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【人】 和宮 玲[コップなんてのも無くて 紙コップになってしまうのは風情がなくてごめんなさい。 でも危なくないし、洗う手間も省けて良いの。 8ピースのチーズを出したり おつまみを用意して……これは暎史くんの好みを優先させよう。私はよく分からないし。 テーブルを挟んで…… なんてことはなく、隣に座って。 赤らんだ顔で、ぷしゅ、と缶を開けると。] かんぱーい。 ……付き合ってくれて、ありがとう。 [私がまだ飲み足りないと、彼も気付いたのか。 終電を流して付き合ってくれるのが 私は嬉しかった。]* (193) 2020/08/20(Thu) 18:11:39 |
【人】 三谷 麗央―― 12月 ―― [ 大切な話をしたいんだ、と スケジュールに加えて貰った時点で、 その内容は千秋にも凡そ伝わっていたと思う。 年末年始でも交代制の勤務があるというから、 師走の初旬に夜景の見えるレストランを予約した。 いつものスーツで良いよ、と伝えたし、 自分もその通りの仕事上がりの服装でとは言っている。 予約よりも20分早く着いて、 準備にぬかりがないか確かめるのだ。 薔薇の花束をスタッフに預けて、 彼女の指のサイズに合わせた指輪はポケットの中。 何でもないようなふりをして迎えよう。 伝える前と、伝えた後と。 目に見えて変わるものなんて、ほんの小さな違いの筈だからと 飛び出してしまいそうな心臓に言い聞かせて。]** (194) 2020/08/20(Thu) 20:39:18 |
【人】 恋塚 暎史−その夜 あ…………ん…… [ 咄嗟のことで、自分が何をやったのか、 理解ができなかった。 彼女は嫌がることなく、 寧ろ、宅飲みのことを忘れていたような 口ぶりだった。 ] 僕は、ビールとチューハイがいい、かな。 [ コンビニでわざわざリキュールを買うほど、 お酒を作りたいわけではないので、 梅酒だったりビールだったりを、 籠の中に入れたことだろう。 明日の朝ごはんは、作ろうかと言ってみたら キッチン用品がないから大丈夫なんて 言われたような、言われてないような。 とりあえず、朝ごはんはコンビニで買った。 ] (195) 2020/08/20(Thu) 21:29:38 |
【人】 恋塚 暎史 キリンに囲まれて生活してるんだね。 [ 荷物を持って彼女の部屋へと入れてもらえば、 目に止まったのは、キリンのグッズ。 生活感は、あまりない。 テーブルの上には飲み物と、おつまみ。 サラミやチーズ、後はポテチだったり、 甘めのチョコだったり。 ] 沢山飲みたいときは、今日みたいに バーとおうち、半々にしてね? [ 乾杯、と笑ってビールを口にして、 彼女が満足いくまで付き合うだろう。 どこで寝たかって聞かれたら、 多分…… ] 床で寝るもんじゃないや、やっぱり…… [ いたた、なんて小さな声をあげながら、 彼は体を床から起こしたに違いない。 多分彼女は途中で眠ってしまったはずだから。 ]* (196) 2020/08/20(Thu) 21:30:09 |
【人】 空閑 千秋[私のどこが悪かったのかと思う。 いや、基本的に私は良いところの方が少ない。 世の中にはもっと綺麗で可愛らしい人が沢山いる。 気紛れで私と恋人ごっこだったのか。 …それならそれで、止める権利は無いし。 最近は、オシャレも楽しみ始めていたけど いつものスーツで良いと言われるし。 『なんで千秋ちゃんはそんなに自己評価低いの。』 同僚にそんなふうに言われたけど、 でもでもだって。そうじゃないか。 世の中はクリスマスシーズン。 世の恋人たちの姿に我に返ったのかも。 『普通にクリスマスデートでは?』 私はその意見にも首を横に振る。 態々大事な話と言ってきたのだ。 普通のデートなら、普通に誘うと思う。 忙しいからクリスマスを前後して、は分かるけども それにわざわざ大切な話があると言うだろうか。 だから違う、とため息をついた。 同僚も、先輩も、顔を見合わせる。 そして呆れたようにこう言われた。] (197) 2020/08/20(Thu) 21:37:28 |
【人】 空閑 千秋 『……プロポーズじゃないの?』 ……………………へ? [私があんまり鬱々と仕事をしているので ランチ奢ると連れ出してくれた 職場の数少ない女性人員の先輩と同僚は 私が薄らメイクし始めたのに目敏く気付いて 質問責めにしてくれた人たちだった。 よって、お付き合いを始めた人がいる、と白状させられる。 女子トークの格好の生贄となって早数ヶ月。] (198) 2020/08/20(Thu) 21:37:52 |
【人】 空閑 千秋え、ぇ、そ、……そうなんですか? [真っ赤な顔をしてうろたえた私に 頭を抱えて完全に呆れ返った顔をしていたお二方。 本当にすいませんでした。] (199) 2020/08/20(Thu) 21:38:10 |
【人】 和宮 玲──微睡の中 [4時か5時か。 それともまだ夜中だったか。 ぼんやりと瞳を開けると自分の部屋の天井が見える。 肘を立てて身体を起こすと、どうやらベッドの上に居て 布団から何まで被ってなくて >>196目が覚めた時にちょうど彼も起きたようで。 彼が目覚めたのを感じて起きたのか 私が起きたのを感じて彼が起きたのか。 いたた、なんて小さな声を拾った物で だから私はぼんやりとした頭で手を伸ばして。] ……ベッドで寝なよ。 [そうして再び目を閉じて。 ごろん、と横になると端の方に移動した。 そこまで大きくないベッドだから、 2人並ぶと、とても狭いだろう。 そもそも、この時の記憶を起きた時の私は覚えて居ないのだけど。]* (200) 2020/08/20(Thu) 21:52:43 |
【人】 恋塚 暎史−夜明け ん………… [ 彼女のベッドの近くにいたから、 彼女が動いたのがわかって、目を覚ました。 当たり前というか、 彼女に呟いたことを聞かれていたらしく、 ベッドに来たら、と言われてしまった。 彼も頭は働いていなかったので、 腕を伸ばされ、スペースが少し出来たなら、 お邪魔をするだろう。 ] おやすみ、…………れい。 [ スペースができたと言っても、狭い。 故に彼女に密着して軽く抱きついただろう。 ベッドに並べば、うとうとしてきたから、 彼女の名前を呼んだときは、多分 とってもゆるやかに呼んだだろう。 起きたら、多分彼は 『なんでこうなってるんだ』って 目を見開いただろうけれど。 ]* (201) 2020/08/20(Thu) 22:38:39 |
【人】 和宮 玲─夜明け ……おやすみ、あきふみ… [>>201彼に軽く抱きつかれて 近づいた私は、彼の唇に無意識に唇を重ねた。 その日はよく眠れたのを覚えている。 お酒の力も、遊びの疲れもあっただろう。 それ以上に私は彼の腕の中が とても心地いいことに、いつか気付くだろう。 今は微睡の中。 夢に見たのは、あの宿のこと。 赤い宝石のようなお酒を頼み、喉に落とす。 ……起きた時に私は口に手を当てて目を丸くした。 服をぱっ、ぱっと確かめたけど おかしなところは無くて 別にそうなってても良かった、けど はぁ、と息をついて それからコンビニで買った朝ごはんを 2人で食べることだろう。 心地の良い休日だった。 また、彼と遊びたい、私はそう思った。]* (202) 2020/08/20(Thu) 23:00:32 |
【人】 恋塚 暎史−朝 また遊びに来てもいい? [ 狼狽えというか、驚きに服を確認している 彼女を目にしたなら、多分彼も、 飛び起きたことだろう。 暫くして、2人で朝ごはんを食べ 彼女の家から出るときに、 振り返って聞いたはず。 住み込みをやめるつもりは今のところない。 もしかしたら、彼女が辞める理由に なっているかもしれないけれど。 返事がなんであれ、 彼女にまたね、と言って彼女の家を出たことだろう ] 次は、どっちで会えるのかな。 [ 電車とバスを乗り継いで彼は宿へ戻る。 帰宅した彼をみて、女将は口で弧を描き、 『いつ退職予定?』 などと聞いてきた気がする。 そんなときは来るだろうか、と 彼は女将に答えて部屋に戻るのだった ]* (203) 2020/08/20(Thu) 23:25:11 |
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