人狼物語 三日月国


86 【R15RP】君と僕の、夏祭り

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【人】 二年生 鳳 凛

── 現在 オルゴール店──

[深くなっていく藍色。
風に交じる夜の匂い。

星空を切り裂くように銀河の川が流れている。

祭りの喧騒に消えてしまいそうなオルゴールの音色に耳を傾けていた凛は、その名を呼ぶ聞きなれた声に瞼を開けた。>>1:378



……あ、先生。


[人混みから、こちらに歩いてくる落川に、やっぱり会えた、と凛は微笑む。]


何度も着回したことがわかるよれよれの上下。
バケツのような帽子は不必要な怪しさを際立たせるアクセントの役目を果たされていて…

今日の服装も、本当に素敵ですね。


[ツギハギだらけの制服の凛程ではないけれど、浴衣が多いこの場所ではあまり見ない格好だから、遠目でもある意味目立っていた。
そんなことにはお構いなしといった感じで隣に並ぶ落川を凛は横目に見る。]
(17) 2021/07/25(Sun) 7:57:09

【人】 二年生 鳳 凛



 …… 


[今の格好が凛の好みであることは本当。
けれど、もし彼が浴衣を着ていたとしても、同じように思った気がした。]




──え!

買うつもりですか?先生!?
300
円もするのですよ?


[お土産にひとつという落川に反射的に凛は声をあげる。>>1:380
それはもう、誰のためのお土産なのかという疑問が浮かぶよりも早い、本能的な反射だった。]


『破格やわ!!!!』



[それまでずっと黙っていた店主が思わず突っ込みを入れる。] 
(18) 2021/07/25(Sun) 7:57:12

【人】 二年生 鳳 凛


提案ですが、今からちょっと100円均一にしてみませんか?
せっかくのお祭りですし…
お客さんもたくさん来ると思います。


『いやいやいやいや。
そないにしたら流石に赤字やて…』


赤字!!!なんて素敵な響き!!!
売れば売る程お金がなくなっていくなんて
夢のようじゃないですか!
やりましょう!ね、先生?


『……。』


[同意を求める凛と、助けを求める店主の視線が落川に注がれる。

和モダンな模様が施された木箱からはずっと、優しい癒しの音色が流れていた。]**
(19) 2021/07/25(Sun) 7:57:18
二年生 鳳 凛は、メモを貼った。
(a12) 2021/07/25(Sun) 8:20:23

【人】 二年生 鳳 凛

── オルゴール店にて──


…素敵だと思う根拠をここまでお話しているというのに
知らないひとには伝わらないなんて──
わかりました。

私の感動は、先生にしか通じないのですね。


[寧ろ、余計な説明を入れているから伝わらないのだという思考が欠けているのだが、落川とのそういう会話を凛は楽しんでいる。>>28

店主も、身形は別として先程まで大人しくオルゴールの音色を聞いていた小柄な女生徒がその後、平然ととんでもない提案をしてくるなど、想像もしなかっただろう。]
(73) 2021/07/25(Sun) 14:51:32

【人】 二年生 鳳 凛


先生?

『笑い事やないでホンマに…』


[見つめた先、落川が声を上げて笑うのに凛は目を丸くし、店主はガクっと項垂れる。>>29
(74) 2021/07/25(Sun) 14:51:38

【人】 二年生 鳳 凛

[ひとしきり笑った後、落川は大人の対応で店主に謝罪すると、凛にも行き過ぎた行動を諭し始めた。

当然、凛には反論の余地はなかった。]


……そうですね。
みんながみんな、私と同じではないのですから。
押し付けて困らせるのはよくないです。

ごめんなさい。


[凛の価値観を責めることなく話す落川に、わかりやすくしゅんとし眉根を下げる凛。
落ち着くよう彼に背中を叩かれ、その大きさになぜだか胸がいっぱいになりかけたのだが、その後、落川はなんと店主に二つ買うから500円にと交渉し始めた。]
(75) 2021/07/25(Sun) 14:51:44

【人】 二年生 鳳 凛



───…フ、フフ、…



[そんな落川に、店主の突っ込み所は逃さないと言わんばかりの合いの手が入れる。二人のやりとりをぼんやりと見ていた凛の肩が震えだすのに時間はかからなかった。

凛の鈴を転がすような笑い声が二人のやりとりに混じり、交渉は二つで500円に成立。

ほら、と落川に選ぶよう促されれば、凛は嬉しそうにして、改めてオルゴールと向き合うのだった。]*
(76) 2021/07/25(Sun) 14:51:56

【人】 二年生 鳳 凛

── オルゴール選び 〜私だったら〜──

[箱の種類も模様も様々。
箱は木製以外にも透明なプラスチックで中が見えるものもあれば、ドームのような形のものもある。
確かにこれらがひとつ300円で販売されているのは破格だと言える。]



私だったら、これがいいです。



[暫くじっと商品を眺めていた凛は和柄の装飾が施されたものをひとつ手に取ると、そっと落川の掌に乗せる。]


…お土産、どなたかへのプレゼントですか?

もしそうなら、せっかく二つなのですから、
そのひとと先生でお揃いにしてはどうでしょう?


[凛は自分のことのように考えてそう言うと、メロディを聞くように箱に耳を近づけ、目を閉じた。]
(79) 2021/07/25(Sun) 15:02:56

【人】 二年生 鳳 凛



私だったら…、先生と同じがいいです。



**
(80) 2021/07/25(Sun) 15:02:59

【人】 二年生 鳳 凛

〜人間になった貧乏神 
篭芽町立図書館民族伝承資料集より



貧乏神に取り憑かれた家は、成功しない。
人々に昔から語り継がれてきたその神様は瘦せ細った老人の姿をしていたが、それはあくまでも人間の想像に過ぎない。
なぜなら、貧乏神は人間の前にその姿を現すことはないからだ。

貧乏神は自身が決めた人物に取り憑いたら、その人間がこの世を去るまで、ずっと寄り添い続ける。
勿論、人間にはその自覚はないが、その傍で、その人間をずっと見守り続けているのだ。


この女性も、そんな貧乏神のひとりだった。


今より少し昔の時代、彼女がその生涯を見守ると選んだ人間はとあるアパートの一室に住まう30前後の男性だった。
彼は夢を追うために仕事を辞めてもう10年。
彼なりの努力を重ねたものの、一向に拓かれる気配のない未来に行き詰っていた。
思い悩み失敗を重ね涙して、懸命にもがきながら、日々の生活を工夫して生きる姿を貧乏神はずっと傍で見ていた。
(107) 2021/07/25(Sun) 18:03:39

【人】 二年生 鳳 凛

長い髪をマフラーのように首に巻き、よれた白いワンピース。
ずっと彼を見てきた女性は、なぜ、彼の道が開かれないのか、その理由に気付いていた。


そんなある日、男性に成功の千載一遇の機会と友人の危機が同時に訪れる。


自身の成功の機会を犠牲にして友人を助けるか。
あるいは、その友人を見殺しにし、成功を得るか。


彼は決断を迫られた。
(108) 2021/07/25(Sun) 18:03:42

【人】 二年生 鳳 凛



「 間違っていませんよ。
困っている時に人を助けてあげられる人は、
"困っている"という感情から抜け出すことができます。

貴方は今までとは違う未来を歩み始めたのです。 」

 
(109) 2021/07/25(Sun) 18:03:46

【人】 二年生 鳳 凛

貧困から抜け出せるのにも関わらず、成功目前で友人を助けることを選んだ男性からは、多くのひとが離れて行っていた。
あいつは馬鹿だ、と非難され攻撃され、自身の人生を諦めかけた彼の前に彼女は姿を現した。

貧乏神が、取り憑いた人間を成功に導くような助言をすることは禁忌。
なぜなら、その人間が成功してしまうと、存在が消滅してしまうからだ。

けれど、女性は姿を現してからというもの助言や彼を励ます言葉をかけることを止めなかった。
日に日に弱っていっている女性を疑問に思いながらも、男性は助言に従い、努力し成功を手にしていく。

布団から出られない程衰弱した貧乏神に、事実を知った男性は、成功は手放しても構わないから、なんとか助けて欲しいと天界に祈り続けたという。
来る日も来る日も、貧乏神の女性が消え行くその瞬間まで。
(110) 2021/07/25(Sun) 18:03:50

【人】 二年生 鳳 凛




その願いは叶えられたと言われている。
禁忌を侵した貧乏神の女性は人間に落とさることにはなったものの、その存在は消えることなく、今も世界のどこかで人として生きているという。**
(111) 2021/07/25(Sun) 18:03:53
二年生 鳳 凛は、メモを貼った。
(a33) 2021/07/25(Sun) 18:20:34

【人】 二年生 鳳 凛

[凛は自ら作り出す作業が得意であり、好きである。
その理由は単純明快、節約になるからだ。

美術も自ら生み出すものであり、その観点からも、凛の得意とする科目であった。
貧乏神であったという独特の価値観を持つ凛ではあるが、成績から判断すると、その美的センスは世間一般からはそれほど逸脱していなかったということだろうか。>>133


…?その方に嫌われているのですか?


[お揃い提案への落川の反応に凛は目を開けて、不思議そうに彼を見た。>>134
(185) 2021/07/26(Mon) 0:24:52

【人】 二年生 鳳 凛


先生の、お祖母さま…


[自ら老人ホームに入所したという落川の祖母。
彼とは対照的な性格で随分、しっかりもののらしい。
話しぶりから、離れていても家族として絆があり、思いあっていることが伝わってきた。>>135


────…先生もお祖母さまも、
お互いを大切にされているのですね。


[凛はそっと、静かに微笑む。
微笑みながらも、内に湧き上がる寂しさに僅かな間が生まれた。]
(186) 2021/07/26(Mon) 0:24:54

【人】 二年生 鳳 凛

[そのような“家族”の暖かさを、“凛”は知らない。
自身の祖母の存在も、生きているのかどうかさえ。

物理的に祖母という存在がないことはありえないが、凛が祖母と聞いて思い浮かべるのは幼いころ親切にしてくれた花巻庵の楓の祖母だった。>>1:342>>1:347
慕っていてもお互いのため、離れているほうがいいことがあることを凛は知っている。

落川の話に、そんな少し昔のことを思い出していた。]
(187) 2021/07/26(Mon) 0:24:57

【人】 二年生 鳳 凛



え?


[落川が店主に頼み、渡されたオルゴールの包み。>>136
凛にとっては不意のことで驚いて、瞬いて、]
(188) 2021/07/26(Mon) 0:25:00

【人】 二年生 鳳 凛



お駄賃って………む。



[そして、不機嫌になった。

落川は凛にオルゴールを渡すと、自身とお揃いにするための条件を出した。
それは、帽子の下から覗く薄い笑みから、彼が凛の性分を逆手にとってわざと出したものだということは明らかで、]


この食券で、交換は出来ませんか?



[凛は店主に向き直ると、貴重な3枚の食券のひとつを取り出して無茶ぶりを言っていた。]
(189) 2021/07/26(Mon) 0:25:03

【人】 二年生 鳳 凛


嘘、もうそんな時間なのですか?


[店主と交渉(無茶ぶり)していると大きな破裂音が神社内に響いて、凛ははっと藍色の空を見上げる。
破裂音は連続し、頭上にはいくつもの華が浮かび上がっていた。
因みに食券との交換は成立。店主はなんだかんだ人が良いらしい。


売り切れなんて、駄目です。
花巻庵の屋台には伺うと楓さんと約束しましたから。


[落川に倣い、凛も立ち上がると、打ちあがる花火の中、彼について屋台へと歩き始めた。]**
(190) 2021/07/26(Mon) 0:25:07
二年生 鳳 凛は、メモを貼った。
(a51) 2021/07/26(Mon) 1:01:25

【人】 二年生 鳳 凛

[ドォンという音に周囲で歓声があがり。
儚い華の命の光が人々を照らす。

調度その頃、幼馴染が助けを求めて凛を思い出し、絶望しているとは知る由もない。>>116
当然、その後、心の中で謝罪されている未来がくるかもしれないことも。>>140
けれど、小牧さんのことを話してくれていたなら。
その内に抱える恐怖を知っていたなら。>>146

凛ならきっと、こう言っていただろう。]



間違う事をを恐れないで。
行動して、例え、間違えたとしても、それは失敗じゃない。
うまくいかない方法を学んだだけなの。
間違えてもやり直せるわ。だから、

勇気を出して、柊一。



  
(216) 2021/07/26(Mon) 8:38:42

【人】 二年生 鳳 凛



…先生こそ。
これで、私だけじゃなくて、お祖母さんともお揃いです。
言い出したのは先生なのですから、大事にしてくださいね?



[花火に立ち止まる人混みの中、落川と共に花巻庵の屋台へと凛は向かう。>>205
仕向けたのは貴方です、と言い返しながら、“お揃い”が叶ったオルゴールに胸が弾んでいた。

頑固で強情なところがあることは幼馴染からも言われたことがあったか。>>1:284
誉め言葉ではないのだけれど、彼らから呆れたように告げられるそれは嫌いではない。
彼らのそれには否定ではなく、凛に対するぬくもりがあるから。

凛の行動に落川が笑いを嚙み殺していることは、背中についていっていた凛にはわからなかった。]
(217) 2021/07/26(Mon) 8:41:49

【人】 二年生 鳳 凛



──わっ!




[先を行く落川に、いつもより足を速めてついていっていた凛がぶつかる。
彼は凛がついてきているか確認のために振り向いたようだった。]


急にとまるから驚きました…………


[彼に飛び込んでいったような形になったので、見上げた顔も間近。
とは言っても半分帽子で隠れているし、凛からは花火の逆光で影になり表情はよく見えない。

それがなんとなく、寂しいような不安なような気がして、凛はヨレたシャツの裾を控えめに摘まんだ。]


これではぐれませんから。


[微笑みかけた凛の頬を、赤や緑へと様々に色彩を変える花火が照らしていた。]
(218) 2021/07/26(Mon) 8:46:34

【人】 二年生 鳳 凛

── 花巻庵屋台 ──


こんばんは。


[落川の後に続いて、凛は屋台に顔を出す。>>206
甘い匂いと熱気が屋台の周りに覆っている。

世間話を始める落川を他所に凛は屋台に楓の祖母が居るか確認していた。]


好きなのだったら、全部になりますよ?
花巻庵のもので好きじゃないものなんて、ありませんから。

あえて選ぶなら…………


[落川に応えて、たい焼きを前に熟考を開始する凛。>>207
食券を全て失った凛にはこの選択は極めて重要だった。]
(219) 2021/07/26(Mon) 8:50:13

【人】 二年生 鳳 凛



カスタード、お願いできますか?



[長考の末、凛が選んだたい焼きはカスタードのもの。

楓の祖母は居ただろうか。
彼女が居て、凛の対応をしてくれたのなら、直接彼女に、
その場に居なければ楓に凛は話しかける。]



(お祖母さんは)お元気ですか?



[あれから、商店街の店を訪れることはなかった。
自分のことで他の店の者から、目をつけられてはいけないと凛は考えていた。
篠田屋に端切れを買いに行くときもその点は注意を払い、長居はしないようにしている。

たまに、偶然に彼女をみかけることはあったけれど、声を掛けるようなことはなく、これからも元気で居られれるようにと遠くから祈るだけだった。]
(220) 2021/07/26(Mon) 8:53:56

【人】 二年生 鳳 凛



…実は私、昨年もこっそり頂いてました。
幼馴染に頼んで、買って来て貰って…

でも、今年は自分でこれて良かったです。


[切欠は落川の何気ないお礼の誘い。>>0:144
その後、備品倉庫で楓に会って。>>1:118

今日、長い間、縺れていた糸が漸く、解けた。]**
(221) 2021/07/26(Mon) 8:57:59
二年生 鳳 凛は、メモを貼った。
(a58) 2021/07/26(Mon) 9:17:49

【人】 二年生 鳳 凛

── 回想:自宅アパートにて──

[日当たりが悪く暗い部屋。
台所のシンクにゆるくなった蛇口から時折、水滴が落ちている。
誰も居ない部屋のテーブルに置かれたメモ。
先日、電気が止められたから、1ヵ月分だけ支払うようにと請求書とお金が置かれている。

静まり返ったこの家は狭いのに、いつも妙に広く感じる。]


『何がそんなに楽しいのよ…………
アタシはあんたのせいでこんなに──ッ


…………ごめんね。


お願い、向こうに行ってて。』




[お酒を手に顔を逸らす母親を凛は思い浮かべる。
おそらく、酷いことを言っている自覚はあって、酷いことを言ってしまう罪悪感もあって、それでもあたることを抑えられなくて。
凛を遠ざけることが、凛の母親が出来る精一杯の愛情だった。

母親が生活費を求めるたびに荒れて、その癖、母親が外で働くことは嫌がる父親。
母親を家に縛る父親の洗脳と支配は解けそうにない。

せめてお祭りの時くらい、苦しさから逃れられればいいのにと思いながら、凛はお金と電気代の請求書を巾着に入れると、支払いのためにコンビニへと向かうのだった。]
(262) 2021/07/26(Mon) 20:39:43

【人】 二年生 鳳 凛

──凛の居場所 ──

[凛が幼いころから探していたもの。
それは自宅にはなく、例えば図書館でも、やっと見つけたと受け入れて貰えた商店街の優しいお祖母さんの家でも、必ず、疎ましく思う人達の目に留まってしまい居られなくなっていた。
たまに幼馴染の家に遊びに行くことはあったけれど、毎日という訳にもいかない。
公園でひとり、神社でひとり、裏山でひとり、ずっと、ひとりじゃないと居場所がなかったから、]



今日、ミニトマトが沢山実ってたのですよ、先生。
オクラも獲れましたし、茹でてサラダが出来ます。



   
この瓶、綺麗だし未だ使えると思って、考えてるんです。
   あ!筆入れとか、どうですか?



動きましたよ!先生!
こうやって色を塗ると、本当に向日葵が首を振ってるみたい。



[本を読んでいても、
宿題をしていても、
犬と戯れていても、
扇風機の風にあたっているだけでも。

いつ行っても受け入れてくれるこの場所が、
何よりも大切で、心地よくて。

漸く見つけた、凛の居場所。]*
(263) 2021/07/26(Mon) 20:39:48

【人】 二年生 鳳 凛

─ 花巻庵の屋台 ─

[凛が初めて会った時の楓は、今よりも髪が長くてレースの可愛いらしいワンピースを着ていた。
凛は楓の祖母の部屋で過ごすことが殆どだったけれど、一度だけ、お金を渡されて、それを全額募金したとき、募金箱のある店のほうに顔を出した。
部屋から駆けてきた凛に遅れて、楓の祖母が顔を出し、そこに居た家族に事情を説明してくれて>>1:342、あの時、その場に居た楓を初めて見たのが出会いだっただろう。
店のほうに居た楓とは言葉を交わすことは殆どなかったかもだが、家を訪れる時とか目があえば、笑いかけたりはしていた。
楓も笑いかけてくれてたように思うがどうだっただろうか。
きっと、あんなことが起こらなくて、もっとたくさんの時間を過ごせていたら、自然に友達になれていた気がする。>>1:347


私のほうこそ、お声掛け下さりありがとうございます。


[はぐれる心配のない場所まで来れば、凛は落川のシャツの裾は離していただろう。
気さくに話かける落川の後ろ、凛は控えめに顔を出して、最初は会釈だけ。
彼との話が終わり、楓が傍まで来てくれた時に漸く、いろいろと話が出来た。>>236
(264) 2021/07/26(Mon) 20:39:52

【人】 二年生 鳳 凛




お祖母さんにはとても親切にして頂きましたから。

結局ご迷惑をかけることになってしまったから心苦しいのですが、今でもずっと感謝しています。
あの頃私、居場所がなかったので、お祖母さんが受け入れてくれたこと、嬉しかったんです。

楓さんのお祖母さんの部屋が私にとって初めての
“居場所”でした。


[訪ねれば温かいお茶と和菓子が用意されていて、昔話を聞いたり、最初に裁縫を教えて貰ったのも楓の祖母からだった。
新作の試作品が用意されているときは楓の父親も顔を出してくれて、凛の感想をもとに改良を加えることもあった。
凛も花巻の家の家族の一員になれたようで、

大好きだったから、あのまま、平気な顔して居続けることは出来なかった。]
(265) 2021/07/26(Mon) 20:39:58