【人】 宝石人 リリスそんなことがあったからでしょうか。 リリスはそれまでは快活に笑う子でしたが、少し誰かと関わるのが怖くなりました。 世の中には魔力を狙う存在が居るのです。 宝石人はその特性から魔石にさせられ続けてきたではありませんか。 死してなお魔石として魔力を残し魔法の媒介になることができる存在なのです。 だから、今までよりも少し警戒する様になりました。 無闇矢鱈に人に近づかない方が危なくないと思ったからです。 でも、図書館であることを調べ始めました。 今日も大図書館で、身体に急に宿る熱のことを調べます。 グランドを間近に控えてもリリスは特にやる事はありません。 少し前にたくさんの涙の魔石を渡した事で、役目は終えていたのですから。 でも、もしあの涙がなかったらどうしていたのでしょう。 魔石提供のために涙をせがまれていたかもしれません。 昔から、そんな相手は時々現れました。 血は魔石にならないのかと斬りつけられそうになった事もありました。 やっぱり、人と関わる事は怖い事なのです。 でもこの学院にいたなら、本気で嫌な事はさせられない筈です。 その筈なのです。 (47) 2023/06/20(Tue) 20:56:07 |
【人】 宝石人 リリスだから、死ぬ事はないでしょう。 けれど、命の別の大事な何かが揺らいだ気もするのです。 あれから時々お腹の奥がきゅんとしてどうにも堪らなくなる日があるのです。 リリスの体はどうしてしまったのでしょう。 魔力を失うと、そんな事象が発生するのでしょうか。 今日も、リリスの選んだ本にはそんな事は書いておらず、リリスはため息をつくのでした。 そのまま図書館を出て、あてもなく歩き回ります。 研究する事は好きです。勉強する事も好きです。 けれど、一つの場所に居続けるのは好きではありません。 種が精霊に近いからでしょうか。 きっと気に入った場所があればそこに留まる事もあるのでしょうけれど。 (48) 2023/06/20(Tue) 20:56:34 |
宝石人 リリスは、メモを貼った。 (a11) 2023/06/20(Tue) 20:59:50 |
【人】 宝石人 リリス焼いたレタス>>59はそんなに美味しいのでしょうか。 リリスはレタスを焼いた事はありません。 こんな風に何かを焼いて食べるのは、誰かに料理してもらった後のものばかりでした。 自分で焼いた事は無いのです。 だから大きな声に驚いてぴょん!と跳ねてしまいました。 視線もレタスや貝や海老から、焼いてる本人の方に向けられたものですから視線が合ってしまいます。 肌も髪も黒の中、魔力で明るい色を保つ目の周りが大きな彼に向けられました。 ぱちぱちと目を瞬かせながらどうしたものかと考えていると、なんとお誘いがあったのです。 数秒の後、こくんとリリスは頷きました。 少し小走りして彼の方に近づきます。 (62) 2023/06/20(Tue) 22:12:29 |
【人】 宝石人 リリス「良いの?足りなくならない?」 いくら美味しい匂いがしているからと言って、体の大きさが違います。 確かに食べたくありましたが、リリスは自分と彼の大きさを見比べて、少し心配になりました。 それでももしくれるなら、ありがとう!と笑顔で受け取るでしょうけれど。* (63) 2023/06/20(Tue) 22:13:01 |
【人】 宝石人 リリス―宝石人― 宝石人は存在そのものが魔力の塊とも言われることがあります。 だからこそ、その命を失うと魔石に変化してしまうのです。 精霊に近い存在とも言われ、光や土の属性を宿すことが多いのですが、時には炎や風の属性に強くなる事もあり、そうした宝石人たちは個人の宿す属性の強さにより輝きの色が他者とは変わったものになるのです。 リリスの場合、光と土、そして水の属性を強く宿していました。 その魔力を見分けられたなら>>69それをリリスと繋げる事はできるでしょう。 或いは、リリスが研究室に届けた涙>>30の魔力の波長から、それがリリスから零れ落ちたものであると繋げられたかもしれません。 それを、リリスは研究室に隠してはいませんでしたから。 自分も研究と勉強が好きだったリリスは、涙くらいなら研究に使われても構わなかったのです。* (72) 2023/06/20(Tue) 22:53:41 |
【人】 宝石人 リリス厳密に言えば、普段なら瞳だけではなく髪や輪郭も微かに光を宿していますが、覗き見ているうちについその部分の光を落としていたのかもしれません。 気持ち悪い>>70と言われてしまって少し反省しました。 確かに、ただ警戒して覗き込むのは失礼だったかもしれません。 「ありがとうございます、頂きます。」 笑顔でお礼を言うことができました。 素手で食べるものかと思いましたが、食器も用意してくれています。フォークもつけてくれたので、上手にフォークでレタスを取り、口に運びました。 確かに、生で食べるよりも甘味が増しています。 焼いてしまったのだからしんなりしているかと思えば、シャキシャキとした食感が残っているではありませんか。 目を丸く見開いてキラキラ輝かせます。 (78) 2023/06/20(Tue) 23:10:59 |
【人】 宝石人 リリス「美味しい…!焼いたレタス、おいしい!」 もぐもぐ、シャキシャキ。 横から頂いたのにも関わらず、大きい彼は海老までくれました。とても良い人の様です。 良いのかな、と改めて彼を見ると、お腹いっぱいは幸せなのだと教えてくれました。 確かにそうです。 お腹いっぱいに食べられる事は、幸せな事。 エビにも齧り付きました。海の味がぎゅっと詰まった様な濃厚な味がします。 リリスには野菜とエビがそれぞれ土と水の魔力を満たしてくれる様で本当に美味しく感じられました。 きっと野菜には、たくさんの太陽の恵みを浴びた光の魔力もあった筈です。 お皿に乗せてもらったものをはふはふ、もぐもぐと懸命に食べたリリスは笑顔でお礼を言いました。 (79) 2023/06/20(Tue) 23:11:25 |
【人】 宝石人 リリス「ありがとうございます、とても美味しかったです。 お腹もいっぱいになりました。 こういう風に自分で焼いても美味しくなるんですね。」 基本的にリリスは生でも色々食べてしまいますので、美味しく作られた料理は珍しいのです。 ペコリと頭を下げて、そして彼を見上げました。 「お礼に、今度何か持ってきますね。 私は、マーリン寮のリリスです。 またここに、何か持ってくれば良いですか?」* (80) 2023/06/20(Tue) 23:11:43 |
【人】 宝石人 リリス生で食べられるのは新鮮なものだけ。>>93 確かに美味しく食べるにはそうなのでしょう。 けれど、生で食べるにはその理由だけとは限りません。 火を使う余裕が無かった。 そもそも、文化として火を使う事が少なかった。 リリスが火を使って食事をしないのにはそんな理由がありました。 リリスがそうであるように、リリスの周囲にも火の属性を宿した宝石人が居なかったからもあるでしょう。 けれどそれを説明するには至りません。 だって、その誤解をリリスが知る事は今はありませんでしたから。 それよりもリリスはキノコにあたって死んだ人がいる>>94、それも爺様という身近な存在が亡くなったと聞いて目を丸くしました。 確かにキノコは毒があるものも多いのです。 爺様が亡くなったと言うのに明るくそれを口にできるのは、遠い過去の話なのでしょうか。 (101) 2023/06/21(Wed) 6:57:24 |
【人】 宝石人 リリス「フォボス。アーサー寮の、フォボス。覚えた! わかった、キノコはやめておくね。 でも、それじゃあ女の役目は?」 女に食わせるのが男の役目というのなら、女の役目は何でしょう。 家を守る事でしょうか。 子供を産み育てる事でしょうか。 どちらも、出会ったばかりの男女には重い内容の様な気がします。 それは家族となり共に生きることを決めた男女のものでしょう。 それでは、こうして出会って食べさせてもらっただけの女の役目はなんでしょうか。 そもそも、宝石人自体が少なく、人里から隠れるようにして暮らしてきたリリスにはそうした文化や知識が欠けています。 学院に来てからは少しずつ学んではいますが、その知識は魔術に偏っていました。 だから本当に疑問だと言った眼差しで彼を見上げて首を傾げます。 宝石人では無いヒトの文化の、女の役目とはなんなのでしょうか。** (102) 2023/06/21(Wed) 6:57:53 |
【人】 宝石人 リリス「目?うん、分かりやすい?」 目をぱちぱちさせて、綺麗という言葉を受け流してしまいます。 溢れる涙は小さな魔石になり、生きている時は魔力を蓄えやすい事から、宝石人の瞳は多種族によって抉られる事も多かったと知るのは、宝石人とその種族をよく知る多種族くらいでしょう。 実際に目を抉られたところでそれは宝石の役目は果たしても、魔石としては役立たずです。 宝石人の死んだ後、全身の魔力が心臓に還って固まることによって魔石に変化するのですから。 けれど、目が綺麗という言葉を受け流してしまったのは、そんな裏の事情があったからです。 冷や汗がたらりと背筋を伝うのを感じました。 それにしても女の役目はフォボスの言うのと>>106リリスが考えるの>>102は同じだったようです。 そして、それはお互いが求め合う家族になってから、と言う考えも同じようでした。 細かい差異はあるかもしれませんが、きっと似たようなものではないでしょうか。 きっと。たぶん。 (127) 2023/06/21(Wed) 14:39:15 |
【人】 宝石人 リリス「みそめられるようにすること…? 良い女、なら、何となくわかるかも?」 確かに、 身を染めやすい 女が良い女かもしれません。宝石人は同種族同士の場合、男は相手を自分の魔力に染め、女は相手の魔力に染まる事で子供を成します。 そうすると魔力の珠が生まれ、それに女が魔力を注ぐ事で子供が生まれてくるのです。 それが宝石人の間だけの繁殖方法であり、一般的な生物たちの繁殖方法は体を交わらせるものである事をリリスは知りません。 リリスの周りの宝石人達も知らないままでしたから。 けれど、誤解があったとは言えフォボスの言葉は納得がいくものでした。 身を染めやすい女が良いと言うことは、似たような魔力であるか、弱い魔力の女が良い女なのでしょう。 魔力を高めて身を護る術を学ぶことを選んでいたリリスはちょっと複雑です。 前者はともかく、後者はリリスには難しくなりそうです。 でも、だからこそ続けてのフォボスの言葉>>107には嬉しくなりました。 お世辞であったとしても、悪いよりは良い方が良いですもの。 (128) 2023/06/21(Wed) 14:40:06 |
【人】 宝石人 リリス「有難う、フォボス。 じゃあ今度は私が持ってきたもの一緒に食べよ! 美味しいものを食べて、笑顔になるの、好き!」 美味しいものは好きです。それを食べたら笑顔になるのは当然です。 それを良い女と捉えてくれるなら、フォボスはリリスにとって居心地の良い相手でした。 にっこり笑って地面をトン、と蹴ります。 そのままふわりと宙に浮いて、ぴょん、ぴょん、と地面や木の幹や枝を蹴って、ふわりふわりと離れていきます。 「お礼になるもの、探してみる。 とびっきり美味しいもの!」 そうは言っても、狩りの知識などはありません。 木の実や果物など、自然に育つものを採るくらいでしたが、それでも近いうちに美味しいものを届けられるようにと早速森の方へ向かっていきます。 またね、と手を大きく振りながら。** (129) 2023/06/21(Wed) 14:40:31 |
【人】 宝石人 リリス―そのまま森の奥へ― フォボスと別れた後は、森の中で美味しいものを探していました。 枝から枝へ。影から影へ。 身軽に森の中を探索します。 最近は研究ばかりでしたから、こうして森の中で食料を探すのは久しぶりです。 杏は如何かしら。桑の実や赤スグリなんかも良いかもしれません。 けれど、フォボスのあの大きな体を考えれば、もっと大きい実が良いかもしれません。 元々、そんなに多くを宝石人は食べませんから。 つい、森で探してくると言いましたが、せっかくのグランドサマーフェスです。 初めてのお祭りですが、色んなお店も出ると言います。 其方で、色々探してみるのは如何でしょうか。 そう考え直し始めた頃です。 森の奥で本を開く人>>100を見つけました。 こんなところで何をしているのでしょう。 何か魔術の練習でしょうか。 開いているものが異国の童話であることを知らないリリスはまた興味津々です。 そっと足音を潜めて背中側から近づいて、もしできたなら後ろから本を覗き込もうとしました。 気づかれてしまうでしょうか。 それとも、気付かれずに本を覗き込むことができるでしょうか。** (130) 2023/06/21(Wed) 14:55:34 |
宝石人 リリスは、メモを貼った。 (a30) 2023/06/21(Wed) 14:58:24 |
【人】 宝石人 リリスそれは、家族と離れ離れになった少年の物語の様でした。 探す家族がある主人公は羨ましいものです。 それにしても、リリスは気づかれていることに気づきませんでした。 だって、あちらから話しかけてくれなかったんですもの。 だから声をかけられた時>>162 「ぴゃっ!?」 と、驚いた声を出してしまいました。 物語に夢中になって、そちらに集中してしまっていたからです。 驚いたついでにびくんと体が震えましたが、話しかけられたことに気づいて彼の横顔を見ました。 「何読んでるのか気になったの。 魔法書かなと思ったけど、物語だったから それはそれで、どんなお話かなあって。」 (163) 2023/06/21(Wed) 22:12:36 |
【人】 宝石人 リリスそう説明すると、リリスもまた本に視線を落とします。 続きを読み落としては勿体無いからです。 それにしても、どうしてこんなところで本を読んでいるのでしょうか。 本を読むなら大図書館。 または、そこで借りた本を自室か研究室で読むのがリリスが教えられた読書のルールでした。 「続き、見てても良い? でもどうしてこんなところで本を読んでいるの?」 だからリリスは自然と質問します。 視線は彼の横顔に向けられたり、本に向けられたりしていました。* (164) 2023/06/21(Wed) 22:12:53 |
【人】 宝石人 リリス「悪意。そんなに悪意たくさんあるの?」 彼の語る言葉に、むしろリリスの方が疑問が生まれてしまいました。 学院は比較的安全な場所です。 そんな中、悪いことを考える人がどれだけ居るのでしょうか。 呑気なリリスには分かりません。 でも、読むのは勝手にすれば良いと言われましたので、本に視線を落とすのは勝手にすることにしました。 でも、読み進めていて思います。 「悪意が無いからここにいるのに こんな怖い物語を読むの?」 だって、あんまりではありませんか。 >>167少年の親切心は無碍にされ、どうやら大男に拐われてしまったようです。 大男の悪意が見て取れる物語でした。 少し眉を寄せてしまいます。 そう言えば、と思い出した事がありました。 倒れていた生徒に声をかけたら、何かを吸われ、何かを与えられた事です。 あれは悪意とは違う様でしたけれど…。 (174) 2023/06/21(Wed) 23:11:27 |
【人】 宝石人 リリス「キノコ…サカナ…魚! 釣り、はよくわからないけど、魚なら 木の実より良さそう? 教えてくれてありがとう!」 伝えてくれた情報>>184は、リリスにとって有用なものでした。 釣りはした事はありませんが、魚なら食べるのに満足感もあるでしょう。 教えてくれた事が嬉しくて、自然と顔が綻びます。 ただ、事情>>185についてはキョトンと目を瞬かせます。悪意を向けられやすい事情なんて、リリスには思い浮かびません。 …いいえ。そう言えばと思い当たる事はありました。この学院は他の人に害を与えかねない存在も保護している筈だからです。 だから、そうなのかな?とは考えました。 考えましたが、目の前の彼はそんな、こちらに害を与えてくる様には見えませんでしたから、こてんと首を傾げてしまいましたが。 物語がハッピーエンドで終わるのは良さそうでしたが…。 少し、その答えに違和感を覚えたのはなぜでしょう。 (196) 2023/06/22(Thu) 2:31:00 |
【人】 宝石人 リリス「その、多分精気?を引き摺り出された時に 体が凄く熱くなったけれど それは、怖い事なのかしら? 人間が活動を行う際の元になる力を失ったからなら やっぱりあれは、怖い変化…?」 そう、あの時の体の変化です。 急に未知の感覚を覚え、身体の奥底が灼けるように熱くなり肌がざわめいたあの感覚。 あれは、生命活動のための重要なものが吸い出された為の、死に向かう恐怖から本能的に起きたものでしょうか。 眉を少し顰めながら、リリスはシュンと落ち込みました。** (198) 2023/06/22(Thu) 2:31:56 |
【人】 宝石人 リリス―誰かさんの良からぬ噂?― 「先生。ここの学院では ヒトを食べたり、目玉や腕だけ遊び食べするような そんな事件?事故?起きてませんよね?」 ある日、リリスは大真面目な顔をしてリリスと親しい教員に質問していました。 この学院に人喰い人種はいるかもしれません。 けれど教員は、今のところそんな猟奇的な事件は起きていないはずだし、万が一食べられたなら合意の筈、と言いました。 それを聞いてリリスはホッと胸を撫で下ろしました。 だって、誰かさんが女を食い漁り、遊び食べをしている>>201なんて噂を耳にしたのですから。 そんなのは大変です。緊急事態です。 食べられてはたまりません。死んで魔石になってからなら飲み込まれても意識はない筈ですが、生きて目玉をくり抜かれたり脚を齧られたりするのはごめん被ります。 お母さんが目玉をくり抜かれて痛みに泣き叫んでいたのを見て涙をこぼしました。 お父さんが脚を引きちぎられているのを見て涙が止まりませんでした。 そんな頃を思い出してしまうような噂でしたから、そんな事はないと聞いてホッとしたのです。 では、リリスにとっての淫魔や吸血鬼とはどういったものだったのでしょうか。 (218) 2023/06/22(Thu) 7:41:09 |
【人】 宝石人 リリス淫魔はヒトの魔力を糧にします。 吸血鬼はヒトの血を吸います。 確かにどちらも奪われすぎると困るものですが、少しくらいならあげても大丈夫。そう考えていました。 それは、生きる延びるために涙を提供するのと何か違うのでしょうか。 涙を流すために両親は痛めつけられました。 涙を流すために両親が痛めつけられる様を見せられました。 そんなリリスだからこそ、魔石という欲の形ではなく、生きるために仕方がないのなら血や魔力くらい上げても良いのではないかと考えているのです。 それで、人を害する可能性がある種族として敬遠されているのだとしたら、リリスにとっては種族関係なく、涙目当てにやたらと泣かせるようなヒトや、命を狙う相手の方が大問題だったのですから。** (219) 2023/06/22(Thu) 7:41:54 |
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