人狼物語 三日月国


138 【半突発R-18】隠り世への送り雛【飛び入り歓迎】

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雛巫女 サクヤは、メモを貼った。
(a2) 2022/03/20(Sun) 8:28:53

【人】 雛巫女 サクヤ

  
きっと。
何度もこのかくりよに誘われ。
雛として愛でられ、戻りながらも。
また雛として呼ばれ、さらなる女雛へと。
皆に愛される雛へと仕込まれたから。
人としての在り方を忘れてしまったのだろう。
人として。
そう、人として。
 
 
普通。そう、言われる愛され方が。
途方もなく遠くの宝物に思えた。
普通の恋人も居たかもしれない。
けれど、雛として仕込まれて。
抱かれるその時、雛としての自分を思い出す。
そんな恋人は、人間にとっては異質で。
ましてや愛されたことを忘れてしまうのだから。
 
 
私の中では「何もしないうちにお別れだった」。
でも。
彼らにとってはきっと、違う。
私はそれほどに。
人の世界ではもう、生き難くなってしまっていた。**
 
(0) 2022/03/20(Sun) 15:14:21

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──隠り世・暫し後の裏参道──

 
ユヅルさまと、その子らと。
全てが終わった後、私は身を清めて。
休憩してから、ひとり。
裏参道を歩いていた。
もう、夢を忘れることはない。
もう、自分でどうするのかを決める。
そう、決めていて。決められてもいて。
だから、ゆらり。
歩きながら、考える。
人の世のこと。そこで生きる自分。
ここで皆に愛でられる自分。
わたしは。
私は、どうしたいのか。
 
(1) 2022/03/20(Sun) 18:05:00

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「…ふふ。」
 
 
都合よく、答えが出るわけでもなく。
けれど迷うわけでなく。
ああ、そう言えば雅さんはどうしていたかな、なんて。
あの子は今どうしてるだろう、なんて。
ふと、考えて空を見る。
 
 
明るい月でも、咲いてはいないかと。**
 
(2) 2022/03/20(Sun) 18:05:18

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──隠り世・暫し後の裏参道──

 
ぼんやりしていた。
>>4何かが近づく気配と音。
それに気づいたけれど、変わらず空を眺めていると。
 
 
「きゃっ!?」
 
 
背中にしがみつかれて小さく悲鳴をあげる。
目をまん丸にして振り返ると、さっき、あの人に抱かれていた少女がいた。
同じ部屋だったもの。それとなく、気付いてしまった。
>>3何があったのか。その格好は少しばかり物悲しい。
いつかの私のように衣服を奪われたのか。
それでも、下着姿で、裸足か靴下だけでは足も痛んでしまう。
どうしてそんな姿で、こんな暗いところに来てしまったのか。
 
(7) 2022/03/20(Sun) 19:39:50

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「ええ。私も呼ばれた雛ですけれど…。」
 
 
>>5手が震えている。
>>6なのに、一緒に愛でられに行こうと。
楽しそうに、明るい笑みを浮かべて言う。
その姿はなんてチグハグな。アンバランスな。
そんな形容が合う気がして。
緋袴の紐を緩めて外す。
私はそれでも長襦袢を着ているから、下着が晒される事はないから。
…長襦袢も和服の基準では下着かもしれないけれど。ショーツよりは。
 
 
「これ、履いてください。
 …下着姿で出歩くのは寒いでしょう?」
 
 
彼女が嫌がらなければ。
彼女の誘いに答えないまま、着付けを手伝う。
これもよければ、と草履も渡した。
足袋は少し厚手だからそちらよりは大丈夫だからと。
 
(8) 2022/03/20(Sun) 19:40:11

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「皆様に愛でられにいくのは良いですけれど…。
 もし。貴方が、まだ理性があるなら。
 帰れる場所があるなら。
 戻った方が身の為よ?」
 
 
彼女に手を伸ばす。そっと頭を撫でた。
まだ初めてなら。まだ、回数を重ねていないなら。きっと。
 
 
「ここでは、雛は、皆のものなの。
 皆に愛でられる雛が喜ばれるの。
 …人間のように。一人に愛されるのは、稀かしら。」
 
 
それが嫌なら。帰った方が良い。
そう言い添えて私は彼女の頬を親指の腹で撫でる。
私よりも小柄な女の子。
あの人は、この子も、私のように仕込むのだろうか。
 
 
「それとも、もうここに囚われてしまった?」
 
 
もしかして。もう手遅れなのかも。
彼女の顔をジッと覗き込んだ。**
 
(9) 2022/03/20(Sun) 19:40:50

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──隠り世・暫し後の裏参道──

 
「そう。帰れる場所。
 宴が終わり、帰ろうと思えば帰れるわ。
 囚われてしまったら帰れない。
 …稀に。
 私のように、現世に帰っても囚われる雛もいる。」
 
 
どうして。現世でもそうだったのだろうか。
そんなことを思うけれど、口にせず。
そんな事もあるのだと、彼女に告げた。
緋袴を履いてくれた彼女は少しはマシな格好に見えて。
>>14何かを言いかけた唇は閉ざされ。
首を横に振られると困ってしまって、眉を下げた。
 
本心で、そう思えているのなら良い。
愛でられること。複数に愛でられること。
それが幸せだと心から思えるならそれも幸せだから。
 
(15) 2022/03/20(Sun) 20:44:25

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「現世で、貴方の幸せは在る?
 帰る場所は。貴方を守ってくれる人は。
 貴方が守りたいものは、在る?」
 
 
緩やかに彼女の髪を撫でた。
そして。いつの日か、自分に向けられた問いかけを彼女にも。
 
 
「貴方を助けてくれる人はいるかい?
 両親とは、仲が良いかしら?
 疎遠になったり、亡くなったりしてない?
 
 もし。大切なものがあるのなら。
 …神様に愛でられるのは、もう。」
 
 
きゅ、と唇を引き結ぶ。
そして。そっと頬を撫でて。
 
(16) 2022/03/20(Sun) 20:44:45

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「もし、今、体が疼いて堪らないなら。
 …今は私が癒やしてあげるから。」
 
 
もし、それに応じるのなら。
私は、彼女にそっと唇を重ねるだろう。**
 
(17) 2022/03/20(Sun) 20:45:00

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──隠り世・暫し後の裏参道──

 
「そうね…。
 ここだけの快楽として切り離せるなら。
 私は止めない。
 愛でられるのが気持ち良いのは確かだもの。」
 
 
>>18大切なものがきちんとあると言う彼女。
>>19それでも、やめた方が良いとはっきりは言えなかった。
けれど、自分のように囚われかねない要素があったなら。
それは、よした方が良いと思えた。
きっと辛くなる。
でも、心地よさを割り切って得られるなら。
>>20そうして唇を重ねたけれど。
>>21柔らかな唇に押し付けて。そっと離して。
返された言葉にきょとん、と。
目を丸くして、ふふ、と笑った。
でも。

…でも。
 
(27) 2022/03/20(Sun) 23:00:50

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「…愛でられるのは、雛としての、在り方でしょう?」
 
 
嫌とか。嫌じゃないとか。
そんな考えには至れなくて首を傾げる。
笑みは消えて、心底不思議で。
 
 
「愛でられるのが、嫌なわけじゃないの…。」
 
 
でも。そう口にして。眉が寄せられる。
ぎゅっと瞳を閉じた。
唇を引き結んで、痛みを堪えるように。
そう。
気持ち良いことは、好きで。喜んでもらえるのは嬉しい。でも。
 
(28) 2022/03/20(Sun) 23:01:20

【人】 雛巫女 サクヤ

 
震える声で語るうち。
はらはらと目から涙がこぼれ落ちた。
でも、そっとそれを指で拭う。
 
 
「大丈夫。
 言いにいかなくても、貴方ならきっと。
 ここに溺れなければ大丈夫。
 …神社に近寄らなければ良いわ。」
 
 
そう言う私ときたら。
巫女としていたのは衣服からして分かるはず。
そこまで囚われているのだと。
そして選ぶのは最終的に自分になると。
 
 
「でも、貴方、お友達は…大丈夫?」
 
 
気になるのはむしろそちらの方。
確か誰かと共にいたはずと。
奥の院の方に視線を向けた。**
 
(29) 2022/03/20(Sun) 23:03:18

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──隠り世・暫し後の裏参道──

 
「もし。そのこが、ここに残ることを選んでも。
 幸せなら良いと思うの。
 …人の世に生きることだけが、幸せではないのだし。」
 
 
>>32私のことを案じてくれるほど、優しい子。
けれど、広間で見た彼女の友人は。
どちらかと言えば、この状況を好んでいるようにも見えたから。
私には、それが心配で。
けれど。
それもまた幸せの形だろうと。
ほんの少し、困った顔で笑った。
 
 
「あの子が。ここに残ることを選んでも。
 貴方と一緒に人の世に戻るのだとしても。
 貴方は、貴方の幸せを一番に考えて。
 …もちろん、貴方が残ったとしても。」
 
 
私は、それも一つの幸せだと思う。
どちらも強要はできない、と。
彼女の手をほどき。
空を見上げて、歩き始める。
 
(45) 2022/03/21(Mon) 22:56:20

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「自分で道を選べるのが、きっと、
 一番幸せなのかもしれないもの。」
 
 
誰かに誘われるよりも。
誰かに導かれるよりも。
 
でも。わたしは。
 
 
ね、と笑いかけて、歩き出しましょう。
空を見上げて。月を眺めて。
答えにならないことしか言えないまま。*
 
(46) 2022/03/21(Mon) 22:56:36
雛巫女 サクヤは、メモを貼った。
(a24) 2022/03/21(Mon) 22:58:11

【人】 雛巫女 サクヤ

 
「咲夜。咲く夜とかいて、咲夜よ。
 萌々子ちゃんね、ありがとう。」
 
 
>>51彼女には。変に重い話を聞かせてしまったかもしれない。
でも、ごめんなさいとは言わなかった。
素直に、彼女の言葉を受け止めて。
幸せを祈ってくれるその言葉をそっと受け止める。
けれど。
 
その形が。どんなものだったのか。
見つめ直せば苦しくなるのも、知っていた。
 
(55) 2022/03/21(Mon) 23:24:50

【人】 雛巫女 サクヤ

 
──わたしの生き先──

 
──────── 結局。
 
 
わたしは、奥の院に戻り。
今は宴の隅っこで、ちびちび、お茶を飲むなどしている。
私は、決めていた。
心のどこかで結末を自分で決めていた。
 
 
今回が、夢の終わり。
もうこの宴に誘われる事はないと思う。
では、どうするのか。
かくりよで生きていくのか。
ひとの世で生きていくのか。
 
 
私は、決めていたのに。
結局一人では決められなかった。
 
(56) 2022/03/21(Mon) 23:25:37

【人】 雛巫女 サクヤ

 
もし。
誰かがたった一人の私を求めてくれたら。
…見つけてくれたら。
そう、人の行動で自分のことを決めようとしていたのだから。
 
 
そして。
何も、なかったなら。
生きにくくても、どんなに辛くても。
人の世に戻らなければならないだろうと。
決めていた。そう、決めていた。
 
 
雛として生きて。欲に溺れる事はできても。
心にぽっかり空いた穴を。
かくりよで埋める事は難しいから。**
 
(57) 2022/03/21(Mon) 23:26:10