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【墓】 エウロパ「手伝ってくれたのは事実でしょ? 私は君の手伝いが無かったら 今日宿題を終わらせることは たぶん出来なかったと思う。 丁寧に教えてもらっちゃったもん。 ―――――それに、ね。」 (+0) 2023/10/04(Wed) 0:23:49 |
【墓】 エウロパ正しくあろうと努力した人は報われるべき。 その信念に従うのなら、 一番報われるべきは君だと思う。 誰より努力して 誰よりも長く魔法の腕を磨いているんだから。 (+1) 2023/10/04(Wed) 0:24:27 |
【墓】 エウロパ寮の部屋に戻ったらルームメイトはもう寝てた。 私も寝ないとね。 折角頑張って宿題を終わらせたのに 寝坊して遅刻したら台無しだもん。 ……今日はユスティと沢山一緒にいられて いっぱい話せて楽しかったし、嬉しかった。 抱きしめられて、頭をなでられて。 ユスティにとっては何でもないことかもしれないけど 私にとってはそうじゃない。 ドキドキして、…… 幸せ だな、って思って。 (+2) 2023/10/04(Wed) 14:22:02 |
【墓】 エウロパ翌日、私は珍しく寝坊せず起きた。 ルームメイトのシトゥラはそんな私を見て 雪でも降るんじゃない?って揶揄ってきた。 「えーー、失礼! 私だって起きられる時あるもん!」 むぅっとしながら言い返したものの、 珍しいのは認めるんだ、って やっぱり笑われちゃった。 (+6) 2023/10/04(Wed) 14:24:33 |
【墓】 エウロパ和やかなやりとりをした後、授業に向かう。 昨日頑張った宿題を提出したら 先生には驚かれたけど、疑われはしなかった。 むしろ褒められちゃった。 きっとユスティのおかげだね。 これからもきちんと勉強するように、と 念は押されたけど。 (+7) 2023/10/04(Wed) 14:25:25 |
【墓】 エウロパ授業も滞りなく終わり、お昼休みになって。 お昼ご飯は…… どうしよう、ユスティを誘ってみようかな? そう思いながら教室を出て、歩いていく。 確かユスティのクラスは……どっちだっけ。 きょろきょろしながら歩いていくと ユスティの姿を見つけた。 隣には女の子がいて。 楽しそうに二人で談笑している。 (+9) 2023/10/04(Wed) 14:26:33 |
【墓】 エウロパ ……………友達、なのかな。 私にすら友達がいるんだから ユスティにだって……。 そうだと思っていたい。 都合のいい解釈をしたいのに。 (+10) 2023/10/04(Wed) 14:27:06 |
【墓】 エウロパ 見たくない、嫌だと思うのに 一歩も動けない、目が離せない。 全部、見てしまった。 二人がキスするところも、 女の子が私の視線に気づいて 意味ありげにこちらを見て嗤ったところも。 (+12) 2023/10/04(Wed) 14:28:12 |
【墓】 エウロパ もしかしたらもっと仲良くなれるかも、なんて。 ただの思い上がりだったんだ。 ユスティは優しいんだもん。 きっと君にとっては何でもなかったのに 私が勝手に舞い上がって思い違いをして。 勘違いされちゃうよ、なんて言って 勘違いしてたの、私の方だったんだ。 (+13) 2023/10/04(Wed) 14:28:55 |
【墓】 エウロパ ユスティには好きな人がいたんだね おめでとう、って言えたら、いいのに。 言えない。言えない自分が嫌だ。 大好きな人の傍に居る女の子に嫉妬してしまう。 (+14) 2023/10/04(Wed) 14:29:40 |
【墓】 エウロパあぁ、そう、だったね。 私、嫌われてたんだったね…… よぎる記憶はあの頃の物。 拒絶されてしまった日の、悲しい記憶。 ごめんね、君は近づかないようにしてたんだろうに 私はそれを無視して何度も近づいて。 (+17) 2023/10/04(Wed) 14:32:42 |
【墓】 エウロパ胸が痛い。 頭が痛い。 溢れる涙を止められないままに 私はふらつきながらも走り出して。 学校の敷地の外にある森へと行ってしまう。 ひとりになった私は 力が抜けたようにその場に座り込む。 だめだ、これでは前と同じことをしてしまう。 ぼんやりとそう思いながらも 昂った感情を抑えることなんて出来なくて 周りの景色に雪がちらつき始める。 抑えなきゃ、あの時みたいに深呼吸して……。 (+19) 2023/10/04(Wed) 14:41:54 |
【墓】 エウロパ …………どうして、 君は何も教えてくれなかったんだろう。 恋人がいるなら、そう言ってくれてたら。 落ち着けるはずがなかった。 心の中を示すかのように風が吹き荒れて 着けていた青い花の髪飾りが遠くへ飛ばされる。 (+20) 2023/10/04(Wed) 14:43:30 |
【墓】 エウロパ抑えなきゃ、という思いより もうどうでもいいかも、なんて 自棄になる気持ちが勝って 風も雪も勢いを増していく。 立っていられないほどの風に 吹き飛ばされて、思いっきり頭を打って 血と魔力が混ざって流れ出てしまう。 意識が朦朧としてきても、 まだ、魔力の流れを抑えられず。 (+21) 2023/10/04(Wed) 14:44:49 |
【墓】 ユスティ自分の言ってることが滑稽なことは 自分でも良くわかっている。 力を持つことが罪では無いのなら なぜ自分はここまでエウロパに嫉妬し 彼女に冷たく当たっているのか。 力を正しく扱わないという糾弾ならまだしも 持つ力そのものへ向けている悪いのは自分なのだ。 みっとなく劣等感を剥き出しにして 守りたいはずの子を突き放して ユスティもまた、人間としての器はもろかった。 (+23) 2023/10/04(Wed) 18:47:06 |
【墓】 ユスティ寮に戻るとユスティは一人腕を抑える。 流れた魔力が外に出ようと血管を巡り その流れは痛みとなって襲いかかる。 ルームメイトがいると勉強に集中できないと 無理を言って一人部屋にしてもらったおかげで この無茶がバレることは無いはずだ。 人知れず時間をかけて、修復していけばいい。 (+24) 2023/10/04(Wed) 18:48:26 |
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