人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 柔らかな金の睫毛を伏せた青年が、
 駆け寄ったみんなの手で
 どこかへと運ばれゆくのを見た。
  >>4:97>>4:116>>4:258>>13>>60

 クロさんが、自分の脚でひとり
 どこかへと向かうのを見た。>>4:190

 クリスタベルさんとゼロさんが
 手を取り合うのを>>4:17>>4:53
 
 プロセラさんが何かを思案するのを>>3

 ユグさんが苦しそうに崩れ落ちているのを>>4:183
 エトさんがその背を優しく背を撫でているのを>>41
 
 滲んだ視界越しにどこか遠く見つめていた。]
 
(61) 2022/12/22(Thu) 21:32:48

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ( ……わたし、

       アリアちゃんが傍に居てくれるのが
        いつの間にか、当たり前になってた )

 

[ どうしようもない心細さに襲われてしまう日も
 悲しいときも、淋しいときも、苦しいときも
 ほとんどいつも、あなたが傍に居てくれた。
 あなたが隣に居てくれる間は、
 正しく呼吸ができる気がしていた。
 
 わたしが立ち止まっている間にも、世界は動いていて
 みんなそれぞれの想いを抱えて前に進んでゆく。

 失敗してもいいのだと、間違っても構わないのだと
 最初に教えてくれたのはアリアちゃんだった。

 天から降る雨はいつかは止むけれど
 わたしが降らす雨は、
 わたしにしか、止められない。

 雨が上がらなければ、
 虹は永遠に架からない。]
 
(62) 2022/12/22(Thu) 21:33:02

【人】 XIV『節制』 シトラ



  …………〜〜〜っ、……!!


[ 瞳を覆う厚い水の膜を服の袖で拭って
 両頬を両手で勢いをつけてべちんと叩いてから、
 玄関ホールを抜けて駆け出した。

 ヴェルトさんは、
 彼を古くからよく知っているんだろうみんなが
 揃ってついているからきっと心配ない。

 ユグさんは少し心配だったけれど
 エトさんがついてくれている。

 プロセラさんのことも、気掛かりだったけれど
 ヒナギクさんが傍に居たからきっと……大丈夫。

 クロさんがどこかでひとりで泣いていないことを
 去ってしまった神様がひとりで泣いていないことを
 願って、祈って。食堂の扉を潜り抜ける。
 タナトスさんが既に居ても、入れ違いになっていても>>13
 大きめの鍋を戸棚から取り出して
 その中にたっぷりのミルクを注いだ。]
 
(63) 2022/12/22(Thu) 21:33:09

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 沸騰させてしまわないように
 ゆっくりと熱を加えて、
 その中に刻んだチョコレートを少しずつ溶かし込む。
 ふわりとあまい香りがお鍋から漂い始めたら
 ホットチョコレートのできあがり。
 
 ……誰も必要とはしないかもしれない。
 何か他の飲み物を自分で作ったり、
 どこかへ出かけていくひともいるかもしれない。
 けれど、作って置いておいたら もしかしたら
 飲みたいと思ってくれるひとも、いるかもしれない。

 チョコレートには気持ちを落ち着ける効果があったはずで
 あたたかい飲み物も、冷えた身体を暖めてくれるはず。


 ほとんど飾り状態だった端末を手に取り
 ぎこちない手つきでみんなへ宛てたメッセージを打って、
 自分からは滅多に押したことのない送信ボタンを押した。

 いまは、わたしにできることを──
 ここから、一歩ずつ。 ]*
 
(64) 2022/12/22(Thu) 21:33:55

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 食堂・ユグさんと


[ 湯気の立つホットチョコレートをカップへと注ぐ。
 熱いのでお気を付けて、と差し出してから
 そろりとお隣にお邪魔した。>>121

 ぽつりぽつりと零れ落とされてゆくユグさんの声が
 静かな食堂の中で、しんしんと胸に降り積もる。]


  ……ユグさんの願いは そうだったん、ですね


[ わたしの思い描いた理想に近いものを
 彼は持っていたんだと、今更ながらに思った。
 わたしとユグさんが違っていたのはきっと、
 わたしは、誰かの心を動かしたいとは思えなかったこと ]

  
  ユグさんも、みんなのことを
  とても……大切に想ってるんですね。

 
(136) 2022/12/23(Fri) 21:59:39

【人】 XIV『節制』 シトラ



  叶うなら 叶ってほしい……けれど、
  机上の空論で、夢物語で、甘いのかもって
  贅沢なのかも……って、
  ユグさんがいま、考えを見つめ直しているのは

  これからもみんなと……って、思うのと同じくらい
  みんなの意志を 尊重もしたい、って
  思ってるから……なのかな、って
  そう……わたしは、感じた…………の、で


[ 合ってますか……? と問い掛けるように瞳を覗き込む。]
 
(137) 2022/12/23(Fri) 21:59:47

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そうですね
  贅沢、なのかもしれません

  世界の崩壊が止まって、
  ユグさんといま、こうしてお話できている時間も
  贅沢だな…………って わたしは、思ってしまうので……

  でも……
  現実に、叶うかどうかは、別として
  願うことは、許される……と、思いたい、です

  その気持ちは、ユグさんだけのものだから
  大事にするべきじゃ……ないかな って

  
[ お砂糖控えめに作ったホットチョコレートはすこし苦い。
 ユグさんがもし甘いのがお好きなら、
 シュガーポットを勧めよう ]*
 
(138) 2022/12/23(Fri) 21:59:50

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 思いがけないお客さま


[ そのひとが扉から顔を覗かせたとき>>126
 わたしは目を瞬かせた。
 
 アリアちゃんと仲の良いひと。
 それまでわたしの狭い世界では
 出会うことのなかったひと。
 何か複雑な事情を抱えていそうな、
 いつだって穏やかな笑みを湛えているのに
 どこか淋しそうにも見えたひと。

 どこか距離を置かれているのは感じていた。
 それがどうしてかは、わからなかったから
 わたしがアリアちゃんにくっついていることを
 あまりよく思われていないのかな……なんて、思って
 わたしの方も距離を取るようになってしまっていた。]


  あっ……
  クリスタベルさん、いらっしゃい……ませ……っ

  あ、ありがとう……ござい、ます
  よろしければ……どうぞ……


[ 席を勧めて、新しい一杯を作り始めながら
 自然と口元が綻んでゆくのを感じた。
 できたての方がきっと、美味しい ]*
 
(139) 2022/12/23(Fri) 22:01:42

【人】 XIV『節制』 シトラ

── いつもと変わらないお客さま


[ 扉が開いて、また新しいお客さんが顔を出す。>>140
 弾かれたように顔を上げて、そのひとを迎えた。]
 

  チェレスタさん……! い、いらっしゃい……っ


[ テオブロマチョコレートの作り方をいつか、と
 興味を持ってくれていた彼女は
 もしかしたら、来てくれるんじゃないか────
 そんな淡い期待を勝手に抱いていたことは、胸に秘め ]


  す、すぐに ご用意します……
  崩壊、止まって……良かった、ですね


[ 不安そうな表情を浮かべるでも
 落ち着きをなくすでも、妙に明るく見えるでもなく
 チェレスタさんは驚くほどいつもと変わらない。

 一座の皆さんは、大事ないんだろうか。
 無事を信じているのかもしれない。

 ともあれ彼女はきっと、
 少なからずこの世界に大切なものがあるひとだろうと
 そう思っているからこそのひと言を、カップに添えた。]*
 
(149) 2022/12/23(Fri) 22:46:14

【人】 XIV『節制』 シトラ

── クリスタベルさんと


[ それまでの空白の期間が齎す、ぎこちなさと
 メッセージを見て足を運んでもらえたことに対する喜び。
 それらが入り混じって、なんだか面映ゆい気持ちで
 作業している手元へと意識を集中させていた。]


  い、いえ……っ
  わたしが、そう……したかった、ので

  ……あっ
  お時間は 大丈夫で、


  …………?


[ クリスタベルさんの謝罪にそう返したのは>>151
 新しく用意しようとした
 ホットチョコレートのことだと受け止めたからだった。
 続いた言葉で、突然齎された謝罪が何かもっと
 別の意味合いを含んでいたらしいことに気付く。

 何事か思案しながらも
 ぽつぽつと降り注ぐ、懺悔のような言葉たち。
 どうしてそれらがいまここで語りかけられるのか
 すこし考えて、作業の手を止めた。]
 
(172) 2022/12/24(Sat) 1:17:20

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 保温できる程度に火力を弱めて
 手元から視線をゆっくりと声の主の方へと移す。]
 
 
  ……わたし、も
  アリアちゃんにはお世話に
  なりっぱなしで…………じゃ、なくて……っ


[ ああ、ちがう。そうじゃない。
 なんだか対抗心を燃やしているみたいになってしまった。

 謝らないでください、と一呼吸を置いて ]


  ……アリアちゃんは
  クリスタベルさんが 無茶をしたり……したら
  心配は、すると……思います
  でも迷惑、とは……きっと 思ってない……
  じゃ、ないかな……って ……思います。

  ……お薬の、用法と、分量は
  ちゃんと守って、ほしい……です、けど

 
[ 後にも先にも、あんなに焦っているアリアちゃんは
 滅多に見たことがないから。
 けれど、時々思うことがあった。]
 
(173) 2022/12/24(Sat) 1:17:35

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ あの日、アリアちゃんの憔悴しきった表情を
 見たことのない表情を引き出したクリスタベルさんを、
 わたしは心のどこかで羨んでしまってはいなかった?

 彼女を悲しませてしまうと思うからこそ
 それだけはいけないと魂が叫んでいたからこそ、
 わたしには決して出来なかった行いを。
 きっと衝動的にとはいえ
 起こしてしまった、そのひとを。

 けれどどうしてあんな行動を取ったのか
 その理由を、わたしはまだ知らない。
 だから手放しに責めることはできなかったし
 どちらかといえば自分の思考回路の方が怖かった。]


  アリアちゃんの……時間は、
  アリアちゃんの、もの で
  わたしの、ものじゃ……ない、ので

  ……アリアちゃんは いつも
  わたしに、やりたいことをやっていいんだって
  言ってくれるから……

  アリアちゃんにも、
  アリアちゃんのしたい……ことを
  優先してほしい……、って、思って……るんです

 
(174) 2022/12/24(Sat) 1:17:42

【人】 XIV『節制』 シトラ



  アリアちゃんも
  クリスタベルさんに、時間を取られた……とは
  思って、ない……と わたしは、思います。

  むしろ…………わたしの方が、


[ 言いかけて、口を噤む。
 時間を奪っていた自覚は確かに在って、
 迷惑かどうか考える暇もないほど甘えていた自覚もあって ]


  ……でも、

  もし クリスタベルさんが
  わたしに、
その……
申し訳なさを
  感じて……しまって、いるなら

  クリスタベルさんの、考えていること
  もう少し詳しく……
  聴かせて、もらえませんか…………?


[ あなたの、わたしの
 大切なひとについて、想うことを。]**
 
(175) 2022/12/24(Sat) 1:17:53

【人】 XIV『節制』 シトラ

── ユグさんと


[ みんなのことが大切で、
 大好きだと紡ぐユグさんの声を>>156
 控えめに頷いて同意を示しながら聴いていた。

 湯気で曇りかけている眼鏡の奥を覗き込めば
 その瞳は迷いと憂いの色を含んで見えた。>>157
 ユグさんの言葉はどれも真摯で、まっすぐだ。
 だからこそいま苦しい想いを抱えているんだろうなって
 そう感じたのは、わたしの胸の奥の痛みに
 重なるところを感じられた気がしたから。
 
 少しの間見つめてから、ふっと睫毛を伏せた。]


  そう、ですね……
  ユグさんの思う幸せと、
  わたしの思う幸せも……違って、いて。

  ……わたしは、世界はなくなっては欲しくないって
  思っていました……し、
  もし、わたし以外みんな箱庭に行く……って、言われても
  すごく悩んでた……と、思います。

  …………また わたし『節制』が壊してしまったら
  どうしよう……って、怖れてた、から

  
(236) 2022/12/24(Sat) 13:29:39

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたしも悲しませてしまってたのかも、しれません。
  みんなのことを大切に想ってくれている
  優しいユグさんのこと。


[ みんながひとつになることの難しさを改めて実感する。
 同時に、それでも語り合える今という>>158
 奇跡のようなひとときの、ありがたさを。]


  はい。……もし世界が崩壊してしまっていたり
  ユグさんが箱庭を選んでいたりしたら
  いまのこの時間は、なかった時間だと……思うので。
  わたしの送ったメッセージを、見て
  ユグさんが足を運んでくれたから
  こうして、またお話できていて……

  ……今まで
  みんなと一緒に居られるのが、
  いつの間にか 当たり前になっていて

  忘れかけてしまって……いたん、ですけど
  贅沢なことだったんだ、……って。

  ……そう、思って、ます。

   
(237) 2022/12/24(Sat) 13:29:55

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 自分に言い聞かせるようにも聴こえたかもしれない。
 そうしないと、せっかく堪えていた涙が
 また溢れ出てきてしまいそうで。]
  

  きっと……みんな
  こうしている間にも、
  それぞれの道を 選んでいて

  少なくとも、
  今まで通りではいられないんだろうな、って
  思うと………………

  ……そう、ですよね。
  叶わないとわかっていて
  願い続けるのは、…………苦しい。


[ 胸元、痣のある辺りをぎゅっと抑えた。
 魂をじりじりと焦がすような傷みが薄れても
 確かに残っている痛みが、ここにある。

 みんなのことが大切で、大好きで
 離れがたいと思うからこそ感じる痛みだ。]
 
(238) 2022/12/24(Sat) 13:30:01

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ユグさんが、みんなを大切に想ってくれるように
  わたしも、ユグさんを大切に……想う、ので

  少し苦しいって、感じてしまうのであれば
  その気持ちは一旦 ここに、置いて
  願い続けることを休憩してほしい……とも、思います

  ユグさんが苦しく感じてしまうのを
  悲しいって思う、わたしも……いて

  ……そう思うのは
  わたしだけじゃない、とも 思う……ので。


[ もしかしたら、今この瞬間にも箱庭へ向かって
 もう二度と逢えないひとも居るのかもしれない。
 そのひとたちの気持ちも理解できてしまうから
 止めることはわたしにもできないし、したくない。

 ユグさんもきっと、そこまで考えた上で
 叶わない願いをもどかしく思っているんだろう。
 少し休んで、また願いたいと思えてからでは
 遅いとも思ってしまうのかもしれない。それでも ]
 
(239) 2022/12/24(Sat) 13:30:08

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……わたしは まだ、全然……
  これから先の、ことまで
  決められてるわけじゃ ……ないですよ。

  ただ、……すこしずつでも
  わたしから、変わらなきゃ……って
  そう思って……
  ホットチョコレートを、作ったんです。

  ユグさんは……これからどうしたい、……って
  もう、考えてるん……ですか……?


[ これをちょっと入れてみても美味しいんですよ、と
 オレンジピールを勧めてみせた。]*
 
(240) 2022/12/24(Sat) 13:30:15

【人】 XIV『節制』 シトラ

── クリスタベルさんと


[ ちょっとまとめる、とのお言葉に>>199
 おねがいします、と姿勢を正した。
 少しの間を置いて、端正に整った唇が
 穏やかな柔らかい口調で先の詳細を語り出す。

 クリスタベルさんがそうしてくれたのと同じように
 その声が途切れるまで、じっと聴き入って

 聴き入ろうと、して。 ]
 

  …………ぇ、


  あ……………………


[ 思い出す。
 あの日、わたしシトラが本当は何を想っていたかを。]
 
(267) 2022/12/24(Sat) 18:34:15

【人】 XIV『節制』 シトラ



  いや、だった…………?


[ クリスタベルさんの元へとアリアちゃんが向かう度
 行ってらっしゃい、って 物分かりの良い顔で
 笑みを浮かべて見送りながら、わたしは

    
   本当は、泣きじゃくって止めたかった
]


  さみし……かっ、た…………??


[ 見慣れた扉の向こうから返らない声を、
 部屋を留守にしている主の居場所を
 想像する度に 涙を堪えていた、わたしは

     
  あなたが遠くへ行ってしまうことを怖れた
]
 
(268) 2022/12/24(Sat) 18:34:25

【人】 XIV『節制』 シトラ



  やきもち………………


[ 息が苦しくて、どうしようもなく寒くて
 胸が痛くて、まっすぐに歩くのもやっとなのに

 アリアちゃんを苦しませておいて
 大切なひとの隣で幸せそうに微笑んで見えた、あなたが
 
      羨ましくて妬ましくて悔しくて
許せなくて
]


   …………っ
   ちが、 ちがう


   そんな、   ……は


[ そんなはずない、と。言いきれない自分が、

  何よりも不甲斐なくて情けなくて虚しくて
  世界中でいちばん醜い生き物のように思えて ]
 
(269) 2022/12/24(Sat) 18:34:38

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ それはわたしではない誰かの感情なんだって
 そう思い込もうとした。 ]


  わたしは、アリアちゃんが 大好き
  だけ、ど…………
  アリアちゃんが、そう……かは…………
  
  アリアちゃんは、優しいから
  わたしの傍に 居ようと してくれた……けど
  いまも そう か、は

  本当は……他に傍に いきたいひとが いるん じゃ
  ない、か ………… って、


[ 息を吸うたび自分で胸を斬りつけているみたいだ。
 言葉が、うまくまとまらない。]
 

  アリアちゃんが クリスタベルさんのために
  悩んで、焦って、辛そうにしてるのを
  見るのは確かに つらく、て
  
  ……けれど わたしは あの日
  クリスタベルさんを助けたがっていた
  アリアちゃんの荷物にも、なりたくは なくて

 
(270) 2022/12/24(Sat) 18:35:13

【人】 XIV『節制』 シトラ



  クリスタベルさんのことも
  わたしは大切で、心配で…………


[ そう思っていたわたしも
 確かにわたしではあったはずなのに。]


  いやだとか、さみしいとか
  うらやましいとか そんな

  ……そんな、こと
  思っちゃ、……いけないの

  ずるい なんて、どうしてあなたが なんて
  くやしいなんて 思っちゃ、……いけないんです

  そんなの わたしの勝手で
  ふたりの、関係を 裂きたいわけでも、なくて
  アリアちゃんも クリスタベルさんが好きだと 思うし
  クリスタベルさんが気にすることじゃ、

  …………
あ、あれ………………


 
(271) 2022/12/24(Sat) 18:35:20

【人】 XIV『節制』 シトラ



  
あ、れ…………、


  そう……思う、のは もしか……して
  おかしいことじゃ……ない、……の…………?


[ どうして、わたし
 
いけないって思ってたんだっけ


 心の内だけでひそかに羨むことさえ
 許されはしないって、必要以上に自分を責めて ]
 
(272) 2022/12/24(Sat) 18:35:28

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 己に課してきたつもりでいた感情の枷の方が
 もしも自分のものではなかった
誰かの想いだったのだとした
なら
 本当のわたしは、

 ──なんて怖ろしい姿をしているんだろう。 ]


  …………、

  いえ…………

  クリスタベルさんでも、
  やきもちを焼いちゃうときが あるん……、ですね。
  そんな不安……抱く必要、ないくらい
  魅力的なひとだ、って ……わたしは、思っていました。

  見当違いでは、…………ありま、せん でも、


[ 猶も謝罪の言葉を重ねる彼女。>>202
 嫌だった、と吐き出してしまうのは簡単で
 けれどとても難しいようにも思えた。]


  …………わたしに遠慮は
  しないで……ほしい、です。

 
(273) 2022/12/24(Sat) 18:35:41

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたし、アリアちゃんに
  こんなわたし、知られたくない…………


  ……誰より近くに 居たはずだった、のに
  誰より近くに 居たいって、いまも思ってるのに

  さっきも 今も
  ……どうすれば良かったのかも わからなくて……

 
(274) 2022/12/24(Sat) 18:35:47

【人】 XIV『節制』 シトラ



  あっ…………
  ご、ごめんなさい
  ホットチョコレート、お注ぎしますね……っ


[ 会話の進むうちに、気付いたことがあった。

 クリスタベルさんって、こんな声だったかな。
 以前からこんな話し方をしていたかな。
 そんなことさえ忘れてしまうほどに
 わたしたちは話す機会を逃してしまっていた?

 或いは、
 わたしの中の何かが薄れていったように
 彼女の中でも、何らか変化があったんだろうか。

 冷めてしまわないうちに、
 甘い香り漂う液体をカップへ注ぐ。
 今話しているのが本来の彼女だとするなら、
 神様が去っても変わらず仲睦まじく見えた彼女たちが
 やっぱり、わたしは うらやましい ]*
 
(275) 2022/12/24(Sat) 18:35:51

【人】 XIV『節制』 シトラ

── チェレスタさんと


[ 開口一番零されたひと言に
 どきりと心臓が止まりそうになった。>>241
 最悪の事態を想像してしまいながら思わず聞き返して、]


  よ、良かった……ご無事で…………
  連絡、取れているんですね。


[ 続いた言葉に安堵しつつ
 一瞬でも悪い意味にとってしまった自身を反省した。

 けれど、
 それならどうしてそんなことを呟いたんだろう。
 気になって、尋ねても良いかどうかわたしが悩むより先に
 彼女の方から言葉の真意が語り出される。>>242]


  あ…………


[ 言葉の端々に、一座の方々への
 チェレスタさんの強い想いが感じられた。]
 
(292) 2022/12/24(Sat) 21:03:11

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 同時に、
 わたしがチェレスタさんに対して抱いてきた印象とは違う、
 行動を起こす前から諦めてしまっているような
 どこか慎重な姿勢を感じ取ったのは
 きっと気のせいではなかったんだと、思う。

 世界が壊れかけた今だから、なのか
 わたしが知らなかっただけ、なのか
 今が本来のチェレスタさん、なのか

 わたしには判別が付かなかった。けれど、]


  ……証持ちが22人全員、揃っても
  世界の崩壊は、起こらなかった……ですが

  未曽有の自然災害が、少なからず各地を襲った
  事実も、変わらない……から…………

  今まで、以上に 
  証持ちへの風当たりはつめたくなる……って、
  チェレスタさんは……そう、思いますか……?


[ その目で、その足で世界を見てきた彼女が
 今の状況をそう判断しているのなら。
 見てきた世界の狭いわたしとは比べ物にならないくらい
 判断の精度は高いのでしょう。]
 
(293) 2022/12/24(Sat) 21:03:20

【人】 XIV『節制』 シトラ



  大切なひとたちの身が
  危なくなって、しまうのは……
  嫌……です、よね


[ たとえ世界がこうならなくても、わたしのせいで
 身が危なくなっていたひとたちは故郷にいた。
 定期的に仕送りの品が届けられているから
 無事ではあるのだろうと、信じてきたけれど
 村を出て以来、里帰りは叶っていない。
 実際のところは想像しかできない。

 文明の利器のない南西の山奥から
 ここまで報せが届くには数日を要する。
 心配していないかと訊かれれば、答えは否で
 もしものことが起きていたら────
 ──そう考えてしまったら、とても怖かった。
  
 けれど、
 簡単に諦められてしまうものなのかな。

 チェレスタさんに
 『本当はなにがなんでも』とまで言いしめる
 家族のような存在のひとたちなら、
 彼らも同じようにチェレスタさんの身を
 案じているんじゃないだろうか。]
 
(294) 2022/12/24(Sat) 21:03:36