【人】 サラリーマン 葛西 聡[大学に通っていたころバイトをしていた事がある。 金が必要だったわけでもないが学業に熱心な訳でもなかったから 当たり障りのない適当な暇潰しを見つけたつもりでいた。 塾講師だなんて女子高生狙いだと友人には揶揄われたて そんなんじゃないと苦笑いを返しはしたが まぁ、そう、強ち否定も出来ない。 勉強をする為に来るのにわざわざめかし込んでくる少女たちが 自分の為にそうしているのだと思えば気分はよかった。 年上の男というだけの付加価値で、少し優しくしてやるだけで 色めき立つ様子に何も感じない方がどうかしている。 流石に女子高生に手は出そうとは思わなかったし そもそもの話、気分転換程度の軽さの少女たちの細やかな恋心を たらふく浴びるのが趣旨なのであって 特定のひとりと特別な関係になることが目的ではない。 そのためには誰かの特別であると誤解されるのは旨くない。 故に全ての生徒にこれでもかというくらい 平均的に平等に当たり障りなく接してやった。 女子だけに優しくすればよくない噂が立っても困るので 男子にも、分け隔てなく。 時折男子高生からも熱い視線を浴びた気もしたが まぁ諸々持て余して悶々とする時期だ。 多少血迷うこともあるだろう。なんて、 特に嫌悪感を抱きもしないと自覚したとか 思ったことなどその程度で、全部、均等に受け流した。] (146) 2020/10/19(Mon) 23:42:20 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[……そんな受け流したかもしれないその他大勢のうちの一人が 数年後同じ会社の同じ勤務先の同じ部署に配属されるなんて そんな偶然、起こるとは夢にも思わないだろう?] (147) 2020/10/19(Mon) 23:43:05 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡――日常のこと―― [肩にやたらしっかりと触れる体温の高い掌と 無駄に近い距離から聞こえる猫撫で声に 思わずぞわりと背筋が震える。 何時もの事だ、今更嫌悪を感じる訳でもない、 単純に耳に擽ったいだけだ。 女子社員がこのやり取りを娯楽にしていることは理解している。 だからまぁ、その辺に向けてのパフォーマンスなんだろう。 良く解らん世界だ、と 他に聞こえないか細さでひっそりと溜息を零す。 自称その手の筋のガチ勢であるところの向かいの席の同期が 何やら珍妙な声で呻いたが聞こえないふりをしておく。 彼女曰く『夜は下剋上年下ワンコ攻め』なんだそうだ。 どんな意味なのか認識することは頭が拒むので 一生知らないままでいたい。 自分にだけやたらスキンシップ過多なことよりも 変に甘ったるく聞こえる話し声よりも、 きっとまた良く解らないチョイスであろう土産の中身よりも 正面から俗にゲンドウポーズというやつらしい姿勢で 射殺さんばかりにこっちを盗み見てくる 同僚の方が余程気になって仕方ない。 生憎と今は頼み事はないので サービスショットの提供はありません。] (148) 2020/10/19(Mon) 23:46:03 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[何かしら彼女に面倒な頼み事をしたいときや 何らかの埋め合わせが必要なときには この肩に触れる手に手を重ねて、視線を絡めて ちょっと微笑んで見せるくらいはするし なんなら此方から同じように肩に触れるくらいはするが 今はその時ではないのであしからず。] やぁ、おはよう、御門君。 それと、おかえり。向こうはどうだった? [差し出されるものを受け取って、当たり障りなく答える。 寂しかったかの問いは適度にスルーだ。 開けていいかと伺いを立てながらも返事を待たずに開ければ 何処かで見たような気もするし 何処で見つけてくるんだといいたくもなるような 謎のキーホルダーが出てきた。なんだこれ。 そこはかとない厨二臭漂うキーホルダーを抓んで翳して 積んだ書類の隙間からこっちを見てる強すぎる視線に 『き み が す き そ う だ』と口パクで伝えたら そろっと逃げるように視線が逸れたので これは悪魔避けになる画期的な一品だと理解する。 御門、センスはクソだがこれはこれでナイスだ。] (149) 2020/10/19(Mon) 23:47:10 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡 へぇ、最近はこういうのが流行りなのかい? 何処に付けようかな… ありがとう、大事に使わせて貰うよ。 [気に入ったので感謝の意を込めて送り主へ還元することにする。 土産のチョイスが何時でも絶妙に可笑しいのは 純粋にセンスがクソなだけではなく このやり取りがただのパフォーマンスに過ぎないという 裏付けのような気もしていたから特に気にしたことはない。 土産にケチをつけるような真似をする気がないのもあるが こいつだって、勘違いされて変に好意を向け返されたら 困るとかそういう意味だろうと思ってそのまま受け取っている。 よもやツッコミ待ちだなんて、気付ける筈もなかった。 ようは、まぁなんかいい感じに絡んどけばいいんだろう。 適当に女子社員がきゃあきゃあいう程度に。 こいつがしたいのは多分そういう事なんだと思う。 近すぎる距離感に今更怯むことも無く、振り返った先の それなりに整っているであろう顔面に向けて、 ふわりと柔らかく微笑み返しておいた。 向かいの席が小さくガタついたので多分これで正解だと思う。*] (150) 2020/10/19(Mon) 23:50:52 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡――朝・自宅―― [ヤっちゃった? かもしれませんしそうじゃないかもしれませんね、はい。 狸寝入りの侭心の中で応える。 というか『なんで裸なんだ』から入らず ヤったのかを疑問に持つ辺り 何かしらの違和感でもあるのだろうか。まじか、まじか。 幸いあいつにも身に覚えはなさそうだ。 それでも吐いて汚したから脱がせた路線はなしだ。 何故なら記憶はなくとも身に覚えがあるのかもしれない。 身に、というか、尻に。 若かりし日に酔ってやらかしたことはなくはない。 けど女相手だし違う穴に間違えて入れたなんてことはない。 そっちを開拓する経験値はゼロの筈だ。 ほんとどうしてこうなってるのかわからないが 今大人しくともネジの外れた俺が何かやらかした可能性は なくもないんじゃないかという不安がここにきてひしひしと。 ……まずいな、一気に不安になって来た。 心臓が変にばくばくいいだした。 この場を無人にしなかったのはだるかっただけじゃない。 起こして責めるなり話し合うなりする気があるなら それに従う意思はあったからだ。 その程度の僅かばかりの罪悪感くらいはある。] (151) 2020/10/19(Mon) 23:52:49 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[罪悪感くらいはある。 出来る事なら謝罪でもなんでもしたっていいし したいと思わない訳でもない。 けれどそうするのが本当に正しいのか、どうするのが最善か そこがわからないから判断を押し付けた卑怯さは 自分自身だけが理解している現状だ。 こいつだってなかったことにしたいかもしれない。 俺はそうしたい、是非とも。 そんな願望が抱かせる選択肢を否定しきれず こうして狸寝入りを続けていれば ごそごそ身支度を整え始めた気配を背中の向こうに感じた。 正直、ほっとしたのは否めない。 なにかあったとしてもなかったとしても このまま帰ってくれたら俺は「しらなかった」で押し通せる。 最低だなんて誰に言われずとも解っている。 けれどそれが互いにとって最善だとあいつが選んだのなら あいつが選んだのだからとあいつの所為にして 俺は大人しく従うだけでいい。 何もなかった顔をして昨日の延長を過ごせばいい。 そんな風に安心したのもつかの間。 聞こえた声に、思わず声を荒げそうになった。] (152) 2020/10/19(Mon) 23:56:31 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[は? は?? まるで覚えていたかったみたいな情けない声色に 今迄どんなにツッコミを求められようとも 気付かずスルーしてきたが ここにきて初めてツッコミを入れたくなった。 え、まってこれ本当に俺が食われた路線ワンチャンあるのでは? そう思ってしまうのは責任転嫁したい願望の現れだろうか?] (153) 2020/10/19(Mon) 23:57:44 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[それにしたって良く使い物になったよなぁという 疑問が消えたわけでもない。 酒も入っていてしかも男だ。 いや判断力がクソになっていたから男も女も あんまり判別できていないところを云々。 なくはない、のか? いや、ないだろ? 疑問符一杯で混乱しきっているところに 不意打ちを喰らったのがまずかった。] ……っ、…ひ ぁ。 [こいつの甘ったるい声と擽る吐息の温度に、 毎度ざわざわしてる程度に、そこは弱い。 咄嗟に手で覆い隠して何をするんだと責める様な眼差しと 可笑しな声が出た事への気恥ずかしさに 僅かばり赤い顔で睨み付けてから… ……ああしまった、狸寝入りの最中だったのだと 思い出したがなにもかもが遅すぎた。*] (154) 2020/10/19(Mon) 23:58:59 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[そう強く叱りつけた訳でもなく ただ少し不満を訴えた程度の心算だった。 たったそれだけで狼狽えているのが 眼鏡が足りない視界にも見て取れた。 珍しいこともあるものだとぽかんとしてから そういえば何時もと違う状況なんだと思い出す。 昨晩酒にやられたらしい頭の回転は未だ鈍い。 どうするか、この場合謝ってしまうのが正しいんだろうか。 忘れたことを惜しむくらいなら 一緒に楽しんだことにしてしまえばいいのか? ついでに此奴が誘ったことにしてしまえば お互い合意の上ということになる。 肘をついて身体を起こし眼鏡を掛けて ぼさぼさの髪を掻きながら 保身のためだけの卑怯な思考を巡らせている間に 先に復活した隣から元気のいい声が聞こえた。 痛みはないが少々響く頭がぐらんと揺れて。 急に暴れた隣に揺らされたベッドに何事かと 視線を隣に向けた時には随分と低いところに頭があった。 元気だな、なんて場違いなことを考えた。] (197) 2020/10/20(Tue) 15:19:23 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[憶えていない癖に潔く謝る清々しさが眩しくて目に痛い。 俺もそうあるべきだね、うん。みならいたいわ。 まるで他人事みたいに考えながら体を起こす。 パンツくらい履いて二度寝すりゃあよかったなと 起き上がって胡坐をかきながら思った] ……や、俺の方は、特には。 乱暴、って…ほどのことは、べつに 殴られた形跡もないし、痣も…あざ… [いやこの場合の乱暴ってそういう意味じゃねぇなと 気付いたのとパンツの不在を思い出して見下ろす先… 太腿の、内側辺りの妙な位置に小さな赤色を見つけて こんなとこなにしたんだろうと指で引っ掻く。まぁいいか。 そんな事よりこう…こいつのせいみたいにするには どう答えるのが正解なのか。働かない頭で考える。 5分くらいはこいつのせいにしたい。是非とも。 無意識にそう考えていることに気付いて 僅かばかり生き残ってる罪悪感にちくりと胸がんだ] (198) 2020/10/20(Tue) 15:19:46 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[俺の根性が特別腐ってるわけでもなく 会社の同僚、くらいの認識ならそんなもんだろう。 罪悪感は在れど保身の方が大事。だって自分の方が大事だし。 或いは良心と誠意の塊みたいなやつなのかもしれないけど 会社で見せてる表面しか見てこなかったから こいつのことなんてよくわからない。 けど、そうだな、もしかして、もしかしたら。 他の誰かになら俺と同じ程度であっても、 他の誰でもなく俺相手だからこそ こんな必死に頭下げてる理由があるのだとしたら、……] 御門君、きみさ…… [俺の事すきなの?なんて 思わずストレートに聞きそうになって流石に呑み込んだ。 俺の事好きだから、嫌われたくなくて そうしてるんじゃないか、なんて、考えたら… 日々のやたら過剰なスキンシップも 犬の仔みたいに後ろを追いかけてくるのも 俺の顔を見る度ちょっと浮かれた顔をするのも、全部 俺の事好きだからだったんだと、考えたら… すこし、かわいいきがしてきて。] (199) 2020/10/20(Tue) 15:22:15 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[ああ、悪い癖だな、と思いながらもにやけそうになる。 他人からの好意を一つたりとも正面から向き合わずに ただ貪って過ごしてたキモチイイ時間を思い出す。 もう一度、あれがたべたい。 そう思ったら無意識に手が伸びた。 ずっと低いままの位置にある頭をぽんぽん撫でる。 子供をあやすような手つきから始めて… ああ、ちがうな、ワンコなんだったか、なんて 同僚の言葉を思い出して撫で方を変える。 毛並みをなぞって、皮膚を擽って 顎の下を擽る様にして視線を上げさせる] 覚えてない程飲んだ割に、元気だね。 やっぱり若さの違いかなぁ… 30越すと本格的にやばいって聞いたし… きみは? 何処か痛んだり、気持ち悪かったり、ない? ほら、頭上げて。 からだはへいき…? (200) 2020/10/20(Tue) 15:22:59 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[自分で思ってたよりも簡単に、甘ったるい声が出た。 普段の穏やかなだけで平坦な声よりも ほんの少し媚を乗せた、甘やかす声だ。 悪戯をしてしまって、俺に叱られることに怯えてる 俺のことが大好きな、いぬ。 年下のなれなれしい後輩じゃなくてそう見えてきたら 甘やかしてやろうという気にもなる] まだ早いね。 始発はもう走ってるだろうけど… 家どの辺だっけ、出勤前に一度帰るなら… あれ?今日何曜日だっけ。 [先の衣服収集で、俺のパンツは終ぞ見つからなかったので 裸の侭ベッドから降りて替えのパンツを取りに行く。 裸を曝す羞恥心なんて男相手ではないに等しい。 少女たちの砂糖菓子みたいな憧れの延長の恋心とは違う。 こんな三十路男の体を見たいと思ったりするんだろうかと 想像してみたら愉快で、わざと隠さなかった節もある。] (201) 2020/10/20(Tue) 15:23:40 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[拾ったシャツと地味なボクサーだけの楽な格好で 未開封のミネラルウォーターを手に戻る。 500mlのがあれば便利だったがでかいのしかないし 冷やしてたのは飲み切ってしまったから、 氷を入れたグラスも添えて] はい、水飲んだ方が良いよ。 掃除は別にしなくていいけど、トイレ使うならごめん 僕が吐いてる可能性が高いから汚してるかも。 少し飲み過ぎると必ずやるから…。 [グラスを手渡して、重たいペットボトルを傍に置いて この部屋も若干げろ臭いのでベランダに続く窓を開け放つ。 大きな窓から一気に吹き込んだ朝の少し肌寒い風に 身震いをしながら暖を求めてベッドに戻り 腰かけた姿勢から上体をぽすりと倒した。] 僕も、余り覚えてないんだけど。 これ、君の普段使いのやつ? じゃないなら、… 僕が、そのつもりで買って来た可能性もね、うん… なくはないと思うんだ、多分。 確か飲み足りないってコンビニに寄った記憶は なんとなく、ある気がするし。 (202) 2020/10/20(Tue) 15:25:01 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[外のフィルムと紙箱と、分別するのが面倒で 置きっぱなしにした空箱を掲げて揺らして見せる。 黒地に金のコンビニ限定デザインだったか。 ここ数年は不要の代物だったので詳しくはない。 まぁそんなことは如何でもいい。 このしょぼくれた俺の犬を、如何慰めてやるかが問題だ。 何処までなら抵抗なく差し出せるか 幾ら与えればこのまま俺を好きで居るか 碌に働いてない頭を酷使してかんがえる。 俺も合意の上だった可能性をちらつかせたら、喜ぶだろうか? それとももっと…?そろりと顔色を窺えば、 俺の犬はどんな顔をしていただろうか?*] (203) 2020/10/20(Tue) 15:25:13 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[撫でる手から逃れる様子も、一度犬に見えてしまえば 叱られることに怯えているようにしか見えなくて。 拒まれているだなんて露ほども思わない。 久しぶりに好物の『他人からの好意』の気配を察して 頭の中はすっかり浮かれ切っていた。 今迄ずっと独りだった訳でもない。 恋人と呼ぶ存在は時折いたが何時だって 彼女たちに求められるのは 同じだけ自分を愛してくれる事であって 俺が好きだったわけではないように感じた。 『私の事なんて本当は好きじゃないんでしょう?』 なんて泣かれたりもしたが 付き合ってくれと云うからYESと答えただけで 俺も君の事が好きだったなんて一言も言っていないのに。 俺を好きでいてくれるなら一緒に居る。 ただそれだけのYESに同じだけの見返りを要求されるというのも 中々無茶苦茶な話だと何時だって感じた。 或いはもっと時間を掛けたのなら 彼女たちを本当に好きになることもあったかもしれない。 けれど皆その前に俺の傍から離れて行った。 何故自分から一方的に気に入っただけの相手に 最初から同じだけ好かれることを当たり前のように望むのか。 何時だって俺には理解できないのだと思う。] (235) 2020/10/20(Tue) 22:25:40 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[なるほどなぁ、なんて改めて、しみじみと。 水を吹いたまま暫し硬直した様子を眺めて そういえばティッシュないんだったと思い出し 予備を取りに行きながら思う。 行為があった可能性に関しては 覚えてないことを嘆くだけの癖に 俺が積極的だったかもしれない事に そんなにあからさまに狼狽えるのか。 水を吸ってびしゃびしゃになった胸元を もう一度寝転がっただらけた姿勢で 適当にティッシュで押さえてやりながら にやけそうになる口元を誤魔化す。 うん、悪い気はしない。 俺に好かれてる可能性、そこまでないと思ってたのに あんなに懐いて尻尾振ってたのか。 なにおまえ、かわいいね。 丁度いいように思えた。 俺は好きでない相手にでも好かれていると気持ちがいいし それが男であっても然程抵抗も嫌悪もない。 可能性ゼロと承知で今迄健気に俺を好きでいたらしい。 弄ばれたと嘆く女をまた一人増やしてうんざりするより こいつを捕まえておく方がコスパがいいんじゃないか?なんて。] (236) 2020/10/20(Tue) 22:26:30 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[でもだからって素面でもう一度抱けるかって言われたら 即答で無理って言えちゃうんだよなぁ。 勃つ気がしねぇ、一oも。 むしろなんで誤作動できたの?神秘じゃん?] (237) 2020/10/20(Tue) 22:27:10 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[付け込むってなにをだ。 男と、男で、合意のセックスだったかもしれませんって そんな会話の何処で何を付け込むって言うんだ。 女だったらまぁ一発やらせてやったんだから責任取れみたいな そういうあれもあるでしょうけど、けど男だ。どっちも男。 言ってることがなんかもう完全に 俺に気のある女の言い分にしか聞こえなくて なんかもう可笑しくなってくる。男なのに。 そう…お前、俺の女になりたいのか。 俺がお前の事なんて好きじゃなくても うっかり酔った勢いで抱いただけなんだとしても。 次に続くの台詞を想像してみる。 『そんな風に言われたら、期待しちゃいますけど…』? あ、ちょっと外した。 だから何を如何付け込むんだというツッコミは 喉の奥で封じておく。多分そういう空気じゃないし。 腕を掴む力は其処まで強くない。 けれどこれはマウントを取られているんだろうか。 犬の躾に上下関係は大事だと聞いたことがある気がする。 さて、どう躾けるのが正解か…] けど……… (238) 2020/10/20(Tue) 22:28:04 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡 …けどさ。 きみは、僕に酷い事なんてしないだろう? [怯えて伺うでなく、悠然と微笑んで。 質問でなく確認の音で言葉を紡ぐ。 俺に嫌われたくないおまえが。 俺に無理強いできるって言うのか? ちがうだろう。 隙があったら噛付くのか? ちがうだろう。 言葉なく問いかけてみたら、ちょっと楽しくなってきた。 いいこにできたら、褒めてやろう。 失敗したら、如何叱ればいいだろうか。 犬であることを投げ出して、人に戻るなら捨てたらいい。 さて、どうするのが正解だと思う? 回答を求めるように小首を傾げる口元が 隠しきれずに口元を歪ませる。 その笑みを乗せた俺は随分と悪い顔をしていただろう。 お前に好かれていることを理解したうえで そこに胡坐をかいているような、 酷く、ふてぶてしい顔をしていたと、思う。*] (239) 2020/10/20(Tue) 22:29:21 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[そうだろう?君はされたい側だもんな? なんて言葉は弧を描く唇の下に飲み込んだ。 というかわりとぼかしてきたつもりでいたのに 自ら思い切りカミングアウトしている気がするんだが 大丈夫なんだろうか、こいつは。 大っぴらにしていないだけで別段隠してもいないとか そういうスタイルなのかはよくわからない。 男女だろうと性に奔放なのもいれば 男同士でも身持ちの堅いのもいるだろうに 多分男女の方を知らないんだろうなぁと勝手に納得する。 むしろ女への警戒心なさすぎて狩られそうだ。 女子社員からの評判はわりと良いように思う。 面構えも、接し方も、仕事への評価も、諸々。] (260) 2020/10/21(Wed) 2:00:15 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[勃たねぇのかな。どうなんだろうそこんとこ。 女相手でも尻を掘られるんだろうか。 そのジャンルは割と興味がある気がする。 無論する側でなく、観賞する意味合いで。 純粋な同性愛者っぽいこいつが女に尻を犯されたら レイプモノのAVみたいな顔でもするんだろうか。 ……昨夜俺のを咥えてた時と、違う顔をするんだろうか? どんな顔をして俺に跨ってたのか…… 或いは俺に組み伏せられていたのか……? 別段興奮はしないが割と興味はある自分にふと気づいて 一瞬困惑したが、まぁいいかと受け流した。 他人のセックスが気になるくらいは別段異常でもないだろう。 単純に、純粋な好奇心だ。 いやこの場合他人じゃなく自分のセックスか……? 混乱してきたので丸投げにする。] (261) 2020/10/21(Wed) 2:00:19 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[取り合えずもう用済みの空箱を分別してゴミ箱に。 後は脱ぎ散らかした服でも片付けるかと起き上がれば 何故だか年頃の娘の心配をする父親みたいな顔が其処に在った。 え?お前は俺のなんなの? 犬から急に父親の顔になった後輩に困惑したせいで そもそも自分が年頃の娘ではないことを 思い出すことに少し苦労したおかげで その間噛んで含ませるみたいな言葉を大人しく聞いてしまった] 据え膳って……僕そんなにひ弱そうにみえるかい? これでも弛まない程度には最低限鍛えてるんだけどなぁ… 女の子じゃないんだ、 男だし、もうおっさんだし そんなの相手に仔羊は流石にないだろう。 心配してくれるのは有り難いけれど… きみは、僕に酷いことはしない事を知っているし。 昨夜のことは…… 少なくとも、君に無理強いされただとか 意識がないところを無理やり、なんてことはないと思うよ。 (262) 2020/10/21(Wed) 2:01:13 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[意識ない程泥酔してたらまぁ間違いなく勃たねぇだろうし。 ディルドとしての役目すら果たさねぇだろうからね。 そこんとこは間違いないから嘘ではない。 そもそも俺の尻を如何にかしたと思われてるなんて考えもせず そこから既に噛み合ってもいなければ そもそも事実そこまではしてないなんて 気付くことがないまま互いにすれ違って行く。 自分の外面が良すぎるからか、或いは恋が盲目にさせたのか 明らかに過ぎるくらい神聖視しているなんて 思いもよらないのでその可能性は欠片も過らないまま お前だから無防備なんだ説を匂わせようとするも 何時もはされる側なだけにこれであっているのか良く解らない。 胸でもあれば解りやすく押し付けてやるのに 男同士のセックスアピールはどうするのが正解なのか…… いや、わかるわけねぇな。 もそもそもその知識持ってなかったわ。] (263) 2020/10/21(Wed) 2:01:18 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[不意に間抜けな音が響く。割と派手に。 そういや胃が空だな、なんて自分の腹を摩るも 何処か気恥ずかしそうにしているのをみつけたから 多分俺の腹じゃなくそっちなんだろう。 ほんと元気だな。 チンポで消化器官かき混ぜられてんのに。 つよすぎない? あ、行って帰ってくるんだ。と気付いたけれど 別段迷惑にも思わなかったので黙っておく。 そんなことよりさっき水を吹いてびたびたなシャツの侭 コンビニまで買い出しに行くのが面白すぎ…もとい気の毒過ぎた] …………何か簡単なものでよければ作ろうか。 僕もたべるし、ついでに。 他人の手作りが苦手なら無理にとは言わないけど。 [流石に少し労わってやろうという気持ちになった。 すっきりする程度にはあいつの消化器官に世話になった訳だし。 うん、なまなましい。尻と表現するよりグロい。 けど女の突っ込む部位も割とグロいなぁと考えれば そこまで抵抗は感じなかった。 いっそ赤子の頭が通らないだけ 直腸の方が慎ましやかなんじゃないだろうか。 何考えてるんだ俺、食欲失せるしやめよ。] (264) 2020/10/21(Wed) 2:02:29 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[まず、パンを厚めに二枚カット。 何を乗せるか冷蔵庫を覗いている間に 汁物が欲しいなと思い立って鍋を火にかける。 コンソメか味覇でも入れておけば 具材は何でも大体間違いない。] 好き嫌いやアレルギーがあれば先に教えて。 ちなみに小麦がだめなら割と詰む。 パンしかないんだよね。 甘いのかしょっぱいの、くらいは選べるよ。 [出来上がるまで空腹だろうとバナナを一本与えておく。 甘いのならバターとグラニュー糖を しょっぱいのなら粒マスタードとチーズを 選べないなら一枚ずつ焼いて半分にしてもいい。 返答次第で準備して魚焼きグリルにぶち込んで焼く。 この部屋にはトースターもオーブンも存在しないのである。 焼き上がりを待つ傍ら厚めに切ったベーコンを炙る。 端に寄せて同じフライパンで目玉焼きを。 鍋には薄切り玉ねぎとコンソメをぶち込んだ。 レタスでもあれば見栄えがするが食べきった気がする。 緑色を求めてみたがアボガドしか見当たらなくて まぁいいかとトマトとサラダにした。 切って味付ければサラダだ、異論は認めない] (265) 2020/10/21(Wed) 2:03:37 |
【人】 サラリーマン 葛西 聡[焼き上がったトーストと目玉焼きにベーコン アボカドとトマトのサラダに作り置きのポテトサラダ 玉ねぎのコンソメスープの上には 窓辺で生きてるパセリを幾つか毟って散らした。 無糖のヨーグルトの上に二色のキウイを切って乗せて蜂蜜を。 諸々を雑に片づけたテーブルの上に並べた。] なおお飲み物はお好みで インスタントコーヒーか牛乳からお選びいただけます。 [ちょっと道化て尋ねてみて。 茶目っ気を込めてウィンクなんぞしてみる。 滑ったら大分痛いやつだ。やってから気付いた。 自分は少量のお湯で溶いた珈琲に牛乳をぶち込んで コーヒー牛乳にして床に敷いたラグの上に座り込む。 二人で囲むには少し小さいテーブルだが まぁ今日一日くらい問題はないだろう。 いただきます、と手を合わせてマイペースに食べ始める。 お味は如何なんて野暮なことは聞かない。 所詮そこそこだ。だがしかし文句も聞かない。*] (266) 2020/10/21(Wed) 2:05:57 |
(a21) 2020/10/21(Wed) 2:09:43 |
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