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【墓】 物書き ラサルハグ「ん? ……おや、取り上げられてしまったか」 色々していたし、余所見もしていたし。さもありなん。 持ち上げて見た首飾りを再び無防備にさげた。 「…後は、見守るのみだろうか? 仲良く大人しく…、見学させて頂こう」 (+2) 2022/03/24(Thu) 21:28:06 |
【墓】 物書き ラサルハグお疲れ様、と、特別何をした訳でもないが微笑んで。 既に見知った二人だから、偶然やら違うやら。 少女が何やら首飾りを加工していて、その視線の先を追う途中。 いずれ寄ろうと思っていたインク屋――の傍らの、目立つ上背――に気がついた。 やがて一枚、新たな絵が店頭に並ぶ。 (………パイの配達?) どう見ても自分と、隣の少女の色をしているから。 顎を撫でた。そういうものか。それか、彼の気遣いか。 (+5) 2022/03/24(Thu) 23:02:57 |
【墓】 物書き ラサルハグ>>2:62 ミン 「どういたしまして。ただ…私も口が上手くないものでな。 …心底思った事を、言っているだけさ」 ひとの笑顔には多くの種類がある。 この長くない会話で彼女が見せてくれた笑顔の、どれとも異なるそれの意味を、流石に全て察する事は叶わない。 ただ、恐らく確かだろうのは、きっと彼女はそうそう嘘をつかないだろうこと。 「……あまり手放しに褒めないで頂きたい。 図に乗ってしまう。…彼奴も、私もな。 …まあ、この祭りのこと、貴公の言葉。励まされたこと。 手紙にでも書いて…送ってやるとするかな」 しれっとなぞる口振りは冗談めかして、彼女の逃げ道を用意した。 このタイミングでの涙は、きっと本意ではないだろうから。 「……贅沢。…作家として立派になれば、或いは? そうだとしても…きっと私は、変われない。 またこうして、貴公と話す事が出来れば…良いと思う。 ……来年でも、いつであっても」 長く続く未来。ほかでもない貴女がそう言った。 (+6) 2022/03/25(Fri) 0:02:33 |
【墓】 物書き ラサルハグ>>2:+11>>2:+12 ポルクス 「ほう、ポルクス殿には…きょうだいが。 …少し羨ましいな。その様子では…、仲も良いらしい」 自分には仲間や友人はいれどきょうだいはいない。 どういった心地なのだろう。興味がある。 世間話の軽さで触れて、彼の出方を見ることとした。 「そう…、好きなものの例を集めておくと。 何かと、役に立つ。…執筆に限らず、世渡りの面においても。 ――……成る程? あえて『暗い中の光』と表せるほど…掴めているようだ。 その光は、貴公を導いてくれるもの…、それか、 貴公が自ら歩む上での相棒。 強いて言うなら…どちらだと思う?」 急かすでもなく、解釈の例として挙げる。 先の灯火は彼に似合いの魔法だと、のんびりと思う。 (+7) 2022/03/25(Fri) 0:22:06 |
【墓】 物書き ラサルハグ>>+8 ポルクス 「…去年まで。 ……ああ、いや…」 つい突っ込んだ事を尋ねかけて、唇に触れて視線を逸らす。 続ける言葉を考える仕草。 まあ、とはいえ。話したくなければ流してくれるだろうか。 光を灯して光を語る少年の言葉に、頷いて耳を傾ける。 「…ポルクス殿は。 …ただ光を標としてでなく、 その先に…或いは、そのもとに。 ひとを見ている……と。 ……貴公の歩んできた道が…光に照らされていた、 ひとつの証左かもしれないな。 その光を疎ましく思わず…、信じる事が出来る。 それは…」 果たしてその光が彼の片割れとまでは、その人物を知らずに解釈する事は憚られるが。 「その光が……善きものであった証だ」 (+14) 2022/03/26(Sat) 2:46:35 |
【墓】 物書き ラサルハグ>>+11 ミン 「そうであるなら……光栄だな。 …貴公は私からすれば…、見習うべき所の多い人だ」 彼女が何かと掬い上げてくれるから、自分も話しやすいに過ぎないのかも分からない。 このあたたかい場所で、陽だまりの様に笑う彼女に思う事と言えば。この先もそうあって欲しいと、そればかりだ。 それにしても、彼女は物知りだ。 否、自分がものを、生き方を知らないのか。 「――…ミリアン殿の保証に、相応しくあるよう。 努力するとしよう。 ありが、」 つい話し込んでしまった。折角祭りを楽しみに来ているのだから、あまり拘束しても申し訳無い。 最後に礼を言おうとして、 「?」 阻まれた。 「……人を誑し込む事が出来るほど、 器用とは……思えないが。 いや…、天然と言う以上は…器用さは不要なのだろうか…」 思い当たる事が無く、視線を逸らして考える仕草。 だめそう。 (+15) 2022/03/26(Sat) 3:51:17 |
【墓】 物書き ラサルハグ>>+16 ポルクス 「ああ……、良かった。……良かった? 家出は……良くはないな……無事であれば、良いが……」 首が傾いでいく。 少年の様子から大事ではないらしい事は解るが、そういうものだろうか。そう遠くに逃げている訳ではない、とか? それこそあまり突っ込んでも悪い気がしてきた。 今生の別れでもなし、解決しただろう頃にまた尋ねてみようか。 思案していると、頭を下げられていた。 話を聞かせて貰っている身だから、何に対してのそれか一瞬分からなかった。 無意識に褒めるくらいには、自分はこの街と人々を気に入ったらしい。あまりに良くして貰ってばかりだから、当然か。 「……そうだな。 暗闇にあっても、見つけてもらう事が叶うだろう。 …独りではないことが、貴公の――」 → (+18) 2022/03/26(Sat) 15:23:33 |
【墓】 物書き ラサルハグ「――寂しがり屋の貴公の、支えになるのだろう。 …例え、迷う時があっても」 知れず笑んでいたのは、自分がこの祭りを訪れるまで、 戸惑い見失い、迷っていたからだ。 年若い彼がいずれ同じ様に夜闇に迷うことがあっても、 きっと大丈夫だろうことが、嬉しかった。 「……実に、呑み込み易い解説だった。 取材への協力、感謝する。 …双子の少年と、星の光。題材にして本に載っても、 …どうか怒らないで頂きたい」 冗談めかして言うが、結構本気でひとネタ書けそうだ。 礼ついでにもう1枚コインを手渡した。 「……もうひとつ、灯火を頂こうかな。 祭りを歩く…友にしよう」 (+19) 2022/03/26(Sat) 15:23:51 |
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