人狼物語 三日月国


162 【身内】奇矯の森【R18G】

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視点:人


【人】 命灯癒光 リーディエ

>>-11 兄様達
「……えぇ、喉が渇いて。…お願いします」
この言葉は嘘ではない。
だからきっと、大丈夫。


走っていくノルの様子を見つめ、震える吐息を零す。
もし、もしも。本当にそうなら……?


「………どうしたら、いいの」

止まらない歯車の動きを止めるには……。

『………リディは』『ひとごろしじゃないわよね?』
『みんな、ひとごろしに……なっちゃうのかしら』


分からない。そうとしか、言いようがなくて。
動揺を隠すように深呼吸して、羽織っていたカーディガンを布の上に。

ふと、視界の端に誰かが映る。

「………ベリー兄様、」
あの夜からあまり姿を見かけなかった、大切な人。

見えた表情が何だか怖くて。聞こえる声色が恐くて。
笑顔で誤魔化して、ノルの帰りを待つ。

フィルの事とか、手紙の事とか。今の状況を軽く、説明しながら。


そうして少しすれば、ノルは水を手に戻ってくるのだろう。
ノルのお願い通り、考え通り。リディはまだ、ここに居た。

貴方ノルが秘密を共有する、大切な 大切な兄とともに。
(0) 2022/07/24(Sun) 22:22:58

【人】 命灯癒光 リーディエ

>>1 兄様達
ハグベリーに状況の説明を終える頃。
戻ってきたノルに視線を向け、軽く頭を下げる。

「…ありがとうございます」
どちらと、選択肢を受けたから迷わずに水に手を伸ばし。

受け取った後、すぐにコップの縁に口につけ、傾けた。
慣れない作業と緊張が喉の乾きを齎す。


飛びつく様子には、きっと驚いていた。
でも表情に変わりはなく、あくまで冷静に見える形で。

抱くべきではない違和感と、羨望。

自ら望んでいても、兄達は悲しむばかりで。


喉を潤した後は、
そちらを見ないように
スコップに手を伸ばす。
事が起こる前に甘えられたら、違っていた?


最期まで触れない事が、正しかったのだろうか。


「…私、戻りますね」
まだまだ不完全な穴を指さし、2人はゆっくりして下さいと伝えて。

もうすっかり傷だらけの手と、土で汚れた体に小さく笑いが零れた。

でも、手を止めている暇はないから。
もう一度掘り始めようとする。

声がかかれば、動きを止めるかもしれないが。
(2) 2022/07/25(Mon) 2:20:56

【人】 命灯癒光 リーディエ

>>3 兄様達

別に、構わなかった。自分だけが動くことに関して。
気にしなくて、いいことだった。

何より、冷静な頭が導き出す答えが怖くて。
触れられない寂しさが胸の中にあって。


「………あ、」
迷うように、手にしていたスコップを握りしめる。

こういう時、
もういない
2人であればどうするのだろうか。
…なんて、意味の無いことを考えて笑う。

「…分かりました。それでは、お願いします」
でも、そうだ。早くしなくてはならないから。
それを考えるなら、きっとこれが最善。

そっと兄達にスコップを渡し、屋敷の壁に凭れ座り込む。

座り込む際、ポケットの中から万年筆と結晶を取り出し。

何かを考えるように夜空を眺めて、秋を想う。


暫くしてから、穴を掘る2人に視線を向けた。
(4) 2022/07/25(Mon) 8:09:35

【人】 命灯癒光 リーディエ

>>5 >>7 兄様達

優しい声も笑顔も、全てを怖く感じてしまった。
きっとこんな状況でなければ、そんなこと抱きもしなかったのに。

曖昧な笑顔でスコップを渡して、少し離れて。
座り込んで眺める間も、やっぱり怖かったの。

目が合うという当たり前の行為さえ、落ち着かなくて。
見張られているような、居心地の悪さを感じていた。


不自然のないように叫んで皆を呼ぶ?
あるいは、まだ足りないからと水を取りに行く振りをして。

なんて、頭では考えるのに疲れた体では行動に至らない。


そうして時間が経って、ノルからかかる声。
本当は逃げ出したい気持ちを抑えて、
立ち上がる。

「………えぇ。…そう、ですね」
2人から見れば、別れを惜しむように見えていればいい。

実際その気持ちはあるし、誤魔化しは効くはずだ。
ねぇ、フィル。…私は、どうするべきでしたか?


もう何処が痛いのか、どれほど疲れているのか鈍り始めている体を動かして、フィラメントの近くへと向かう。

布の上に置いたカーディガンを拾い、暫く眺めて。
それで結局何を口にするでもなく、2人がどうするか確認するように見つめるのだろう。
(8) 2022/07/25(Mon) 22:56:39

【人】 命灯癒光 リーディエ


運び方は、2人に触れないように気をつけるくらい。
後はフィラメントの頭を変なところにぶつけないように。

きっとハグベリーが何かしらの指示をくれるだろう。

貴方の声には、真っ直ぐにそちらを見た。
最後まで聞いて、合わない目線に
悲しくなった。


「………やっぱり貴方は、」
また勝手に、判断するんですね。


「……嫌いですよ、嫌いです。勝手な判断をすること。
………許せないんです。……許さない」
ハグベリーにも聞こえる声で、嘘偽りなく言葉を紡いでいく。

「でも。………嫌いになりきれないんです。
………………ずっと、大好きだったから」
全てが本音だ。今だって、変わらず好きだ。

思いは口にしなければ伝わらないから。
それだけ告げて、目を伏せた。

運び終わり、穴へと寝かせるまでは静かに。
ただ静かに、何かを思うように口を噤んで。

「……おやすみなさい、フィル」
(11) 2022/07/26(Tue) 2:11:16

【人】 命灯癒光 リーディエ


罪の中で、生きて欲しかった。苦しくても、悲しくても。
誰かが許さないことも大切だと、そう思ったの。
許さないことも、許されないことと同じくらい……。


問い返された言葉には、口を閉ざしたまま
今直ぐに
答えを返さない。

土をかけてあげなくては。不意にあげた視線が、続くノルの言葉と重なる。
仲良くなりたかった。………そんなの、


「私、だっ………て、……ッ」
少し、身構えてしまった。飛び込むようにこちらへ向かうノルに。

でも、
触れたかった。ずっと。…ずっと。

許せなくても、きっとこの時は……やりたいことが同じだった。
光が舞う。触れた者を癒す光が。気力、体力。怪我に病等、多くを癒せる リディの異能。
命を対価に、誰かを癒す奇跡を起こす 残酷で優しきもの。


腕の中の温かな貴方が嬉しくて。でも、複雑で。迷うように──口を開く。

「話すのが嫌なら……今此処に 貴方を連れてきていませんから」
1人でいいと断ることも出来たはずなのに。

そうはせずにいたのは、きっと話がしたかった。
壊れたものは戻せないけど、言いたいことが沢山あったから。

笑みを浮かべ、抱きしめ返すことなくさ迷わせていた腕をノルの背に回す。
体が痛くて、辛くて。苦しいけど──触れられることは幸福だ。
ノルが隠し持つ
ナイフ
の存在には……気付けない。
(13) 2022/07/26(Tue) 7:31:07

【人】 命灯癒光 リーディエ


「…………ぁ、………、」
ナイフが突き刺さる瞬間、リディの口から小さく声が零された。
柔らかな皮膚は凶器を飲み込み、痛みに顔を歪める。
疲れや異能による苦痛では見せずにいた表情だ。


「──────」
何かを伝えようと口を開くも、言葉は紡がれず。

ゴッ!
と鈍い音が鳴り、頭に強い衝撃が走る。

周囲を舞う光は先程よりも輝きを増している。
やがて天に昇るように、光は空へと舞い上がる。


「………は、ぁ……」
今にも崩れ落ちそうな体を留めるように、ノルの背に回った手は強い力で服を掴んだ。
そのまま体を預けるように膝は折れて、ノルが離せば地に膝を着く形になるだろう。

呼吸が荒くなる。視界はちかちかと明滅を繰り返していた。

まだ突き刺さるままのナイフは、白いシャツとカーディガンを赤く滲ませて。
透けるように柔らかなブロンドの髪は、たちまちその色を変えていく。
(17) 2022/07/26(Tue) 22:30:53

【人】 命灯癒光 リーディエ


縋り付くように強く掴む今も自身の異能が発動し、苦しみを伴う。
それとは別に2人によって齎された傷がジクジクと痛んだ。

ノルが話す間、リディは熱のこもる吐息を吐き出すだけ。
彼は何を、言っているの……。分からない…。
……痛い、


「………………い、で……」

突然の小さな呟きは、貴方達に聞こえるだろうか。聞こえずとも、もう一度繰り返される。

「……ふざけ、ない…………で、」

服を掴む力は更に増し、仮に二度三度と殴られようとも言葉を止めない。

生きてる間であれば、"ずっと一緒"に笑って頷けた。
でも。それは、それは……違う。


「…………わ、たし……は、………あなた、たちの……。
…おもちゃ、じゃ…………、ない……っ」
「わたし、たち………は、……おもちゃじゃ、ない……の…ッ」
始まりが何か、リディは知りはしない。

知った中で同じ言葉を言えるのか、と言われても。
そんなもしもは、今は必要ではない。

「…あなた、たちの……しあわせ、を……………!
わた、し……に、…………押し付け、ないで………!!」
服を握っていた手を離し、叶うならその手でノルを突き飛ばす。

勿論支えを失えば、リディはその場に座り込むだろう。
少しずつ、天に昇る光の量は増えていく。
(23) 2022/07/27(Wed) 1:20:13

【人】 命灯癒光 リーディエ


座り込んで俯けば、視界が真っ赤に染まる。
こんなに殴られても、生きてるのね。

あぁ、私……やっぱり、化け物なんだわ。
でも良かった。だからこそ、こうして。


「………わたし、たち……は、…たよりない、ですか………。
あなた、たち……が……、かかえる、もの………せおえない、ほど…」
「よわい、…………です、か?……どうし、て……………。
みんな、はなし………してくれな、……の」
誰かを疑うのではなく、もっとちゃんと話を出来たら。

こんな結末には、ならなかった。私はそう思っているわ。
こんな私でもね。皆がいるから、生きていけたんだもの。


「…それなら、………わたし、は…。ひとり、で……いい、です。
いたく、ても……つらくて、も………きらわれ、ても…………」
「……………かぞく、じゃ……………なくて、いい………ッ」
背中のナイフに手を回し、小さな呻きを零しながらそれを引き抜いた。

致死量にも満ちそうな程の血溜まりがあるのに、リディはまだ生きている。
どうせ死ぬのなら、こちらの方がより早く。


「ごほっ、……………」
込み上げてくる何かを手で押さえてみるが、全てが
真っ赤
で息をすることも苦しい。

でも今は、そんなことはどうだっていいの。
もういいの。

砂で汚れた服は清潔ではないと理解しているけれど、構ってられない。

額の血を拭いとって、
それでも直ぐに真っ赤に染まるけど。

突き飛ばしたノルに向かって、最後の力で飛び込むように──抱きしめた。
(33) 2022/07/27(Wed) 3:17:38
リーディエは、異能の光が強くなり、それらは更に天へと昇る。
(a10) 2022/07/27(Wed) 3:19:04

リーディエは、きっとその光は屋敷の彼らにも届くのだろう。
(a11) 2022/07/27(Wed) 3:19:30

【人】 命灯癒光 リーディエ


抱き止められて、先程と同じように背に腕を回そうとしたけれど上手くいかなかった。
もうあまり、体が動かない。
全身が痛み、感覚も失っていく。


「はぁ、……はぁ………。………いわなきゃ、……つたわら、ない……です…………」

そうは思っていないことも、今ようやくリディは知ることが出来た。

「…あなたたち、が……そう、でも……。わたし、なら………、」

異なる考えを抱くかもしれない。知らなきゃそれも分からない。

「いや、です……いやです、よ………。みんなが、…なかよくないの、は……」

ずっと見てきた。皆が遊ぶ様子も、皆で眠る様子も。
触れられないからこそ、見ているだけだったけど。

「……だって、あなたたち……は、…ふれあえる、のに………。
あたりまえに、わらって……手を、つないで…………いきていける、のに……」

辛いことがあっても、皆でいればきっと生きていけた。

それしか方法がないと決めつけて、死んだ先が一緒だなんて。
そんなの、私は嬉しくない。短い命だからこそ、ずっと見ていたかった。
自分が死ぬその時まで、生きていく貴方達を。


「…『おとうさま』が、しんだ理由……いまもなぜか、わからない……。
でも、私きっと……あのひと…が……いなく、ても……よかったん、だわ…」

悲しかったけれど、何も無しにあんなことが起こるわけが無いかもって。
だからもしかしたら、原因があるのかもって……きっと、そちらを疑っていたの。


ぐったりと、ノルに体を預けて──目を閉じた。
か細い呼吸の音と、呼吸で上下する体は……ゆっくりと弱々しいものに変わりつつある。
(37) 2022/07/27(Wed) 20:31:29

【人】 命灯癒光 リーディエ

>>41
あと、何を伝えるべき?
頭が回らないの。

言いたいことは沢山あるけれど、何だか眠いわ。


ノルにはあんなこと言ったけど…

独りはやっぱり嫌ね……


ねぇ、ノル。私ね、本音を言うと死にたい気持ちはあったの。

でも、教えてあげない。ノルだって教えてくれないことがあるんだもの。


ああでも 皆が傷付くなら独りでいいのは本当

だって 私、


「………あ、」

ちゃんと伝えなきゃ、この言葉。

預けた体を少しでも起こそうと地面に手をついて足掻く。
でも結局上手く出来なくて、またパタリとノルの腕の中。

「………兄様達ノル、ハグベリー…、
愛してる、わ
……」
私、上手く言えた?

ユン、モノ、タンジーも大好きよ。
勿論ワルゴも、クロもフィルも……。

愛してたわ、出会えて良かった。


…沢山頑張ったから もう眠ってもいいかしら、
(43) 2022/07/28(Thu) 1:19:53
リーディエは、聞こえた"声"に閉じた目を開けてみるけれど、真っ暗で何も見えない。
(a18) 2022/07/28(Thu) 1:22:07

リーディエは、指先を動かし弱々しくノルの服の端を掴んだ。
(a19) 2022/07/28(Thu) 1:25:14

リーディエは、皆と一緒に生きて、一緒に死にたかった。…内緒の話。
(a20) 2022/07/28(Thu) 1:39:37

【人】 命灯癒光 リーディエ

ユン(>>46)の声がする。背中に触れる熱が心地良い。
でもユンの手が汚れてしまうから、もういいんですよ。

きっと誰の目にも私は長くないと理解出来るでしょう。


あと無茶を言わないでください。これでも頑張って生きました。
……私が死にたいと思ったこと、内緒にしてて下さいね。

知られたら格好つけたのに意味が無くなってしまうもの。


…足音(>>45 >>48)が複数聞こえるわ。1人じゃないのね。
……伝えて欲しいことがあります。愛していました、って……。
話すのも苦しくて、さっきのが限界です。…上手く言えてたなら。

ノルの頷き(>>49)が聞こえたから、伝えられた気がする。


こんなにも考えていること、ユンに伝わるかしら。
痛いとか、苦しいとか……そういうのは、伝わらなければいいのだけれど。

流石にもう頑張れませんよ、多分ですけど光も薄くなりつつあるでしょう?


ねぇ、ノル(>>51)。まだ納得いきませんか?…私は、諦めないで欲しいです。
何も知らないからこそ言える言葉ですが……。

……それに私。最初から"一緒に"は、死ねませんでしたから。
どうか、気づかないでくださいね。


視線(>>52)には気づけない。虚ろな瞳がそこにあるだけ。
…………あぁ、眠い。言いたいことはまだまだ、ありますが………。

……。…私、こうして誰かの腕の中で眠ること夢だったんです。


──我慢してたこと全部、最期に叶えられて良かった。
(53) 2022/07/28(Thu) 16:32:38
 




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