人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:人

全て表示


【人】 ユスティ



   「
はぁ…
……………考えとく。」


(113) 2023/09/27(Wed) 10:05:39

【人】 ユスティ



   どうせ要らないと言っても聞かないだろう。
   初めから断る選択肢など許されていない。

   返答に困ったユスティはため息混じりに
   保留という逃げの手段へと転じるしかなかった。*


(114) 2023/09/27(Wed) 10:06:14

【人】 ユスティ



     「キミ……水のある衛星は
          全部水星の群だと思ってない?」


(128) 2023/09/27(Wed) 20:25:22

【人】 ユスティ



   ユスティが言葉を失ったのは想像に難くない。
   自分のルーツくらい知っておこうとは思わないのか
   ありのまま我が道を生きる天才の感性は
   自らの常識ではやはり語れない。

   天才とは極端に興味の矛先が偏るものだと
   誰かが言っていたのだが
   エウロパにもその片鱗が見えた瞬間だった。


   思わず眉間を指で押えながら
   魔法でエウロパの持つ参考書のページを捲る。

   ページは木星群にある衛星の内容が書かれた
   場所でぴたりと止まりユスティは解説を挟む。


(129) 2023/09/27(Wed) 20:25:48

【人】 ユスティ



   「エウロパという衛星は表面が氷になっていて
    その奥にはたくさんの水があるとされるけど

    最近では生命が生き残れるだけの
    環境があるとも言われているんだ。

    遠い将来エウロパに人が移住する
    そんなことも有り得るかもしれないね。」


(130) 2023/09/27(Wed) 20:26:44

【人】 ユスティ



   試験と関係あるかも分からない
   雑学のようなものだが
   興味を引けて本人が自分で調べる気になればいい。

   後はエウロパのやる気次第だ。



   それはそれとして
   優しさにも代償があることを
   彼女は一度知るべきではないだろうか。>>121>>122



   いや、知ってるからこそのお礼なのか
   聞いてみたい反面あまり深堀もしたくない。


(131) 2023/09/27(Wed) 20:27:29

【人】 ユスティ



     ただ、それも許してはくれなさそうだ。



(132) 2023/09/27(Wed) 20:28:23

【人】 ユスティ



   「そもそも、人に頼らずして
    成し遂げるからこその成功でしょ。

    日頃やろうとしていることなのに
    キミに手伝われてたら意味が無いんだよ。」



(133) 2023/09/27(Wed) 20:29:24

【人】 ユスティ



   何もおかしなことは言っていないはず。
   だがそれで彼女を納得させられた、
   というわけでもなさそうだ。

   むしろ行くなと前に立ち塞がれるように
   物理的な逃げ場まで塞がれてしまう。


(134) 2023/09/27(Wed) 20:30:44

【人】 ユスティ




       「いや、そういうわけじゃ………………」


(135) 2023/09/27(Wed) 20:31:19

【人】 ユスティ




     それは助け舟と呼ぶには小さいけれど。
               ユスティは迷わず乗る。

(136) 2023/09/27(Wed) 20:32:37

【人】 ユスティ



   「相変わらず燃費が悪いね。
      何か食べていったらいいんじゃない?」


   そこは魔力との関係も否定できないから
   だらしないなどと言う気もなく。

   ため息をつくエウロパは流石に不憫で
   ついつい買い食いの提案をしてしまう。

   後は自分だけそそくさと帰ろうと思うのだが
   それを果たしてエウロパが許してくれるかどうか。*



(137) 2023/09/27(Wed) 20:34:28

【人】 ユスティ



   「バ………。ゴホン。素直すぎるのも考えものだね。」

(152) 2023/09/29(Fri) 23:34:55

【人】 ユスティ



   危うく馬鹿と言いかけた。
   何とか耐えた自分を褒めてやりたいと
   ユスティは気を取り直す。

   氷になにか嫌な思い出でもあるのか。
   エウロパの表情は暗い。

   昔、森の中だけ季節が変わった
   あの時のこととなにか関係があるのだろうか。
   考えたところで仕方がないのだが。


   この勉学と魔法の技については
   エウロパという少女はまだまだ謎が深い。

   きっと未熟さの中に眠る信念のような芯を
   ユスティが知ろうともしないせいだ。


(153) 2023/09/29(Fri) 23:35:12

【人】 ユスティ



   「どうかな。

    いるかもしれないし、いないかもしれない。
    でもボクたちが真実に辿り着けるのはまだ先だ。」


(154) 2023/09/29(Fri) 23:35:27

【人】 ユスティ



   勉強範囲ではない話に食いつかれても困るのだが、
   興味を否定する行為は学びにおいては毒になる。

   本当なら歳が十になる頃には看破すべき
   ステージのはずなのだが、
   まだ到達していないのならば合わせる他ない。

   誰かの力を借りるの悪いことじゃない、などと
   救われない正論を言われて顔を顰めるのは
   エウロパのステージの話とはまた別のことだが。



(155) 2023/09/29(Fri) 23:38:14

【人】 ユスティ



   「仮に力を借りたり、助け合ったり
    そうやって大きな物事を達成する時には

    携わる人同士の力がある程度
    釣り合っていなければダメなんだ。」


(156) 2023/09/29(Fri) 23:38:35

【人】 ユスティ



   「例えばキミの力を借りて
    ボクがなにか難しい術を成功させたとしよう。

    キミとボクが同じくらいの力なら
    協力し合ったと誰が見てもわかる。

    でも今キミの力を借りるボクをみたら


          皆はボクの事をなんて言うと思う?」


(157) 2023/09/29(Fri) 23:39:36

【人】 ユスティ



   「正解はね。

         虎の威を借る狐、だ。」


(158) 2023/09/29(Fri) 23:40:14

【人】 ユスティ



     「虎のキミには分からないだろうけどね。」


(159) 2023/09/29(Fri) 23:42:03

【人】 ユスティ



   ユスティはそれ以上を語らず暗に告げる。

   エウロパとの間で協力など成立しない。
   だからキミにしてもらうことなど何も無いのだと。

   決して相入れることなどないし
   狐は狐としかつるめない。

   その国境を改めて示しながら
   どこか侘しげにため息をついた。


(160) 2023/09/29(Fri) 23:42:57

【人】 ユスティ



   突如としてユスティに電流走る。
   やはりエウロパはただで帰す気がないらしい。

   本当は自室で簡素な食事でも作ろうと
   だからエウロパの誘いには乗れないと
   そう言おうとして口篭った。

   「私もユスティのご飯食べたい!」
   と言われる未来しか見えない。

   それだけは本当に勘弁して欲しい。


   どうにかして断る理由を考えていると
   エウロパに手を取られた。

   男なら嬉しいはずの女の子からお誘い。
   だが当の本人にとってはまるで手錠だ。


(161) 2023/09/29(Fri) 23:43:59

【人】 ユスティ



    「……分かったから手を離してくれ。

           ボクはコロッケでも食べとくよ。」



(162) 2023/09/29(Fri) 23:44:37

【人】 ユスティ



   魔力の分流は肌同士の接触により起きる。
   触れれば触れるほど分流の地点は増え
   より多量の魔力を伝達できるものだ。

   しかしエウロパの量は異常であり
   手を繋ぐだけでも支障が出かねない。

   ごめんと謝りながら手を離しながら
   どうして自分が謝っているのかと戸惑っていると
   何を想ったのか、エウロパの足が止まった。



(163) 2023/09/29(Fri) 23:45:32

【人】 ユスティ



   「あそこまでするのはキミだけだが?」


(164) 2023/09/29(Fri) 23:46:04

【人】 ユスティ



   あそこまでしないと魔力を抑えられない人など
   ユスティの中ではエウロパを置いて他にはいない。



(165) 2023/09/29(Fri) 23:46:34

【人】 ユスティ



   静かに答える。しかしユスティには分からなかった。
   その質問はエウロパにとってなんの意図があるのか。
   自分が仮に他の人に同じことをしたとしても
   それが処置でエウロパも同じやり方を知っていたら
   きっと同じことをするのではないか。

   そこになんの差があるというのだろうか。


(166) 2023/09/29(Fri) 23:47:14

【人】 ユスティ



   そんな風に立ち止まったせいか
   それとたまたまか。

   お目当てのホットドックの看板には
   SOLD OUTの文字が書かれていた。


   「時間も遅かったからね。
    代わりのものでも食べればいいんじゃない?
    今日世界が終わるわけじゃないんだから。」


   しれっと最後の一個だったコロッケを買うと
   肩を落とすどころか蹲るエウロパが
   なぜかとても哀れに見えてしまった。

   まるでこの世の終わりみたいな空気を発して
   それを横目に一人だけ食べるということもできず。



(167) 2023/09/29(Fri) 23:49:51

【人】 ユスティ



      「………たべる?」


(168) 2023/09/29(Fri) 23:50:15

【人】 ユスティ



   カニクリームたっぷりのコロッケを半分に割り、
   気持ち大きい方をエウロパへと差し出した。

  
(169) 2023/09/29(Fri) 23:50:42