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【人】 女子高生 雨宮 千夏[もえぴったんは、イリヤの圧勝だった。>>182 普段のアタシならいい勝負に 持ち込めたかもだけど (【 すーつ 】‥‥あ、ダメ 今着てらっしゃる【 めがね 】は、もっとダメだ、毎日、萌えてますって言ってるようなものでは? せ、せ、せ… 【 せんせい 】って打ち込んだら好きですって 告白してるようなものじゃないかー!???) ネクタイ、Yシャツ、ブロンドに、年の差… 先生にまつわるものが思い浮かぶ度 ことごとく、却下、却下、却下!していたら 時間切れになってしまう。 自分の手番には そんな感じで錯乱しまくり、 悩んでる先生をそっと見つめては 萌えるのを繰り返す。 大変に忙しく、ドキドキする時間だった。] (263) 2020/05/30(Sat) 14:42:58 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[その後は、さらに至福の刻。 天使の羽の生えた仔豚が かわいく印刷された箱を開くと>>3:255 バラエティ豊かなスイーツたちが 顔を覗かせる。>>3:39>>3:40] ふぁぁ‥‥すごい、6つもある… [フォルムの美しさだけじゃなく 数にも目を丸くした。 これを3人でだなんて贅沢すぎるっ。 好きなものばっかりだったから、悩みに悩んで いちごショート、チョコケーキ、ショコラ、ゼリーの4つまで 絞り込んだけど 後がどうにも決められなくて 親友に「はんぶんこしない?」って掛け合ってみた。 また、食いしん坊って 誂われちゃったりしたかな?>>180 イリヤにいじられるのは嬉しいからいいんだけどね。] (264) 2020/05/30(Sat) 14:45:40 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[お店で選んでくださっているお姿と 崩さないよう、丁寧に持ち帰ってくださった気遣いを 想像しながら頬張るのは 口の中に広がる、とろける甘さと相まって 幸せの極地で。] ほぁぁぁぁぁぁ‥‥‥ [この時は、流石に天国が垣間見えた。 ちらっとだったけど。]* (265) 2020/05/30(Sat) 14:48:09 |
【人】 部隊長 シュゼット[>>-179彼女のぬくもりが、柔らかく振ってくる。 気を失っている間に、僕も涙を流していたらしい。 彼女の頬を伝った水滴は僕へと振ってきて、 僕の流したそれと混ざり合って一つになった。 >>-180見上げた位置にある彼女の顔は、ぼろぼろだ。 止まらない様子の涙を拭ってあげたくても、 傷だらけの体を手当てし、労わってあげたくても、 僕の体は、さっき少し頭を浮かせたのが限界で、 これ以上動かせそうになかった。] ……僕は、酷い奴かもしれない。 ルークがこんなに、痛そうで、 また、僕が君を、泣かせてしまっているのに。 [いつもなら、手当しないとって、 心配でたまらなくなるところだっていうのに。] 今、僕はこんなに嬉しくて……いいんだろうか。 [自然と零れたのは、そんな言葉だった。 今、僕の胸を満たすのは。 二人とも無事で良かったという喜び。 こうして、僕は僕のまま、全てを失わずに、 ルークと共に居られることへの、幸せだ。] (266) 2020/05/30(Sat) 16:01:11 |
【人】 部隊長 シュゼット[義手を含めて持ち上げるのは厳しいと思うけど 身体の向きを変えるぐらいなら、彼女にも可能だろう。 あちこちに負荷がかかっているのを感じていたので >>198楽な体制にして貰えて、ほっと一息。 胸に耳を押し当てて、僕の無事を実感しているような そんな仕草が可愛くてしょうがないのに、 >>200揺れる尻尾が感情をよく伝えてくれてるのに、 全く動けないのがもどかしいったらない。] 折角無事で会えたのに、酷いや。 [顔を隠してしまったルークに、くすくすと笑う。 そんな、尻尾がとてもよく見えてたし、 顔を僕の胸に埋めてるということはつまり、 僕の耳が鼓動の音を拾うのも容易な距離であって。 僕の心臓の音だってそりゃあ早くなってただろうけど 満身創痍で、体力も使い果たしているからか、 目が覚めた直後のことはそれほど気にならなかった。 (―――これ、僕も後で、穴に入りたくなるほど 恥ずかしく思うのかもしれないなぁ。) そうは思いつつも、見ないという選択肢はなく。 視界の下の方で揺れ続ける真っ白い尻尾を 僕はじっと眺めていた。] (267) 2020/05/30(Sat) 16:02:48 |
【人】 部隊長 シュゼット[……まあ、でも。ずっと黙ってるのもと思ったし 指摘された彼女の反応も見たくって。 動けないまま、笑いながら言ってあげる。] あのね。ルーク。 顔を隠してるところ、悪いんだけど。 ……尻尾。凄い、嬉しそう。 [僕に意地悪したくなるルークの気持ちが なんだかようやく、わかった気がする。] (268) 2020/05/30(Sat) 16:03:12 |
【人】 部隊長 シュゼット[戦場となっている外からは、 まだ戦いの音が聞こえていたけれど。 戦況は悪くはなっていないようだった。 一応、襟元に無線はついているが、僕のは近距離用だ。 第一攻撃部隊達の通信はここでは拾うことが出来ず、 心配ではあったから…… 外の機獣の攻撃音が少なくなってきてるのを兎耳が拾えば 窓の方を見上げて、安堵した。] ほんとは、僕が。 ルークを医務室まで運んで、って できればよかったんだけど 動けそうになくて……こればかりは、ごめん。 [>>201的確に、ペンギンに指示を出すルーク。 救急キットも、義足も到着したとして ここから医務室へ、僕はどうやって運ばれるのだろう。 そのときは、ルークは運ぶ役にはならないで 白い尻尾を揺らしながら医務室へと先導して歩き。 その後ろを大勢のペンギン達が担架替わりになり、 ペンギンの上に担がれて運ばれる ……なんていうのを想像してしまって。 もしそうなったらこれから暫くは、僕もルークも 部隊の子達からネタにされそうだなあなんて思い。 少し、笑う。] (269) 2020/05/30(Sat) 16:06:15 |
【人】 部隊長 シュゼット[……段々と、瞼が重くなってくる。 さっきまでいた、水底での深い眠りではなく。 また起きたら僕は僕のまま目覚めることが出来る、 普通で、それが僕にとっては大切な、眠りだ。 ―――さっき目覚めてからは、もう。 ここ最近ずっと僕に付きまとっていた、 起床後の頭痛はさっぱり無くなっていた。 だから、今度も大丈夫。 もう、妙な夢も見ないし頭痛もしないだろう。 そんな確信からくる安心でうとうととしていれば。 頭が持ち上げられ、柔らかくて温かなものが差し込まれる。] 綿菓子みたいにふわふわで、あったかい。 ……すぐ、寝ちゃいそうだ。 [頭を包み込む柔らかさは酷く心地よい。 ほんとは、もう少しルークと話していたかった。 でも、もう体力は限界のようだったし、 久々の、記憶の夢を見ない眠りへの誘いが ルークの尻尾枕だというのは、とても嬉しかったから。 このまま寝てしまえたらさぞ気持ちいいだろうと。 そう思いながらも……寝落ちる際に、最後。 尻尾枕をしてくれる前に話してくれたこと。 その時は、僕は頷いて聞くだけだったけれど。 少し、僕からも話しておきたくて。>>203] (271) 2020/05/30(Sat) 16:12:00 |
【人】 部隊長 シュゼット 僕は……正直、駄目だと思った。 でも。深い水の中……夢のような場所で 僕が全てを忘れそうになった時に ルークの手の温度が、伝わって来たんだ。 君が、僕に話しかけてくれた全てが、 ……ううん。今だけじゃない。 これまでに、言ってくれた、してくれた全てが 僕を、今この場所に引き戻してくれた。 今。一緒にいられるのが。 僕も、幸せなんだ。 だから、これからも―――僕と、一緒に。 [一緒に居て欲しいと。 口はそう言いかけた形のまま、 ふわふわの枕に抗えず、僕は眠りへと落ちた。 寝顔は夢やこれからへの不安などなく、安らかに。] (272) 2020/05/30(Sat) 16:12:45 |
【人】 部隊長 シュゼット― 医務室 ― [僕が次に目を覚ましたのは医務室だった。 ……とはいえ、ここはいつもの医務室ではない。 今回の一斉攻撃を乗り切れたのは喜ばしいが、 この戦いはいつも以上の負傷者を産んだ。 基地の医務室一つでは賄えず、 空き部屋に簡易ベッドを追加でこしらえて、 臨時の医務室を何部屋も作ったようで。 今、僕は、そのうちの一つに入れられている。 ……と。いう説明を、そこにいた軍医に聞いた。が。 目覚めてから僕はもうそれどころではない。 話される内容なんて、全然頭に入らなくて。 ある程度体が動くようになっているのをいいことに 軍医が僕のベッドから離れた瞬間、 ばふんっ!と、布団を頭から被って丸まった。] (273) 2020/05/30(Sat) 16:13:24 |
【人】 部隊長 シュゼット (――――ッ!!! ぼ、ぼ、僕は、なんてことを…!! えっ、夢じゃない?夢じゃないよな?? だって、ルークと、その、あんな、 いやいや、嫌なんてこと全くなくて、 嬉しいんだけど!!!!! そうなれたらいいなって! 思ってたりも、したけど!!! で、でも!!心の準備が!!!! ) (274) 2020/05/30(Sat) 16:13:48 |
【人】 部隊長 シュゼット[起きた瞬間から、ルークを助けてから、 彼女の尻尾を枕にして寝てしまうまでのことを 何回も何回も思い出してしまって。 触れあった唇の感触とか! 想いが通じ合ったのはいいけど、 あんなストレートな言葉で言ってしまったとか! 髪や尻尾だけじゃなく、顔を真っ赤っかにした兎は 顔を隠すので必死だったらしく。 ……布団で隠せているのは、 まるまった兎の、おなかから上の部分だけ。 ベッドの下の方から見ればズボンも靴下も丸見えで。 丸くて赤い尻尾がふわふわと見えて、揺れていた。]* (275) 2020/05/30(Sat) 16:15:03 |
【人】 軍医 ルーク――… 君がひどいやつなら、 わたしだって、そうだ。>>266 [ 義手を使ってまともに動くことも出来ない様子を、 いつもなら心配でたまらなくて、 居てもたってもいられなくなるところ。 今だって、直ぐにでも出来るだけの手当てをしたいとは 思っているけど、 それでも、いまこの胸を満たすのは、 無事に戻ってきてくれたという喜び。 彼が彼のまま、大切なものを失うことなく、 傍にいてくれるということへの、どうしようもない幸せだ。 それに、泣かせてしまっているというのなら。] 泣いてるのは――嬉しいから。 だから、いいんだ。 それに、嬉しい、とか、悲しいとか、 分からなくなっていたことだから。 …わたし、こんな風に泣けたんだなって。 (276) 2020/05/30(Sat) 19:29:17 |
【人】 軍医 ルーク[ 断ち切れたまま戻ることはない、取り戻す必要もないと、 置き去りにしていたことだった。 それなのに、いつの間にか。 結びあわされた糸が、手を伸ばして再び色彩を編むように、 取り戻されていくのを感じていた。] 笑ったり、泣いたり―― 幸せだと思ったり。 君がくれたもの、 君を大切だと思うわたしが、取り戻したもの。 だから、嬉しいって思ってくれる方が、 わたしは嬉しい。 [ 泣きながら、息を詰まらせながら、 子供みたいな拙い精一杯の言葉で、そんな風に伝える。] (277) 2020/05/30(Sat) 19:29:37 |
【人】 軍医 ルーク[ 腕力はないが、患者の身体を動かすコツは心得ている。 さすがに義手の重さはどうにもならないから、 それ以外の部位を動かすことにはなったけれど。 先ほどまでより落ち着いた呼吸を聞き、 此方もほっと安堵の息をつき、胸に耳を当てて蹲る。 ――で、今になって照れが来て、 尻尾をぴたぴた言わせていたわけだが。] ひどい、とか、尻尾とか……! そういうことを、君は…!! [ 聞こえてきたくすくす笑いに、益々顔が赤くなり、 尻尾がぶわりと膨らんだ。 絶対に顔を上げるものかと、服にしがみ付きながら 聞こえてくる鼓動の音は早足で、 それを意識すると、また頬にかっと血が上る。 尻尾の揺れる動きはまた少し早くなったけれど、 嬉しそうな尻尾、と言われたなら、 その動きも止まって、ぴーんと張りつめ、 ぎこちなく、そろり、地面へと降りてゆき。] (278) 2020/05/30(Sat) 19:31:31 |
【人】 軍医 ルーク…… 莫迦、 あとで、覚えてろ。 [ 恨めし気に顔を上げ、じーっと睨んだ。 顔は真っ赤だし、 口元は綻びたいのかぎゅっと結びたいのか ひどく難しい表情になっているし、 まったく迫力なんてなかっただろうけれど。] (279) 2020/05/30(Sat) 19:31:53 |
【人】 軍医 ルーク[ それでもどうにかこうにか立ち直り、 状況を確認する頃には、大分落ち着いてきて、 ぺんぎんに義足の調達を頼む余裕も出てくる。 動けなくてごめんと謝る声に、首を横に振った。] 大丈夫。 君は、あの機獣から守ってくれた。 わたしだけじゃなく、皆のことも。 [ あのまま蛇型がここで暴れていたなら、 どれだけの被害が出ていたか想像もつかないほどだ。] だから、此処から先は任せて。 ……さっきも、今までも。 戦えなくて、君が危険な目に遭っているときに、 近くにいられないのが、怖かった。 だから、出来ることがあるのは嬉しい。 それに、彼らは君にとっても大事な連中だろう? [ 医者として、戻って来る者たちを治すという使命感は、 元よりあるけれど。 それだけではなくて、力になりたい、 出来ることがあるなら何でもしたいという望みでもある。 だから、此処からは自分の仕事。] (280) 2020/05/30(Sat) 19:32:47 |
【人】 軍医 ルーク[ いまはゆっくり休んでいてほしいと、 尻尾をそっと頭の下に差し入れて。 だいじょうぶだよ、おやすみ――と、そっと耳を撫でる。 その穏やかな表情に、あの頭痛は感じていないのだろうと、 安堵を深くした。 ずっと、不安だった。 手を繋いでいると、忘れさせたりなどしないと誓っていても、 いなくなってしまうかもしれないと、そう思うだけで、 心臓が握りつぶされるような恐怖を感じていた。 だから、水の中の夢の話を聞けば、 いまでもどきりと鼓動が悲鳴を上げる。 ――本当に、ほんとうに、 帰ってきてくれて、よかった。] ……どこまでだって、行くよ。 世界中のどこだって、水の中だって、 ううん、世界の外だって。 (281) 2020/05/30(Sat) 19:33:54 |
【人】 軍医 ルーク[ 温もりというには冷たいけれど、 この手の温度を、感じていてくれたこと。 彼の言葉のひとつひとつが、嬉しくて幸せで、 あたたかくて、どうしようもなくて。 “僕と、一緒に” その言葉の続きに耳をすましたのだけれど―― 続きの代わりに聞こえたのは、 すー、と穏やかな寝息だったものだから。] ……、 [ そこは! 最後まで言ってほしかった!!! 莫迦ー! と思わず声を出しそうになるのを、何とか噤み、 そっとその耳を撫で、おやすみ、と言った声は、 自分自身でも聞いたことがないほどに、 愛おしさを隠せずにいる、やわらかな声だった。] (282) 2020/05/30(Sat) 19:35:32 |
【人】 軍医 ルーク[ 最後の機獣が倒されたという一報が基地を駆け巡り、 前線の兵士たちが帰還し、 怪我人の搬送や戦闘後の機獣の処理が始まる。 第二研究所の爆発を受け、爆発物等の確認は 極めて入念に行われることになっている。 ぺんぎんが運んできてくれた旧式の義足を取りつけながら、 誰か手が空いたものに担架を持ってきてもらい、 彼を医務室に運ぼうとしたのだが。] ん? [ くいくい、と服の裾を引っ張られる。 そこには、ずらりと並んだぺんぎんたちが、 決意に満ちたきらきらした眼差しで此方を見上げていた。 じい、と医務室のぺんぎんに視線を送れば、 羽でしゅたっと彼を指す。 先ほどの蛇型から自分たちも守られたと理解しているのか、 それとも普段から仲の良いうさぎを運ぶお手伝いをしたい! というところか。>>0:39] (283) 2020/05/30(Sat) 19:36:21 |
【人】 軍医 ルーク多分、君たちには重いぞ? この義手とか。 人間が運ぶにしても何人かは要ると… ―― うわあ…? [ 思わず変な声が出たのは、そう言っている間に、 さらにわらわらっとぺんぎんが増えたからだ。 近くの建物で息を潜めていた連中だろう。 医務室の方角から担架を担いできた数羽が見えるに至り、 まあいいか……と諦めた。 この規模の戦闘なら、怪我人の搬送には鳥の手も借りたい。 そのようなわけで、帰還した第一攻撃部隊隊員は、 中庭で破壊され、停止した蛇型機獣の残骸を見て、 彼らの隊長が基地を守ったということを知るだろうし。 ―― タイミングによってはそれに加えて、 見慣れない白狐に先導されたぺんぎん達に運ばれて行く、 赤いうさぎを目撃してしまうことも、 もしかしたら、あったかもしれない。>>269] (284) 2020/05/30(Sat) 19:37:14 |
【人】 軍医 ルーク ―― 医務室 ――[ それから暫くの間、 医療班は負傷者の治療に総出で取り組むこととなる。 出来るならずっと付き添っていたかったのだけれど、 彼が目を覚ますまで、自分は自分のするべきことを――と、 職務に打ち込んだ。 それでも空き時間を見つけるたびに、 臨時の医務室に顔を出し、様子を見ることは忘れない。 人見知りのぺんぎんも、今回ばかりはと人前に出て、 “おてつだい”業務に大忙しだった。 自分が担当になった兵士は、 相変わらず顔を青くする者もいれば、 非常時にえり好みをしていられないと腹を括る者もあり。 あるいは、フードを取った姿を見て、 えっ…と固まっているようなのもいたが、 あれは何に驚いていたのかよく分からない。 逃げようとするやつには、 逃げたらその腕の捻挫治すついでに四本位に増やすぞ? と、 念入りに脅してやったものだ。] (285) 2020/05/30(Sat) 19:38:40 |
【人】 軍医 ルーク[ それで、だ。 目を覚ましたと聞いて駆けつければ、そこに見えたのは、 穴に潜り込んでも、どう見ても隠れ切れていない感じの、 ふわふわぷるぷると揺れている、赤い尻尾。>>275] …… [ ひとつ、ふたつ、瞬き。 どういう状況だこれ――? ぺんぎんと顔を見合わせて数秒後、なんとなく察する。 ( 自分もここしばらくの間仮眠をとるときなんかに、 あのときのことを、何度も思い出しては赤くなり、 尻尾がぱたぱたと動いてしまうことなんかが、 あったものだから。 ) それでも、あれから時間をおいている分、 自分の方は彼に比べて“心の準備”が出来ているのだろう。 ああ、そういえば、 “後で覚えてろ”と言ったっけかなあ――と思い出し、 寝台を指さし、うずうずしているぺんぎんに ゴーサインを出した。] (286) 2020/05/30(Sat) 19:40:45 |
【人】 軍医 ルーク [ ぺんぎんはきらきらした眼差しで嬉しそうに、 ててて、と寝台に飛び乗り、 足元からもぞり、布団に潜り込む、 以前義手を使った彼が運び込まれてきた時と同じように、 顔の近くまでもぞもぞと這ってゆき、ひしっとくっつく。] 起きたって、聞いたから。 身体の具合は? 薬を持って来たんだ。 残念ながら薬は苦いから、 また苦いものと苦いものの選択になるね。 抵抗したら、また全部混ぜて口に突っ込むよ? [ そう言いながら、布団に手をかけ、 それはもう情け容赦なく、一秒も待つことはせず、 べりべりと引っぺがそうとする。 自分の力では剥がせないかもしれないし、 案外剥がせてしまうかもしれないし、どうなるだろう。 いずれにしても、もしうさぎが穴から顔を出したなら、 微笑みを浮かべた紫の双眸が、 すぐ近く、目と鼻の先にあるだろう。 そうして、言ってやるのだ。] (287) 2020/05/30(Sat) 19:42:14 |
【人】 軍医 ルークおはよう、シュゼット。 “これからも、僕と一緒に”の、 続きを聞かせて? [ そう、つまり。 感情が戻ろうと、自覚しようと、 やっぱり意地悪はするのである。 ( ―― ほんとうに聞きたかったからだ。 とても ) でも、そう言いながら、やっぱり自分の頬も、 心の準備なんてどこに行ったとばかりに赤くなっているのは、 これはもう、仕方がない。 運んできた薬瓶が苦いのも、どうしようもないことだけれど、 それに加えてもう一つ、 後に飲めば苦みを消し去ってくれるような、 甘い苺味のジュースを作って持ってきていたのも、 まだ、言ってやらない。 手に持っているのは、あのタブレット。 自分が書いた返事を、まだ読んでもらっていない。 そちらはそっと枕元に置き、まずは返事を待つ。]* (288) 2020/05/30(Sat) 19:44:34 |
【人】 神置 穂村もう、ユージンの気の済むまで 好きなだけ、いってくれて…いいわ [諦めとも呆れともいえないこの気持ちを 何といえばいいのか分からないまま 降参の意を表明してから、ぼそりと呟いた] (291) 2020/05/30(Sat) 21:14:11 |
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