【墓】 新芽 テオドロ>>4 フィオレ 「……言ったでしょう。 俺は傷つけあうような趣味は持っていない」 それは、見せれば要らぬ負担を掛けると言っていると同義であり。最大限の譲歩で、引いた線から踏み入らせないようにしている。 信用できないからではなく、 信用しているから。相手の優しさを。その危うさを。 「いいですか。 あんたは勝手に俺の世話を焼いているんです。 感謝なんかしてやりません。甘えもしません」 自分は、自己価値という見返りを求めていた。 花も人も、己に少しでも光を分けてくれるものだった。 けれどあんたは、他に見返りに足るものがあるのかもしれないが───今の俺にはそれが見えない。 「それを食べる前に……ひとつだけ聞かせてください。 フィオレさんは何故。……何故なんです?」 子どもたちのために頑張るのはわかる。 けれど俺の友人として近くにいたこと。 前や、今もこうして食べ物を持ち込んだこと。 質問そのものはまとまらなかったというのに、 その理由が、はっきりとした言葉で知りたくなってしまった。 (+5) 2023/09/24(Sun) 0:46:24 |
テオドロは、あんたもバカなことをって言ったでしょうが。 (c12) 2023/09/24(Sun) 0:47:30 |
【墓】 新芽 テオドロ>>6 フィオレ 「この……常軌を逸するほどの物好きめ」 向こうもそう言っているだろうに。 最初から、それは示され続けていたのに。 それでも聞いてしまったなんて、焼きが回ったのだろうか。 「あの時も、今も、俺は変わっていません。 あんたに対してさほど思入れはない。 全部、全て、そっちが勝手にやってるだけのこと」 「それでも、貰ってしまったものは…… 少しは返さないといけないだろう。 路辺でただただ静かに咲いていたらよかったのに」 負け惜しみのように告げて、 それから大口を開けて、差し込まれたサンドイッチを齧る。 咀嚼している間も拗ねたような表情を見せていて。 「あんたは花の内の例外です。 俺がただ一つ愛さない、押し付けがましい毒の花」 「それでも枯れるまでは面倒を見なくてはならない。 本当に───難儀なことだ」 (+12) 2023/09/24(Sun) 2:38:08 |
テオドロは、めげないなあこの人…… (c15) 2023/09/24(Sun) 4:53:31 |
【墓】 新芽 テオドロ>>10 フィオレ 「笑わせてくれる。 本当に静かに咲く花ならどれだけ話しかけようと、 そっちから茎をのばしてくることはないだろうに」 ここから先はどこまで行っても言い合いだ。 なんなら、最初の時点でもう己が言っていたはずだ。よっぽどろくでもない相性≠ネのだ、と。 いよいよもってもう認めざるを得ないのだろう。 「……そうだな」 だからその都合の良い言葉も、ほんの一部分だけ。 ほんの端っこのところだけ認めてやらないでもない。 これは毒気にあてられたのではなく、 皿まで食らってやるほうに舵を切っただけの話。 元より枯れてくれるなと思っていたのはこちら側なのだから。 「あんたを特別に危険視しているのには違いない」 そうしてまた線を引き直す。 危険だから、何をしでかすか分からないから、 それはただ遠ざける以外にも道はあるのだと思って。 「見ていろ。何かしでかしたら迷わず捕まえてやる。 法の導きがなくても、その力は俺にはあるのだからな」 (+55) 2023/09/25(Mon) 8:11:28 |
テオドロは、サンドイッチ美味しかったですね…… (c37) 2023/09/26(Tue) 12:41:51 |
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