人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【人】 XIV『節制』 シトラ


[ こうしてふたりこの場所で座っていると
 いよいよいつもと変わらない気がした。
 世界の崩壊も、突きつけられた残酷な選択肢も
 すべてが悪い夢だったような気分になってくる。

 けれどこうしている今も、世界のどこかで
 この洋館の中でも泣いているひとがいる。

 他のみんなは、ヒナギクさんの元に集まっただろうか。
 クロさんも広間へ向かっただろうか。
 エーリクさんは、……別れ際
 わたしに何か言おうとしていた気がしたけれど>>2:254
 あれから誰かとお話できただろうか。

 アリスさんは、クリスタベルさんは、
 カルクさんは大丈夫だろうか。
 少なくともチェレスタさんとフォルスさんは
 きっと現状に胸を傷めてるんじゃないか。
 フォルスさんが悲しめば
 シャルレーヌさんもきっと悲しむ。

 こんな状況下でもアリアちゃんは
 いつも通りに落ち着いて冷静に見えた。>>393
 いつだって余裕のないわたしは彼女の
 そういうところに幾度となく救われていて、
 そういうところも安らぎを覚える一因なのだと思う。

 そう在るように努めてくれている、ようにも感じる。 ]
 
(63) 2022/12/20(Tue) 15:14:13

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……わたしさえ、わたし自身のことが
  時々わからなくなってしまうのに
  すごいね、アリアちゃんは

  わたしよりも、わたしのことを
  よくわかってくれてる……気が、する。


[ 誰よりも一番の理解者であろうとしてくれている。
 理解しようと努めてくれている。

 そして、
 彼女の一番の理解者でありたいと願うわたしもまた
 彼女が詭弁と称するその選択を>>394
 薄々予想してしまっていた。]


  ……………………、

  ……わたし、

 
 
(64) 2022/12/20(Tue) 15:14:22

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたしも、……アリアちゃんは
  アリアちゃんだけは、
  きっと、わたしがどんな選択をしても

  そう、言って…………くれるんじゃ、ないかって
  傍にいて、くれるんじゃ…………ないか、って


  …………思って、しまって、 ……て。


 
[ 世界とともに果てる運命が待ち受けているとしても
 世界が存続したとして、もしも
 この洋館に居られなくなったとしても。

 アリアちゃんだけは、きっと傍に居てくれる。
 最後までわたしの傍に居てほしい。

 ──……なんて。]
 
(65) 2022/12/20(Tue) 15:14:31

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 彼女には彼女の人生があって
 彼女はわたしより聡明でずっと慕われていて
 彼女を失いたくないひとは他にも大勢居るはずで
 誰よりわたしが彼女を失いたくない。

 世界に滅んで欲しくないと語りながら
 あなたと終えられる世界ならきっと幸せだろうなんて、
 おぞましい思考に及ぼうとするわたしが怖かった。

 厳重に鍵を掛けて心の奥底にしまい込むべきだ。
 声に出せば今隣にいる資格さえ失ってしまう。

 そう怯えていたわたしに彼女は
 まるでいつものお茶会の延長線かのように
 さも当然とでも言うように、あっさりと口にする。]


  アリアちゃんはいつもわたしを
  守ろうとして、くれるけど……

  わたしも、……わたしだって
  アリアちゃんを護りたいんだよ。

 
(66) 2022/12/20(Tue) 15:15:00

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ そうしたいと思ってくれているのは
 本当にアリアちゃんだろうか。>>3:395

 彼女を苦しませたくないと、
 わたしとともに居て欲しいと
 願うのは『節制』じゃなくシトラだろうか。

    わたしは、アリアちゃんを──


           そう思うわたしを、信じたい。
]


  それは……気にするよ
  だって、……だって

  アリアちゃんまで
  死んじゃうかもしれないんだよ…………!


[ あなたが、わたしの希望なのに。

 じわりと滲みはじめた涙を袖で拭った。
 しゃきっとするって、クロさんと約束したばかりだ。]
 
(67) 2022/12/20(Tue) 15:15:19

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 彼女の答えを聴いても、わたしの選択は変わらない。
 この世界を叩き壊してまで行く箱庭に、
 わたしも幸せはないと思う。

 聴くだけじゃいまいち実感が湧いてこない、
 そう語る彼女の気持ちもわかる。>>396
 わたしの知る世界もひどく狭くて
 生まれ故郷と、この洋館と
 近くの街くらいしかまだ知らない。

 こくん、と小さく頷いて ]


  あとで、……わたしも、中継機、一緒に見る。
  見て気持ちの良いものでは、ぜったいに、ないけれど


[ 廊下を走っている間に広間から聴こえてきた悲鳴。
 それがもっと惨い形で映し出されるのかと思うと、]


  それでも、目を背けたくても
  ……背けちゃいけない、って……思う、から


[ わたしたちの選択が世界の存続に関わっていて
 たった一票でもわたしの意志が反映されてしまうなら、
 わたしは否応なしに、もう第三者では居られない。 ]
 
(68) 2022/12/20(Tue) 15:15:31

【人】 XIV『節制』 シトラ




  …… 世界を、変えられる…………?


  
[『ただ、』と前置く彼女の周りを
 取り巻く空気の流れが変わった気がした。>>397

 どういうことだろう。
 続きを促せば、]


  区別されない、世界…………


[ 証持ちかそうでないかで区別されることのない世界。>>399

 それは、わたしも常々考えてはいて
 かといって何か実現の為の妙案が浮かぶ訳でもなくて
 誰にも話さず胸の底深くにしまっていた想いだった。]
 
(69) 2022/12/20(Tue) 15:15:42

【人】 XIV『節制』 シトラ



  借り物……

  誰か、そう話していたひとがいる
  ……って、こと…………?


[ 固唾を呑んで聴き入って ]



     ………………!!



[ 弾かれたように、顔を上げた。]
 
(70) 2022/12/20(Tue) 15:15:50

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ アリアちゃんが言った『新しい宗教』と
 フォルスさんに最初に興味を示した意味、
 わたしの中、一本の糸でぴんと繋がる。]


  もしかして、もしかして

  二十二人が揃っても、世界が滅びなくて
  教典の内容が覆せれば

  証持ちは怖い存在じゃない……って
  わかってもらえるかも、しれない…………!?


[ すぐには難しいかもしれない。
 それでも、時間が掛かっても少しづつ説いてゆければ。]


  すごい……


[ 世界が変えられるかもしれない。

 わたしたちの生きているうちには無理だったとしても
 遠い未来に、もしもまた
 次の代の証持ちたちが生まれてくるのなら
 その子たちが生きる世界は、
 今よりは優しいものになるかもしれない。 ]
 
(71) 2022/12/20(Tue) 15:16:01

【人】 XIV『節制』 シトラ


[それは、これ以上ない希望のように思えた。 ]


  わたしも……この洋館での暮らしは、
  すきだし すごく、感謝も……、してる、よ。


[ 清潔なベッドと着心地のいい服、広い部屋
 あたたかい食事に熱いお湯、お風呂
 蔑まれる恐怖に怯えずにいられる平穏な暮らし。

 洋館での暮らしはそれまでに比べればずっと快適で
 故郷にいた頃よりずっと自由だった。

 あまりにも幸せで、
 辛かった過去をも忘れてしまいそうで
 決して忘れてはいけないと叫ぶように
 何度も繰り返し悪夢に魘された。

 守ってくれるひとたちがいて、
 やりたいことを見守ってくれるひとたちがいて
 学問を与えてくれるひとたちがいて
 一緒に食事をしてくれるひとたちがいて、
 淋しい時には、傍に居てくれるひとがいた。]
 
(72) 2022/12/20(Tue) 15:16:40

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……うん
  今のままの世界じゃ
  叶えることは、できないと……思う。

  近くの街にただ、遊びに行くだけでも
  細心の注意を払って、身分を、隠して
  職員さんやお世話係さんにも
  心配をかけないと、行けなくて……

  帰省……したく、ても
  わたしを、望まないひとも……いる、から
  そう思ったら、簡単には……帰れなくて。

  お墓参りしたいだけなのに、
  お手伝いに行きたいだけでも
  何をするにも、証持ちだってことを
  隠さなきゃいけなくて

  ……石や物を、投げるひとも
  平気で暴言を吐くひともいて
  守ろうとしてくれたひとたちにまで
  悲しい想いをさせて、しまう


[ 今のまま変わらないなら、わたしの夢は永遠に叶わない。
 それだけははっきりしていた。>>400 ]
 
(73) 2022/12/20(Tue) 15:16:53

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そうだね、
  何かとお世話に、なってる。

  わたしに文字や、地理や、いろんな知識を
  教えてくれたのはフォルスさんだし
  世界に興味を持たせてくれたのも、
  主には、その二人だったから

  あの空の向こうには
  どんな世界が広がっているのかな……って。


[ 他のみんながどんな環境に置かれてきたか
 わたしはあまり、詳しくは知らない。
 みんなの方から語られたなら聴いたけれど、
 わたしの方から敢えて尋ねたことはなかった。

 自分の置かれてきた環境は
 どちらかといえば恵まれていた方なのだと思ってきたし、
 ともすれば、相手もわたしも辛い記憶を
 呼び覚ましてしまうかもしれないと思ったから。

 けれど全く迫害されずに生きてこられたひとは
 おそらく少数派、なのでしょう。
 何冊かの教典を読んで、そう感じた。]
 
(74) 2022/12/20(Tue) 15:17:33

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ヒナギクさんだって世界を見てはいるはずで、
 だからこそいま崩壊を悲しんでいるのだと思うけれど
 アリアちゃんは名前を挙げなかった。
 きっと何か考えがあってのことだろうと思った。

 笑顔で居られるときばかりではないだろう、と思う。
 太陽だって時には雲に隠れるし、
 日が暮れれば沈んでしまう。

 笑顔で居続けられるくらい護られているか
 笑顔を保ち続けられる強さがあるか
 辛苦を包み隠して笑ってくれているのか
 わたしには判別が付かなかったけれど、

 やっぱりヒナギクさんは眩しくて
 すごいなって、わたしは思ってしまうんだ。]

  
(75) 2022/12/20(Tue) 15:18:25

【人】 XIV『節制』 シトラ



  うん、……ふふ
  メルロン、美味しいよね

  フォルスさんの売店、すきだよ
  美味しいものや、楽しいもの
  どきどきしたり、わくわくしたりするものが
  たくさん……置いて、あるもの。


[ 最初は苦みと塩味ばかり感じていたレインボードロップ。
 甘みや旨味をよく感じるようになったのは
 いつからだったかな。

 虹色に光るしゃぼん玉が綺麗で、よく遊んだ。
 値札の数字を読めるようになって
 お金の価値がそれなり理解できるようになって
 それまで何気なく出されていたお茶菓子の高価さに驚いて、
 わたしとしては珍しい大声を上げてしまった日もあった。

 アリアちゃんが薬を売っている話を聴いていたから
 お手伝いの対価はアリアちゃんにと、お願いしたのだ。
 本人には内緒でしたお願いを、
 おそらくフォルスさんはちゃんと叶えてくれている。
 けれどそれは巡り巡って、わたしの元にやってくる。]
 
(76) 2022/12/20(Tue) 15:18:33

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしの毛織物作品は、売り物になりますか?
 フォルスさんに思いきってそう尋ねられたのは、
 本当につい最近のことだ。

 カルクさんに振る舞う紅茶の底に
 ホリックゼリーを沈める案があったのを思い出した。
 アリアちゃんは激辛にも平気な顔をしているけれど、
 わたしは初めて引き当てた激辛が忘れられない。
 万が一のことを考えて没にしたんだった。]


  …………、


[ お茶会で、チェレスタさんがわたしに
 テオブロマの作り方を教えて欲しいって>>2:239
 言ってくれたのは、すごく嬉しかったな。

 教わるばかりだったわたしに、
 教えられる何かが出来るなんて。

 うまく教えられるかはわからないけれど、頑張ります。
 一緒に美味しいチョコレート、作りましょうね。って、
 約束したのもついこの間のことだ。

 取り留めもなく広がってゆく回想を一度、止める。
 走馬灯にはまだ早い。 ]
 
(77) 2022/12/20(Tue) 15:19:25

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そっか
  …………、

  話してくれて、ありがとう アリアちゃん。


[ わたしの見える世界は、まだひどく狭い。
 同じ景色を眺めていても、
 フォルスさんやチェレスタさんの瞳には
 違う景色が映って見えるのかもしれない。

 もし世界をよく知る彼が
 勝算はないと言ったらどうするんだろう。
 希望はないと、言い切ったら。

 それでもわたしは答えを変えることはできないし
 アリアちゃんも、答えを変えようとはしないのだろう。 ]
 

  …………わたし、
  アリアちゃんには、幸せでいて欲しいんだ

  すこしでも永く、生きて欲しい
  わたしの我儘に巻き込みたく……、ない

  
(78) 2022/12/20(Tue) 15:19:36

【人】 XIV『節制』 シトラ



  アリアちゃんは、
  わたしに付き合うんじゃ……なく、て
  アリアちゃん自身が、
  一番良いと思う道を……選ぶべきだ、って


  ──そう思う、のに

  これから先も、ずっと
  わたしの傍に……居ても、 欲しくて…………


[ ぱたぱたと、足元の薬草に雨が降った。

 彼女にしては珍しい類の話をしたからか
 アリアちゃんの視線は面映ゆげに逸らされている。
 それを良いことに、雨は地面を濡らしてゆく。]
 

  もし、世界が壊れることになってしまっても
  わたしは、この世界に残る ……よ


[ 箱庭には、行けない。そうはっきりと口にする。]
 
(79) 2022/12/20(Tue) 15:19:50

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 本当にいいの? 後悔はないの?
 どうしてそこまでしようとしてくれるの。

 それを改めて問う勇気はわたしにはなくて
 わたしは臆病で、狡くて、淋しがりで ]



    ──最後まで
       傍に居て、欲しい、の。



[ あなたを開放すべきなのに解放してあげられない。
 あなたが拒まないのならば、

 その手は、神様にだって譲れない。]**
 
(80) 2022/12/20(Tue) 15:20:29
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a21) 2022/12/20(Tue) 15:34:58

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 選択の時


[ どうしても寝付けずに、わたしは日記帳を取り出した。
 文字と文章の練習を兼ねて書き始めた日記帳は
 早数冊目になっていた。

 日付が新しくなる毎に字が整い、文は長くなり
 アリアちゃん記録で埋め尽くされていた日記に
 記されるひとの名前が増えてゆく。

 編み上がったセーターを、
 フォルスさんに見せに行ったときのこと。

 売店奥のスペースで
 あまいカフェオレをいただいたこと。

 タナトスさんに、字を綺麗に書くには
 どうすればいいか尋ねてみた日のこと。

 マドカさんとユグさんに、おすすめの本を
 教えてもらいに行ったときのこと。

 エーリクさんに初めて会った日のこと。

 キュリアさんに、編み物以外の
 お裁縫を教わりに行ったときのこと。

 カルクさんに慰めてもらった夜のこと。]
 
(85) 2022/12/20(Tue) 16:56:33

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 植木鉢を運ぼうとして落としてしまったこと、
 包丁で手を切ってしまったこと、
 クッキーを焼こうとして焦がしてしまったこと、
 お皿を洗おうとして割ってしまったこと。
 話そうとしてくれた誰かが居たのに、
 泣き出してしまってうまく話せなかったこと。
 
 失敗も後悔も懺悔も詰め込まれたそのノートは
 同じくらい楽しかったこともすべて呑み込んでいる。
 言わば成長の記録。眺めていると少し落ち着く。
 
 不意に、窓を開けてはいないのに
 カーテンの裾が揺れたような気がした。
 窓の外を見上げれば冴え冴えとした月が
 柔らかな光を放って、こちらを照らしていた。

 ……もしかしたら、誰か起きているかもしれないし
 この景色を見るのも最後になってしまうかもしれないし
 夜の散歩に、出かけてみようかな。

 そのひとの後姿を見つけたのは
 廊下を歩き始めて、すぐのことだった。>>3:3]
 
(86) 2022/12/20(Tue) 16:56:36

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 悲しむひとが少しでも少ない方がいい。

 そう思った時点で、答えは出ていたのかもしれない。
 わたしの選択は最初からほとんど決まっていたし
 神様を前にしたいまも、答えは変わらない。


  けれど、

  わたしはきっと、いまから
  このひとを悲しませてしまう。

    悲しませたくなかったはずの、このひとを。



 襟を正し、長い上着の裾をぎゅっと握った。]


  …………、
  わ わたし、

  ……わたしは──── **
 
 
(87) 2022/12/20(Tue) 16:56:42

【人】 XIV『節制』 シトラ



[ 『いらない』
 その言葉を聴いたとき、

   心臓が燃え盛るように、ずきりと痛んだ。]

(105) 2022/12/20(Tue) 21:40:27

【人】 XIV『節制』 シトラ

──
玄関ホール



  ぁ…………、


[ 神様に意志を告げた瞬間から、迷いはなかった。
 いいえ、迷いを抱いてはいけないと思った。
 わたしはわたしを貫き通す守り抜くために
 神様の意志に背いたのだから。

 滅ぼすのはやめにする。>>3
 そのひと言を耳にした瞬間、

        ふっと全身の力が抜けた。
        
言い知れぬ激情が首を絞めた。
 ]
 
(106) 2022/12/20(Tue) 21:40:35

【人】 XIV『節制』 シトラ



  …………っ、
  ぅ あぁあ…………っ


[ 言葉にならない声が嗚咽とともに溢れ出てゆく。
 誰かの声がわたしを激しく責め立てて
 神様への懺悔を叫ぼうとする。
 
 深い深い哀しみと罪悪感と後悔。
 ごめんなさい。ゆるして。ゆるさないで。

 何かに突き動かされるように震え出した両手が
 わたし自身の意志とは無関係に
 衝動的な自傷行為に及ぼうとするのを感じて
 強く指先を握り締めようと、したところで ]


  …………、 …………


    ………………ぅ、……?
 
 
[ まるで時が戻ったかのような錯覚を覚える
 凛と涼やかな彼女の声が>>26
 濁流のような激情を堰き止めた。]
 
(107) 2022/12/20(Tue) 21:41:04

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 彼女らしいようで、彼女らしくないような
 神様を嗜め、煽り、責め立てる言葉が続く。>>27
 普段の冷静沈着な彼女なら人前では
 決して見せないだろう笑みを浮かべている。

 妙な違和感を覚えた。けれど、
 その正体が何なのか、わたしにはまだわからなくて

 彼女がいつもの顔に戻ってこちらを向くまで、
 呆気に取られていた。]


  ……アリア、ちゃん


[ わたしが口を開くより先、髪に優しく手が触れた。
 そのままわたしからすり抜けようとする彼女の手を
 わたしは、咄嗟に掴んで引き留めた。

 繋ぎとめるようにしっかりと握り締めて、 ]

 
    ……待ってる から。


[ 彼女の方から解かれるなら力を緩め
 解かれないならそのまま、神様の方を見つめた。]
 
(108) 2022/12/20(Tue) 21:41:17

【人】 XIV『節制』 シトラ



  かみ、さま

  どうして、……
  わかろうとは……なさらないん、ですか

  わかりたく…………ない、ですか

  わたしも、神様が……わかり……ませ、ん
  愛する、と そう仰っていた、ものを
  そんなに……簡単に、
  いらない、と 言ってしまえる……あなたが


[ どこか強がって聴こえたのは
 敢えて突き放そうとするように聴こえたのは>>6
 わたしがそう思いたいだけなのかもしれない。
 このひとは、ただ淋しかったんじゃないか。

 一緒に居てほしいと願うひとたちと離れる淋しさは
 傍に居たいと願ったひとが
 どこか遠くへ行ってしまう哀しみは、
 自分の意志だけではどうにもできない悔しさは
 
 ひとりになる怖さはわかる、から。
 なんて烏滸がましいでしょうか、神様。
 わたしはまだ、本当の孤独は知らない。]
 
(109) 2022/12/20(Tue) 21:41:40

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……これまで
  ありがとう……、ござい、ました

  私は、あなたの
  『愛する子』では……ない、ですが

  『節制』は、きっと あなたの、ことを────


[ 金の睫毛が伏せられる。柔らかな金が崩れ落ちる。
 エーリクさんが青年の身体を支えようとするのを>>97
 落涙しながらただ、見つめていた。]*
 
(110) 2022/12/20(Tue) 21:41:59
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a27) 2022/12/20(Tue) 21:46:16

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしはあなたの優しさに救われていた。
   あなたはわたしにその荷を背負わせてはくれない。


 わたしはあなたにいつも守られていた。
   あなたはわたしにあなたを守らせてはくれない。


 わたしはあなたに弱音を吐いてきた。
   あなたはわたしを支えにしようとはしなかった。


 わたしはあなたにすべてを肯定されてきた。
   あなたはわたしを嗜めようとはしなかった。


 わたしはあなたの好意に甘えきっていた。
   あなたはわたしに歩幅を合わせてくれていた。



     あなたは、わたしに
     
努めて
合わせようとしてくれていた。]
 
(240) 2022/12/21(Wed) 22:42:11

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 『どうして?』

  もしも彼女のこれまでの行動の水源が
  彼女ではなく『隠者』の魂であったとしたら。


  狂おしいほどの歓喜と後悔に震えるわたし『節制』と、
  失う恐怖に怯えつづけるわたしシトラがいた ]

 
(241) 2022/12/21(Wed) 22:42:32

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 指先に込めた力を緩め、手を開いて、解放した。>>185 ]


   ……うん、

 
[ 神様にだって譲りたくないと
 心から願った手が離れてゆく。

 だんだんと温もりが遠ざかる。
 だんだんと距離が遠ざかる。
 だんだんと声が遠ざかる。

 くるしいも、かなしいも
 くやしいも、ごめんねも

 ゆらいで、またたいて
 まいあがって、とけて、やがて

 しゃぼん玉のように はじけて、きえた。]
 
(242) 2022/12/21(Wed) 22:43:01