［　心臓を抑えて走り続ける。
　　追ってくることはない>>90
　　それでも全力で走った。　］


［　走った先の校舎裏。
　　息を整える。

　　想いは全部こぼれたと言うのに。
　　まだ残っていた。俺の体の中に。

　　全部、全部流し尽くそう
　　流し尽くせばこの想いは消える。　］

　

　　



［　最後に学校で泣くなんてな。



　　油断するからだ


　　告白の代償にしては
　　俺しか得しない……な




［　触れた唇は涙で濡れて。
　　それを拭うこともせずに
　　指で触れる。





　

　

　

　

　

［　『友達とは
　　　あなたの欠点を愛してくれる人のこと。』

　　　本当そうだよ。
　　　宵稚は俺のダメなところも知ってるのに
　　　それなのに一緒にいてくれた。

　　　


　

［　声って年を重ねても変わらない一つなんだ>>119
　　君にとっての俺の声はどう感じる？


　　君の中の俺の音はどう鳴っているのかな。　］

　

　　なんだなんだ？
　　俺相手に緊張とかしてるのか？
　　ははっ
　　


　　だからほら笑顔笑顔
　　俺、宵稚の笑顔を見ると元気が出るんだ

　

［　宵稚の言葉がないことをいいことに>>121
　　
　　だってずっと会話をできる日を
　　楽しみにしてたんだ。


　　だから少しでも学生の時のような
　　二人で笑い合えてた雰囲気のまま。

　　でもそんな止まってた俺に
　　君は秒針を無理矢理にでも動かしてくる>>122


　　……本当、変わってないよな俺ら。　］

　

　　俺は、上京して……
　　社会の波に揉まれてるとこかな

　　今回は、言葉にするなら
　　のかもな

　　俺のことより俺は宵稚のことが
　　気になるんだけど？

　

［　グイッと宵稚の顔を両手で包んで睨みつける。


　　まずその目の下の隈！
　　万年寝不足ですって顔してる

　　眉間の皺！
　　イケメンが台無しじゃないか

　　俺宵稚の顔お気に入りなんだから
　　いつまでも俺好みの顔でいてくれないと！
　　俺の目の潤いのためにな


　　前髪はオシャレか？
　　似合ってるけど、悔しいけど似合ってる。

　　でも俺は宵稚の顔をしっかり見たいからさ
　　せめて片方だけでも耳にかけてさ
　　男前な顔を俺に見せつけてくれよ

　　え、若白髪？
　　苦労してるのか？俺で力になれないか？
　　宵稚は一人で抱え込むから
　　髪に出るほど心労を溜め込んでいるんじゃないのか？
　　俺に話せることだったらなんでも聞きたいし
　　教えて欲しい
　　

［　片手で色の薄くなった後髪を撫でながら。
　　睨みつけるように吊り上がった眉も
　　段々と下がっていった。


　　普通に健康を心配する母親みたいに
　　なってしまっているけど、




　　俺は自分のことより宵稚優先だからな。　］

　

宵稚から
　　店に……とお誘いをいただけたので>>123
　　まず寝る場所！！！と思ってしまった俺は
　　しょうが無いと思って欲しい。　］


　　暑い中ずっといると
　　宵稚が倒れてしまいそうだからな

　　ほんとは帰って寝ろ！って言えたらいいんだけど
　　ごめんな、

　　だから考え出した結論が
　　俺の隣で寝れば良いってことだ

　　俺たちも２０歳を超えた立派な大人だろ？


［　にっこり笑って。


　

　　お酒、飲もうぜ！
　　ってなわけで居酒屋とかどうだ？

　　個室もらってさ
　　そこでなら宵稚も少し寝ることだってできる
　　俺、膝枕だってするよ
　　あ、待って今のは冗談冗談。

　　お酒二人で飲めたらなって思ってたんだ
　　でもさ昔行った喫茶店もまた行ってみたい気持ちもある


　　二人でゆっくり話ができる場所なら
　　何処でも良いってのが本音
　　二人なら何処でも楽しいから


［　まだ居酒屋だって空いてるところは
　　少ないだろう>>113
　　だからこそ個室でゆっくり出来そうではある。　］

　

　　俺は宵稚と行ける場所は何処でも特別だから。
　　どちらにせよ楽しみだな！ という雰囲気を
　　全面に出していたはずだ。　］**