人狼物語 三日月国


114 【半突発R-18】Snow white Festival【飛び入り歓迎】

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視点:


【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
         ―――― 二日目/自宅 ――――



 昨日は結局、夜に買い出しの為に出かけただけだ。
 いくら熱に浮かされていたからといえ何を、と
 心の中で羞恥に叫ぶ自分がいたものだから
 誰かと会っても平静を保てるだけの自信が無くて。

 けれども今日はどうしようか。
 交わした約束も幾つかあるし、祭りは二日目。
 忘れないうちに、傘を返しに行くのも良いだろう。
 ついでに知り合いでもいれば話でも、……


      ―――― そんな風に考えていれば、
      ノートが机から音を立てて落ちた。
 
(12) 2021/12/12(Sun) 8:24:15

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… ほんと、リルは鋭いよ… 」


 ノートを拾い上げ、草臥れた表紙を眺める。
     人間 の 作り方  
 ―― 人間になりたいという言葉からまさか、
 彼女がこれを当ててくるとは思わなかった。

 変化の魔術では意味がないのだ。
 同族とも馴染めやしなかったこんな体が今更変わっても
 それで何がどうなるというのか ?

 …… 御伽噺の王子様を夢見る年齢でもない。
 現実でしか生きられないことくらい、分かっている。

 
(13) 2021/12/12(Sun) 8:24:26

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 



    でも、今の私のままじゃ
         誰も私を×してくれないんでしょう、


 
 
(14) 2021/12/12(Sun) 8:24:36

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 


 女は息を吐いて、ノートを机に置き直し
 窓の外をちらりと眺めた。
 相も変わらずの雪景色と、遠くに人々の喧騒。


    それらを横目に椅子へ腰掛け、
    暫くの間は、思案の海に溺れている。**


 
(15) 2021/12/12(Sun) 8:25:43
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a5) 2021/12/12(Sun) 8:28:19

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
         ―――― 回想/友人 ――――



  「 魔術師だもの。
    そういうリルこそ、魔術師じゃないのに
    よく知ってるね 」


 どうして? とは訊かなかった。
 触れられたくないことなんてきっと沢山あって
 心のやわいところを、刺してしまうかもしれないから。

 胸中を明かし合うような真似はしないけれど
 それで仲が遠ざかるような関係でもなかった。
 ―― 引いた線は、どこか曖昧だ。

 
(37) 2021/12/12(Sun) 10:00:47

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 


  「 ………… リルのこと、すきだよ。 」


 困ったように眉を下げる彼女は、
 やっぱり出会ったあの日から何も変わらない。
 ――――  変わらず、 ……


 
(38) 2021/12/12(Sun) 10:01:04

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 


  そうでしょ、って 首を傾げた。
  互いに話せないことがあったって
  …… 願いが、どんなものでも。


      私は彼女の髪を撫ぜて、
      にこりと咲ってみせた。*


 
(39) 2021/12/12(Sun) 10:01:14

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  ( …… 傘、返そう )


 魔術師が自宅を出たのは、まだ朝も早い頃。
 彼は女なのだからとあまり良い顔をしなかったけれど
 裏街を散策しなければ許されるだろう。
 ―― 出来れば祭りが終わるまでには、
 返しておきたいところだったし。

 黒いローブを纏い、耳が隠れるよう目深に被り
 雪のちらつく外を歩く。
 市場街は既に賑わいの音で満ちていて、
 避けるように裏通りへ足を踏み入れた。

 
(52) 2021/12/12(Sun) 11:30:54

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 行き場の無い者達が集まるような影の世界。
 居心地が良い、とまでは言わずとも
 ここは全ての者が其処に在ることを許容する。


 この時間に訪れるなら、朝食でも差し入れれば良かったか。
 そう考えて、一瞬だけ引き返そうと思ったけれど
 彼が既に済ませてしまっている可能性もあるから
 結局そのまま店へ赴くことにした。
 
 
(53) 2021/12/12(Sun) 11:31:00

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
         ―――― 真珠堂 ――――



 店が近付くにつれ、やけに猫の声が響いてくる。>>23 
 また睡眠を邪魔されているのかと首を傾いで、
 それにしては随分ではないだろうかと
 傘を抱えながら、女はぱたぱたと地を蹴った。


  「 ―――― ッ 」


 ようやく見えた店の扉は、鍵の部分が破壊され>>20
 何を考えずとも事態を察せる有様で。
 店先の傘置き場に傘を差し、
 女は勢いを殺せないまま扉を開いた。

 
(54) 2021/12/12(Sun) 11:31:09

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 テレベルム、大丈夫!? 」


 彼には第二の望まぬ客人のように思えただろうか。
 半ば飛びこむように室内へ足を踏み入れた魔術師は、
 猫に囲まれる人魚の姿を見捉え、息を零した。
 それから荒らされた痕跡のあるカウンターと、
 床に散らばる血の色に、眉を下げ。

 
 
(55) 2021/12/12(Sun) 11:31:14

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ひとまず彼が怪我をしているのなら、治癒が先だろうと
 女は彼の近くまで歩み寄り、膝を折る。
 猫たちが警戒して鳴くようであっても
 「ごめんね」と彼らへ断りを入れてから。


  「 …… どうしたの、こんな …
    いたい、でしょう 」


 転んで怪我をした等という言い訳は聞かぬつもりで、
 拒まれなければ、まるで何かに食われた後のような
 赤色を覗かせる右腕にそっと手を翳し。
 得意ではない治癒魔術を唱えるのだけれど。*

 
(56) 2021/12/12(Sun) 11:31:59
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a11) 2021/12/12(Sun) 11:33:40

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 制止の言葉は耳には届かなかった。>>59
 常ならば綺麗に煌く凪いだ海色はやや伏せられ、
 己を見捉えてか、ようやくゆるりと開かれる。>>60
 きゅ、と寄せられた眉を痛み所以だろうと思い込み
 肩を慰撫されれば へにゃと眉を下げた。


  「 そんなの良いよ。
    テレベルムの怪我の方が大事でしょ 」


 仮に汚れてしまっても、洗ってしまえば好い話。
 苦く笑うだけで治癒を拒まない様子を見れば
 女は相変わらず自分が痛いような顔で、魔力を込めた。
 遠巻きの猫たちには――すこしばかり安堵もして。

 
(76) 2021/12/12(Sun) 13:26:35

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… 私の方が痛そうに見えるなら、
    テレベルムが痛いの我慢してるからだよ。
    こんな時くらい、素直に言ってもいいのに 」


 治癒魔術は得意ではないけれど、
 掛け続けられるだけの魔力量は充分に保有している。
 流石に欠けた肉体を再生するのは、と思ったが
 彼の人魚としての能力が幸いしたか。
 犬猫に食われたなどと抜かしていれば>>61
 じとりと睨みつけるくらいはしただろうけど。

 
(77) 2021/12/12(Sun) 13:26:41

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 酔っ払いって、……ほんとにそれだけ?
    人魚を狙って来た人とかじゃなくて?
    だって、腕 … 」


 いや、酔っ払いでも十二分に問題か。
 酒場などではなく裏街で酔った挙句に暴れる輩なんて
 碌なものではないだろうけれども。

 ただでさえ不思議な妙薬を売っている店だ。
 人魚ではないかという噂も出回ったことがあるのだし、
 もしもまた広まってしまえばどうなるか ――
 …… 恐ろしい想像にすぐさま終止符を打ち、
 女は己を気遣う言葉へふいと顔を逸らした。

 
(78) 2021/12/12(Sun) 13:26:48

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 私のことばかり気遣わなくて良いよ。
    …… 何かあっても、対処……出来るし 」


 少しだけ言い淀んだのは、昨日の記憶が過ったせいだ。
 いやあれは全てが絡みに絡んだ結果なのであって
 友人と見知らぬ他人では前提も勝手も違うはず。
 だから問題無いと結論付け、
 ひとまず傷も癒えたのを見れば、術式を解いた。


  「 ………… 」


 室内に魔力の跡でもないかと探ってはみるものの、
 検知出来るようなことは無く。
 
(79) 2021/12/12(Sun) 13:27:04

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 どちらにせよ、このままここで過ごすのも危険だろう。
 またいつ暴漢が訪うかも分からないうえ
 人魚の肉を手に入れたなんて噂が流れてしまえば、
 後はもう目も当てられない展開になるのが見えている。


  「 ねえ、ひとまず私の家においでよ。
    誰が来るかも分かんないし ―――― 
    お店が直るまでは、開けられないでしょ 」


 自分の家なら、そも家を知っている人は極少数なのだし
 いざとなれば防衛魔術でどうにか出来る。
 そこらの宿よりもよっぽど安心出来る場所だ。

 
(80) 2021/12/12(Sun) 13:27:11

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ふと思い至ったように、彼の頬へ指先を伸ばす。
 想像通り、彼の甘そうな色をした肌は
 最初出会った時と似たような冷たさを呈していた。>>23


  「 …… 冷たい。
    碌に魔力もないんだから
    次があったらほんとに死んじゃう。

    ―――― 立てそう? 」


 多少拒否されても、自分の家まで避難させるつもりで。
 …… 本当に嫌がる素振りでもあれば
 耳をへにゃんと揺らし、叱られた子どものように
 彼の瞳をじいっと見詰めて訴えかけるのだけれど。*

 
(81) 2021/12/12(Sun) 13:27:18
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a16) 2021/12/12(Sun) 13:28:47

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… だって、嫌でしょ。
    傷付いたひとを見るのは … 」


 >>89 彼の言葉は実際その通りで、否定する隙もない。
 すこし拗ねたような顔でちいさく呟き
 彼の心遣いを敢えて無視して、床に座り込んだ。

 正確に言えば、見るのが嫌なのは傷付いた友人だ。
 見知らぬ他人や、或いは女を敵視するような同業者なら
 求められれば助けはするけれど、それだけでしかない。
 ―――― それでも魔術師にしては
 人当たりや対応が柔らかな部類なのだが。

 
(103) 2021/12/12(Sun) 15:34:13

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 肉食の獣人?
    …… そう、気性の荒いひとたちなら
    確かに暴れることもあるかもね … 」


 どれくらい獣の血が濃いかにも依るけれど、
 それにしたって中々の暴れ方ではある。
 猫に毛が生えたような類などというあからさまな詭弁には
 「嘘でしょ」と切り捨てて、咎めるような視線を送った。

 かといって怪我人にそれ以上の文句を言う気も起きず、
 後はもう怒っています、と態度で表すしか無い。
 そっぽを向き、耳を揺らし ―― 言葉に詰まって。

 
(104) 2021/12/12(Sun) 15:34:18

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ―――― … ううん、なにも? 」


 ふるふると頭を横に動かし、それ以上を断ち切った。
 最初は事故だったとはいえ求めたのは女からで
 見知らぬ他人に、あんなことをする理由もない。
 代わりにこのままここにいることの危険性を説き、
 裏街が人魚には適さぬ場所であることを紡ぐ。

 せめて自分のように魔術の心得があればと思うが、
 かといって魔力を使いすぎれば凍えてしまう。>>92
 人魚とは斯くも脆い生き物なのか、と
 ―― それを識ってしまったが故に
 女は過保護になってしまっているわけで。

 
(105) 2021/12/12(Sun) 15:34:28

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 けれど、心優しいからなどではきっとない。
 本当の意味で優しいのであれば、…… ――――


  「 ふふ、……どういたしまして。 」


 胸中に過った苦い思いを飲み込んで
 女は床から身を起こす人魚の手を握った。
 最初の時のようにひどくはないだろうけれど
 あまり余裕を抱いてもいられなさそうだ。

 鞄に荷を詰める作業を手伝い、
 冷え切った外へと足を踏み出す。

 
(106) 2021/12/12(Sun) 15:34:37

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
 裏街には女の同業も多いから、ローブを被り直し
 隣の彼にも顔を隠すことを勧めようとして ――
 ばつが悪そうな顔に、きょと、と目を瞬かせた。


  「 ……………… ?
    離すの? 」


 繋いでいた方が何かと安心出来るのだけれど、
 かといって強制するようなことでもない。
 彼が解きたいというのならば、
 やや不安げな色を眸に乗せながらも、それに従おう。
 ―― そうでもなさそうなら、手は繋いだまま。

 雪が彼を冷やさないように魔術で覆い、
 相も変わらずしんしんと降りしきる銀白の世界を
 つめたい人魚と共に歩く。
 
(107) 2021/12/12(Sun) 15:34:58

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
            ―――― 自宅 ――――



 自宅の扉を開けば彼に入るよう促し、鍵を閉める。
 手を繋いでいたままならば、部屋に入れば温もりを離し
 「そこ座ってて」と、机近くの椅子を指差した。

 彼が出て行ってからは、椅子なんて二つも要らないから
 奥に仕舞っていたのだ。
 椅子をもうひとつ引っ張り出し、両手で持ち上げて
 彼の隣へ並んで座れるように置きながら。


 
(108) 2021/12/12(Sun) 15:35:11

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 流石に昨日の今日ともなれば、
 自室には友人の魔力がまだ消えずに残っているけれど
 ここで話す分には、勘付かれることもないだろう。


  「 あったかいもの飲む……より、
    先に魔力あげちゃう方が良いかな。
    …… さむい? 」


 幾ら室内の温度を上げたとしても、
 魔力不足による影響はそれだけでは到底補えない。
 心配そうに彼を見つめ、
 女は指先へ魔力を込めると、彼の頬を掌で包み込んだ。*


 
(109) 2021/12/12(Sun) 15:36:38
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a22) 2021/12/12(Sun) 16:26:44

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ―――― 思い詰めることがあれば、と。
 彼がそう言った時、女は月光の色をした瞳を瞬かせて
 それから何も言わずに咲ってみせた。
 恩を感じる必要なんて、どこにもないというのに。
 …… そうやって向けられる優しさこそが既に
 女にとっての  対価 ≠ノ等しいのだから。


  「 ん、お願い?
    珍しいね、――いいよ。
    出来る範囲なら、なんでも叶えてあげる 」


 魔力はもっと効率よく渡す方法もあるけれど、
 彼相手にそんな方法を取るのは気が引ける。
 冷えた身体を暖めるように魔力を明け渡しながら
 女は首を傾げ、肯定を返した。>>117
 
(129) 2021/12/12(Sun) 19:06:38

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ―― 彼は自分になにを望むのだろう。
 例の酔っ払いを探してほしいというならば可能だろうし、
 魔術の行使を願うなら引き受けよう。
 そんな気持ちで彼の言葉を待っていれば、


  「 …… ………… 私の作ったご飯?
    それは、もちろん 良いけど。
    ――――そんなことで、いいの? 」


 声音には困惑の色が乗り、
 感情と連鎖して揺れた耳が、被った儘のローブを動かす。
 そのままフードがするりと落ちて
 ぴるぴると震える耳が空気に触れた。

 
(130) 2021/12/12(Sun) 19:06:51

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 簡単なのでいいなら、
    今作れるけど …… 」


 人魚の生態をまるで知らなかった最初の頃なんかは、
 彼が食べられないものを作ってしまうこともあったが。
 ならば果物や魚なら、と試行錯誤した名残で
 今も家には肉よりもそれらが常に置かれてある。

 とはいえ今は一人で住んでいる以上、
 食事の手を抜いてしまうのは致し方ないことで。
 フルーツを使ったオムレットだとか、
 魚のムニエルくらいしか作れそうにないけれど。

 
(131) 2021/12/12(Sun) 19:07:03

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 彼がそれでいいと頷くのなら、女はこくんと頷いて
 魔力がある程度まで回復したのを確認した後、
 立ち上がってキッチンの方へ向かうだろう。
 今ではなくもう少し後が、ということならば
 彼が住まう以上、危ない薬品だけは片付けたいと
 どのみち一旦は隣を離れるのだけれど。


 ―――― 室内には貴重な魔術書も沢山あるのだから
 まさか古びたノートに興味を抱いているとは知らず。>>116
 故に、彼が手に取って読もうと思えば容易だろう。
 
 
(132) 2021/12/12(Sun) 19:07:11

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 どちらにせよ女は、久方振りの同居人の気配に
 頬を緩めながら 作業の為に手を動かす。
 兎族とはいえ兎のように、
 寂しいと死んでしまうなんてことはないけれど ――


    …… 事態が落ち着くまでの一時とはいえ
    彼が戻って来てくれて嬉しい、と喜ぶのは
    …不謹慎だと怒られてしまうのかもしれない。*


 
(133) 2021/12/12(Sun) 19:08:23
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a25) 2021/12/12(Sun) 19:09:46

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 まさか性格の捻くれた者が多数を占める魔術師である女に
 神聖なものを連想しているとは、夢にも思わない。>>146
 ―― それは彼の性格故なのか
 或いは陸の世界を知らぬが故のものなのか、 ……


  「 …… だ、だめじゃない けど…。
    えっ、……と……
    ありがと、ぅ……? 」


 >>147 彼の優しさは、今まで共に過ごした時間分だけで
 痛切に染み渡るくらいには識っているから。
 率直な褒め言葉を上手く揶揄いで流せなくて
 頬を薄桃に染め、咄嗟に俯いた。
 
(154) 2021/12/12(Sun) 21:19:58

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 黙された耳や尻尾への思いは、当然ながら察せないが。
 確かに感情と直に結びついているだけに
 料理中ぱたぱた揺れたり、尻尾も毛が逆立ったり、
 そんな光景をお見せしていたのだろうけれども。


  「 私へのお願いで、魔術じゃ無くて
    料理を頼んだの … 貴方が初めてだよ。

    じゃあ、一緒に食べよっか。
    すこしだけここで待っててね。 」


 微笑みながらそう紡いで、
 女の身体は彼から離れ キッチンへと消えていく。
 
 
(155) 2021/12/12(Sun) 21:20:05

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 朝から不運に見舞われたのだから、
 林檎と苺を使ったオムレットの方にしてあげよう。
 甘いものは疲れた心を癒してくれるとよく言うし、
 彼もパイ屋のアップルパイなんかは好物だったはずだ。

 魔術に関して魔術師に敵う者がいないように、
 料理については料理の専門家に勝てるわけもないが。
 ―――― なんだか少し、心の中で張り合ってしまうのは
 誰かの為に何かを作るのが久しぶりだからで。


 まさかその間に、来客の少なさ故油断して放置していた
 あのノートを彼が読んでいる、などとは知らず。>>150
 女は丸い尻尾をご機嫌に揺らして、
 甘い香りが漂うオムレットを皿へ移した。

 
(156) 2021/12/12(Sun) 21:20:10

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ねえ、テレベルム
    飲み物なにが、―――― …… 」


 オムレットの乗った皿を持ち、部屋に戻りながら
 魔術師は呑気に飲み物の好みを尋ねようとして。
 >>151 ノートを開き、何事かを思案する彼の姿を見捉え
 続くはずだった言葉を宙へ溶かした。


  「 ………… それ仕舞うの、忘れてたな。 」


 全容を理解出来ている、とは思わないけれど
 全てを読み解けないようには、書いていない。
 
 
(157) 2021/12/12(Sun) 21:20:13

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 下手に触れれば余計な墓穴を掘りかねない気がして、
 女は静かに息を零した。
 机の上へ皿を置き、椅子にゆっくりと腰掛ける。


  「 ――― … 安心してよ。
    それ、人魚のなにかが必要な魔術でも無いし…。
    ………… …… 、  」


 そこまでを揶揄うように紡いで、結局言葉が消える。
 彼が考えていることは
 今更そんな心配事などではないことくらい、
 流石に理解っているつもりだった。

 耳がぺたりと垂れて、女の視線も迷子のように彷徨い
 ―― それから視線を上げ、彼の顔を見詰める。*
 
(158) 2021/12/12(Sun) 21:21:33

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 紅茶やココアを淹れるのは、もう少し先になりそうだ。
 ―――― ノートを手に思案顔を浮かべていた彼が、
 殆ど反射のように謝罪を紡いだのを聞けば>>161
 女はふるふると頭を横へ動かした。
 元はと言えば、机などに放置していた自分が悪い。

 彼が信頼していると言ってくれるのなら
 安堵したように肩から僅か力を抜いた。>>162
 それから続けられた言葉には、眉を下げ。


  「 ………… それは、だめ。
    私がほしいって言うことがあっても……。 」


 ぽつりとそう返そう。
 
(195) 2021/12/12(Sun) 22:52:27

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 人魚の血肉や涙は、人を一夜で王に変えかねない。
 そんなものに興味が無い相手だろうと
 易々と渡すなんて 死期を早めるようなものだ。
 人も人外も欲深いと、身を持って今日識っただろうに。


  「 ………… なぁに 」


 名前を呼ばれれば、びく、と身体を揺らし
 女のことを見つめ返す海色へ、視線を交わらせる。
 椅子ごと女に近寄った彼が腕を伸ばせば
 叱られる直前の子どものようにぎゅうと目を閉じて。

 
(196) 2021/12/12(Sun) 22:52:36

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 馬鹿なことをするなと言われるのだろうか。
 それとも魔術師である女を恐れて消えるだろうか。
 ―――― 最悪の想定を覚悟した女に訪ったのは、
 ふわりと頭を抱き込まれる感触だった。


  「 ―――― … 、? 」


 月の色を閉じ込めたような瞳を見開いて、
 何も言えないまま、彼の問いが耳に入る。>>164
 耳へ触れないようにする気遣いひとつが痛くて、
 …… 女はローブに隠れた掌を握り締めた。

 
(197) 2021/12/12(Sun) 22:52:42

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ……………… 人間、なら …… 」


 ようやく紡いだ声は、寒くもないのに震えていた。
 誰にも踏み入らせなかった境界線。
 言ってしまえば、言わなかった頃には帰れないのに
 女はそれでも、言葉を発してしまったのだ。


  「 こんな耳だからって、独りになることも
    魔力が多い兎は面倒だって言われることも、
    …… なんにもないと思ったの … 」


 彼だってきっと、見たことくらいはあるだろう。
 兎族は殆どが真っ直ぐな耳で、
 女のように垂れた耳の持ち主はいないことも。
 
(198) 2021/12/12(Sun) 22:52:47

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 彼への問いに返したものはどれもが夢見事で、
 ―――― 必ず約束されるとは限らないことばかり。


 この魔力と魔術で、
 かつて自分を突き飛ばした子らを殺すことなんて
 赤子の手をひねるよりも簡単だった。
 夢を夢見るより、
 全てを壊してしまえる力があった。

     …… 街で見かけた幸せそうな子達のように
     笑って生きていきたかった。

 
(199) 2021/12/12(Sun) 22:53:08

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 


  「 ………… この魔術、大嘘なの
    私でもきっと使えない。

    人間を作るところまでは可能でも
    きっと、魂を移すところで失敗して
    …… そのまま死んじゃうから 」


 そう。――だから、私の願いは
 最初から叶うはずなんて、無かったのだ。

 それで良かった。死んでしまっても。
 彼が妹を探すためにこの家を出て行ってしまって以来
 …… 私はもう、ひとりぼっちを耐えられなかったから。*

 
(200) 2021/12/12(Sun) 22:53:14
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a39) 2021/12/12(Sun) 23:56:02

魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a41) 2021/12/13(Mon) 0:00:14

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 きっと女は彼の痛切な覚悟の話を聞いたとしても>>215
 それでも、首を縦に振ることなんて永劫に無いのだ。
 唯一の肉親を探すため、陸へ上がった人魚の彼に
 欲の犠牲になれなんて ―― とてもではないけれど。

 例えば拾った人魚が、もっと女に優しくなくて
 魔力全てを使ってでも妹を探せ … だとか
 そんな者であれば、女だって躊躇いはしない。
 けれど実際彼はどこまでも女に甘いのだ。
 ―――― だからこそ、 ……


 
(258) 2021/12/13(Mon) 11:05:02

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 彼は名前を一度呼ぶだけで、女の言葉を聞いていた。>>217
 拙いばかりだっただろう独白めいた願いを、
 遮ることも ――――窘めることもせず。
 この願いが本当の意味で叶わないことを識っていて、
 だから女はあの日、友人の正解を誤魔化した。


  「 ………… ばかだって、言ってもいいのに。 」


 手向けられる優しさに、女は苦く笑おうとして
 結局目を伏せた。>>218
 人の欲などないだろう綺麗な世界の生き物に、
 女の馬鹿げた空想を知られた苦さが胸中を占めて。
 …… 友達がいて、人に求められる力もある。
 ―――― けれそれは、きっと唯一では、ない。

 
(259) 2021/12/13(Mon) 11:05:41

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ―――――― 、 
       ………… ……  ぇ、 」


 無意識に零れ落ちた言葉は、宙に溶けた。>>221
 女の耳へ届いた彼の優しさどれもが嬉しくて、
 だからこそ手を離してあげようと思っていたのに。

 >>224 彼の腕が少しばかり緩めば、
 俯いたままだった女も漸く頭を上げた。
 綯い交ぜになった感情ゆえに、涙で潤んだ双眸が
 彼の曇り一点もないような海色を見つめて。

 
(260) 2021/12/13(Mon) 11:05:47

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… でも、……。
    妹のこと探しに、ここまで来たんでしょ … ? 」


 その使命と、女の願い。
 ―――― 彼にとって釣り合いが取れると思えずに
 女は耳をぱたりと揺らした。

 探し探されるような肉親もいない自分には、
 縁の遠い話だ、と思っていたけれど。
 彼はその為に危険を犯し、身を削っていたのではないか。

 ―― ここを出て行った理由など識らぬ女は>>165
 迷子の子どもめいた仕草と躊躇いで、
 男の服を きゅぅ、と握った。
 
(261) 2021/12/13(Mon) 11:06:00

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ふるりと睫毛が震え、少しだけ目を伏せる。
 対価さえあれば願いが叶う場所で
 ―――― …  欲することが罪ではないのなら、


  「 もう、どこにもいかないなら
    …… テレベルムに、あげる。

    だから … ひとりにしないで……。 」


 彼の行動や心を縛るつもりなんて欠片もない。
 ただ、最後に帰ってくる場所がここであるならば
 其れで良いと、女は思ってしまったから。*

 
(262) 2021/12/13(Mon) 11:06:18

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
         ―――― 夕刻/自宅 ――――



 魔術師の家を知る者は、少数の友人と人魚しかいない。
 故にそれ以外の訪問者といえば大抵が、
 何らかの企みを抱えた招かれざる客人だ。


  「 ………… 誰? 」


 窓の外は、空色が陽色に傾き始める頃合い。
 ノックの音と、友人のものではない声に>>238
 魔術師は雰囲気を尖らせ、扉を開いた。

 
(270) 2021/12/13(Mon) 11:41:33

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 夕刻ともなれば、人魚の彼は家にいたか。
 何処かへ出掛けるというのなら、女は過保護を表に出し
 ローブに防御魔術を掛けて与えただろうけれど。
 そうでないのなら、奥へ下がるように言い含めて。

 扉を開ければそこには、
 予想とは真逆の、可愛らしい少女が立っていた。


  「 ――――  ぁ、れ
    貴方確か、パイ屋で会った……? 」


 女は思わずといった様子で小首を傾ぎ、
 それから少し悩む素振りの後、彼女を招き入れる。
 人魚の在り処が漏れたとは考え辛い。
 ならば恐らく、目的は女の方だろうから。
 
(271) 2021/12/13(Mon) 11:41:53

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 少女には背を向けないまま椅子を勧めてみるけれど、
 彼女は素直に従ったかどうか ――――
 どちらにせよ女は、一見すれば柔らかな笑みを浮かべ。


  「 …… それで、どうしたの?
    誰かに言われてここに来たのかな。 」


 まさか迷子というわけでもないだろう。
 入り組んでいる場所ではないし、
 賑やかな喧騒を辿れば 祭りの間はすぐ表へ出られる。
 目的と ―― 依頼主の正体を探るように
 女は問いを投げた。*

 
(272) 2021/12/13(Mon) 11:42:03
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a45) 2021/12/13(Mon) 11:44:10

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ―― 彼の言葉を信じていない訳ではないけれど>>292
 触れたことのない温もりへ戸惑っていたのは、本当だ。
 聞き飽きるまで言って欲しいと女が乞えば
 恐らく彼は、その通りにしてくれるのだろうが ――
 ふるりと女は首を横に振り、小さく唇を開き。


  「 … テレベルムに、好きって言われると
    心臓がどきどきする、から…… 」


 散々彼に理路整然と陸の世界を説いてきた口は、
 子どものような言葉しか紡げなかった。
 本当に言葉通りにされては心臓が壊れてしまいそうで、
 
(310) 2021/12/13(Mon) 21:02:45

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 〜〜〜 … ッ、!? 」


 泣いてない、と強がろうとした女は
 息も言葉も詰まらせ、耳を大きくぱたん!と揺らした。
 涙を拭った温もりの正体が指先などではなく、
 彼の唇であることに気付いたからだ。

 はくり、と幾度か口を開いては閉じ。
 結局頬を真っ赤に染めた兎は言葉を飲み込んで
 それから男のローブを掴んだのだ。

 
(311) 2021/12/13(Mon) 21:02:52

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 ―――― 人魚には掟があると彼は言う。>>294
 生態を知られてはならない。
 それが掟というのなら、恐らく彼は女へ正体を告げた時点で
 禁忌の棘を踏んでしまっているのではないか。


  「 ………… …… 」


 人間になった妹を殺し。
 同族殺しの咎を背負って男も死ぬのが使命だと、
 … …… 女は唇を噛んで俯いた。

 
(312) 2021/12/13(Mon) 21:02:58

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 獣人には獣人の決まりがあるように、
 人魚にも人魚の掟があるのは当然とも言える。
 だからといって、それが個人の幸福や未来そのものを
 奪って良い理由にはならないだろう。

 彼が女の話をただ静かに聞いてくれたのと同じように
 女も黙して、彼が紡ぐ言葉を聴いていた。>>296
 家族と呼べるような存在を疾うに失った自分には
 …… 同じ使命を持たぬ一介の兎では、
 全て打ち明けた彼を抱き締めることしか出来ない。

 
(313) 2021/12/13(Mon) 21:03:02

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 合わさった頬の感触に、どうしてか泣きたいような。
 ぽん、と背を撫でられれば
 女は本物の兎さながらに、すり、と彼へ頬ずりをして。


  「 旅……? 」


 そうして投げられた提案へ、首を傾ぐ。
 この街から出たことのない女には
 想像もあまり出来ないような言葉だったからだ。

 
(314) 2021/12/13(Mon) 21:03:07

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… 私、ここから出たことも無いし
    こんな体質だから ……
    迷惑、かけちゃうかもしれない、けど。

    ―――― それでも、いい? 」


 頭には、友人の顔が浮かんでいたけれど。
 そう遠い旅にはならないと彼が言うのなら、
 …… それが彼の願いに繋がるのであれば。
 頷かない程、女はひどい兎ではない。

 魔力量の多い兎族なんて、旅には一番向かない上に
 ―――― 見知った場所を少しでも離れることも
 彼の邪魔になるかもしれないことだって、
 怖いことは幾らでも浮かぶ …… けれど。

 
(315) 2021/12/13(Mon) 21:03:13

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 彼が頷いてくれるのならば、
 女はそっと彼を見上げ、―――― それから。


  「 私のこと見捨てないって、
    …… 約束のキス、して。 」


 へにゃりと眉を下げ、そう強請った。*


 
(316) 2021/12/13(Mon) 21:05:23

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

 すき、は心臓にわるいとは言ったけれど。>>320
 だからと言ってその囁きは、
 実質的な意味とはそんなに変わらないのではないか。
 ―――― なんて言う余裕など何処にも無く。

 用意した朝食は、後で温めてしまおう。
 …… 女の魔術なら一振りでそれが出来るのだし。
 今何よりも気にして優先するべきは
 目の前の彼だけだと、思うから。


     不意に耳へ唇を寄せ、ちいさく囁く。

 
(341) 2021/12/13(Mon) 22:44:50

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
 そうして彼が、女の厄介さも全て
 構わないと受け入れてくれるのならば。>>321
 女もこの魔力と魔術を
 彼の夢の為に使ってみせよう。


  「 …… ふふ。
    ありがと、―― 私も頑張る。

    迷惑は …… 掛けちゃうけど
    妹に会えるように。
    幸せになれるように、支える、から。 」


 旅は、片方が支えて貰うばかりのものではないだろう。
 果たして魔術が幾ら有用かは分からないけれど、
 出来ることなら何でもしてあげたいのは、此方も同じ。
 
(342) 2021/12/13(Mon) 22:45:01

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ………… ぅ。
    そういうわけじゃ、なぃ けど……。」


 浮かべるのは、些かばつの悪そうな顔。
 伸ばされた指先が、恭しく輪郭を撫ぜるのを
 静かに受け入れて。


 
(343) 2021/12/13(Mon) 22:45:05

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 
         ―――― 夕刻/自宅 ――――



 お茶を淹れようと言う彼を案じはしたものの、
 この少女が危害を加える予感もしないから
 女はやや躊躇った後、「お願い」と答えた。>>302

 そうして座った少女からは敵意も無く。
 依頼をしにきた、という言葉を聴けば>>331
 黙して続く内容を聴いていた。


  「 ―――― 呪い? 」


 そうして、柔和に保っていた筈の微笑みを
 苦いものを食べたように、くしゃりと歪める。

 
(347) 2021/12/13(Mon) 23:04:36

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 ………… 知ってるか知らないかで言えば、
    答えはイエス。

    使ったことなんかはないけど、…… 」


 魔術師が扱うのは、魔術のみというわけではない。
 何かを切欠にしてしまえば
 その力を悪用する為に奮う者も存在する。

 けれど女の知識は、所詮知識止まりでしかなく
 理論の構築や応用の説明などは出来ても
 実行することは難しい。
 ―――― なによりも、呪いというのは ……

 
(348) 2021/12/13(Mon) 23:04:43

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 

  「 …… 呪って欲しい人でもいるの?
    それともその逆で、
    呪いを解いて欲しいとか?

    基本的に、魔術の呪いなんていうのは
    ―――― 手を出すと碌なことがないよ 」


 魔術の反動で死ぬ魔術師がいるように。
 呪いなんてものを使ってしまえば
 術者がどうなるかなど …… 。

 女はそこで言葉を区切り、少女を見詰めた。
 その頃には人魚の彼が
 温かい飲み物でも、出してくれていただろうけれど。

 
(349) 2021/12/13(Mon) 23:04:54

【人】 魔術師 ラヴァンドラ

 


  「 ――――― 貴方の目的は、何? 」


 以降の話はまず、
 それを確認してから始めよう。*


 
(350) 2021/12/13(Mon) 23:06:39
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a58) 2021/12/13(Mon) 23:08:21

魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。
(a62) 2021/12/13(Mon) 23:41:06