【人】 4年 犬鳴 崇─ 朝 ─ ふぁ〜あ。 [欠伸混じりに部室へとやって来た。 流石に朝は寒いが、防寒さえしていればさほど苦にはならない程度。 だけど、季節は確かに秋も終わりに向かっていた。] おはようございます。 [この時間、他の部員に出会うことはあまりない。 コートを脱いで掛けると、さっそくDVDの棚を物色し始めた。目当ての何かがあるわけではなかったが。]* (6) 2020/11/11(Wed) 0:10:18 |
【人】 4年 犬鳴 崇なんですかこれは…… [思わず絶句した。 B級といえばそうなのだけど。 ゾンビに囲まれてたと思えば、どのからか取り出したバズーカをぶっ放したり、かと思えば突然サメが襲って来てチェーンソーで滅多切りにしている。] ……朝イチで見るものではないです。 [インディーズだろうか。 支離滅裂な展開と破茶滅茶な設定。 どこ産の作品かもわからないそのパッケージには── ホラー映画『サイファー』 と、書かれていた。 何だろう、頭が痛くなって来た。]* (13) 2020/11/11(Wed) 0:22:17 |
【人】 4年 犬鳴 崇おはようございます、井田くん。 すでに一つ見たのですが。 [あまりの酷さに途中で見るのをやめてしまった。 口直しの様な感じでまともな何かを見ようと再び棚を漁っていたら珍しい顔があった。] 僕はよく居ますけどね、朝。 どうしたんですか? [珍しいのは井田の方だ。]* (15) 2020/11/11(Wed) 0:27:25 |
【人】 4年 犬鳴 崇そうですか。 いえ、僕はいつものコーヒーでいいです。 [電気ポットに作り置きしたインスタントコーヒー。 香りなんてものは飛んでしまって苦味と酸味ぐらいしかない、コーヒー好きには飲めない代物。 ボタンを押してジャーとマグカップに注ぐ。 湯気が立ち上って温かさだけは本物だった。] そういえばさっき何か入れてました? [いつの間にか設置されていた冷凍室付きの大きめの冷蔵庫。誰がおいたのかはわからないが、何のためかはよくわかる。]* (19) 2020/11/11(Wed) 0:40:40 |
【人】 4年 犬鳴 崇そうなんですか。 鍋も馬刺しも美味しそうですね。 [何た言ったが、この男は食に無頓着だった。 面倒が続けば一週間毎日マックとかやりかねないほどに。] 井田くんは調理できないんですか? [素朴な疑問。 自分が扱えない食材を買ってきたのだろうかと。 と言いながら『サイファー』を取り出して、新しいディスクを入れる。 入れたのは車で無茶苦茶するシリーズの最新作。 元プロレスラーのハゲと、世界一かっこいいハゲが悪に立ち向かう作品だ。]* (28) 2020/11/11(Wed) 1:00:58 |
【人】 4年 犬鳴 崇おはようございます、高藤。 [ちょうど『スーパーコンボ』をセットしたところで高藤がやってきた。] 今日も元気ですね。 [当たり障りのない普通の朝の挨拶。]* (29) 2020/11/11(Wed) 1:02:52 |
【人】 4年 犬鳴 崇そうなんですね。 [社交性も高く、ストイックで気もよく回る。 同じ男として嫉妬、は覚えないがいい男だと思う。] 井田君はなぜ彼女がいないんですか? [疑問に思ったのでどストレートに投げつけた。 井田ならこっちのこともよく知っているて、面倒な反撃はこないし。 スピーカーからはテンポの良いヒップホップが流れていた。]* (33) 2020/11/11(Wed) 2:24:52 |
【人】 4年 犬鳴 崇─ ある日の自室 ─ [とある人物の伝記的作品を二つ観た。 一つは『Jobs』 もう一つは『Steve Jobs』 Appleの創業者スティーブ・ジョブズの映画だ。 前者は2013年に公開され、バタフライエフェクトの主演を務めたアシュトン・カッチャーがジョブズを演じている。 Appleの創業から追い出され、そして復帰するまでを伝記的に描いている。何よりこの映画のすごいところはビジュアルだ。ラストのクレジットで役者と本当人物が並べられるのだが、これがよく似ている。 初めて観たときはアシュトン・カッチャーがイケメン過ぎるのではと思ったが、若いジョブズは全然負けていなかった。 なお、Apple関係者からは「もっとくずだ」と不評であった。 後者は2015年に公開され、原作はジョブズや関係者に取材して製作された伝記「スティーブ・ジョブズ」で、Apple関係者からはかなり実像に近いと評されていて、実際見比べるとこちらの方が格段にクズである。 どちらが面白いから賛否分かれるところだろう。 前者はエンターテイメントとして見る分にはいいし、伝記として見るなら後者ということになる。] どのみち。 “クズ野郎”ですね。 [だが、世界で最も偉大な経営者の一人であった事実は変わらない。]* (34) 2020/11/11(Wed) 3:10:49 |
【人】 4年 犬鳴 崇おはようございます、わかちゃん。 [今日は朝から人がやってくる日だ。 天音も何やら冷蔵庫に収めているし、意外と大人数になるのかもしれない。] いってらっしゃい。 [そうして忙しなく出て行く天音を見送った。]* (42) 2020/11/11(Wed) 5:39:11 |
【人】 4年 犬鳴 崇─ 現在・部室 ─ [スーパーコンボが終わった。 スピンオフのはずなのに、続編を意識した終わり方で少しもやっとしていた。最近はこう言う終わりが多くて、スッキリ完結しないことが多い気がする。 興行的には正しいのかも知れないが、1作品のあり方としてどうなのだろう。] さて、僕はそろそろ。 [空になったマグカップを洗って、掛けてあったコートを手にした。 さて今日はどこへ行こうか、何をしようか。]* (61) 2020/11/11(Wed) 11:51:39 |
【人】 4年 犬鳴 崇[朴念仁らしい。 もしかしたらそうかもしれない。自分への好意に鈍感かと言われればまた否定はできないし、そもそも面倒に感じているところもある。 かと言って、人に対して必ずしも無神経というわけではないと思う。思う。] 面白そうですね。 [井田がどういうつもりで干渉してきたのか何となくわかる。こういうところが出来る男なのだろうけど。] ですが、今日は予定があります。 明日はどうですか? 井田君も明日なら空いてますし。 [そう、だからこれはある意味意趣返しだった。 “行かないならこの話は流します“ 井田ならば向けた視線に込めたメッセージを受け取れるだろう。]* (80) 2020/11/11(Wed) 13:55:02 |
【人】 4年 犬鳴 崇他に誘いたい人はいますか? みんなでワイワイやるのもいいかもです。 今日みたいに。 [それが好意でないということぐらいわかる。朴念仁らしいが、朴念仁と言われたからこそわかる。 なら二人きりでない方がいいのだろうことも。]* (84) 2020/11/11(Wed) 14:23:57 |
【人】 4年 犬鳴 崇[井田を引き込むことに成功はしたものの、当の山田が辞退してしまった。] そうですか。 残念ですが、次を楽しみにしています。 [立ち消えてしまったものは仕方がない。] 井田君、振られてしまいましたね。 [なんて残して、部室を後にする。 入れ替わりでやってきた小鳥遊に「おはようございます」と挨拶を残して。]* (89) 2020/11/11(Wed) 16:29:51 |
4年 犬鳴 崇は、メモを貼った。 (a16) 2020/11/11(Wed) 16:40:43 |
4年 犬鳴 崇は、メモを貼った。 (a18) 2020/11/11(Wed) 17:03:11 |
【人】 4年 犬鳴 崇[ワイワイと賑やかなのが苦手なわけではなかった。 部室に入れば自然と人が集まってきて、いつのまにか大人数っていうことも珍しいことではないし。 だけど、予めわかっている場合には避けることがよくあった。 人との交流は映画とは違って傍観者ではいられない。 皆が騒がしくしているのを見ていることは好きだった。楽しそうに笑って、馬鹿な話に興じて。 ただ、自分はどちらかというと傍観者でいる方が好きだった。] (95) 2020/11/11(Wed) 18:16:40 |
【人】 4年 犬鳴 崇─ モールの映画館 ─ [まさか連日やってくることになるとは思っていなかった。だが、たった1000円で往年の名作が大スクリーンで観られるのはお得ではないだろうか。] 何度か食事を省けばいいだけです。 [それは若きパイロットの物語。 腕は確かだがルール違反を繰り返す天才マーヴェリックとその相棒グース。彼らは米海軍のエースたちが集まり腕を競い合うトップガンに選出された。 そこで繰り広げられる友情、恋、そして別れと挫折。 『トップガン』 これはそのデジタルリマスター版。 米海軍協力の元に製作されたこの作品は、海軍への士官希望者を大いに増やしたという。 その、続編が近々数十年ぶりに公開されるのだから、ぜひ復習しておくべきだ。] 劇場で観るのは初めてですね。 [さあ、コーラとポップコーンを持って観劇といこう。]* (111) 2020/11/11(Wed) 18:50:32 |
【人】 4年 犬鳴 崇─ 自室 ─ やっぱりいいですね。 音楽が素晴らしい。 『名作は名曲と共にある』 [誰の言葉かと問われれば、自分の言葉なのだが。 今観ているゴッドファーザーもやはり音楽がいい。昔の暴走族がホーンに設定していますぐらいには。] 音を聞いただけで映像が頭に浮かぶ。 すごいことです。 [音楽一つで台無しにもなるし、名作にもなる。 とまで言えば大げさだろうか、そうは思わない。]* (216) 2020/11/11(Wed) 23:32:05 |
【人】 4年 犬鳴 崇[小鳥遊のメッセージにほんのり罪悪感。 気乗りしないから仮病なんて子供みたいなことをしてしまった。] 別に嫌ではないのですけど。 [人が集まると、避けてしまう傾向がある。] というか。 よく気の回る子ですね。 [来年の映研は小鳥遊を中心にまわるのではないだろうか。 来年、もうあそこに自分の居場所はない。 大学を、そしてこの気楽な身分から卒業するのだ。] (263) 2020/11/12(Thu) 9:50:26 |
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