人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[チア部には顔を出せないまま、数日が過ぎた。
 あの本には相変わらず便箋が挟まったままで、私とゆう君をつなぐ奇妙な力も宿ったまま。
 
 この本は、というか、大抵の本は初めてで、>>0:L6
 絵がたくさん無いときつい、っていうのは、もはや漫画以外読めませんって意味。
 だけどそんなことは黙っておこう。

 ちょっと背伸びをしたいのは、あなたと話したいからで。]
(26) 2020/09/30(Wed) 6:15:12

【置】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月



 なにそれ>>L1! 友達に恵まれすぎでしょー
 私なんか、「そらフラれるわ」だよ、酷くない!?


 
(L2) 2020/09/30(Wed) 6:15:55
公開: 2020/09/30(Wed) 6:20:00

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[ユウ君は読書家なだけあって、言葉をよく知っていた。私がノリと勢いで押し切る表現に、丁寧に名前がつけられていく。

 ……写実的、なんて言葉>>0:L6授業以外で使えるんだ。
 電子辞書で「写実的」を調べてみても、結局よくわからない。
 
別にネットでも調べられるけど、
スマートフォンを見たくないのは、
現実に呼ばれてしまうから。

(27) 2020/09/30(Wed) 6:17:16

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[見えないものを本から感じ取るのは、私にはできやしなくて。
 せめてもの訓練に、便箋のすみっこに、ゆるいイラストを描いて遊んだ。

 例えば、野ばらから尻を突き出したミツバチ。
ちょうど、国境のところには、
誰かが植えたということもなく、
一株の野ばらがしげっていました。
その花には、朝早くからみつばちが
飛んできて集まっていました。
──「野ばら」



 たとえば、目を細めて針の穴をみつめるおばあさん。
おばあさんは、もういい年でありましたから、
目がかすんで、針のめどによく意図が通らないので、
ランプの灯に、いくたびも、すかしてながめたり、
また、しわのよった指先で、
細い糸をよったりしていました。
──「月夜と眼鏡」


 目の玉を一つ貸し出すことはできなくても、読書音痴な私に見えているものを、少しでも伝えたかった。
 ついでに、自分では気づかない読み間違えを指摘してもらえるメリットもあった。

 香具師にお線香を持たせてみたら、全然お香は持っていないらしい。
 そしてこうぐしじゃなくてやしだった、日本語難しい。
「月とあざらし」を書いた時は、あざらしのつもりでラッコを描いていたことに、指摘されるまで気づかなかった。ほんと、なんで間違えたんだろう。]
(28) 2020/09/30(Wed) 6:19:15

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[ユウ君に言葉を教わるうちに、少しずつ生活に言葉が滲んでいく。
 例えば、夜明け、生卵を飲みながら、ぼうっと窓の外を眺めているとき。
星の光は、だんだんと減ってゆきました。
そして、太陽が顔を出すには、
まだ少し早かったのです。
──「ある夜の星たちの話」

 
 例えば、林の中をランニングしているとき。
おたけは、ふるさとの林の景色を目に描いて、
雪の降る時分になると、
山から、うさぎが落ちているしいの実や、
いろいろな木の実を拾いに来ることなどを話しました。
──「しいの実」


 紅葉もまだの林の中に、雪景色と、それから突き出した長い耳を見た気がして、
 ああ、確かに綺麗だ、と、思う。

 日常に流されて取りこぼしてしまう風景を、ユウ君はあの本から受け取っていたんだろうか。
 風景だけじゃなくて、「もんにょり」で流して、無かったことにしまう感情も。]
(29) 2020/09/30(Wed) 6:20:15
Cucciolo アジダルは、メモを貼った。
(a7) 2020/09/30(Wed) 6:20:59

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[バスケ部にユウって人いるのかなって友達に聞いてみたら、たくさんいた。ゆうたろう、ゆうき、ゆうと、ゆうや、ゆうすけ、あたりまで来たところで、調べるのをやめた。

 別に、バスケ部のユウ君と話したいわけじゃないし。
 手紙のやり取りが楽しいから、それだけでも十分。

 ……だけど、テーブルと飲み物をはさんで、向かい合っておしゃべりをするのには、ちょっとだけ憧れるかな。

 ……ソーシャルディスタンスで斜め向かいになっちゃうけど。]**
(30) 2020/09/30(Wed) 6:22:27

【人】 志隈

[深い蒼のパジャマに身を包む姿は毎度の事律儀と感じる。>>22
最初、見た時にはまじまじと見つめてしまっただろう。
衣装が変われば新鮮だとは思い、
何故か若干嬉しいの気持ちも湧いていた。

その口から呼ばれるのは好きだった。
シグマであっても、もう一つの別名であっても、構わない。
伸びた手に黒髪を乱されれば、心も同じく乱され。
普段は素っ気ないのに、
たまに優しいのに乱される事にしておこう。
その色合いがあるから、練習を止めたくないのだと。

何時、その手が伸ばされなくなるか。
親として分けられなかった愛情を
多少なり注ごうとしてくれてると仮定しても、
それは脆いものだ。
男を男として見つめていて、親子ではありはしないのだから。


乱れる幅はさほど大きなものでは無い。
何時かを当然の事のように認識している。

背中を丸め、伏せた目。
閉じた意識の中、白い世界の扉を開く。]
(31) 2020/09/30(Wed) 8:10:54

【人】 志隈

[扉を開いた、と思ったが、
何処からそんな物が現れたのかは覚えてない。
現実感が無い事に夢かと思えば、曖昧さは気にならなくなる。

だが、聴覚や嗅覚に訴えてくるものは随分リアルだ。
血と硝煙の匂いは嗅ぎ慣れたもの。
てっきり向こうの国での夢かと思えば、見慣れない登場人物。
何処かで見た事のある年若い青年と知らない女性。
辺りには事切れた人間達もいただろうか。

眉一つ顰める事はなく、
先に何処かで見たような方から観察。

不貞腐れて歯をむき出しにした姿は、
どう考えてもアジダルに似ている。
子供は娘だと思っていたが、息子もいたのか、
それとも本人か。
数ヶ月前に10以上も若返って大はしゃぎのアジダルが
目撃されたそうだが、生憎とその時の記憶はこちらにはない。
そもそも幾つかも知らない。

若いアジダルと言えば件の水着で悩殺[語弊あり]した姿を
朧気に考えた時に想像はしたが、
もっと淑やかで色気のあるような姿で
自分の想像から出来たにしては眼の前の存在は齟齬している。

共に寝た時、話に聞いた時は世話役だったか。
件の水着を彼が手にした時よりも、若くはあるのだろう。
若いと言うか、感じる印象は青い。]
(32) 2020/09/30(Wed) 8:11:03

【人】 志隈

[不意にその青年がこちらの方に気付く素振りをする。
拳銃を突き付けられてるのにも構わず、
周りを見回したが、該当する登場人物はいなそうだ。
俺に言ってるのか?と不審な目を向けて、
一応無抵抗を示すように両手を挙げる。

弾を避ける、或いは支障のない所に受けて、
接近戦に持ち込んだら勝てる確率はどれくらいだろうか。
最近は平和な国に来ていて鈍っているし、
訓練感覚でやってみたいとさえ思ったが、
2対1が不利なのは明らかで、まずは様子を見る事にして。]

シグマ、だ。
扉を開けたらここにいた。

[質問内容にのみ答えた。
納得はしないだろうが、
嘘ではないしこれ以上聞かれても此方も困る。
お前が誰だ、と聞きたいのは抑えて、青年の後方に視線を向け、
些か無遠慮に上から下まで一周した。

彼女はボスと言われていたか。
野郎ばかりの軍部しか見てこなかったから、
上に立つ女性と言うのは──強い女性は多少新鮮だった。]*
(33) 2020/09/30(Wed) 8:11:12
志隈は、メモを貼った。
(a8) 2020/09/30(Wed) 8:22:40

【人】 二年生 小林 友

[花も恥じらう陰の者である俺だけど
 別に、会話自体嫌いなわけじゃない。

 道聞かれれば答えるし
 状況によっては雑談も可能。

 何が嫌かというと、相手の顔色窺うのとか、
 空気や行間を読んで
 対応しなくちゃいけないのとか。
 相手のにっこり笑顔の裏に潜むものを
 ふと頭の中に思い浮かべただけで
 俺はもう、何も言えなくなる。

 つい要らない気を使って、余計なこと言ったり
 それで結局相手を不快にさせてしまって
 嫌われたり、距離置かれたり。

 たった一言、言えば済む話なのに
 その一言のために頭を必死に働かせて……
 割に合わなすぎて、俺は話すのを辞めた。
 話し合うのを、辞めた。]
(34) 2020/09/30(Wed) 11:16:31

【人】 二年生 小林 友

[だから、アキナとの便箋越しの会話は
 久しぶりに楽しかった。

 踏み込まれても、嘘でコーティングした心は
 痛くもないし、怖くもない。
 まるで俺が本当に根っから明るい人間にでも
 なったかのような、不思議な感覚。

 誰もいない図書館で本を開く時だけ、
 自分の部屋でそっと便箋にインクを置く時だけ、
 俺は束の間、心から安らげるんだ。]
(35) 2020/09/30(Wed) 11:16:49

【人】 二年生 小林 友

[例えば、便箋の端に描かれた落書き>>28

 老いた者が生き残り、若く前途ある者が死ぬ
 無情な戦火の下に咲いた『野ばら』の暗さを
 まるで感じさせない、ばらとミツバチの絵。
 ミツバチが運んだ野ばらの花粉は、
 何処か戦火を逃れて、穏やかに咲くんじゃないか
 ……なんて、ちょっと希望が見えそうな。

 目を眇めて針先を見つめるおばあさん。
 ここから眼鏡をかけたことで
 思いもよらない世界に巡り合うんだと思うと
 なんだか、ちょっと微笑ましい。

 目玉は勿論借りられないけれど
 イラストを通して、アキナの瑞々しい感性が
 俺の中流れ込んでくる気がして。]
(36) 2020/09/30(Wed) 11:17:06

【人】 二年生 小林 友

[香具師、の読み間違えのせいで
 人魚が線香持った輩に連れていかれる図は
 流石に理解するまで時間がかかったけど。

 ……月の下、ラッコが太鼓を叩くのは
 さらに時間がかかったけれど!

 でもそんな彼女の眼を通した世界を
 読み解く時間は、全然、嫌いじゃなくって。]
(37) 2020/09/30(Wed) 11:17:21

【置】 二年生 小林 友




  「そらフラれるわ」て。
  何したんだ一体……。



(L3) 2020/09/30(Wed) 11:18:10
公開: 2020/09/30(Wed) 11:20:00

【置】 二年生 小林 友


  俺の感想で、人魚が報われるとか、
  正直、考えたこともなかったよ。

  アキナはすごいね。
  触れれば跳ね返って、切れば血が出るような
  「生きてる」って感じの感性で。
  俺には無いものだから、ちょっと羨ましいや。


(L4) 2020/09/30(Wed) 11:22:18
公開: 2020/09/30(Wed) 11:20:00

【人】 二年生 小林 友



[そう、書いてから、俺はくすりと笑みを漏らす。
 ……ホントに、人と関わって笑うことすら
 俺にとっては、本当に久しぶりのことで。

 もしかして、会って話しても
 こんな風に話せるんじゃないか、なんて
 淡い希望を持つのも、時間の問題だった。]*
(38) 2020/09/30(Wed) 11:22:32

【人】 二年生 小林 友



  「準備体操、二人組を作るように」


[体育教師の号令と共に、クラスメイト達は
 わらわらと相方を求めて動き始めている。
 いつもは棒立ちのこの時間、今日の俺は少し違った。]


  あ、青柳……
さん

  く、み……ない?


[待っているだけじゃダメで、
 誰かにどうにかしてもらうとかじゃなくって、
 自分で声を上げてみたのだ。

 みっともなく語尾は震えて
 目は大波に浚われたように泳ぎ
 手はみっともなく体操着の端を
 ぎゅっと握りしめていたけれど。

 振り返る青柳の切れ長な目が、
 すっと俺に注がれる。
 そうして、青柳は屈託のない笑みを浮かべて]
(39) 2020/09/30(Wed) 16:32:02

【人】 二年生 小林 友




  「あ、ごめ。
   オレ今瀧と組んだとこ。」


[俺の一世一代の勇気を振り絞った誘いは
 そのままつんのめってドブに落ちた。]
(40) 2020/09/30(Wed) 16:32:33

【人】 二年生 小林 友

[差し出した手のやり場もなく
 ただただ消え入りたくなる俺を他所に
 青柳は周りに声をかけて、半端なやつがいないかどうか
 ちゃんと俺の相方を見つけてくれた。
 流石イケメン、アフターサービスも充実ゥ!

 結局、俺は弓道部の佐々木(イケメン)と
 組むことになった。
 本当は、青柳と組んだら、聞こうと思ったんだけど。
 この学校に通う二年生の「アキナ」のこと。

 華やかな顔立ちの青柳と違って
 佐々木は力強い眉をしたイケメン。
 ハウル系と、アシタカ系。
 ……俺?さあ。]


  佐々木…クン、あのさ……


[恐々、あまり話したことのないイケメンに話しかけると
 彫りの深い目が、こちらを向いた。]
(41) 2020/09/30(Wed) 16:32:50

【人】 二年生 小林 友




  全然、授業とか、関係ないけど……
  「アキナ」って子、聞いたことあるかな……?
  二年生で、あの……
  

[逢ったことない子だから、外見も知らない。
 尻すぼみになった語尾を追って
 佐々木はしばらく沈黙していたが、やがて]


  「……オレ、あんまり女子詳しくないから」


[と、囁くような声で答えてくれた。
 別に俺も女子に詳しくなりたくて聞いてるんじゃない。

 ただ一人、会ってみたい子がいるだけで。]
(42) 2020/09/30(Wed) 16:33:14

【人】 二年生 小林 友


[青柳だったら「なんだコイバナ?!」なんて
 茶化しながらでも話を聞いてくれたかもしれないけれど
 高校二年生にしていぶし銀みたいなイケメン佐々木は
 それ以上口を開くこともなく、
 淡々と、粛々と、柔軟体操をこなしていった。

 「いっち、にー、さん、し……」と
 掛け声響くグラウンドを吹き抜けた風が、 ふさり、

 『祝 チアリーディング部 2019年度全国大会 優賞』

 の横断幕を、誇らしげに揺らして見せたのだった。]*
(43) 2020/09/30(Wed) 16:34:11
花の名 リフルは、メモを貼った。
(a9) 2020/09/30(Wed) 21:12:35

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[ユウ君と話すことで、少しずつ言葉を覚えていく。
 一度間違えた言葉は、かえってよく記憶に残った。特に香具師。
 お香売らないなら「香具」なんて漢字使わないでほしい。
 ……まぁ確かに、なんでアロマ屋さんが人魚を欲しがるんだろ、生臭そうなのに、って、ちょっと不思議には思ったけどさ。]
(44) 2020/10/01(Thu) 6:07:51

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[あざらしとラッコを間違えた理由は分かっている。

「SEA OTTERS」。
 クマとか水牛とか、他のチームはもっと勇ましい動物の名前を借りてるのに、うちはラッコ。
 海にぷかぷか浮かぶ、のんびり癒し系動物、ラッコ。
 せめてスイミングだったら分かるけど、陸の競技で、ラッコ。

 名づけについて、部員たちの間で囁かれている逸話がある。
「チア部を立ち上げた部員が、雲を泳ぐラッコを見たんだってさ」
 いくらなんでも無理があると思う。
 せいぜい、雲みたいなラッコ、だろうに。

 と、言いながらも、私はちょっとだけラッコの絵が上手くなってしまった。
 あざらしだったはずなのに、おもわずラッコを描いてしまったのも、きっと癖みたいなもの。

 だいいち、私だって初代のことを笑えない。
 雲を泳ぐラッコなんて、よく思いついたよねって笑ったけど。
 ユウ君との不思議なやりとりだって、きっと「よく思いついたよね」って笑われるような妄想話。
 それとも、「頭大丈夫?」って、心配されるかな。
 楽しいから、何でもいいけど。]
(45) 2020/10/01(Thu) 6:09:01

【置】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月



 何って……
 誇りを守った!

 
(L5) 2020/10/01(Thu) 6:09:31
公開: 2020/10/01(Thu) 6:10:00

【人】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月

[『乳より先に肩を褒めろ』って言ったらフラれた、とは言えなくて隠す。

 元カレたちと長持ちしてたら、手をつないだり、キスをしたり、その続きもしたのかもしれないけれど、そのまえに別れてばかり。
 だって、「喧嘩したら負ける」とか「ワンパンで人殺せそう」とか「足太くね?」とか。

 もっとか弱い方が女の子らしいのは分かってる。
 だけど、私の強さに目をつぶって、女の部分だけを求められるのが気持ち悪かった。

 私のこの大きな体は、メンバーを支えたくて、チアでみんなを笑顔にしたくて、死に物狂いで手に入れたもので。
 喧嘩のためとか、誰かを傷つけるためのものじゃない。
 だから、この体じゃモテないのが分かっていたって、卑屈になるのだけは、絶対に嫌だった。]
(46) 2020/10/01(Thu) 6:10:12
(a10) 2020/10/01(Thu) 6:13:40

花の名 リフルは、メモを貼った。
(a11) 2020/10/01(Thu) 21:42:30

志隈は、メモを貼った。
(a12) 2020/10/01(Thu) 21:53:29

【置】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月



 やった、読書家のユウ君にほめられた!
 だけど、俺には無いもの>>L4だなんて、変なの。
 ユウ君だって生きてるのに。



[図書館で出会った影を思い出して、ちょっと自信が揺らぐ。]


 ……生きてるよね?

 

[むしろ、私の方が幽霊だと思われていたりして。
 ちょっと想像して、くすりと笑った。]
(L6) 2020/10/01(Thu) 22:36:46
公開: 2020/10/01(Thu) 22:40:00

【置】 HNアキナ 本名は 早乙女 菜月


 すっごい変なこと聞くんだけどさ、
 ユウ君、図書室で、私のこと見てびっくりしてなかった?
 意味わからなかったら、全然スルーしてほしいんだけど!



[なんて、そんなこと聞いてみたり。]**
(L7) 2020/10/01(Thu) 22:37:42
公開: 2020/10/01(Thu) 22:40:00

【人】 二年生 小林 友



  なんでも、しんとした、
  澄みわたった夜が、星たちには、
  いちばん好きなのです。
  星たちは、騒がしいことは好みませんでした。
  なぜというに、星の声は、
  それはそれはかすかなもので
  あったからであります。

  ─────『ある夜の星たちの話』
             小川 未明

 
(47) 2020/10/01(Thu) 22:50:26

【人】 二年生 小林 友

[結局「アキナ」の情報もないまま
 家に帰ってきてしまった。

 顔色を覗き込むような母親の顔から逃げるように
 自室に籠って、俺はまた本を開くだろう。

 読み慣れた本の世界に、ではなくて
 目に見えない女の子との会話に夢中。

 いっそ、ソシャゲの推しを引くために
 ウン万つぎ込んでる、とかの方が
 親も心配しなかったかもしれない。
 ……なんて、部屋の外から話しかけてくる
 か細い母さんの声を聞いて思うんだ。]
(48) 2020/10/01(Thu) 22:50:44

【人】 二年生 小林 友


  「……ねえ、リビングでお茶しようよ」

  …………。

  「あなたが好きだった、裏のケーキ屋の
   バームクーヘン、あるわよ」

  …………。

  「ねえ、友。何かあったら話した方がいいわ」

  ……何も無いよ。今、本読んでる。

  「何も無いなら、それでいいから。
   一緒に顔みてお茶飲もうよ」

  ……本、読んでるから。

  「…………そっか、ごめんね」
(49) 2020/10/01(Thu) 22:51:33