人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

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【人】 闇崎 宵稚

[畑の電柱にもたれかかり、震える親指で操作する。



揺れる瞳孔で、文面を読んでいる間の俺は、
果たして、うまく呼吸が出来ていただろうか。
汗を拭うのも忘れ、画面に一雫滴ったあと。

その内容に。恐怖の中に、安堵が混ざる。
それと同時に湧いたのは、僅かな疑心だった。]
(47) 2022/08/15(Mon) 14:10:35

【人】 闇崎 宵稚

 ……。

[ 呼吸を整えてから、もう一度読む。
文面からでも、"アイツ"だってすぐわかる。
文字を通して、声が聞こえるような気さえする。
それが安堵。

いつも通りの、アイツがそこにいるような気がする。
それが、僅かな疑心。

でも、そんな疑心が払拭されるほどには。
いつも通りのお前の文字こえが、酷く、優しく聞こえる。

続いた言葉こえが、
『あの日』>>24の事が、無かった事には、
させてはくれなかった、やっぱり、現実だった。

ジク、と言葉こえが胸を突き刺す。>>39]
(48) 2022/08/15(Mon) 14:10:57

【人】 闇崎 宵稚

 ………かい、と、


[曰く、あの時から変わっていないという気持ちが、
その言葉に、乗っているというのなら…。

グルグル、ジクジクと、疑心が痛みに変わる。
顔が見えないお前が怖くて堪らないのに、
縋る相手も、もはや、お前しかいなかった。

つい、震える声に、お前の名前が乗る。]
(49) 2022/08/15(Mon) 14:11:23

【人】 闇崎 宵稚

[その後のメッセージは、開きっぱなしで。
すぐにでも相手には既読が見えた事だろう。>>40

アイツがこんなにもいつも通りなのに。
俺は、俺の『いつも』が、思い出せなかった。]
(50) 2022/08/15(Mon) 14:11:36

【人】 闇崎 宵稚

『久しぶり』


[連絡先、俺の事なんか気にしなくても、
変わることだって、あるだろうに。
──卑屈っぽさを、殺して。
]


『そうなんだ』
『祭りでも見に来てるのか』


[本当に居ると思ってたのだろうか。
俺は、たまたまこっちにいただけなのに。
──疑念を、潰して。
]


『どうだろう、でも、何かっていうより。
 海見てたら、海音の事思い出した』


[同じことをしてたのだろうか。
もう少し奥地の方か、港のほうか。
──近くにいたなんて、思いもよらずに。
]
(51) 2022/08/15(Mon) 14:14:18

【人】 闇崎 宵稚

 
 
[先程のメッセージより、数分。
迷った挙げ句の最後の返信をした。]
 
 
(52) 2022/08/15(Mon) 14:15:52

【人】 闇崎 宵稚

『勘違いっていうか、勘がすごいな』
『いるんだよ、村。』




『海鳴商店街』

『の、パン屋。お前があんパン好きだったとこ』

『の、向かい。いるから。』
(53) 2022/08/15(Mon) 14:16:15

【人】 闇崎 宵稚

[なんだかまともな長文にならなくて。
辿々しく吃音を交えたようなメッセージになった。

高校時代、高校生らしく、
よく買い食いをしていたようなお前と、
足繁く通っていた場所は幾つかあった。

……高校の時は、俺に金がなくて。
かの正義の使者に顔を強請るかのように、
パンの一欠片をワケてもらったりもした気がする。

そこなら、多分、アイツも覚えてるだろうし。
待ち合わせには、ちょうどいいかと思い。

そこまで送って、ドッと襲ってくる疲労感。
深く息をついて、汗を拭う。

……のんびりしてる間に、
アイツのほうが先に着いてたらどうしようもない。

路駐した車をそのままに、
足を商店街へと向けて、歩を進めていく。]
(54) 2022/08/15(Mon) 14:16:35

【人】 闇崎 宵稚


 

『…待ってる。』

 [その文面は、送れないまま、一度連絡は途切れた。]**


 
(55) 2022/08/15(Mon) 14:17:17

【人】 闇崎 宵稚

 何度も歩いた道。蜃気楼が絶え間なく揺らめく。

― 回想 ― 

[通った幼稚園。まだ存在していた。
両親が背にいて、手を繋ぎながら帰る二人>>59 を、
優しく見守っている眼差しがそこにはあった。
当時の俺には、隣の海音しか見えていなかったと思う。]

[小学校と中学校。 今は夏休み中だろう。静かだった。
手を繋ぐ事自体は減ったとしても、
挫けそうになる俺の手を何度も取ってくれた。>>61

小学生の後半くらいから伸び始めた身長の事もあって、
「バスケなら出来るかな」と。何もない自分に期待して。
ツートップ…に、なれたのかは、今でもよくわからない。
でも、海音とパスをするときだけは、失敗したくないと、
必死に壁打ちしたり、慣れない筋トレを繰り返した。

『誰かと居る』姿を眺めていたのは、此方だって一緒だ。
ただ、俺はそれが『普通』だと思っていた。
アイツは頼りになるし、リーダーシップもあるし。
中学の頃は部長になろうとも誘われてたのを知っている。

それでも、関係を断たず、接してくれる事が嬉しかった。
俺自身が海音の周りにいる人間の一部だと思っていた。]
(84) 2022/08/16(Tue) 6:46:59

【人】 闇崎 宵稚

 怖くないよ。
 海音なら、やってくれるだろ?

 海音がなんとかしてくれるなら、
 俺も……、なんとかする、よ。

[粋がりになんて、見えなかった。>>62
其処にあるのは信頼だけだった。

たまの失敗があったとしても、それが人間だし。
『完璧』にあこがれていたわけじゃあない。
二人でなにかすることが楽しいと感じていた。
確かに、言い出せなかったけど、笑えては居たはずなんだ。]

[いつのまにか消えていた『宵稚』呼びが、
特別ではないことの体言化だと思いこんでいた。>>63]
(85) 2022/08/16(Tue) 6:47:33

【人】 闇崎 宵稚

 ……そうなのか?
 
[音楽が好き、と聞いた時。
幼少期、一緒に歌を歌っていた事はすっかり忘れていた。

(『一緒に居た』事が主体だったからだろうか)
今も、一緒に出来るなら素直に嬉しくはあったのだ。]

 同好会だと、予算出ないから、部になるほうがいいけど
 俺達も一年生だし。顧問も見つけなきゃだし。
 先輩たちに音譜の読み方から、教えてもらわないと…。

 …あるものでできれば、人数は気にしないさ。
 でも、いいのかよ?…バスケ、続けなくて。

[部長に誘われた位なのだから、きちんと続けてれば、
インターハイとか、体育大学とか、目指せる事はあったただろう。
宵稚はどうなんだ、といわれれば。首を横に振った。
背が高いだけで少しばかり鈍いのは直らなかった。

世話焼き・・・・のお前の事だから、
俺の事を見張ってくれてるのかと思ったけれど、
音楽やってて楽しそうなお前を見ている間は、
『本当に好きなんだな、音楽・・が。』と、感じたのだ。]
(86) 2022/08/16(Tue) 6:48:49

【人】 闇崎 宵稚

[別に、勉強がてんでダメって訳ではなかったから、
勉強しろと言われれば、じゃあ一緒にやろうと言えていたし。

付き合ってくれているものと思いこんでいる節があったから。
外に出れば、たまにはコートにいってみるかって、
バスケだって遊び程度に続けていたはずだ。


 ……ああ、そう、そうだった。
 祭りだって、何度だって訪れていたはずだろう?


俺も時期が近くなれば、バイト代を溜め込んで
焼きそばとか、焼き鳥とか、たこ焼きとか食べて。
…甘いものは海音が半分くれれば食べていた位だった。

大きな花火とかはこの祭りにはなかったから。
神事の雅楽と舞を見に行って。波の音と笙の音に浸った。
大鳥居の下、海に揺蕩う灯籠を静かに眺めた。]
(87) 2022/08/16(Tue) 6:50:03

【人】 闇崎 宵稚

 
 
[ …ただ、唯一無二の、親友・・だと、思っていたんだ。 ]


 
 
(88) 2022/08/16(Tue) 6:52:38

【人】 闇崎 宵稚

 ────────、……。

[卒業式の、後。

学校で一番大きい桜は、まだ満開ではなかった。

きっとお前の人生の中で、
膨らんでいた感情の蕾が花開いた時だって、
俺は、言葉にされても気づくことができなかった。

友達として、改まって言われたのだと思ったんだ。>>70]


[ だから、返そうと思った。

  俺も、好きだよって。
  海音が友達でいてくれて良かったって。
  向こう言っても連絡くれよ、…って。

その言葉のすべての前に。
詰められた距離と、続けられた言葉。おと

不意をつくような、視界いっぱいの、海音の表情。>>71



 ぜんぶ、全部、……海音の唇に、奪われた。 
]
(89) 2022/08/16(Tue) 6:54:11

【人】 闇崎 宵稚

   あ、

[顔を青ざめさせながら、走り去る後ろ姿に、
つられるように、腕を伸ばしたけど、

足が、それ以上踏み込むことは、無かった。]


 …………かい と、


[言われた言葉のすべてを、思い返して。
音を刻んで、触れた熱の名残に、引きずられて、
下唇をきゅ、と甘噛し、自身の指先でなぞる。

からかったのではないと確信が出来る。
お前から聞いた初めての音に、
俺の心臓が慣れないリズムを奏でる。

不快ではなかった。
むしろ、胸の奥から、暖かくなるような。

でも、これは、海音の伝えてくれたものと、
同じ気持ち、なんだろうか?]
(90) 2022/08/16(Tue) 6:55:45

【人】 闇崎 宵稚


 …………、……

 返事、しなきゃ、


[その音の答えを知るためにも。
俺の気持ちが、どこに行き着くのかも。わからなかった。

それでも、それでも会って、話をしないことにはと。
考えられていた。


 それなのに。]
(91) 2022/08/16(Tue) 6:56:04

【人】 闇崎 宵稚

 


[ 以降、アイツと話す事が、無くなってしまった ]


**

(92) 2022/08/16(Tue) 6:56:28

【人】 闇崎 宵稚

― 弐 ― 

[海鳴商店街。想像していたほど
シャッター街になっていないのは意外だった。>>45

コロッケを買いに通った精肉店の店主が、
進学した筈の元同級生に変わってたりとか、
そういう意外な時間の経ち方を、感じたりもした。

……声を掛けられたくなかったから、
できるだけ顔を伏せて大通りを避ける。
パン屋の向かいは文房具店だったはずだ。
店を継ぐような人間も居なかったと思う。


小学校、中学校、高校と。
いくらでも探した近道――裏道や小道には、
今見れば小さな飲み屋の並びが目についた。]
(112) 2022/08/16(Tue) 21:30:33

【人】 闇崎 宵稚

[そんな店もあったんだな、という感じだった。
子供の頃は全く気にはしなかったけど。
この田舎町の名物といえば、海産物だし。

よくよく思い出せば昔からあるような店だし、
潰れないあたり、需要があるのだろう。

まだ暖簾がある所は少ないけれど、
きっと夜に訪れれば、違って見えるのだろう。

提灯は、店のものと祭りのもので混在していた]
(113) 2022/08/16(Tue) 21:30:46

【人】 闇崎 宵稚

[海音といつ会うかわからないから。
イヤホンを外して歩いていれば、
昼から空けているスナックから、
ラジオの音が漏れ聞こえている。]

『―― リクエストの一曲行ってみましょう!
新曲でありながら昔懐かしいと話題の ――』


[先程俺が聞いていた番組と同じパーソナリティ。
時間的に、ランキングが終わって、
トークがひとつ挟まって、…というところか。]
(114) 2022/08/16(Tue) 21:31:58

【人】 闇崎 宵稚

[少し昔のシンセが使われたJ-POPに、
レゲエが混ざった恋の歌。

リリックとか、韻の踏み方は学んで来なかった。
――けれど、口が開き、声に漏れたのは、

女性が務めるボーカルパートではなくて。
ラップの部分に被せるように、
その曲に在りもしない歌詞を付けて、
ひっそりと、歌っていた。]


 ―――♬、♪、……♫ 



[その曲を知っている人がいれば、
替え歌ですか、と尋ねられる程には、
全く別のフレーズを続ける。

それは、昔、歌った歌に似ていながら、>>68
誰も、誰も知らない、恋の歌。
]
(115) 2022/08/16(Tue) 21:34:24

【人】 闇崎 宵稚




 ッ、  ?


[猫の鳴き声がするはずの背後から、
知らない『おと』が聞こえた気がして、バッ、と振り返る。

路地裏の影が差し込んでおり、
大通りよりかは涼しくはあるのだけれど、

その『おと』は、驚きの前に、先んじて寒気を齎すような。
透き通っている用に思えて、地響きの様な『おと』だった。]
(117) 2022/08/16(Tue) 21:35:09

【人】 闇崎 宵稚


……?……。

[幻聴にしては、生々しかった。
諭されるような言葉に、覚えがあったから。

――振り返っても、
そこに人一人、居なかった。

幻聴として、飲み込むしか、無かった。]*
(118) 2022/08/16(Tue) 21:35:24

【人】 闇崎 宵稚

[拭えない不安を抱えたまま、
路地裏を抜けて、陽光に当たる。

パン屋は二件程隣にあって、
顔を覗かせれば、
其処に、もうお前は居た。]



――そのよく通る声は、>>82
本当に、何も、変わってやしなかった。


すぐに、そちらに顔を向ける。]
(119) 2022/08/16(Tue) 21:37:23

【人】 闇崎 宵稚

[…お前が変わっていないのではなく、
俺が変わっていたと思われるかもしれない。

食事は杜撰なものだったけど、
なんだかなんだ続けていたバイトや運動で、
健康な体は保てていたあの頃と違って、

目の下の隈も、取れない眉間のシワも、
切るのも億劫で伸ばした前髪も、
メッシュを入れ忘れて、脱色した部分の後髪も、
ぜんぶ、全部。そのままだった。

人に会うとわかっていれば、
もっとまともな格好をしていたかもしれない。
]
(120) 2022/08/16(Tue) 21:38:26

【人】 闇崎 宵稚


 ………。

[声色とは裏腹に。
ほんの少し空いた距離感に、>>83
僅かな違和を抱いたとはいえ、

大人なんて、そんなものかと飲み下して。]

 …………、…………。
 うん。

 久しぶり、……海音。

[気さくな挨拶の方法すら、呑み込んでしまった。]


 …………、…………。


[お前が様子を伺う時間のぶんだけ、
俺はたっぷり、その時間を浪費させる。

本当に、本当にお前の知る『俺』は、
こんなに無口だっただろうか。
どうしてだか、それすらも思い出せない。


張り巡らされた壁なんて、>>83
気づいてすら、いないかもしれない。
ただ、お前が何か話を振る前に。]
(121) 2022/08/16(Tue) 21:39:04

【人】 闇崎 宵稚


 …………、今、何してるんだ。
 里帰りって、言ってた、けど。

[カチ、と。止まっていた秒針を、
無理くり動かしたのは、俺からだったと思う。]


 
(122) 2022/08/16(Tue) 21:39:34

【人】 闇崎 宵稚



 ……………。
 暑い、し。

 どこか店でも、入らないか。

[俺は、お前の上京後の話も。>>70
酒が飲めるようになったことも知らない。>>75

変わらないお前をみて、誘える場所が、
昔寄った学生に優しい喫茶店しか無かったけど。

『店』とだけ伝えて、
お前は、どこだと捉えてくれるんだろう。]
(123) 2022/08/16(Tue) 21:39:51

【人】 闇崎 宵稚

 
 …俺も、 
 …話は、したかったんだ。

[何を今更、と思われようと。

緊張は、恐怖は、まだ残ってはいたけれど。
久々に出会った友人の姿と声は、
先程の不安も、此処に至るまでの不安も、

少しだけ、和らげてくれていた。]**
 
(124) 2022/08/16(Tue) 21:40:49
 




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