人狼物語 三日月国


185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:人

全て表示


「怪人」 ファントムが参加しました。

【人】 「怪人」 ファントム

ラ・コスタには、怪人が潜むという。
過美な衣装に身を包み、仮面の下に隠された顔は焼け爛れたように歪み、血に濡れたナイフを携えて、影から影へ渡り歩く。
そして、死に見えた者へ「金銭と引き換えの安らかな死」か、「この世に留まる代わりに手先として働くか」を迫るという。

けれど、その歌声は「天の使い」と評される程で、歌劇をこよなく愛し、優れた演者へ報酬を惜しまない。

彼は、「ラ・コスタの怪人 ファントム」と呼ばれる。
実在すら危ぶまれるような、都市伝説の類い。
神出鬼没の、謎の人物である。
(3) 2022/11/21(Mon) 1:08:26
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a1) 2022/11/21(Mon) 1:14:26

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a2) 2022/11/21(Mon) 1:15:01

【人】 「怪人」 ファントム

ー追憶ー


私について語るなら、まずエリックという青年の生涯について語らねばなるまい。

[仮面の男が、対面の人物へと語りかける。]
(4) 2022/11/21(Mon) 1:17:44

【人】 「怪人」 ファントム

かつて、ラ・コスタで最も人気のあった演者で、歌劇とナイフ投げの名手で、彼を妬んだ者達に、生きたまま顔を焼かれて下水道に捨てられた。
彼の人としての生は、それでおしまい。

だが、彼の魂は死ななかった。
彼は神を呪い、悪魔に魂を売り渡した。
そうして「彼」は居なくなり、「私」が生まれた。

[ただの青年だったエリックは、もうこの世のどこにもいない。
残ったのは、影に潜み、血の滴ったナイフを懐に忍ばせた、人の姿をした怪物。
「怪人 ファントム」の伝承の始まり。]
(5) 2022/11/21(Mon) 1:18:35

【人】 「怪人」 ファントム

…たった今適当にでっちあげたにしては、中々どうしてそれらしいんじゃないか?
今度、この話をテーマに小説でも書いてもいいぞ?

[そう、全て即興のでっちあげ。
少しばかり、対面の人物をからかってみただけだ。
結局、己が何者かは明かさぬまま。

そうして、自分の創作の出来に満足し、対面の人物を一頻り揶揄った後、いつものように影の中へと潜っていった。
残されたのは、対面の人物だけだった。]
(6) 2022/11/21(Mon) 1:19:20

【人】 「怪人」 ファントム

ー追想 リリーとー


「もっと、自由に舞ってよいのではないかな?」

小さなバーの、殊更小さなステージから降りてきた彼女>>12へと声を掛ける。
何故声をかける気になったのかはわからない、彼女の舞も素晴らしいものだった。
ただ何となく、人には言えない何か>>10を抱えているような気がして。

それは、例えばーー
(32) 2022/11/21(Mon) 17:28:19

【人】 「怪人」 ファントム

「外見の美しさをストイックに求めるのも正解だとおもうが、例え誰にも伝わらずとも、思うままに振る舞ううちに滲み出る『美』もあると思うよ。
私の『美』は歌劇だから、君の参考になるかはわからないけれど」

彼女に背を向けて、ステージへと歩いていく。
彼女がどんな反応を示したか、わざわざ確認もしていない。
ただ、私は私の「魅せ方」で客を見せるだけだ。

「やぁ、今日の伴奏は君かい?
よろしく頼むよ。」

途中、リュートを手にした女性演奏家へ声をかけた。
それが、心に惑いを抱いた彼女>>28かはわからないけれど。
(33) 2022/11/21(Mon) 17:31:32

【人】 「怪人」 ファントム

ステージに立ち、ライトと客の注目を一身に浴びる。
ーーこの瞬間が、たまらなく心地よい。
今この瞬間ではこの小さなステージが、世界のすべてだ。
私が何者であるかなど、誰も気にしてはいない。
このステージの外の事など、全て世界の外側の事なのだ。

私が『美』を披露し、皆が魅せられる、それがこの世界の全て。
私は大きく息を吸い、高らかに声を上げる。
(34) 2022/11/21(Mon) 17:32:05

【人】 「怪人」 ファントム

Είναι το Φάντασμα.
彼こそはファントム


Ο εκδικητής της εκδικητικότητας που σιγοβράζει
煮える怨嗟の復讐者


Οδηγός της μπερδεμένης ψυχής
惑う魂の案内人


Ένα μαχαίρι βουτηγμένο στο αίμα
血に濡れた一本のナイフ
(36) 2022/11/21(Mon) 17:34:42

【人】 「怪人」 ファントム

Είναι το Φάντασμα.
彼こそはファントム


Αυτός που αντηχεί τη φωνή ενός αγγέλου
天使の声を響かせる者


Είναι το άσχημο, χλωμό πρόσωπο
醜く爛れた貌


Ένας φτωχός άνθρωπος, στερημένος από τα πάντα.
全てを奪われた、憐れな男
(37) 2022/11/21(Mon) 17:37:34

【人】 「怪人」 ファントム

Είμαι το Φάντασμα
我こそはファントム


Τίποτα δεν μπορεί να με πιάσει.
何者も私をとらえられず


Λιώνω στο σκοτάδι, χορεύω στις σκιές
闇に溶け 影に舞う
(38) 2022/11/21(Mon) 17:39:46

【人】 「怪人」 ファントム

[高らかに歌い上げる、
誰も、彼の話す言語は知らないだろうが。

それでよいーー何を言っているか分からなくとも、込められた意味は伝わる。

ひとしきり客達に礼をした後、軽やかにステージを降りてーーそこから先に、彼の姿はどこにも無かった。**]
(39) 2022/11/21(Mon) 17:42:56
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a9) 2022/11/21(Mon) 17:45:33

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a11) 2022/11/21(Mon) 18:02:08

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a16) 2022/11/21(Mon) 19:29:35

【人】 「怪人」 ファントム

―影街「ヴンダーカマー」―


それは、まだ自分が「ファントム」となって間もない頃。
「エリック」としての自我がまだ残っていた頃。
その店に訪れたことがある。
(76) 2022/11/21(Mon) 19:54:05

【人】 「怪人」 ファントム

「――例えば。
彼の寿命を全て支払うなら、何が手に入る?

いや、僕としては品の内容は何でもいいんだ。
ただ、このまま僕が手を下すよりも、『彼ら』が僕にした事に相応しい末路はないかと思ってね。」

指し示すのは、足元に転がった大きな袋。
荒く、浅い呼吸音が漏れて、しばしば痙攣したように震えている。
わざわざ中身を言葉にする必要はないだろう。
(77) 2022/11/21(Mon) 19:54:20

【人】 「怪人」 ファントム

「そうだなぁ、今の僕に相応しいものを、貴方が見繕ってくれないか?
――そうだな、今はこの掻き毟るような怒りが、一時でも鎮まるといい。
このまま、心のない怪物になり果ててしまいたくない。」

自分は――「エリック」は、確かに『彼ら』に助かる見込みのない傷を負わされた。
けれど、今はこうして人ではない何かとなって生きながらえている。
自分ですら、己が何に成れ果ててしまったのかわからない。
だからこそ、心まで手放してしまいたくない。
その為の手段を、彼女に願った。
(78) 2022/11/21(Mon) 19:54:37

【人】 「怪人」 ファントム

「あまり強い薬はやめてくれよ。
…喉を潰されては、歌えなくなってしまう。」

最期に注文を一つ加えて。
とうに人ではなく、ステージから追放された身だというのに、そんな事を願った。*
(79) 2022/11/21(Mon) 19:54:43
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a17) 2022/11/21(Mon) 20:01:07

【人】 「怪人」 ファントム

―影街「ヴンダーカマー」―


『忘却』。
彼女の言葉が甘やかな響きとなって頭の中に広がる。
確かに、全てを忘れてしまえばいい。
自らの身に起こった事も、とうに人の身でない事も、自らがした行いさえ忘れて、何事もなかったかのように、舞台へ上がる。
――全ての痛みを忘れ去って、幸せな日々に戻っていく。

ゆっくりと、手が小瓶を握りこむ。
蓋を開けて、口元へと運び、中身を流し込むと、喉が液体を飲み下そうとする―――
(126) 2022/11/21(Mon) 23:06:35

【人】 「怪人」 ファントム

――…がふっ!げはっ!


すんでのところで、薬を飲み込むことは無かった。
うずくまり、喉に流れ込んだ薬を吐き出す。

なぜ、みすみす薬を吐き出したのかは、己にもわからない。
土壇場になって我知らず怖気づいたのか、心の底では「魔女」を信用しきっていなかったのか――はたまた別の何か。
(127) 2022/11/21(Mon) 23:06:53

【人】 「怪人」 ファントム

「…クリスティーヌ」


止むことのない怒りと引き換えにしても、忘れてはならないものを思い出して、踏みとどまったか。
(128) 2022/11/21(Mon) 23:07:04

【人】 「怪人」 ファントム

「すみません、店を汚してしまった。」

なんとか、息を整えて立ち上がる。
無理やり吐き出した影響で、肺がずきずきと痛んだ。

「…代わりに、一つ注文が出来ましたよ。

何の意味もない、子供騙しのような薬を一つ下さい。
例えば、しばらく笑いが止まらなくなるとか、一日だけ猫ひげが生えるとか、しっぽが生えるなんて…。
そんなものがいい。

コイツの寿命に、忘れ薬と交換に出来る価値なんてないのだから。
そうでしょう?」

『彼ら』の命に、自分の記憶と引き換えにする価値などない。
だからこそ、くだらない彼らの命に見合う報酬を魔女に求めた。*
(129) 2022/11/21(Mon) 23:07:25

【人】 「怪人」 ファントム

――現在/中央広場 ユスターシャと――


彼の緩んだ頬>>111を目掛けて、人差し指がぷにっ!っと突き刺さる。

「珍しい魂の持ち主のようだから様子を見に来たが。
この街を気に入ってくれたようで嬉しいよ。
その為に、君が払った代償はあまりに大きすぎるがな。


最期の一言だけは、彼に聴こえない様に。
彼が、どういった経緯でこの街に来たかはわからない。
けれど、この眼に映る彼の魂は、もう…。
(142) 2022/11/21(Mon) 23:44:58

【人】 「怪人」 ファントム

「君に、この街を楽しむコツを一つ教えてあげよう。
それは『歌う』事だ。
この街の人々はな、楽しい時には歌うのだよ。」

言うなり、靴底を慣らしてリズムを取り、鼻で音を鳴らす。
言葉も、歌詞も必要ない、ただ心が求めるままに音を響かせる。
目線で、彼にも同じように促しながら。*
(143) 2022/11/21(Mon) 23:45:07
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a28) 2022/11/22(Tue) 0:14:38

【人】 「怪人」 ファントム

ー追想 『クリスティーヌ』ー


「もっと自由に歌ってもいいんじゃない?」

かつて、とある女性にそう言われた事がある。
身なりも言葉遣いも上等なもの、恐らく上流階級だったのだろう。
けれど、どういうわけか彼女の顔は右半分が焼け爛れ、誰もが気味悪がって、積極的に関わりを持とうとしなかった。
だが、ひとたび彼女が歌声を響かせれば、あらゆる人が耳を傾けて立ち止まる。
まさに、天の使いが降りてきたかの如くだった。
彼女は「クリスティーヌ」と名乗った。

当時の私は、まだ十をいくつも過ぎていない子供で、見様見真似で彼女の真似をしていた。
そんな時に掛けられたのが、先の言葉であった。
(152) 2022/11/22(Tue) 7:33:14

【人】 「怪人」 ファントム

彼女には、随分と多くを学んだ。
声の出し方ではなく、生きることを楽しみ、心に歌をのせる方法を。
段々と私は大人になり栄誉も金も手に入ったが、それでも彼女の元へ通い続けた。
そうしてあの日も私は彼女の元へ向かった、『彼ら』がつけてきているなど、気づくわけもなく。
(153) 2022/11/22(Tue) 7:33:30

【人】 「怪人」 ファントム

そうして、あの日。
私は全てを奪われて、表舞台から姿を消した。

ーーけれど、あの日いなくなったのは私だけではなく、彼女も一緒だった。
誰にも顧みられることなく、私以外の記憶から忘れ去られた。
私一人であれば、魂を売り渡すこともなかったろうに。

かくして私は、復讐へと身を落とすことになったのだ。* *
(154) 2022/11/22(Tue) 7:38:56

【人】 「怪人」 ファントム

―影街「ヴンダーカマー」―

「ーー薬の埋め合わせは、近いうちに。
まだ、この店に連れてこないといけない奴らがいるのでね。
貴方にも、損な話ではないでしょう?」

そう、まだ復讐を果たしていない。
彼女に捧げる供物なら、すぐに調達できる。

「カラス、ね。
そうですね、これがいい。
この程度が、今の僕には丁度いい。」

これが、彼らの結末。
実にくだらなくて、無用な薬。
小瓶を懐に仕舞い込んで店の出口へと足を向ける。
さっさと薬のツケを、彼らの命で精算させてもらうとしよう。

ーー程なくして、彼女の店に中身入りの袋が複数届くだろう。
彼が復讐を果たし終えて、報復する相手がいなくなるまで。
(161) 2022/11/22(Tue) 15:16:48

【人】 「怪人」 ファントム

ーーそうして、随分と時が経ち。

すっかり忘れていた薬を飲んだ事で、カラス頭の謎の怪物がラ・コスタ中で歌い騒いだ事は、また別の話になる。
(162) 2022/11/22(Tue) 15:19:11
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a34) 2022/11/22(Tue) 15:31:50

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a35) 2022/11/22(Tue) 15:32:47

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a36) 2022/11/22(Tue) 15:33:52

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a38) 2022/11/22(Tue) 18:23:07

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a43) 2022/11/22(Tue) 22:32:40

【人】 「怪人」 ファントム

――現在/中央広場 ユスターシュと――


靴底で石床を叩いて、リズムをとる。
彼の歌をリードし、自分は彼のあとを半拍ほど遅らせて歌い上げる。
今の自分は、彼のフォロワー。
彼の歌を支えて、より歌に込められた想いを強調する。

例え、彼の語彙が拙いものであっても。
例え、歌う事を知らなくても。
きっと、歌う事の魅力は伝わる。
(220) 2022/11/22(Tue) 23:21:44

【人】 「怪人」 ファントム

「その調子。
大丈夫、一人じゃない。」

伴奏も、歌詞も、楽譜もない。
けれど、ここには彼がいる。
そして、彼には声がある。
歌う事を楽しんでいる。
余計なものは必要ない。

私は、彼に寄り添うだけでいい。
何より、彼の歌に寄り添うのは私だけでもない。
直ぐに、彼も気付いてくれる。
(221) 2022/11/22(Tue) 23:22:36

【人】 「怪人」 ファントム

その証拠に、通り過ぎていく足音が、少しずつ減っている事に彼は気付いたろうか。
行き交う人々の目線が、自分たちに集まり始めている。
彼の歌に魅せられて、より多くの人が集まり始めている。

――どこからか別の声が歌に混ざり始めた。
小さな、子供の声。
どこにいるかはわからないが、確かに彼の声に合わせて歌い上げている。

どこかで、誰かがリズムに合わせて指を鳴らし始めた。
彼の楽しげに歌う様子に、誰かが応じている。
「自分も、共にこの瞬間を楽しんでいる」と、言葉を使わず彼に伝えているのだ。

どこからか、リュートの音が歌に重ねられる。
靴で石床を叩く音が、男性の声が、女性の声が――。
彼の歌を中心に、多くの人の歌が一つに重なっていく。
それは、知らずその場に居た踊り子>>218>>219の耳に届いたろうか。
(224) 2022/11/22(Tue) 23:23:17