動も緩やかなものだ。
だが、親指と中指で根本から掘り出すように摘まみあげれば人差し指で先端に触れる。
先端に触れた指から伝える振動を強くし、指により振動の強弱を生み出せば不規則性がまた熱を誘う呼び火となろう]

少し……大きくなられましたかね。
最初は可愛らしいものでしたのに。


[ぷっくりとした乳輪を指で押し込みながら言葉を投げかけるが散々に触りきってきたのは男である。
更にと根本から先端へと搾り取るかのように指で扱いてやりながら疼きにも似た快楽を生み出していく。

『美』の一つの形とは思わず魅入ってしまうものであると男は思っている。
自身の『美』は誰かを魅入らせることはできようか。
常に疑念に満ちた路であるがブランシュの浮かべる笑みは、これもまた『美』くしいと男に思わせるものであった]


これも欲しいでしょう?


[男はブランシュとの視線の距離を縮めると薄らと唇を開き唾液に濡れた舌を見せた。
魔薬の煙を常から接種している男の体液はこれも魔薬のようなものとなっている。
この場で最も濃いそれが欲しければと、唇を近づけ欲しければ貪るようにとその位置で動きを止めた**]

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a55) 2022/11/25(Fri) 19:55:36

 

[ 彼がその言葉を飲み込んだのは賢明だろう。
  口にしていれば間違いなく女はそっぽを向いたし、
  余裕もすっかり無くしてしまう自信があった。

  使い魔、──という凡そ普通の人からは聞かない単語に
  ぱちぱち瞬いて、それからこくんと頷いた。
  少なくとも、誰かと鉢合わせる危険はないらしい。
  ……だからといって、緊張が消える訳でもないが ]


  ……、ん…… 


[ 受け入れる余裕を持たせようとしてくれるだけ、
  十分に優しいひとでは、あるのだ。
  ──微かな相槌を返して、人よりも少し大きな胸へ
  ゆるやかに触れる体温にふるりと震えた。 ]

 

 

  っふ、……ぁ、ぅ……っ


[ ここで欲のままに扱われたならきっと、
  体に熱なんて燻らなかったのに。
  大きな掌がゆっくりと胸に指を沈めては、
  すっかり反応してしまった頂きを弾くたびに
  抑えられない甘い吐息が口から零れた。

  ──顔を上げてと紡ぐ声が上から降り注ぐ。
  既に茹るような頭では、何を考えるよりも先
  言う通りにかんばせを彼へ向けて。 ]


  んむ、……は、 ふ…っ


[ 重ねられた唇と、熱を帯びた舌。
  抵抗することなく受け入れるように唇を薄く開けば、
  いっそ混乱するほど丁寧な慎重さをもって
  彼の舌がもどかしい快感を与えてくる、けれど ]
 

 

  ──── ゃ、……


[ 深くまで絡め取ろうとせず、
  差し入れられないまま抜けていく彼の舌を追うように、
  咄嗟に寂し気な声があふれて。
  触るよと断りを入れてから彼が触れる場所も
  熱がぐるぐる回るばかりの下腹部だけ。 ]


  ぁ、う … なん、で……っ?


[ 丁寧で穏やかな触れ方は、
  確かに緊張や恐怖なんてものとは無縁だけれども
  ──撫でられる度に燻る熱だけが重なっていく。
  もっと、強い刺激を与えられるものだと思っていたのに。

  結わえられた手首を解こうとしないまま、
  縋るようにただ、彼の服を掴んだ。 ]

 

 

[ まるで壊れ物を扱うみたい、と思った。
  この髪でも瞳でもなくて
  自分自身を大切にするような、触れ方。

  ……そんなの、全然、慣れていないから。 ]


  ねえ、……そればっかり、やだ…。
  おなか、熱くなる……から……


[ もっと触って、…なんてねだるのは
  都合のいい我儘に聞こえるかも、しれないけど。* ]

 

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a57) 2022/11/25(Fri) 20:21:04

[本来ならば知らぬはずの快楽を知る身は
無垢でありながら婀娜めいて。
されど、淫蕩にのみ浸ることもない。

激しく、痛みすら伴う程熱い楔が。
男の欲そのものが打ち付けられる中
其れを甘受し、また飲み干しながらも喰らいつくように
善がる女と、穿つ男が
満たされるのは、一瞬だけ。


 そう、足りない


瞬きの合間に、私達は渇きを覚える。
最上を知れば、それ以上を求める。
他の誰から見ても満たされているようでいて
他の誰よりも飢えているのだから。

だからこそ、貴方の飢餓も理解できる。
私達は性も、生き様も、辿った道程は違えども
根本は似ているのかもしれない。]

[問いかけに囁きを落とせば
貴方はどうなのですか。と私は逆に問うでしょう。

獣性に、己の雌としての本能に
任せ、抱かれ、潰され喰われるかのような交わりに
揺さぶられる体は色づき背は撓り。

奥を突かれるたびに、悲鳴のような嬌声を奏でることとなろう。]

[ぶつけられた欲に喉を鳴らし、
女は己の躰と相手の躰で奏でられるユニゾンを聞いていた。

――ぶつかり合い、喰らわれ喰らい
刻まれるものは確かに己に新たなものを生み出す。

彼が捧げる欲を喰らい。己の美を味わい喰らわれて
散る汗そのままに、


貴方の背に回した指が、引っ掻くような傷跡を残すだろう。
魂にさえ、届くような。*]

「そ。こういうのが好きなのよ。
いつもより気持ちよさそうなのは…自分のことだけ考えてればいいから、かしらね。」

魔法薬の店ではあるが、魔女の方も、客を取らないわけではないのだ。当然寿命をさらに上乗せして要求したうえで。
無論、それは目の前の男には関係ない話かもしれないが。

男から囁かれた言葉に、少しむっとした顔を浮かべつつすぐに笑みを浮かべ直す。最初の時は、軽く考えていたせいもあったから、思った以上に良いままにされてしまったものだった。不覚にも。

チューブトップをずらせば、ゆさりと最初より重たくなった膨らみがまろびでて、重力のまま左右にこぼれる。
それを左右からかき集めてすくい上げ、先をつまみ上げられ、体をひくんと一層震わせた

「くううんっ…はあ、これっ…これがいいのっ…」

最初はゆっくりと控えめに触れられつつも、少しずつ根本から扱きあげるように強めにつままれると、指先の中で頂は一層大きく、硬く弾力をもって尖っていく。
三本のの指逃げ場をなくして、グミキャンディを思わせる大きさと弾力に。

「そうよ、これ…あはぁん…なたの指でこうなったんですからね……」

普段の店先では見せないほど存分に顔をとろけさせ、全身を覆う心地よい悦楽に身を委ねる。
性感を覚える場所へのマッサージは、普段よりも一層体に快感として染み込んでくる。
乳首だけでなく乳輪もぷくりと充血して膨らみ、存分に女としての体の醍醐味に酔いしれていた。

見上げる先にあるのは、唾液に濡れた舌。
自分が取り扱う媚薬成分に酷似した、ある意味でそのものと言ってもいい作用があることを、もちろん知っている。

「ほしいの、それぇ…、ちょうだいっ…
ん、んっ。は、ちゅっ……ちゅ………」

ここまでくると、魔女といえど、女の本能に従うしかない。
自分から舌を突き出し、男の舌に絡めて音を鳴らし、唾液を求め吸い上げた。
傍らのリュディガーの事は思考から外れていたが…あまり気にはせず、遠慮もしなかった。

あくまで施術の一環、それに…後で同じものを受ける話になっていると認識していたから*

[背に走る痛み。
女の残した爪痕が背中に赤い軌跡を描く。
だけど、そんな傷では霊にまでは届かない。

もっと、もっと。
もっと純粋に、ただ一つだけを。

喰らうも喰らわぬもない。
男が女に刻むのはただただ快楽のみ。
それは『美』のた女が味わうことのできてる最上の悦をその身に刻む。

突き入れるたびに甘い声を上げろ。
絡みつく柔襞が擦れるたびに喉を鳴らせ。

今はただ、淫欲と肉欲を満たし上り詰めるがいい。]

[女の細腰を男の手ががっしりと掴む。
昨夜奏でられた音に刻まれた快楽の種子、男はそれを花開かせていく。

そうだ、もっと感じるがいい。
もっと快楽を貪り尽くせ。

男は朱に染まる肌をさらに昂らせ、胎の奥に言いしれぬ快楽を刻み続ける。
肌を合わせ、肉をぶつけ合い、昂る熱をを擦り合わせる。

それは昨夜と同じ。
そして昨夜とは違う確かな肉体の悦を刻み合いながら、男は女の官能を限界まで引き上げる。]

[激しい律動はさらにその強さを増していく。
女の体を壊してしまいそうなほど、男はその欲情を、その飢餓を女の中心へとぶつけっていくり


 

 受け止めろ、
     ……私の命を。



[そうして、溜まりに溜まった官能が女の中で行き場をなくして溢れたとき、男もまたその欲の行き場を失って女の中へと解き放った。
年齢からは考えられないほどのそれは、女を内側を白く熱く染め上げていった。*]

[仕事人間な男が術理を緩めることはなく。
油断もせずに弾力が強まった胸の先端を捏ねまわす。

男が自ら手がけた『美』がその在り方を変えていく中でも青白く光る男の手指は女を本能に堕落させる一助となり、男の唾液が追い打ちをかけ女を雌へと変えていく。
ヒトの原初の欲求が一つを体現した姿はそれもまた『美』]


ちゅ……ふぅ、今日は大変素直ですね。


[片方の乳首を乳輪に押し込みながらもう一方の手をブランシュの頬へと添える。
向きを調整し突き出してきた舌を舌で絡め取り唾液を擦りつけては喉奥へと流し込んでいく。
飲み切れぬ唾液は唇の端から零れ伝い落ちていき、二人の舌の間に引く糸は艶めかしく新緑の光を受けている。

その様をリュディガーに魅せつけながら頬に添えた手を頭に伸ばして一度優しく撫でてやるとその手は首筋を伝い降り、豊満な膨らみの横を撫でおろし横腹を擽るように肌を撫でていった]

ブランシュお嬢様、少し方向を変えますよ。


[伝えてから腰の下へと手を差し入れ、男もベッドの上に乗るとブランシュの足をリュディガーの方へと向けた。
ベッドはブランシュが横向きになっても余裕があるもので脚を開かせ手はそのまま太腿の内側を撫でていく。

次に男は背筋へと手を差し入れ上半身を起こさせた。
横に位置した男はブランシュの頬へと口づけてやり唇を呼び寄せる。
此方を向けば唇を重ね、背から回した手を反対の腋の下から潜らせ反対側の膨らみを掴むと自在に形を変えていく]


さて、如何ほどがお嬢様のものでしょうね?


[意地の悪い言葉を投げかけると脚を開かせたままに置いていた掌を、琥珀色のオイルに濡れ色が濃くなった肌色のパンツに触れる。
最初は下腹部に、指先は次第に股の間へと伸びていき布地の上からその縦筋を撫でていく**]

[爪痕だけでは届かない程
この男の深淵はきっと深いのだろう。

ただ1つを望むのは男。
最上の悦を刻もうとするそれを肉で包み、扱き
女は乱れ、甘く鳴く

それは艶めき奏でる淫欲の音。
満たされた肉欲と、満たされるそばから目覚める
飢餓の咆哮にも似た、嬌声。

女を昂らせながら刻み付けられる快楽
最初から与えられる極上のものを貪欲に飲み干し
更に激しく燃える情欲に身を任せ、
肌と肉と、魂と。熱をも擦り合わせて混ぜ合わせ

――今宵も、終幕の音まで男と女の演奏は続いてゆく]

[昨夜と違い、実をもって男は女を苛み
女はそれを貪欲に受け止め、貪り高らかに啼く。

混じりあいは体が壊れてしまう程の激しさ。
だがそれが、男の持つ「美」ならば
女が欲しがるのは当然のことで
男がそれを刻むのは当然のこと。]


 ――― っ、ぁ!


[溢れる官能は歯止めをなくし
奥へと解き放たれる熱く激しい命に合わせて
女もまた、頂に至る。

結合部からも漏れぬようにと本能が膣を締め付け
男のものを咥えこんで痙攣する中が達するを告げる。


――ああ、今私はまた1つ。美に触れた。と。
私は貴方を、見遣りて*]

下腹を撫でる掌に、彼女の熱を感じる。
自分も、このじゃれあいにも似た穏やかな交わりに、胸の奥で熱が灯っているのを感じている。
――知らず、腰を抱き留める手に力が籠って、彼女をより強く感じようとしている事に気付いた。

「なんで、か。
何故だろうね、私にもわからないが――きっと、私は君を大切にしたかったんだろう。」

I何度目かの本音。
彼女には、要らないことまで言いすぎてしまう。
自分ですら理由はあやふやなままだけれど、自由に舞う事の出来ない彼女を、自分は大切にしたかったのだろう。

「――わかった。」

彼女の小さな我儘に、了承を返す。
そのまま彼女を抱え上げると、手じかなテーブルに諸共横になった。
彼女を下に組み敷くのではなく、二人横並びに向き合って。

「このまま続けたら、このバーが君の匂いでいっぱいになってしまうかもね。」

このまま彼女の熱が昂り続けて止まらなくなってしまったら、このような小さなバーなどすぐにいっぱいになってしまうだろう。
自分はそうなっても構わないが。

彼女の胸を覆う下着に両手を掛けて、ずりあげるようにして彼女の両胸を露わにすると、そのまま先端を口に含んだ。
舌で転がして、歯で柔く噛み痕をつけて。
もう片方を、片手で先ほどより少し強く揉み込んで、その感触を直に楽しむ。
ひとしきり味わえば、今度はもう片方、そうしてまた元の方へと、彼女の身体を味わい続ける。
――彼女の秘所へは、触れぬまま。*

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a63) 2022/11/25(Fri) 21:38:58

(…………ひょっとして、これ本番までやっちゃう奴?)


[明らかに「施術」を超えた接触が目の前で行われている。本当に、なんて事を言ってしまったんだ自分は。

濃密になっていく「性」の匂いに、脳がくらくらとしてきたけど。閉じ込められたこの部屋から逃げる気は毛頭無かった。
元より逃げる術はなさそうだったけど。


交わりあう男女の姿をクロッキーに描き写す。純粋に肉欲を満たし合うための行為。それは確かに、根源的な「美しい」事であったけれど。]

(……………どう考えたって、こっちの方がずっと愉しめるに決まってるよなあ……)


[少しだけ、本当に少しだけ。複雑な気持ちになってきた。芸術家としての高揚感はずっと保ちつつも、何か別の部分の感情は曇ってきたような、そんな気がする。

豊満で「美しい」容姿を持つ女との交合は、男にとっても相当に愉悦を覚えるだろう。たとえ仕事上の事であろうと。

暫く忘れ去っていた、この後の施術。即ち自分の番。]


(コレはあくまで仕事だし、おれも約束でするだけだから。

大丈夫。
)



きれい、だなあ。

[魅せつけられる『美』への感動はそのままに、飲み込んだ感情は全部「絵」にぶつけて。真っ黒になっていくクロッキー帳に、今は意識を向ける事にした。]
**

「ふふっ、ふうっ…素直な方が楽しめるって気づいたからかしらね。それは。」

ごく最初の頃は魔女の身で人間相手に一方的に感じさせられてしまうことについて抵抗があったかもしれない。

あえて人の世で暮らしているのにそんなことを気にするのは愚かしいと割り切ってからは、素直にこの快感と悦楽を、つまり若さを楽しめるようになった。
だから、臆面もなく快感にふける。隣に観客がいるとしても。

「そう、そこ、もっとぐりぐり、してぇっ…」

ボタンのように盛り上がった乳房の中に乳首を押し込まれたり、舌を絡み合わせてきらめく橋を唇の間にかけたり。新緑の森のような落ち着いた空間で、睦み合いのように施術を受ける。
横に来るなら、体の向きを変え、向かい合うように横たわる姿勢になった。了承をうなづき、目で伝える。

[男は女を見下ろしながらその美しさを堪能していた。
精を放たれ、官能の頂きに達し、痙攣させながらも未だ剛直を強く締め付ける女は今なお貪欲に男を喰らおうとしているかのようで。

剛直を女の中から引き抜く。
ともに血と精の混ざり合うが零れ落ちる。
その淫靡な美しさ。

男は満足気に笑みを浮かべながら、乱れに乱れた女の長い髪を愛でるように優しく撫でた。]

[一頻り、女の髪の感触を楽しむと男は女から離れ、広いベッドから降りると近くのテーブルへと向かった。そして、そこに置いてあった水差しというには些か小さな瓶を手に取る。]


 時間というものは残酷だな。
 体力ならばそこらの若造には負けんつもりだが、
 こちらはそうはいかん。


[それを口に運んで一気に喉へと流し込んだ。
鼻腔にまで抜ける濃い苦み。
それと間を置かずして強い鼓動とともに血が駆け巡るのを感じる。]


 この日にお前と共にいられるのは、
 私にとっては幸運なことだ。


[この日は『美』の祭典。
この街にあって、この日ほど『美』の価値が問われる日は他にない。]
 

「これでいい?どれだけでも、構わないわ…ぁっ。」

上半身を起こして、腕の中に体を収められる形で、脇の下から抱きすくめられ、片手で大きさと張りを増した片房をいいように弄ばせる。マッサージという域は多分とっくに超えているが、今更だろう。
もう片手が下腹部から下に伸びていき、パンツスタイルの下履きを上からなぞると、びっちりとした股の間に窪みができ、色を濃く、割れ目を浮きたたせていく。
縦筋をなぞられるごとにくっきりと、深くクレバスを作っていく。

「あ、ん、ああ、んっ……そう、いい、気持ち、いいっ…
もっと、してっ……」

横向きで脚を擦り合わせながら、その先を請う言葉を口走った*

 

    さあ、続きといこうか


 

[ベッドに戻るや否や、男は女を組み敷いた。
片足を高く持ち上げれば自然と足は大きく開かれることになる。

瞬間、薬によって熱を取り戻した剛直が再び女の中へと突き入れられた。

そして緩やかに行われるストローク。
先ほどの激しいばかりの交わり方とは違う、老練で習熟された動きは女の官能をジワリと呼び起こす。]

 
 まだ、なのだろう?
 まだまだ、満足には程遠い。


[リズミカルな動きにベッドのスプリングが軋む。*]

 

  ……私を、大切に?
  ────ふふ。……変な人ね、貴方。
  そんなこと、……


[ ──母にも言われたことのないことだ。
  思い出して、途端に心を刺した破片を無視するように、
  彼の方へと体を寄せる。
  じゃれ合いのような、分け合った熱で溶ける錯覚さえ
  心の内で覚えるほどの穏やかさ。

  ……少しなら、憶えてしまってもいいか、なんて
  いつもなら考えないようなこと。
  この思考はきっと、要らないこと≠ネのに
  どうしてか頭の中で反芻して離れない。 ]
 

 

  ────ッ、な……っ
  そもそも誰のせいだと……!


[ かぁ、と頬が赤く染まっては熱を帯びた。
  寄り道と称してここへ連れて来たのも、
  ぐずぐずに蕩かそうとしてくるのも、全部彼なのに。
  ──受け入れた時点で同じと言われてしまえば
  反論は、…出来ないけど。 ]


  ひ、ぁっ!?


[ やわく触れられていただけの胸が外気に晒され、
  咄嗟に手で隠そうとしては
  リボンで結われていることを思い出して。 ]
 

[先程迄埋められていた引き抜かれた胎は、
満ちるを知った今は、寂しいと訴えるかのように
入り口より赤と白が涙のように滴り落ちる

されど、胸を満たすのは貴方の美に触れた喜びと
――もっと味わいたいという欲。
ああ、私の躰は、魂はこんなにも貪欲で。

触れられる穏やかな指先1つに美を見出さんとして
其れを未だ潤む目で、追った。]

 

  ふぁ、っ ……ぁ、んん…っ
  ゃ、だ……かむの、だめ、だからぁ……っ


[ そんな少しの間のうちに、彼の舌が胸の頂を食み、
  やわく噛み痕をつけていく。
  少しの刺激でさえ腰が跳ねては息が零れ、
  堪えられなかった高い喘ぎ声が宙に溶ける。

  だめ、ではない、のだけれど。
  そう言わないとおかしくなってしまう気がして、
  だから、…溶け切ってしまわないよう、予防線だ。


  戯れのような時間でお腹に溜まった熱は、
  増えるばかりで消えてはくれない。 ]

 

 

[ 足を動かせば、嫌でも分かってしまう。
  きっとそこは触れられるのを待ち望むみたいに、
  蜜を零してしまっているから。
  こんなの、──こんなのはしたないと思っているのに
  胸へ与えられる刺激が、思考回路を鈍くさせる。 ]


  ……っね、ぇ …おねが、ぃ、


[ 愛撫を続ける彼へと、喘ぎ声を抑えながら
  微かな声で話し掛けた。

  こんな場所でねだるなんて、どうかしてるはずなのに
  ……そもそも幾らこれがフェスとはいえど
  誰かと淫靡に耽るなんてこと、
  今まで一度もしてこなかった のに。 ]

 

 

[ 顔を真っ赤に染め、
  快楽と羞恥で潤んだ星屑の双眸で彼を見つめながら
  そ…っと彼の腕を取り、熱の燻る下腹部へと導いて。 ]


  ……ここ、さみしぃ、から……
  …………さわって、……だめ……?


[ 断られたらきっと、
  逃げ出したいくらい恥ずかしいような、誘い。
  紡いでは、反応を見るのが怖くて、俯いた。* ]

 

 ……?
 ジョスイ、様?

[自分の髪より指を離し、男が向かった先には1つのテーブル。
小さな水薬の様なものが入った瓶は、持病の薬か何かだろうか。
少しだけ体を起こして、その様子を眺めていれば

――貴方は呟き、私の元へ戻ってくる。]


 まぁ。 
     



        
嬉しい。



[景色が、かわる。
再び貴方を見上げる姿勢になったかと思えば
片脚を大きく開かれ、はしたなく膣口より零れ落ちる白と赤の混ざりを
咎めるようにか、或いは再び押し込むようにか
先と変わらぬ熱杭が、女の胎の虚を埋める。]

 ん、 ァ!

[鼻にかかるような甘い声。
だが、先の嵐のような激しさではなく。
今齎されているのは漣にも似た、緩やかな官能

指先に至るまで、細胞の1つ1つに染みるような。
貴方の持つ、また違った美しさが
私の体を喰らっている。]


 ――― ぁ、ふぁ、 あ。
 まだ、そう。

 まだなの。 もっと……

 もっと、ください、ジョスイ様。

[私の渇きを。貴方の渇きを。混ざり合わせてと
軋む褥の音に合わせ。女は歌う。
緩く抜き差しされるものを締め付け、吸い付きながら
乱れる様は先よりも焦らされより蠱惑的に。

男の官能を誘うものに、なるであろう。*]

[渇くのならば与えよう。
満たされぬのならば満ちるまで。]


 好きなだけ喰らうといい。


[強く押し入っては緩く引き抜く。
女が強く感じるところは昨夜の情交で既に把握している。
巧みに焦らしながら、絶妙なタイミングでそれを刺激する。]


 お前が満足するまで幾らでも。


[漣のような責めは確かに官能の昂りを着実に積み上げていく。]

[強く体重をかけて深く結合する。
顔と顔が近づき合い、互いの吐息が鼻先をくすぐる。]


 何度でもイクといい。
 その度に……お前は美しくなる。


[女が悦び乱れる様を見て男もまた強い官能を覚えいく。
二人はどこまでも互いに喰らい貪り合うのだ。

グリっと女の弱い部分を男の先端が抉る。
快楽の中に堕ちてしまてと言わんばかりに、男は女に絶え間ない快感を与え続ける。]


 そのためなら何度でもくれてやる。


[焦らし、与え、また焦らし。
そうして何度も何度も快感の漣は女を攫い飲み込んでいく。
接合部はまるで溶け合うように、蜜と精とネットが混ざり合っていく。*]

下腹へ導かれた手に、蜜が絡む。
二、三度指で触れて、彼女の中で燻る熱を感じる。

「――わかった。」

再び、その一言を返した。
導いた先がどうなっているか、彼女自身がよくわかっているだろう。

「ただ、一つだけ。
やらなければいけない事が出来た。」

彼女が、このラ・コスタで生きていく上で必要なもの。
――有力なパトロンによって、守られているという事実。
この街では、夢など容易く食いつぶされてしまうのだから。

おもむろ、彼女の首筋へと歯を立てる。
痕が残ってしまう程に、強く。
そのまま、数秒。
ゆっくりと口を離すと、そこに片翼のカラスを象ったマークが刻まれていた。

「それは私の力を元にした、魔術的な印。
私がパトロンである事を示すものでもある。

君に危機が迫れば、影が君を守る。

例えば、相手との間に立ちふさがって、君を安全な場所へと移動させる。
丁度、私が君にやったようにね。」

一つ一つ、説明を続ける。
一度にすべては理解できないだろうが、いずれわかる時が来るだろう。

「ただ、まぁ――…。
『庇護を受ける』
という事は、
『支配下に入る』
という事だからね。
魔術的には『私の従僕』という扱いになってしまう。

具体的には、
私に従う事への幸福感
といった形が多い。」

加護を受ける事への、メリットとデメリット。
どのような影響を受けるのか、明確にする。
隠して、だまし討ちにするような事はしない。

「もし、君が不要と思えば、いつでも自由に破棄が出来る。
守護も支配も、綺麗さっぱり消えてなくなる。

――すべて理解する必要はない、
君はパトロンの証明と影の守護を手に入れる。
代わりに、私の影響を強く受けてしまう。

いいね?」

一息に説明を終えて、ゆっくりと彼女の反応を待つ。
決定するべきは、彼女自身だから。*

は、ぁん、  っ

[女は啼く。初めて知った時よりもより艶やかに。
自分の感じるところを、焦らして、焦らして
ここぞというときに突かれ、擦られて身悶える。

巧みなそれに翻弄されながら
歓喜に肌と頬を染めて。
先のような急激な昂りではなく。
着実に積み重なる官能は、また1つ女の新たな扉を開く。

濡れる目には快楽に蕩けながらも、
それをもっと喰らわんとする欲が揺蕩い
巡る熱のまま、剛直に絡む蜜壺は
乾く間もない程満たされ、されど穏やかな刺激に甘く
蜜交じりの血と精を泡立たせた。]

 ぁ、あ。
 ―― …… 深い、ぃ。

[それが、善い。
入り口も中もみちり、と音がするくらいに押し広げられて
熱を腹いっぱいに頬張っているかのよう。
重なる程近くに貴方の、かんばせ。

互いの吐息すら、混ぜあうかのような距離で。

私は、眦を緩めて。小さく、頷き。
快楽の波に身を浸らせ、絶頂をまた、迎える。
1度では終わらない。
緩やかな到達点は始まりにすぎず。

どこまでも互いに喰らって、貪って。
其れでも更に、魂に牙を喰い込ませて溢れる欲を啜る

堕ちろと囁くそれに、
女は貴方こそとばかりに、男根を締め付け喘ぐ。
絶え間ない悦楽に浸された体は
全身を性感体にしてしまったかのよう。]

 い、ぁ。
 ――いい、とて、も。

[だから、もっと。

焦らして与えるの繰りかえし。
貴方と繋がる箇所は蕩けてしまったかのように
混ざり合ったものが泡立ち、律動に腿を伝いながら
褥に汗とともに散る。*]

男はリュディガーの心情を把握することは出来てはいないが目の前にいるブランシュを『美』くしくする術に専念していた。
クロッキー帳にはずっと筆を走らせている集中力を過度に邪魔することはしないように声をかけることは僅かであり、代わりに時折視線を向けて魅せるようにしていく。

『綺麗』だと思ってくれているならば良いのだが、と。
男の意識はすぐにブランシュへと向けたのはこの男がこの男である所以だろう]


そうですね。
『美』もまた素直である方が。
迂遠なものよりも感じ易いかもしれないですから。


[悠久の時を生物が生きながらえてきた行為。
自身が磨いた『美』に化粧のように施していく『美』を男はその指で深めていく。

指が撫でるごとに密着しようとするパンツはブランシュの股に彼女の持つ秘裂をそのままに浮き上がらせてしまう。
男は勝手知ったるかのようにクレバスをなぞり秘孔を人差し指で、ぷくりと小さく膨らむ秘豆を親指で捉えるとそれぞれに僅かずつ振動を与え指先で優しく撫でていく。
触れるばかりの動きはブランシュの身体が慣れてくれば巧みなものになっていき、肌色のパンツにオイルとは別の滲みが生み出されていく


ブランシュお嬢様。
ちゃんとリュディガー様に魅せてくださいね。


横向きで脚を擦り合わせていることを咎めるように耳元で囁くと男の人差し指はパンツに浮かび上がったクレバスの底、秘孔を生地越しに埋めていく。
その行為はパンツ自体の伸縮性により邪魔され押し入ることはできないがそれは逆にブランシュを焦らせることになろうか。

たっぷりと時間をかけてクレバスを快楽で融かしてから、男の手はそこから一度引き下腹にオイルか愛蜜か分からぬ液体を塗りながらパンツ生地の中へと掌を差し入れていった。

掌はそのまま奥へと進む。
同時にお尻を軽く浮かせてもらいパンツを一緒に太腿の半ばまで脱がせれば横向きのままであればそのまま倒して秘裂が新緑の光の下に晒されるようにしてしまう]


たくさん感じて頂けておりますか?
でも、もっと気持ち善く、でしょう?


[男の指は動きを止めない。
ブランシュを雌の『美』へと染め上げるように秘裂に指を這わせて秘孔や秘豆を、愛液に満ちてしまっているであろう場所を指で一度広げて認めさせてしまおうか**]

[ところで、リュディガーは男なのだからブランシュの痴態はそろそろ辛抱がたまらなくなるであろうに未だに視線は真剣なようにでクロッキー帳を埋めているのだから。

男はいつもの鬱陶しいと感じていたリュディガーの真摯な姿に胸を打たれていたりする**]

[混ざり合い溶け合い、触れ合う熱の境界線すら曖昧になる。
ただ女の強い締め付けに、快楽に侵され絶頂を迎えながら甘く喘ぐその声に、男もまた快楽の波に攫われて、びゅくびゅくと再び女の中に精を放ちながらも、しかし男はその律動を止めようとはしない。

強い薬のせいか剛直はその硬さを保ったまま。

男は体勢を変え、女をうつ伏せにすると後ろから犯し始め、白い桃尻に腰を打ちつけて、肉の打ち合う音が広い部屋に響きわたる。

体位を変えたせいで、剛直は先ほどとはまた違った角度と触れかたで女の中を刺激していく。男は力強くも巧妙な腰使いで女に休む間など与えずに三度快楽の渦へと引き摺り込む。]

[だが、やはりそれはととかも同じ。
男が女を導けば、女もまた男を引き摺り込む。
女が官能を覚えれば覚えるほど、より一層男を誘い昂らせていく。]


 また、出すぞ、


[余裕のなくなった男の動きは、貪るような激しい動きへと変わり、女の背に男や汗が飛び散る。]


 っ、は、っっ


[男が呻く。
絡み合い、食みあう肉と肉、男はまるで女の中に飲み込まれてしまうような錯覚さえ覚えながら、何度目かの射精となった。]

[力無く背中から覆い被さるように女の背中に密着すれば、肌に流れる汗が互いを濡らし合い、混ざり合う互いの熱がなんとも心地よく、荒らげた呼吸は今もまだそのままに、女の中に剛直を納めたまま肌を重ねていた。*]

 

  ……っな、に……?


[ ぱち、と瞳が瞬いた。
  分かったと言ったから、与えて貰えるはずなのに
  どうやらお預け≠轤オい。
  渦巻いて燻る熱は今更どこにも逃せやしなくて、
  いっそ涙さえ流れてしまいそうになった、ところで ]


  ──────……っぃ、あ ……っ


[ 噛み痕が残るくらいに強く首筋を噛まれれば、
  ぎゅうと掌に爪が食い込むくらい、強く手を握る。
  喉元を食われる獲物の気持ちというものを
  否が応でも教え込まれるような、そんな気持ちで
  滲む視界に彼を収めた。
  ……痛いだけのはずなのに、どうしてか、
  噛まれた痕から妙な痺れが奔っている。 ]
 

 

  パトロン、……貴方が、私の……?
  ──…悪いこと、言わないから
  やめておいた方がいい、わ。

  貴方と会う前に、
  この街の有力者の誘いをフって怒らせてるの…


[ 奇しくもこの時は未だ、あの男の所業を知らないが
  しかしその事実は明かすべきカードではある。
  自分だけならまだ何が起こっても良いけれど
  彼を巻き込むのは夢見が悪い。 ]


  …………貴方のお誘い自体は、嬉しいわ。
  支配下?…も、貴方なら……
  変なこと、しなさそうだし……良いけど。


[ 魔術なんてものに馴染みがない身では、
  与えられた説明を全て理解することは難しいが。
  嫌悪や拒絶ではなく、彼を慮る一心で
  苦く笑ってそう言った。 ]
 

 

[ ──断ってしまったら、彼はもう、
  これ以上手を出してはくれなくなるだろうか。
  女の望み≠ェ叶うにせよ 叶わないにせよ、
  …………初めて肌を重ねるなら彼が良いと
  そう、思ったのだけれど。 ]


  ────…… 、これ……解いて。


[ 両腕を差し出し、
  本当なら自分で容易く解けるはずのリボンを
  彼へ解いてくれ、と乞う。

  首筋の片翼のカラスは、──消えてはいない。* ]

 

[ 描きやすいように気遣ってくれているのか。時折、スカリオーネは施術(今はただの情交)中のブランシュをこちらに見せてくれる。

まあまあありがたくはある。被写体としてこの魔女はとても優れているし、彼の成果物がブランシュなのは確かなので。

でも。]


…………ブランもいいけど、もうちょっとスカリーも描画したい。



[ポツリと呟いた言葉は聞こえたのか、否か。繰り返すが、元々おれが描きたいのは「施術中のスカリー」なのである。
見目も中身も技術も丸ごと全部、きれいだと、心を揺り動かしてやまないのだと、

現在の主役はブランだから、絶対に口には出さないけれど。]

[いっその事、おれが男だったならば。ブランシュの方へと気を遣れるから楽だったのだろうか。

……それはそれで、この後スカリオーネに「施術」される事により、おかしなヘキに目覚めそうで怖いのだが。

まあでも、薄っぺらい身体の女の痴態よりは、男の痴態を見せた方がブランシュ的には楽しめたのだろうなと思うと。

ただ「生物としては女である」という事に、虚しさを覚えてしまう。気にしたことなんて無かったはずなのに。]
**

「――そうか、既に断っていたのか。」

一瞬、脳裏をよぎったのは、かつて『エリック』が辿った結末。
同じ末路を、また誰かが辿るかもしれないと思うと、息が詰まるような心地がする。
本当は、命令してでも思いとどまらせるべきなのだろう。
首筋の印は残っている、今なら従わせる事もできるのだから――。

「リボンを解くから、少しじっとしているんだ。」

両手首を戒めているリボンを外す。

命令を下すことは無かった。
もし本当に実行してしまっていたら、それは結局、彼女をより大きな鎖で縛るだけだから。
彼女は、自由に踊っている方がいい。

「居住区まで送ろう。
暫し、目を瞑っていてくれ。」

彼女が身なりを整えた頃を見計らって声をかける。
三度、マントが彼女と自身の周囲を包む。
足元の感覚が消えて、ここではないどこかへと自分達を運んでいく――…。

【人】 「怪人」 ファントム

次に彼女が目を開ければ、そこは夕暮れ時の居住区。
フェスを終えた人たちが、明日に向けて家路へと向かう。
そこに、仮面の男の姿は無かったろう。**
(105) 2022/11/26(Sat) 1:05:42
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a74) 2022/11/26(Sat) 1:08:27

……はあ?


男が思わず出した声色は普段遣い用のものであったがブランシュの秘裂に指を這わせ存分に魔法による振動を加えながらも花弁の襞を丁寧に触れ、擦り、捏ねていく過程を止めることはなかった。
ただその視線はリュディガーに対して何を言ってるんだと言うもので、瞼を閉じては開き、開いては閉じると幾度か繰り返すと矢張り得心得ないもので首を僅か傾げる。
少しして男は何やらを閃いたかのように口を開いた]

 




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