人狼物語 三日月国


153 『Override Syndrome』

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視点:


【人】 医者 サキ

 
[ 真の字は眞。
  真っ直ぐ、や、まこと
  良い意味ばかりにも見えるけれど

  
死者
を表す……
  ので名付けには不向きだなんて一説もある。

  亜の字の2番目、というのは
  そもそもが土台という意味を持つからだという。
  一番でない、以上は
  悪い意味に捉えられてしまうこともあるが──

  
土台無しには何も建てられない。

  聖人に次ぐ賢人を表す時に
  使われる字であるほどの良い字とも言われる。
  

     ────結局は本人の捉え方でしかないんだろう、
                漢字の由来なんてものはね。 ]

 
(11) 2022/06/11(Sat) 15:29:01

【人】 医者 サキ

 
[ 環境以外の生き方を決めるのは自分だ
  わかってる。

  早く希望が咲きますように。
  咲いたきぼうは、いずれ枯れ落ちる。


  俺の希望は咲き終えてしまったんだろう
  枯れて、誰かの養分になるしか出来ない

  由来も、生き方も、思い方次第だと
  理解っていても、そう思わずにはいられない


              だから何事にも、─── ]

 
(12) 2022/06/11(Sat) 15:29:07

【人】 医者 サキ

 
[ ───目を瞑る。


  己の口から出た言の刃が、
  誰かの人生を狂わせる事を知っているから

  
  現実の幸福を手にできるなら、
  どんな形であれそれはきっと
正解
だから



  兄と俺が受験した大学受験の合格発表日、
  俺だけが先ゆく船に乗り
  絶望の底なし沼に沈んでいく1人の傍らで
  もう1人、きぼうの沼へと沈んでいく人がいた。 ]
 
(13) 2022/06/11(Sat) 15:29:27

【人】 医者 サキ

 
 『 ───おめでとう──おめでとう、

      頑張ったわね───信じてたわ──!! 』


 
(14) 2022/06/11(Sat) 15:29:31

【人】 医者 サキ

 
[ 難関大学に子どもが合格した体験を
  狂ったように聞き続けている。

  聞き続けている。

  聞き続けている。

  聞き続けている。

  聞き続けている。

  聞き続けている。



  指定感染症:
Override Syndrome


  Project Override発足に伴い
  誕生したエデンの使用により
  発症する
奇病楽園依存



  発症したのは、
  誰よりも、兄の合格を願い
  支え 荒くれの的になってきた母。

  既に依存状態に陥っていた母を治そうにも、
  俺の合格くすりだけでは足りなかったんだ。 ] 

 
(15) 2022/06/11(Sat) 15:29:37

【人】 医者 サキ



   
火事!?
…それは…大変だったね
   怪我してるし、良かったと言っちゃなんだけどさ……
   それでも、命が無事で良かった、


[ 普段は上げないような声をあげて
  ばくばくと揺れる心臓を抑えるように呼吸をする。

  火事。ニュースでやっていたか、ここの近くはないが
  死者もいる大きな火事があったと記憶していた。

  だから、生きていてよかった、と。
  咄嗟に出たのはそんなセリフで

  大病院を退院してきて、
  距離のあるここへ通い直しだなんて
  マユミにしては珍しい行動だけれど、
  家が燃えたとなれば
  必然と実家に戻っているのだろうと、
  この時は気にも留めなかった。

  突然やってきた混乱と安堵。
  アユミのことを聞くタイミングは逃してしまい、
  以降半年、未だに聞けないままでいる。 ]

 
(16) 2022/06/11(Sat) 15:29:48

【人】 医者 サキ

 
[ 半年も経てば新しい家も見つかるだろう。
  大学だって授業を待ってはくれないはずだ。

  通院の度に嵩む違和感は、
  以前のマユミを思い出させる真結実とは裏腹に
  そろそろ限度を迎える頃か。


  けれど今は、特段変わりなく。 ]


   まだ履ける歳のうちには治るから安心して。
   …っていっても大学でミニスカートっていうと、
   結構目立たない?ユミちゃんなら要らない心配かな。

   うん、依存も怖いからね。

   そしたら今日はこれで、終わりにしよっか…
   あ、ちょっと待って。


[ 話しながらに情報をPCに打ち終えれば、
  何か思い出したような表情の後
  机の引き出しを開けて。

  特に何も書かれていない白の横開き封筒を
  取り出すと彼女に向かって差し出した。 ]
 
(17) 2022/06/11(Sat) 15:29:59

【人】 医者 サキ



   商店街の福引で当たったって
   患者さんに貰ったんだけどさ、
   俺一緒に行く人いないし。

   ユミちゃんにあげるよ


[ 封筒の中身は某鼠ランドのペアチケット。

  日付指定は無かったし、
  1年も期間があれば花盛りの大学生なら
  無駄になることはないだろう。

  ついでに恋人と行くと別れるっていうしな、
  友達と行くのをオススメしておく。
  的確な老婆心は実体験からだとは
  口が裂けても言わないが。 ]**
(18) 2022/06/11(Sat) 15:30:09
医者 サキは、メモを貼った。
(a0) 2022/06/11(Sat) 15:32:19

【人】 医者 サキ

 

[ 母を助けることが出来なかった。

  形だけは一人前に医者になり
  ただ1人治すことの出来なかった
  患者のことを、ずっと引きずっている。

  希望は咲き終えた。
  そうだな、きっと、花じゃなかったんだ。
  土壌が腐って、内側から蝕まれて、枯れた。

  この大地に木が植わることはもうない。
  …ない、はずだ。 ]

 
(37) 2022/06/12(Sun) 15:35:53

【人】 医者 サキ


[ 俺はいつもアユミに聞いていた。
  「二人とも元気にしてるか」と。

  俺がマユミに聞くことはなかった。
  「二人とも元気にしてるか」なんて。 ]

 
(38) 2022/06/12(Sun) 15:36:26

【人】 医者 サキ


[ 世間に死の烙印を押されたのは船越亜結実。
  今ここで息をし話しているのは船越真結実。

  俺が理解るのはそれだけだ。
  傷を抉らないように、触れないように。
  聞くことがなかったのは、聞けなかったのは、
  隠れているほんとうなど知りたくはなかったから。


      その命に優劣も望みもありはしないのに。 ]

 
(39) 2022/06/12(Sun) 15:37:50

【人】 医者 サキ



   うーん……まあ、
ほら、

   個人経営の医者なんて忙しいしさ、
   すぐフラれちゃうんだよ

   いいのいいの。
   使って貰えた方がチケットも報われるだろ


[ 歯切れ悪く、適当な理由を1つ述べる。
  最後はけらけら、笑って受け取るのを眺めていた。

  実際の理由なんて次男だから、
  面倒な嫡男がいるから、
  メリットが見合ってないから、
  上げだしたらきりが無い。


  ゆらり、心で黒いものがもやつく。
  診療時間が終わりかけていることを指す
  時計を見やると、また口角を上げた。 ]
 
(40) 2022/06/12(Sun) 15:38:24

【人】 医者 サキ



   おー、楽しみに待ってるよ
   無理しないでな、お大事に。


[ 友達と行く、もお土産を買ってくる、も
  消化されることがないとは、知らず。


  ひらひら、手を振って見送った。

  次に来た時だって、つけ込む気はなかったさ
  今のまま、いてくれたのなら
  それでよかった。

  想像するはずも無い。
  日常は続かないだなんて、そんなこと。 ]**

 
(41) 2022/06/12(Sun) 15:39:17

【人】 医者 サキ


[ 今日も変わりなく、時間が過ぎていた。
  
お大事に
、と何万と言ってきたフレーズを
  また1つ積み重ねる、日常。

  そんな日常に薄くヒビが入ったのは、
  次のカルテを持ってきた看護師が
  どうにも落ち着かない様子を見せたその時だった。 ]

 
(71) 2022/06/12(Sun) 23:08:07

【人】 医者 サキ



   そうしたら次の方を───…
何かありました?



[ 尋ねれば、
  「船越さんの娘さんなんですけど…」

  と歯切れ悪くカルテを渡される。

  船越真結実。ここ半年見てきた名だ。
  半年前、久しぶりに持ってきた時だって
  こんなに驚いた様子はなかったのに。
  …驚いているのは、それだけの何かがあったのか?


  考えを纏めるのが精一杯、深く尋ねている暇はなく。
  呼んできますと言って看護師は待合室へ出ていった。

  少しして、入ってきた彼女の姿を見て。
  俺は思わず、持っていたペンを床へと落とした。 ]

 
(72) 2022/06/12(Sun) 23:09:49

【人】 医者 サキ



     ……っ
ッ、!



[ 形だけはこちらを向いているのに、
  まるで掴めない遠くの何かを
  見ているような、
ろいの瞳。


  しばらく、言葉が出なかった。
  言葉になり損ねたものが  
なんで、

  喉奥でつっかかって、押し返されて、
  胃の腑に帰っていく。  
どうして、


  カラカラと、落ちたペンの回転する音が
  虚しく時の進みを知らせていた。

  ───俺はその瞳を、知っている。

  同じだ。
  …10年以上前、嫌という程見せつけられたそれと。 ]

 
(73) 2022/06/12(Sun) 23:11:37

【人】 医者 サキ



   …とりあえず、こっちおいで。
   座りな、…ね。


[ ただ手招きすればいい距離だというのに
  どことなく落ち着かなくて、立ち上がって。
  この歳の子に話すには随分と幼い言葉を向けた。

  歩く様子が無ければ近づいて誘導したけれど、
  とにかく椅子につくまでは
  その様子をじわりと滲む目で見守って。 ]
 
(74) 2022/06/12(Sun) 23:12:54

【人】 医者 サキ

 
[ ───色濃い隈、…食欲不振か。
  化粧で顔色は多少誤魔化せても、
  若干痩けた顔の形までは隠しきれていない。

  ……でも、内科の仕事じゃ、ないだろうな。
  もし、この子の病気がOS*なら。
  精神科…心療内科の仕事だ。


  手が震える。声も。
  俺の管轄じゃないと分かっているのに、
  身近な人間であるという情が。
  助けられるんじゃないかと、淡い希望が。


  …見捨てられない。 ]

 
(75) 2022/06/12(Sun) 23:15:10

【人】 医者 サキ



   ……色々と聞きたいことはある、けど。
   先に1つ、聞かせてほしいんだ


   君は、………
"船越真結実"で、間違いないか?



[ じ、と虚ろな瞳に焦点を合わせ、
  あくまで、柔らかく。
  震えている以外は、優しい声で、尋ねる。

  これからの何もかもを、
  分けてしまうのはきっとここだ。 ]**

 
(76) 2022/06/12(Sun) 23:16:14
医者 サキは、メモを貼った。
(a2) 2022/06/12(Sun) 23:18:04