人狼物語 三日月国


153 『Override Syndrome』

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【人】 医者 サキ


[ ここまでは、年月重ねた故の理解。
  けれど、理解が生み出したのは新たな不可解。 ]

 
(15) 2022/06/06(Mon) 8:50:32

【人】 医者 サキ



   ───こんにちは、今日はどうしたの?


[             
諦めきれない


  想いは喉奥へと押し込んで
  英雄になれなかった男は
  訪れる患者に柔らかな笑顔を向ける。

  揺れる心中の天秤が
  同じ人間に傾かせられることになるとは
  出会う前の男には知る由もない。 ]**

 
(16) 2022/06/06(Mon) 8:50:35
医者 サキは、メモを貼った。
(a1) 2022/06/06(Mon) 9:52:45

【人】 医者 サキ


[ 『東雲医院』
  良くも新しいとは言えないが、
  親父の代からの地域密着型。
  小児科、内科、皮膚科、
  使われどころの集まった場所だ。

  今在籍してる医者は院長の親父と、俺と、妹。
  それと雇ってる数年前から
少々頭皮が見えがち…

  叔父さんが1人の4人だけ。

  っても叔父さんは非常勤だし
  実質3人みたいなもので。
  典型的な家族経営…と言っていい。 ]

 
(52) 2022/06/08(Wed) 1:35:48

【人】 医者 サキ


[ 当初は共に勤めていた院長の妻──
  母が15年前に表から姿を消したこと

  当時跡継ぎと期待されていた兄だけが
  この病院に勤めていないこと

  知る人は少なくないだろう事実だが
  それらは触れてはならない話題として
  暗黙の了解的に仕舞われている。 ]

 
(53) 2022/06/08(Wed) 1:35:53

【人】 医者 サキ

 
[ 密着型ゆえにその日によって
  担当医が変わるなんてことはなく、
  患者さんは初診を受け持ったのが担当医になる。

  …彼女らと出会ったのは、偶然か、
必然
か。 ]

 
(54) 2022/06/08(Wed) 1:35:57

【人】 医者 サキ

 
[ 研修医の期間を終えて、ここに勤め始めたのは6年前。
  常勤で働いていた雇われの人と
  入れ替わるように滑り込んだ。

  彼女らは双子の姉妹。
  初診からか、入れ替わりの引き継ぎでか、
  俺の思う初対面はその日だったけれど。 ]


   ────よろしくね、
   アユミちゃん、マユミちゃん。


[ 医者なんてよろしくすることがない方がいいけど、
  そこは社交ってことで。


    …医者でない学生の頃の俺と会ったことはあったかな?

          昔はよく手伝い件見習いの見習いくらいで
          近所の爺ちゃん婆ちゃんに挨拶がてら
          病院に顔を出すこともあったから
          小さい時からなら、見ていたかもしれないね。


  顔はよく似ているけれど、
  性格は真反対そうな2人だから
  見分けるのはさして苦でもなかったっけ。 ]
 
(55) 2022/06/08(Wed) 1:36:00

【人】 医者 サキ


[ ───2人の定期的な症状は片頭痛。

  他に病気はしないでいてくれるに
  越したことはないけど、
  あれば都度見ていた。

  特筆するとすれば、
  姉──アユミの方が症状が重かったことか。


  頻度が違えば、来る回数も変わる

  彼女らが大学に進学する歳を過ぎて、
  元々頻度の多くなかったマユミが
  あまり来なくなったことは環境の変化だろうと、
  それほど気にしてはいなかった。 ]

 
(56) 2022/06/08(Wed) 1:36:04

【人】 医者 サキ



   …変わりないみたいだね、わかった
   いつもの量出しておくから、
   用法と用量はきちんと守ってね。


   最近はどう、ユミちゃん
   二人とも元気にしてる?


[ 呼びやすい愛称が欲しいとか、
  些細なことから始めた名を呼んで
  1人定期的に訪れるようになった
  アユミに近況を訊ねていたのも今は昔。


  半年程前からだったか───…
  状況の中で双子の人物だけが
  そっくりと、入れ替わった >>43

     まるで初めからそうだったかのように。 ]

 
(57) 2022/06/08(Wed) 1:36:08

【人】 医者 サキ


[ 時の流れの間に、姉ほどに酷くなった頭痛と
  ただ事ではなさそうな火傷を負って現れたマユミいもうと
  
  違和感を覚えるなとまでは無理だな、
  でも確かに追求する程じゃなかった。
  俺の前に現れたのは正真正銘、船越真結実だったから。


  ……そう、この時、俺は間違えた
  間違えたが、正しかったのか。
  船越さんです、と渡されたカルテの名を
  はっきりと確認しないまま声をかけたんだ。 ]
 
(58) 2022/06/08(Wed) 1:36:12

【人】 医者 サキ



    ───ユミちゃん?

    …久しぶりだね。


[ アユじゃ魚っぽいだろ、なんて理由から
  ユミと呼んでいたのはアユミの方だけで。

  略称といえば頭2文字と、
  マユミは例に漏れることなく
  マユと呼んでいた。    

  間違えたのは呼び方だ。


  
マユミにとって
は前とは違う呼び方のはずだけど──
  …さて、どんな反応だったか。 ]

 
(59) 2022/06/08(Wed) 1:36:15

【人】 医者 サキ

 
[ もし人を
"テセウスの船"
と喩えるのなら

  義手、義足、義眼、人工臓器…
  ありとあらゆる人工物で身体を作り替えようとしても、
  唯一取り替えることの出来ない物が脳。

  それは考えと人格をつくり
  人をその人たらしめるもの。

  脳が変われば 人は変わる。
  ならば作り替えられた人はもはやその人ではない。
  …と、俺は思う。

  
"テセウスの船と名付けられた船"
ではあっても
  元の
"テセウスの船"
にはなれないのだろう。

  …けれど、パラドックスに正解はない。
  様々な外的要因さえ揃ってしまえば、
  
名付けられただけの船

  
テセウスの船
と足り得るのかもしれない。 ]

 
(60) 2022/06/08(Wed) 1:36:20

【人】 医者 サキ

 
[ 時は流れて、今。 ]


    ああ、いらっしゃい。

    頭痛の頻度と程度はどう?
    あと火傷も軽く見ようか。


[ いつも通り、物腰柔らかな笑みを向けて
  俺は船越真結実に声をかける。
  医者がすべきは真相究明ではなく、
  目の前の病に取り組むことだと
  理解っているから。 ]**

 
(61) 2022/06/08(Wed) 1:36:23
医者 サキは、メモを貼った。
(a4) 2022/06/08(Wed) 1:49:37

【人】 医者 サキ

 
[ 東雲は典型的な医の一族。
  祖父か、いや曾祖父だったか
  とかく医者を始めた誰かが積み上げた資産を、
  子孫世代が使った分以上に重ね

  先祖代々───
  2200年に至るこの時まで
  不自由らしき不自由はしたことが無かった。
  
  "そうなるべき"
だと生まれ出た時より
  定められている幸せを抱えていることさえ除けば。 ]

 
(70) 2022/06/08(Wed) 13:14:46

【人】 医者 サキ



             『 医者になりなさい 』



[ 東雲に生まれた子は皆、そう言われて育つ。

  現代に生きる俺たち3人も例外ではなく、
  幼い頃より医者になるのが当たり前だと思っていた。

  教養は知識のみにあらず、
  然し得る方法は限られる。


  金という対価で用意された階段を
  一段一段と上って
  医学部合格の門をくぐる

  それが定められた幸せだ。
  出来ないはずがなかった。 ]

 
(71) 2022/06/08(Wed) 13:14:54

【人】 医者 サキ

 
[ 全てを壊したのは、 兄だ。 ]

 
(72) 2022/06/08(Wed) 13:14:59

【人】 医者 サキ


[ 兄は調子に乗っていた。
  跡継ぎだと周りから囃し立てられて、
  自分は出来る人間なのだと勘違いしていた。

  母はずっとそんな兄に忠告をしていたが
  まるで聞く耳も持たず。

  怠惰に身を落とした
  人間を食い破らんとする者は
  溢れんばかりにいるというのに。

  目に見えているだけで手が届くと勘違いして
  上の大学に手を伸ばしたんだ、あの愚兄は。 ]

 
(73) 2022/06/08(Wed) 13:16:05

【人】 医者 サキ



     
 「 
不合格
 」



[ 奴の眼前に叩きつけられた始めての挫折。
  18に至るまで用意された階段の先は
  続いていると信じて疑っていなかったのか。

  当たり前にくぐるはずだった門は閉じられて、
  手に残ったのは薄っぺらい三文字の言葉だけ。

  兄の落ち込みようと言ったらそれは酷く、
  沈みきって泣いていたと思えば、
  突然癇癪を起こして物や人に当たり散らし

  母がもっと強く言っていればと一人泣いていて

  ああ、地獄ってこんな心地なのかな?
  俺の高校合格なんて何の薬にもならず、
  暫くは重苦しい空気のまま。


  結局、兄は父に諭され
  もう1年、門が開く時を待つことになって。 ]

 
(74) 2022/06/08(Wed) 13:16:09

【人】 医者 サキ


[ ────医学部浪人。

            本当の地獄がこれからだなんて、
            誰も思ってはいなかった。 ]**

 
(75) 2022/06/08(Wed) 13:16:14

【人】 医者 サキ

 
[ 兄は同じ胎から生まれたとは思えないほど、
  俺や妹とは違っていた。
  
  調子者で、後先を考えない。
  一番に母に叱られるのはいつだって兄だ。
  それは俺が物心着いた時からの日常だった。



  あいつはあいつなりに、苦労したんだろうか
  兄としての悩みは分かっても、長子の悩みは分からない

  今では見る影もなく年中部屋に引きこもっているあいつに、
  次子が差し伸べられる手はきっとないんだろう。


          弟妹は兄姉が思うより
          本人たちを見ているものだよ
          思うところはあるさ、良くも、悪くも。 ]

 
(89) 2022/06/09(Thu) 2:24:20

【人】 医者 サキ

 
[ 世間話やコミニュケーションも仕事のうち、
  軽い会話には遠慮なく付き合うのが
  この医院の医者だから。

  タブーに触れられることさえなければ、
  口前の軽さが変わることもない。 ]



   ああ……叔父さん、
   最近帰ると叔母さんの目が鋭いらしくて
   見る度薄くなってるんだよ……


   あ、本人には内緒な、
   ストレス増やしちゃいけないから


[ しぃ、と人差し指を口元に立てて
  見かけたら優しくしてやってと木を添える。

  距離感が幅跳びなのは何も悪いことじゃないけど、
  センシティブなのは…難しいしな。

  マユミならわかっていそうだとも思いつつ、
  頭皮の話は漏れ出さないうちに終わりにしたはずだ ]
 
(90) 2022/06/09(Thu) 2:24:24

【人】 医者 サキ

 
[ 妹のメインは小児科だ。
  俺の1つ下なので彼女らが診療を
  受けたことはないだろうけど、
  狭い医院だから姿くらいは見たことがあるだろうか。

  エマ恵真、と少し日本人離れしたような名で
  呼ばれる少し背の低めの子がそう。

  共に名前で苦労した仲間であるからか
  昔から兄妹仲は悪くなくて。
  良い、と言ってもいいかな。

  歳は近くて、あの子の方が出来はいい。
  けれど男女の差ってのは大きくて
  案外比べられる事もなかったから、
  他の苦労はそれほどした覚えはなかった。


            これで同性だったらと思うと、
            あまり想像したくはない。 ]

 
(91) 2022/06/09(Thu) 2:24:29

【人】 医者 サキ

 
[         
望が花
咲き
ますように
          
まれた人生になりますように

  どんな願いを込めてその名を付けたのか
  小学校の頃理由を聞いてくるようにと
  出された宿題で俺たちに与えられた答え

  今じゃ考えてくれたんだな、って
  親の気持ちも分かるけど


  あの頃はことある事に、
  女みたいだと囃されて
  毎日のように名前を呪ったもんだよ
  妹はもう…響きが外人だったし。


  子は親の思いなんて知らない。

  仲の良さにはこんな裏話もあるけれど、
  こちらから重たい話は聞かせないのが鉄則だ。
  話したとすれば"歳が近いから"
  程度のことに限られるだろう。 ]
 
(92) 2022/06/09(Thu) 2:24:33

【人】 医者 サキ

 
[ 人をその人たらしめるのは脳だが、
  俺たちは頭の中身を覗くことが出来ない。
  つまり自己申告が全てになる

  よく似た双子だなんて、
  実は入れ替わっていましたとか言われても
  わかる自信は申し訳ないことにゼロだ。 


  なので医者になってから彼女らに挨拶をした時も、
  陽気に褒め言葉をかけてくれたマユミと
  控えめながらもしっかりとしているアユミ >>85

  性格が真反対そうで安心したのは記憶に新しい。 ]

 
(93) 2022/06/09(Thu) 2:24:37

【人】 医者 サキ

 
[ 気を使う人間ほど、
  環境の気に飲まれるのは自然の理か
  体調を崩しやすいというのはよくある話。

  来ない方がいいとはいうけれど、
  いざという時来る場所として
  認識して貰えるのは嬉しいことだから。 ]



   そうか、よかった。
   
   面倒なんて気にしなくていいんだよ、
   困った時の病院なんだから

   もちろん元気でいるのが一番いいけど、
   こうして話せるのは嬉しいしね


 
(94) 2022/06/09(Thu) 2:24:41

【人】 医者 サキ

 
[ 愛嬌があったり、話しやすかったり、
  好かれる人間というのは居るんだろうけど

  やけに上から目線なのだとか、
  何も考えずに薬薬と言ってくるのだとか
  ため息ついでに顔を覆いたくなるような
  人種は少なからず存在するので、

  俺としては謙虚なだけでも印象は
プラス
だ。

  愛称だって意図はなく、
  親しみ。
それだけの話だった。 ]

 
(95) 2022/06/09(Thu) 2:24:44

【人】 医者 サキ

 
[ 名を呼びながら彼女を見た。
  様相の違和感を感じたのは、その時。
  咄嗟に手元のカルテへと目を落とせば、
  あったのは船越「真結実」の名。 ]


   ………、あぁ、
昔からそう呼んでた
だろ
   久しぶりでも、覚えてるよ

   今日はどうしたの?


[ 一瞬喉を詰まらせたのも束の間、
  俺の口から出てきたのは小さな嘘。
  
  ただほんの少しの違和感が、
  水面に波紋を呼んでくる。

  火傷の理由を尋ねればどうか、
  火事のことくらいは知れたかな。

  "船越亜結実"は死んだ
  とさえ知らなければ、
  波紋はいずれ収まり消えるもの。 ]

 
(96) 2022/06/09(Thu) 2:24:54

【人】 医者 サキ

 
[ 餅は餅屋と言うように医者は医者。
  警察でも探偵でも無い。

  違和感があったところで
  追求しようとも思いはしない、
  結局、自己申告が全ての世界だから。

  俺は目を瞑ることを選んだ。 ]



   この時期の低気圧は辛いね……
   うん、わかった

   火傷…もまだ
いか


[ 露出した脹脛の痕を視て
  ぽつ、と呟き。

  次第に良くなっては来ている。
  まだ時間はかかるだろうけれど、
  問題は無いだろう。

  歳若い女の子だもの、
  顔や粘膜に近い所の火傷でなくて良かったと思う。

  絵面の面でもといえばそれはそうだ。 ]

 
(97) 2022/06/09(Thu) 2:25:02

【人】 医者 サキ



   軟膏と、あとケロイド…
   皮膚の盛り上がりを抑えてくれるやつね、
   そっちの薬もまた出しておくよ

   いつもの事だけど、
   頭痛薬の方は飲みすぎに気をつけて。
   逆に酷いのがでることもあるから…
   

[ にこやかな笑みを浮かべて、そう言った。 ]
 
(98) 2022/06/09(Thu) 2:25:10

【人】 医者 サキ


[ 人間は不幸のどん底につき落され、
  ころげ廻りながらも、
  いつかしら一縷の希望の糸を
  手さぐりで捜し当てているものだ。
  
                ───パンドラの匣 ]

 
(99) 2022/06/09(Thu) 2:25:13

【人】 医者 サキ

 
[ 一縷の糸の先が希望であれば、
  それでいいのではないか。
  どうにも、あれはパンドラの匣
  のような気がしてならない。


  それに、嘘は虚だが悪では無いのだ。


  
幸福
を追い求めることは
  現代2200年において
間違い
では無いのだから。 ]**
 
(100) 2022/06/09(Thu) 2:25:17
医者 サキは、メモを貼った。
(a6) 2022/06/09(Thu) 2:27:57