人狼物語 三日月国


205 【身内】いちごの国の三月うさぎ

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視点:


【人】 マシロ

 


[ "可愛い"ものが好きだった。
  可愛くなりたくて、いつの間にか好きになっていた。

  小さい頃 街ですれ違う家族連れがいつも
  子どもに紡いでいた、「かわいい」という言葉。
  ──可愛くなれば私もお母さんに、なんて淡い期待を
  抱いてしまったのが始まりだった気がする。

  可愛いものが好き。
 
それが愛される様を見て過去の自分を救っていた。

  可愛く在ろうとする道以外知らない。
 
親に愛されるための条件だと思っていた。



  わらわなきゃ。
  だって、"大咲"はたくさんわらうという意味だから。
  わらわなきゃ。
  ────いつの間にか義務みたいになっていた。 ]


 
(37) 2023/04/04(Tue) 0:07:17

【人】 マシロ

 

[ 腐ったように生きていく自分が惨めで、嫌いで、
  それ以上いやになる前にとうさぎの穴へ飛び込んだ。
  "独りでも生きていく術"は識っている。
  せめて"一人でも生きていける心"を持てるように。
  私の料理が、 私のなにかが、
  ──誰かの笑顔になれるように。


  貴方を初めて見つけた時、
  確か貴方は、じっと此方を見ていたんだっけ。>>2:-173
  穏やかそうな人だな、というのが第一印象。
  声音も春の陽だまりみたいに暖かくて、
  「カウンター席、おすすめですよ」なんて珍しく
  自分から、店員と距離の近い席へ誘導した。


  真っ直ぐに、自然に笑えた。
  他愛ない雑談を交わすだけで楽しくて。
  少しずつ好みを探るように変えていったブレンドが
  ぴた、と嵌った時の反応が、一等うれしくて。 ]

 
(38) 2023/04/04(Tue) 0:07:28

【人】 マシロ

 

[ 仕事終わりの

  終電を逃しても、多少の危険を顧みず歩いて帰ったのは
  貴方の名前に 夜 があると知ってから。

  孤独を示すだけの夜が少し好きになれたのだ。
  まるで貴方が近くにいるような気がして、
  ──独りぼっちじゃなくなれた錯覚に抱かれながら。
  そんな未来は有り得ないんだろうな、なんて諦観と共に
  雪のように 心と思考に 貴方が積もった。


  もし、 一緒に帰れる夜があったならどうしよう。
  もし、 想いの花が咲いたら、どうなるのかな。

  ────……答えは今、食卓テーブルの上にある。 ]


 
(39) 2023/04/04(Tue) 0:07:57

【人】 マシロ

 


 [ 三月うさぎが開く"なんでもない日のパーティ"も
   貴方となら毎日が特別ななんでもない日。
   何月でも、どんな季節でも、いつの時間帯でも。


   やっぱり神さまがくれた贈り物みたい、なんて
   アリスの冒険よりもおかしな夢見事だろうか?
   今までの傷も過去も、全部全部
   貴方と仕合わせて、幸せになる準備だった気がする。

   ねえ、いつか私たちに家族が増えるなら
   たくさんたくさん愛して、幸せに出来るって
   信じられるようになれたんですよ。


   ────……少し前の自分なら、嘘みたいな話。
   でも、これは全部、私たちの現実だから。 ]

 
(40) 2023/04/04(Tue) 0:08:04