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【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ はなしたいことはたくさんあったけれど 普段よりも随分と喋り過ぎたぼくの咽喉はもう限界だし 沢山泣いたヒナギクの顔はぐしゃぐしゃだったから 顔を洗って来ると良いよって、つもりで見送った。 言葉にしてないからつうじてたかはわからないけど。 またあとでね、って普段は口にしない約束を 紡ごうとした声は上手く音にならなくて 激しく噎せただけだった。 ほんとは手を離したくなかった。 傍に置いておきたかった。 ここに来てぼくにべったりだった彼女が すこしずつ離れて行ったときにも感じた気持ちを 今改めて感じて、漸く理解して、 いま漸く受け入れられた気がした。 ] (505) 2022/12/25(Sun) 22:51:14 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ けれど最初にきみを引き留めなかったから きみの世界はここだけじゃなくて 今話したい相手もぼくだけではないだろう。 それを寂しく思う。 けれど それでよかったと思う。 ぼくひとりじゃ涙の拭い方すらわからないから きみのまわりに、きみを大切におもうひとが いてくれることこそが 役立たずのぼくよりずっと きみを守ってくれる気がしたから。 ] (506) 2022/12/25(Sun) 22:51:48 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 普段よりもずっと『騒がしい』あたりを見渡してみる。 けれどぼくが必要な場面なんかきっとどこにもないから。 不要なら自由にしていようと 今日は外へと促す付添いの職員もいないけれど ふらりとひとり、外へ出た。 いつもどおりの、いつもの場所へと向かって。 ] (507) 2022/12/25(Sun) 22:52:27 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ いつもの場所からぼんやり見上げる空の色。 いつもと然程変わらない風の匂い。 こうしているとなんにも変らない様に思えるけど きっとこれから忙しくなるだろう。 望みを見つけ、悩みも出来た。 けれど、なにもかもいまのぼくには叶えられず なにをするにも無力だった。 ただ息をしてきた日々を悔いる。 今日の為に積み重ねられたはずの時間を。 ここは平和で、ぼくは無知のままでよくて けれど、そうじゃなくなったから。 今からでも抗えるだろうか やりたい事は幾らでも思い付いて 忙しくなりそうな日々を目の前に きのうまでとすこしだけちがうぼくが居た。* ] (508) 2022/12/25(Sun) 22:55:15 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 洋館廊下/ユグと最後に ── [ 大切、共に生きたかった仲間、 という言葉を受け取れば、>>494 自分のことのように嬉しそうに笑ってみせた。] ありがとう。 貴方が居てくれて本当によかった。 [ 居心地のいい場所にして待っていたい、 と帰る家で待つ人の存在は初めてだったから 少し面映い。 よろしくね、と返して食堂へ向かおうとして── ] (509) 2022/12/25(Sun) 22:58:23 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ いってらっしゃい、 の予行演習を早速届けてくれたから、>>497 ] はい、いってきます。 ……ああ、ひとりだけの餞別が不公平なら、 次はいってらっしゃいを二人分、お願いするね。 [ それなら嫌でも受け取ってくれるでしょ? と悪戯っぽく笑ってみせた。 * ] (510) 2022/12/25(Sun) 22:58:43 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ またひとつ、「ありがとう」の声を聴く。>>361 「美味しい」のひと言がわたしを安心させてくれる。 思っている以上に残酷な現実が待ち受けていても 先の見えない未来に怯えても、 不安や喜びを分かち合える誰かが居てくれるだけで こんなにも、心強い。 エーリクさんとのわだかまりが解けたチェレスタさんは 話を終えると、とても優しい穏やかな顔をして見えた。>>362 シトラは、と尋ねられれば 包み隠すものはない。] ──はい わたしも、大丈夫でした。 もっと早くお話できていれば…… そう、思いも しましたが 今だからこそ、話せたのかも……しれませんし もし、わたしが強くなったように……見えるなら、 それはみんなの、おかげで [ チェレスタさんの大丈夫も、歌もずっと わたしの背を押して、支え続けてくれていて ] (511) 2022/12/25(Sun) 23:01:19 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ カルクさんがやって来たのは 彼女を見送った後、くらいだろうか。>>440] ……? どうして、カルクさんが 謝るん……、ですか あのときの、ことを……話しているなら みんなきっと、大変だった……と、思うし [ 初めは、本当に 素でわからなかった。 どうしてカルクさんが申し訳なく思う必要があるのか。 じっと耳を傾けて──はた、と気付く。彼だ。 クリスタベルさんが教えてくれるまで気付けなかった、 わたしを大事に想って 案じてくれていたひとの、一人 ] …………いえ カルクさんが そう思ってくれてた、って いま知れただけで わたし、すごく……嬉しい、です。 [ エーリクさんも手を握っていてくれましたし、と継ぐ。 顔が綻んでいるのが、自分でもわかる。] (513) 2022/12/25(Sun) 23:03:33 |
【人】 XIV『節制』 シトラえ また……です、か? [ 思い付きで始めて、思いのほか人気を得られた 小さなホットチョコ屋さんもどき。 本日限定のつもりでいたそれに何気なく残された、 思いがけない一言に心が揺らぐ。>>442 ] そう── ……です、ね 次が、いつになるかは 未定……ですが ……はい、 [ 大丈夫だと、頑張ろうと 声を掛けてくれるひとが 居てくれる限りは。]* (514) 2022/12/25(Sun) 23:03:37 |
【人】 [『 力 』 フォルス――それから [ どんな大言壮語を吐いたところで 大きくなんて変わらない日々だ。 ただ、特等席で惰眠を貪る事が少なくなったこと 以前より外に出る事が多くなったこと 外に出る時 手袋をしなくなったこと 売店に居る間 棚に羊を置くようになったこと まあ 他にも無いことは無いけれど 目に見える変化といえば きっとそれぐらい ] (515) 2022/12/25(Sun) 23:07:12 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ ゼロから話を受けた時には>>396 ] そっか 淋しくなるね…… 元気でね…… えぇーーんゼロー! 手紙待ってるからーー! えーんえーん [ ハンカチを目元にあてながら見送る予行演習をして それから走り書いたメモを一枚渡した ] もしも困った事があったら そこに行くといいよ。 俺の友人だって言えば必ず力になってくれるし 大抵のものは用意してくれる。 外のツテは いくらあっても損は無いと思う ベルも居る事だし? [ 実家の住所と地図が書かれたメモ 何かと訊かれれば隠すことも無く伝えて。 ――いつか、二人が洋館を出る時はきちんと見送ろう 「 いってらっしゃい 」の言葉と共に 笑顔で ] * (516) 2022/12/25(Sun) 23:07:51 |
【人】 III『女帝』 シャルレーヌ[ あなたの背中を見つめるのが一番好き。 これは誰にも言ったことはないはず。 ずっと見つめていたいけれど、 あなたは忙しく立ち回っているし、 私に気がついたら、こちらをみてくれる。 それが嬉しくて、少し、寂しい。 でも、振り向いてくれなくなったら 多分きっともっと寂しい。 だから、ほんのすこしだけ間をおいて、 あなたの名を呼ぶ*] (517) 2022/12/25(Sun) 23:14:02 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 回想:街のレストラン ─── [ 母親を取られた長兄、と聞くと笑う。>>433 父親じゃないのか、と。 でも母親という表現も分からなくもない。 僕にとっては、エーリクはずっと守るべき対象であり 実際、彼が泣きながら部屋の扉を叩くことが減れば ほんの少し寂しさを感じたのも事実だったから。 ──本当に母親じゃないか、 彼はまだ若く、人生も長いのだから 巣立ちは喜ぶべきなのに。] なるほど。結果的には良かったということかな。 でも、僕としては力になれず何も出来ず 申し訳なかった、って思ったのも事実なんだ。 ……そうだね。世界は広いから。 色々な場所を見て回るだけでも面白いだろうし これから、僕達が自由に出回れる日も、きっと来るよ。 [ 洋館から自由に出て、普通の人として過ごせるように。 答えを出せたかと呟いた君の疑問には、肯定で答えよう。 「だからこそ今の君が居るんだよ」と。] (518) 2022/12/25(Sun) 23:30:49 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ僕も、君の役者としての姿を見てみたいからね。 母親に見られると恥ずかしいかもしれないけど、 そこは保護者参観のような気で、ね。 じゃあ、今度見に行こうか。 もし許しが出なければ、 またこっそりと抜け出す手もあるからね。 [ 君の夢は僕の夢でもあるから。 それに、観劇を見る君は、 普段とは違う姿を見せてくれる気がして。 思えば彼を守ると決めた初対面の時から、時も経ったもの。] (519) 2022/12/25(Sun) 23:30:58 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ いつの日か、君は立派に成長し 僕が守る必要はが無くなる時が来るのかもしれない。 その時は──そこから対等な関係が始まるだけ。 形が変われど、君を大切に思っていることには違い無く この先、変わることも無いだろう。*] (520) 2022/12/25(Sun) 23:31:43 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――ゼロと―― [>>373ゼロが出ていく前。 居なくなって清々するだろ、と言われれば、まだそういうことを言うんですかと、残念ながらそうは思っていないことを訥々と説いた。 それから、旅の途中の物見遊山でもいいからまたこの洋館を訪れてほしいこと、それまでにもう少しはここを、居心地の良い場所にするからと合わせて言えば、苦々しい表情が返事代わりに届くか>>-231。] (521) 2022/12/25(Sun) 23:41:13 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[>>375それから。 餞別、と渡されたものを改めてまじまじと見た。 一枚の栞、が手の中にある。] ……ありがとう、ございます。 絶対に大切にしますね。 [そうやって笑ったら、ゼロはまた気味悪げな顔をするだろうか。 それでもこれは、僕にとっては架け橋のようなものに思えた。 心の架け橋、のような。 きゅっと胸元に抱いて、それからちょうど持っていた本にぱたりと挟む。] (522) 2022/12/25(Sun) 23:41:23 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 少し先のこと ── [ 22人だった証持ちも少しずつ減っていき 洋館が広く感じることにも慣れ始めた頃。 僕もいつの日か、洋館を離れることになるだろう。 ただし、完全に関係を断つのでは無く 仕事、では無いけれど用事で出入りする程度なので 自室も、元祈祷室の談話室も そのまま置いて貰ったままではあるけれど。] (524) 2022/12/25(Sun) 23:47:04 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ その時に、もう一度実家の教会へと戻り 数年ぶりに、家族との再会も果たせているかもしれない。 僕達は生まれた時から人間で 人間として生きて行く権利があるのだから。 その当たり前を実現できるように。 未来に同じ悲劇が起きないように。 ──きっと、まだ楽は出来なさそうだ。*] (525) 2022/12/25(Sun) 23:47:18 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ── そして、 ── [旅立ちが決まってから、 ベルの部屋へ行くことも、 ベルを部屋に呼ぶことも多くなる。 そうして、そういった時には いままでよりも少しだけ心の奥底がそわりとする。 変化があった箇所も理由も 全部解っているけれど、 まあどうしようもないことだ。] (526) 2022/12/25(Sun) 23:48:13 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[ふとした時に、 思わず見つめてしまっていたり、 可愛いなとおもう回数が増えていたり、 小さく笑い声をもらしてしまったり、 なんだかいっそ前よりも楽しい。 隣にいると触れたくなったりもしたけれど、 そのへんは追々と決めている。 街への買い出しは一人で行くことが多かったけど、 一緒に行くことも増えはじめたかもしれない。] (527) 2022/12/25(Sun) 23:48:36 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[それはそれとして話し合いは真面目だ。 ヒナギクに聞いた世界の話や、 チェレスタに聞いた旅の知識、 もらったラッパや自分の手品の話、 フォルスにもらったツテ、 カルクドラの故郷の話や頼まれごと。 …礼拝堂に置く予定の不要品の事は黙っておく。(その中に紛れて洒落たティースプーンがある事はカルクドラだけが気付けるだろう。) ベルからもやりたいこと>>108が聞けるのなら 最初は南に向かうことは決まるだろうか。 南東にちょうど良さそうな街があるならばそこを提案しただろう。] ベルは教え方もうまかったしな。 [手品師は別にゼロの夢ではない。 路銀稼ぎの手段に使えないかとは思っているが、すむ場所が決まったら肉体労働をするのが良いかとも思っている。 それこそ、牧畜とか。 でも羊は北の方かなと小さく笑った。 持っていく荷に幸運は入っている。] (528) 2022/12/25(Sun) 23:49:03 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[準備が全て終わって、 旅立つときの見送りには大袈裟なと呆れた顔をするかもしれないが。 予行練習通りにフォルスがやるようなら 軽く笑ってスルーして。 ユグの見送りもあるならば、 少し苦い顔はするが邪険にはしない。 ヒナギクにもらった言葉は、 それこそ太陽のように眩しくて、 この先の道を照らしてくれるようで。 出る時に別れの挨拶は口にしない。] じゃあ。 [さよなら、も、また、もなく。 いってきますでもない。 そんな適当な挨拶ひとつだ。 …いつのまにか、 『悪魔』と呼ぶ相手も減っていた。] (529) 2022/12/25(Sun) 23:49:24 |
【人】 [『 力 』 フォルス――ヴェルトの部屋 [ 別に 良かったんだ これからもここに居て 変わらない日々がきっとあって これ以上を望めば 見せかけですら 理想で居られなくなる 始まらなくていい そうすれば終わりも無い ――そう、思っているのに。 その檻は どうして どうしようも無く効くんだろう>>450 ] (530) 2022/12/25(Sun) 23:49:25 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ シンのことが大切だ タナトスのことが大切だ ヴェルトのことだって大切だ でも そこに俺は居なくていいと どうしたって思ってしまう。 なのに 最後の一歩を 容易く振り払えるはずの手を 繋ぎ止めるものを振り払えないのは ―――… 振り払いたくないと 心が軋むから ] (532) 2022/12/25(Sun) 23:49:32 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― ただの歌うたいにはなれない者の見る夢 ―― [チェレスタの部屋には楽器が数多くある。 しかしそのすべては今は音を立てずに眠っている。 ベッド傍のチェストには小さなハーモニカと一匹だけの羊のぬいぐるみ。 それらと寄り添うように置かれている硝子のオルゴール。 ある青年が戻ってくるまでの預かりものであるそれが、>>443 今は静かに音を奏でている。 あとは、筆記具の動いている音だけがある。 便箋に向けてそれなりに綺麗な字を綴っているのは部屋の主であるチェレスタだ。 ……手紙を書いている。一座の者へ宛てて。 彼らは、やはり、思った通り、滅びかけた世界を見て回りながら、 悲しみを少しでも忘れ去れるような、楽しい舞台を提供しているらしい。 彼らがまた、洋館の最寄りの街に戻ってきた時、 これを託すべく手を動かしている。 その一部がこれだ] (533) 2022/12/25(Sun) 23:49:33 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 何も言えなくて ごめん 心の中呟いて ヴェルトと シンと タナトスと ただ、四人だけが居るそこで 世界が止まらずに 進んでいく ] * (534) 2022/12/25(Sun) 23:49:35 |
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