人狼物語 三日月国


164 夏の想いのひとかけら【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

[メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ

視点:


到着:綴 千翠

【人】 綴 千翠



 
 ────人は

   命が永遠ではないと知った時から

       本当の思いやりや優しさを知るんだって



(23) 2022/07/27(Wed) 11:18:59

【人】 綴 千翠

[あの日眺めた夕暮れの海。

明日がどうなるのかもわからなくて
命も家族も、この白い砂のよう。

さらさらと掌から零れ落ちていく感覚。

悲しくて辛くて、でも
どうしようもなくて。

私が生きてきた今までって
何だったんだろうって。]
(24) 2022/07/27(Wed) 11:26:45

【人】 綴 千翠



  …本当の思いやり、
      本当の優しさ


       私は、知ることが出来たのかな


    
(25) 2022/07/27(Wed) 11:28:33

【人】 綴 千翠

[3年前、私はこの先にある病院に入院していた。  

腫瘍が見つかったのは大学受験シーズン真っ只中の冬。
身体に起こった現実を受け止める時間もないままに、
摘出手術を受け、その後も化学療法、放射線療法などの
全身治療は長期間に及んだ。

病室から眺めていた海を直接見るようになったのは
その年の夏になってからだったかな。

病院を抜け出してはここに来て、

海を眺めて過ごしていた。]  
(26) 2022/07/27(Wed) 11:39:57

【人】 綴 千翠

 

 
  …わぁ。
           


[客寄せの声>>0と人々の賑わい。
容赦のない夏の日差しに目を細めて、
私は額の汗を拭う。

カラカラと押しているのは業務用の
大きな発泡スチロールの箱を乗せたカート。
すぐ隣にある宿で調理してきた冷やし中華を
届けるために私は海の家へと歩みを進める。

この冷やし中華はひとなつ荘の
人気のメニューのひとつだ。]**
(27) 2022/07/27(Wed) 11:42:27
綴 千翠は、メモを貼った。
(a11) 2022/07/27(Wed) 11:56:17

綴 千翠は、メモを貼った。
(a12) 2022/07/27(Wed) 11:57:39

【人】 綴 千翠

― 海の家 ひとなつ荘 ―


  …すう、


[店に入る前は喉元に手をあてそっと深呼吸。]



   ───お疲れさまです。
  追加分の冷やし中華、持ってきました。



[誰ともなく周囲の皆に声掛けをしながら、厨房へ向かう。
慌ただしさの中、あちこちで頭をスイングさせている
扇風機と、その風を受けるたびに鳴る、微かな風鈴の音。
その独特の、どこか懐かしいような優しい感じは過去、
病院を抜けては通っていた時と変わっていない。

とは言っても、当時私が顔を出していたのは
いつも夕方で、人がまばらになってからだったから、
日中の人混み、熱気はこうやって店を
手伝わせて貰って初めて知った。]
(50) 2022/07/27(Wed) 18:41:41

【人】 綴 千翠

 
 
 (…今日は、大丈夫 そう?)


[カートを押しながら、私はそっと店内を見回す。
いつだったか、アルバイトに来ている結城さんが
変な男性客に絡まれているのを見て>>31、つい
わざとその客の背中にカートをぶつけたことがあった。
  
あの時は、すみません、と口だけで謝りつつ、
彼女を逃がして、自分も通り過ぎようとしたのだけど
待て、と手首を掴まれて、一触即発になってしまって。

凄く怖くて心は震えていたけど、私は相手の視線を
真っ直ぐに受け止めて、目を逸らさなかった。

絶対に逃げないってなけなしの意地を張って。

正直、殴られるかもしれないと思ったのだけど、
あれから、どうなったのだったかな。
相手が諦めたのか、別の誰かが間に入ったのか、
幸い、私が暴力を振るわれるような事件は
起こらなかった。]*
(51) 2022/07/27(Wed) 18:49:27

【人】 綴 千翠

― いつかの変な男性客の話
      その後、結城さんと>>56>>57  ―


  …うん、


[劇的に現れたオーナーが男性客の相手を代わり、
下がるよう促された私に結城さんが苦言を口にする。

それは正論で、
何一つ彼女の言い分は間違ってはいなかった。 
実際私も怖かったし、暴力を振るわれていた
可能性だってある。
力では敵わないことも腕を掴まれただけで
身に染みてわかった。


でも───…



私は小さく頷きながら、眉根を下げて笑う。]
(83) 2022/07/27(Wed) 21:41:27

【人】 綴 千翠



   …なんだろう、なんかね
      我慢したくないなって思ったの



[“誰かが”助けてくれるだろうって期待して
見ていたくなかった。
嫌だと思う気持ちに蓋をして、もう。
自分自身に言い訳をしたくなかった。
     

         未来というものがあるのかないのか、
         そんな病気を患って、思ったから。
           
         我慢して生きるのはやめようって、
(84) 2022/07/27(Wed) 21:41:32

【人】 綴 千翠

 

   勿論、オーナーが来てくれて、無事だったから
  言えることだと思ってる

   こういう時、どうしたらいいか、
  予め考えておかないと駄目だね

   
[咄嗟に頭が回らないから、と彼女に告げる。]


  でも、物語だと私の前に、颯爽と王子様が現れて
 助けてくれるのにな
  
  たくさんの人が居るのだから、ああいう人を見たら、
 すぐにみんなで窘める世界になったらいいのに

  みんなでつまみだすの


[思わず飛躍した話をして、恥ずかしそうに目を
伏せた後、私はもう一度彼女を見つめて微笑んだ。]
(85) 2022/07/27(Wed) 21:41:42

【人】 綴 千翠


 
   心配させてごめんね

     心配してくれて、ありがとう 

                      *
(86) 2022/07/27(Wed) 21:41:54

【人】 綴 千翠

 
― 現在/海の家 ひとなつ荘 ―



   いつもの場所に置いておきますね。
  


[冷蔵庫にという辺世くんに応えて、私はたくさんの
冷やし中華が入った発泡スチロールの箱を開けると
ひとつひとつ冷蔵庫に入れていく。>>58

たぶん身体のこともあって、オーナーも心配してくれて
いるのだろう。
私の仕事は専ら裏方、皆が寝泊まりしている宿で
野菜を切ったり仕込みをしたり、こうやって届け物を
したりで、店に出ることはあまりない。
  
だから、ここでこんな風に、実際に接客をして、
毎日たくさんのオーダーをさばいている皆のことは
すごく、かなり、尊敬している。]**
(89) 2022/07/27(Wed) 21:56:03

【人】 綴 千翠

― 夕暮れの海 
      ずっと変わらない時間  ―


[打ち寄せる波の音を聞いて、
沈み行く陽の茜色を水面に映す海を眺める。

入院しているときからずっと、
時間を作っては眺めてきた海。

それは海の家を手伝わせて貰うことになってからも
変わらない。

見ているだけで、昨日のことのように悲しみが込み上げて、
見ているだけで、泣いてもいいんだって
慰められるようで

まばらだった人影も、ひとりふたりと帰る場所へと戻り、
日中、あんなに人で溢れていたのが嘘のような時間。]
(102) 2022/07/27(Wed) 22:43:20

【人】 綴 千翠




  ───…ぁ



[その時間に、辺世くんの姿を見かけるように
なったのはいつからだったかな。>>76

胸に大きな手術痕のある私は、水着姿になることは勿論、
泳いだりすることはなかったけれど、]


  よく、会うね…?


[毎日のように顔を合すようになっていたなら
こんな風に話しかけたりしたことも
あったかもしれない。>>77]*
(103) 2022/07/27(Wed) 22:43:22

【人】 綴 千翠

― いつかの夕暮れ 
         辺世くんと  ―


  …うん、

   
[私はよく見かけていたけれど、どうやら
辺世くんは私の存在に気付いてなかったよう。>>108
確認するように名前を呼ぶ、その反応に苦笑する。]


   …うん、私は
  辺世くんが来るようになる
   ずっと前から、ここに

  だから最近、
   同じ時間に、君の姿を見かけてて 
   
   一方的にだった みたいだけど、


[恥ずかしそうにして、そっと笑う。]
    
(129) 2022/07/28(Thu) 0:32:36

【人】 綴 千翠



   ───…好き、というか


  …胸の中、心を…
     
     見つめるような気持ちになるの



[気まずそうにする辺世くんを他所に、
私は遠くを見るように海を眺める。


ここで話すのは完全に余談にはなるけれど、
彼が出演していた大河ドラマ『元親記』は
私も視聴してはいて、ストーリーも覚えているが
子役だった彼の名前は記憶していなかった。

あの子役が目の前の彼だと知れば、
それは驚くことだろう。]*
(130) 2022/07/28(Thu) 0:32:39

【人】 綴 千翠

― 回想:変な男性客との騒動の後 
              須藤さんと  ―


[あの時、例の変な男性客に毅然とした態度を
取るのに無我夢中だったというか。
だから私は、オーナーと一緒にオスカーくんが
援護に来てくれたことも、須藤さんが声を上げてくれた
ことも全然気付いていなかった。 >>111

“適正価格”で販売されたトウモロコシの話を知ること
になったなら、目を丸くして、その後はくすくすと笑った
だろうが、>>65そんな未来があったのかはさておき。


須藤さんから声をかけられたのは結城さんと話した後、
カートの荷物を仕舞っていた時だっただろうか。]


  …はい、綴です。綴千翠
   

[自信なさげに名前を呼ぶ彼に苦笑しながら頷き、
改めてフルネームを告げる。]
(131) 2022/07/28(Thu) 2:07:42

【人】 綴 千翠


  そんなことないです。
 今だって、思い出すだけでほら 

  こんなに心臓がばくばく…

   
[度胸あるという言葉に、とんでもないと
首を振りながら私は思う。

昔の私なら、自分にふりかかる悪いことを考えて
動けなかった。
“誰か”を待って、都合よく誰かが来てくれれば
いいけれど、そうじゃなかったら…、そうじゃなくても、
心に燻る靄が重石になっていただろうことは容易に
想像出来る。


───だってね、もし私だったらって考えると。
やっぱり、助けて欲しいって、思うの。

辛い時に助けて欲しいと思う気持ちも、
わかっている筈なのに、見て見ぬふりをされる
気持ちも知っているから。]
(132) 2022/07/28(Thu) 2:13:00

【人】 綴 千翠



   酔っていてもいなくても、
  弱いだろうと相手を見て、ああいうことするひとって
  本当に信じられないし、理解できません 
   
したくもないけど… 
  


[怖がっていたかと思えば、今度は怒りの感情が顔を出す。
ずっと、外見から大人しそうに見られがちだったけれど、
これが本当の私なのだから、今はもう
隠すことはしない。]
(133) 2022/07/28(Thu) 2:14:15

【人】 綴 千翠

 

   …あ、はい。
   じゃあ、次からは


[そして、対策を告げられれば、
込み上げていた怒りはすうっと消えて、
次は良かったという感情そのままに素直に頷いた。]


  …本当に、すぐに
  光よりも早く須藤さんのこと

   呼びに行きますから──… ね?


[震えたり怒ったり、安心したり。
感情のままに忙しなく表情を変えて。
けれど話の終わり、最後は念を押すような言葉を
口にしながらも笑って。]
(134) 2022/07/28(Thu) 2:23:01

【人】 綴 千翠



 ───ありがとう、ございます、先輩


[彼の顔を柔らかく見つめたのだった。]*
(135) 2022/07/28(Thu) 2:24:50

【人】 綴 千翠

― 現在/海の家 ひとなつ荘 ―


[冷やし中華を冷蔵庫に仕舞い終わり、
顔を上げると随分お客さんの数が減っていた。

いつの間にか順番に休憩をとっているらしく、
声が聞こえる。]



  …あの、休憩の間、フロア
  私がまわりましょうか?



[誰がどう、休憩することになったのかは
わからないが、少しだけならと残っている
面々に申し出たがどうだったか。

チリンチリンという風鈴の音が
耳を澄ませなくてもわかるくらいにはその時間、
客足は途絶えているようだった。]
(136) 2022/07/28(Thu) 2:30:58

【人】 綴 千翠

[ちなみに、ところどころ、
店内に飾り付けられている風鈴は複数。
フロアを回っているとふとした時に音が聞こえて、

つい私は、揺れるガラス細工に顔を
向けて目を細めてしまう。]


  …元気?


[なんて、時折話しかけたりもするから
傍から見たら電波系っていうのだっけ?
そういう風に思われても仕方がないと言えた。

これらの飾り用の風鈴選びは
誰と行ったのだったかな。

沢山の中から、時間をかけて真剣に絞り込むのも
帰ってから店につけるのも楽しくて

子供のように胸を躍らせていた、
そんな記憶が見るたびに思い出されるのだ。]**
(137) 2022/07/28(Thu) 2:33:09
綴 千翠は、メモを貼った。
(a31) 2022/07/28(Thu) 2:53:39

【人】 綴 千翠

― 回想:男性客との騒動の後
            須藤さんと  ―


   …名前、読めないってよく言われます
  でも、漢字自体は珍しいものじゃないと
  思うのだけどな


[謝る須藤さんにはゆるく首を振って、
そっと笑う。>>138

  いいえ…
 こうやって関わる機会がないと、
 わざわざ調べようとは思わないと思いますし───
 
   ありがとうございます

[気を遣ってくれているのだろうか。

不意に綺麗な名前だと言われれば瞬きの後に
表情を柔らかく綻ばせた。]
(191) 2022/07/28(Thu) 19:04:04

【人】 綴 千翠



  
すぅー。はぁ



[深呼吸をしようと、自ら見本を示す須藤さん。
私は促されるまま目を閉じ、胸に両手をあてる。

けれど、せっかくの落ち着くための所作は
思い出した怒りに吹き飛んでしまったりして。>>133

きっと心のどこか、須藤さんがうんうんと同意して
くれたから甘えてしまっていたのかもしれない。>>139

 

   …フフ、オーナーだったら、
  言えば本当に何かご馳走してくれそう。
  
   今日の対応してる姿も格好良かった


[割って入ってくれた時の背中を思い出す。
盾になってくれてるようで、
いつもより広く大きく、心強かった。]
(192) 2022/07/28(Thu) 19:04:07

【人】 綴 千翠

 
  ───…今まで、
 意識して見てなかったけど、須藤さんの身体、
 しっかりしてますね…

  
今日のあの人より全然、強そう…



[流れというか、ついまじまじと見つめてしまって
ハッとする。]


  あ、私、
何言って…

  
   えっとその、あの、じゃあ…そう、約束!
  約束しましょう?
  
   私は今日みたいな時は須藤さんを呼ぶ
   須藤さんは呼ばれたら、来る

   ハイ、指切り

[あたふたしながら、小指を出して。
よくよく考えたら、これはこれで子供っぽくて
恥ずかしい提案だった。]*
(193) 2022/07/28(Thu) 19:04:09

【人】 綴 千翠

― いつかの夕暮れ 
         辺世くんと  ―


   …え。
  

[海を眺めていたら、謝罪の声が聞こえてきて、 
私は辺世くんを振り返る。>>144


   謝るようなことじゃ…
  
  私のほうが、邪魔しちゃったね
  君にとって一番、落ち着く時間なのに
 

[てっきり彼のほうも気付いてると思って、
声を掛けてしまった。   
気まずそうにしている様子に
申し訳なさそうに眉根を下げる。]
(202) 2022/07/28(Thu) 20:48:34

【人】 綴 千翠

  
 ううん、この暑さだし、
お店のほうが大変でしょう?
皆えらいなぁっているも思ってるんだ
  …あ、上から目線じゃなくて、純粋に   

   ──ありがとう、そう言って貰えると嬉しい


[このまま、私が居ればきっと
彼に気を遣わせてしまう。
ほとんど毎日来てるくらいなのだから、
彼にとってもこの時間は大切な筈。

どこかお茶を濁したような会話に笑って応えながら>>145
ここは私のほうから離れないと心に決める。]


   …じゃあ私、向こうに行くね
  私のことは今まで通り、気にしないでね
  

[私は辺世くんから離れようと歩き始めた。]*
(203) 2022/07/28(Thu) 20:48:38

【人】 綴 千翠

― 海の家 ひとなつ荘 ―


[皆が順番に休憩に行ってる時間だけのお手伝い。
こういったことはこれまでも何度もあったよね。]


  …あ、はい!


[蛇ヶ原さんの声に私は見上げていた
風鈴から視線を戻すと>>148、出来上がった
料理が乗ったトレーを取りに行く。]


  美味しそう。あの子もきっと喜ぶね


[カウンターで蛇ヶ原さんに笑う。
若いのに(といっても私より1・2歳くらいかな?)
しっかりしていて、それでいながら優しい彼女。
お店を明るくする彼女の声が私は好き。]
(215) 2022/07/28(Thu) 21:29:45

【人】 綴 千翠

[そんな突然の告白は胸の中に、私は注文した親子
のもとへ急ぐと、父親の了解を得て泣いている
男の子の目の前に屈んで視線を合わせる。]


  フランクフルト。お待たせしました


[トレーを坊やに差し出せば、ふわり。
熱いから気をつけてね、と微笑みかけた。]* 
(216) 2022/07/28(Thu) 21:29:47

【人】 綴 千翠

― 回想:私と彼と風鈴と 
          オスカーくんと ―


[店に居るより、宿に居るほうが多い私。
それはたぶん、気分が悪くなったらいつでも
休めるようにしてくれているのだと思う。 

お薬による治療を続けている今の私の身体は、
病よりも薬剤の副作用で体調に異変を来すことがある。
入院していた時と比べれば全然楽なのだけれど、
それでも、体温調節が利かなくなって、急に身体に
熱を持ったり、そのせいで脱水症状を起こしたり。

あの日もそう。
前日に体調を崩して休んでて、
少し、落ち込んでたんだ。

宿の廊下、つきあたりの海の見える大きな窓から、
外を眺めていたとき、私は君に話しかけられた。>>204
(250) 2022/07/28(Thu) 23:57:16

【人】 綴 千翠



  …え。



[何の前触れもなく、突然、
君は風鈴について語り出したよね。
初めは私も訳が分からず、きょとんとしていた。]


   う、うん、そうだね。
  風鈴の音色、私も好きだよ


[君がオーナーから風鈴の設置を任されていたなんて
知る由もなく、気圧されるように口上に頷いて、]


  
   ――え


[続けられた言葉に更に目を丸くした。>>205
(251) 2022/07/28(Thu) 23:57:21

【人】 綴 千翠




  私が 一緒に?


[あの時は、彼のいう“そんなわけ”が
どんなわけなのかは全然わからなくて。
…今もだけど、でも思い出すだけでおかしくて、
その度に笑ってしまう。

でもねすごく、嬉しかったんだよ。
手伝ってって、頼ってくれたことが。

とても、とても。]
(252) 2022/07/28(Thu) 23:57:31

【人】 綴 千翠



   ――…そういうことだったのね、オーナーが…

   風鈴はね、ひとなつ荘には私がお客さんだった
  頃からずっと飾られてるんだよ
 
   
[倉庫から運び出した風鈴をひとつひとつ布巾で拭いて、
どれを飾るか選びながら私は目を細めて彼に話す。]

  
  私、風鈴のチリンチリンっていう音、好きなんだ
 こう…そよ風に吹かれて、時折揺れて。
   
  静かに響く鈴の音を聞いてると
 とても懐かしいような…
 ノスタルジックっていうのかな
   
   切なくて…、でも、

     優しい気持ちになれるの


  
(253) 2022/07/29(Fri) 0:01:58

【人】 綴 千翠

[新聞紙の上に、綺麗に拭いた風鈴が並べられていく。
降り注ぐ日差しに模様を施した
ガラス細工がキラキラと光っていた。]
 
  
  …うーん、どれも可愛くて迷うなぁ
 
  あ!ねね、せっかくだし、週替わりで
 変えるのとか… どう?  
   

[妙案を思いついたと言わんばかりに
君を見つめて私は笑う。

1人で盛り上がってたから、引かれてたかもしれないけど
風鈴を選ぶのも飾るのもすごく

楽しかったんだ。]*  
(254) 2022/07/29(Fri) 0:04:04

【人】 綴 千翠

― 回想:須藤さんと  ―


  凄くいっぱいな漢字って何──…


[宙に字を書いている須藤さんのよくわからない表現に
肩を震わせつつ。>>227

知れてよかったと笑う様は無邪気な子供のようだと思った。

確か、大学院生だって聞いたことがあったような… ]


  …私も知って貰えて嬉しいです


[でも、たぶん、須藤さんとこんな風に話したのは、
この日が初めてで、それは彼が声を
掛けてくれたからだと思うと自然と私も、
知って貰えて、知ることが出来て嬉しいって
笑顔でそう応えていた。]
(287) 2022/07/29(Fri) 11:53:52

【人】 綴 千翠


  
  唐揚げとかき氷でいいの?


[須藤さんのかわいい危険手当に私はまた笑う。>>231
落ち着いてよかったと言うのには、
ありがとうございます、と返して。

つい気が緩んでしまったんだと思うんだ。
あんなこと口にしてしまったのは。>>193

本当、当時も恥ずかしくて動揺してたけど
今も思い出すと穴に入りたくなる。]


  ゆ、指切りは昔からある約束の儀式ですから!


[あたふたと恥ずかしさに頬を赤らめつつ、
小指を絡めて、約束の誓いを立てる。

提案しておいて、指と指が触れ合う時、
妙に緊張してしまって、]
(288) 2022/07/29(Fri) 11:53:55

【人】 綴 千翠



  や、野球って男の人、好きだよね?
  そっか、ずっとされてるんですね…そ、か


[気を紛らわすように色々、
話しかけたりしてたこと、
気付かれてなければいいのだけと。

この日から、有事に備えて?
店に入るときはまず、須藤さんが何処にいるか
確認するようになったんだ。]*
(289) 2022/07/29(Fri) 11:53:57

【人】 綴 千翠

― いつかの夕暮れ 
         辺世くんと  ―  
  

  (あ…、また謝らせちゃってる…)


[話せば話すほど、不必要に気を遣わせて
しまってるみたいだった。>>228

彼は私が店に顔を出すときは
どんなに忙しくても声を掛けてくれる>>58

そんな優しい人だから。きっと…]


   ───…ありがとう


[同じくらいすごいと言ってくれる辺世くんに
静かに微笑んで歩き出す。

オーナーの好意に甘えて、働かせて貰ってる私だけれど
今はお店の仕込み以外にも、会計の仕事も任されている。
去年、簿記の資格も取得していた。]
(290) 2022/07/29(Fri) 12:13:18

【人】 綴 千翠



  ───どうか した?



[離れようと歩き始めたその時、かかる声。
あたふたする辺世くんを見て、私は首を傾げた。]



  
  ………うん、そうだね



[寄せては引く波の音。

海が奏でる唄を背に聞こえてきた申し出に
私はそっと頷き微笑むと、再び先へと
歩き始めた。]**
(291) 2022/07/29(Fri) 12:13:21
綴 千翠は、メモを貼った。
(a60) 2022/07/29(Fri) 12:29:19

【人】 綴 千翠

― 回想:風鈴とオスカーくん ―

[いつだったか、君はこの日のことを話してくれたね。
憂いた顔で海を眺めている私を見て、
残念に思ったんだって。>>269

たくさん勉強したのかな。
まるで小説の文章のような独特な話し方をする
君との会話で、私はこれまで、一度だって
困ったことはない。
けれど、その時だけは、君のその、
心の内を隠すことのない素直な言葉に眉根を下げた。]


  
───…そう だったんだ…



[僅かに睫毛を震わせて小さく呟いて。
それまで他愛もないことを話していたなら、
急に表情が翳ったことは見て取れただろう。

それ以上は何も言えなかった。

取り繕うことも誤魔化すこともなく。
ただ一言、これも紛れもない私の本当だから。]
(300) 2022/07/29(Fri) 18:49:19

【人】 綴 千翠

[君はきちんと人を見てるんだね。
そして、自分を誤魔化すことなく
真っ直ぐに言葉を紡ぐ。>>270>>271

力仕事は自分、私には中の風鈴を綺麗にして
欲しいって、倉庫にある段ボールは全部運んでくれた。

そんな君の優しさに、あの時の私は救われて、
ひとつ風鈴を拭いていく毎に、
心に澱んでいたものも拭われていったように思う。]


  …風鈴はね、良く聞くと、どれもそれぞれ
 音色が違うんだよ
  日によって表情も変えて、
 悲しいことがあれば、そっと寄り添ってくれるし
 嬉しいことがあれば、一緒に喜んでくれるの
 
   
[受験前に病気になって、進学も就職も出来ないまま。
当時は世界にたった1人、取り残されたような気持ちに
なったりしたものだ。]
(301) 2022/07/29(Fri) 18:50:40

【人】 綴 千翠

[長引く治療に、金銭的にも精神的にも
余裕がなくなった両親は事あるごとに、
何故こんな病気になったのだと辛く当たるようなり。
散々傷つけあった末に、私に家を出るよう告げて、
去っていった。

父を、母を、悲しませていることが苦しかった。
それでも、愛されていると信じたかった。
明日のことさえ、どうなるかわからない
こんな時だからこそ、

助け合えると思っていた。]
(302) 2022/07/29(Fri) 18:52:54

【人】 綴 千翠


   …思い出… そうだね…
  
  子供のころ、家族で海に来て、
 同じような海の家で、かき氷を食べたことがあるの

  優しい風鈴の音にみんなが笑ってて
 

     
      
────幸せ、だったな…




[慈しむようにガラスを撫でる。]
(303) 2022/07/29(Fri) 18:53:50

【人】 綴 千翠



  …フフ、流星に三度願えた時のようにって
 綺麗な例えだね

  
[私の提案に、条件をつける君に私は笑う。>>272   
元より、そのつもりだったから、]


   勿論、手伝うよ
 

[しっかり君の蒼い目を見て頷いた。 

それから、今日に至るまで毎週、時には開店前の朝に、
時には閉店後の夜に、時間を作っては飽きることなく、
君と一緒に風鈴の模様替えをしている。]
(304) 2022/07/29(Fri) 18:55:30

【人】 綴 千翠

[積み重ねてきた時間、たくさんのことを話したね。
その中で、もし、聞かれるようなことがあったなら
場所を変えて、家族のことや病気の事も
打ち明けたりしただろう。

尤も、病気に関しては、時々休むことがあったから、
薄々気付いていたことかもしれない。

自分ではわからないけど、私が、以前と比べて
よく笑うようになったのなら、風鈴を通した君との時間も
その切欠のひとつになってると思う。]**
(305) 2022/07/29(Fri) 18:56:58
綴 千翠は、メモを貼った。
(a70) 2022/07/29(Fri) 19:14:49

【人】 綴 千翠

― 現在  ―  


   蛇ヶ原さん、休憩した?


[仲の良さそうなカップルからのオーダーを告げて、
眠そうにテーブルを拭く彼女の姿にそう、
声をかける。>>239

今もまだ、客足はまばらで、
先に休んでいた焼き場の面々も帰ってきているのは
目の端で確認していた。 ]
 
  
  お客さん少ないし、須藤さんの他にも
 オスカーくんや辺世くんも戻ってきたみたいだし

  フロアは私ひとりでも大丈夫だよ 
(344) 2022/07/29(Fri) 21:29:57

【人】 綴 千翠


  たぶんもう少ししたら、
 結城さんや早乙女さんも戻ってくると思うから  


[オスカーくんの傍で居る(ご飯中?)二人に
微笑ましい視線を向けると、
一緒に掃除していた須藤さんに>>318
ね?と同意を求めた。]*
(345) 2022/07/29(Fri) 21:30:01

【人】 綴 千翠

― 回想:風鈴とオスカーくん ―


  また言ってる。全然違うよ?
 さっきのより、これは少し高めの音で
 リィィンって───


[最初に手伝うよう言われた日から、
もう随分な回数、風鈴の模様替えをしているのに、
君は定期的に、同じ音にしか聞こえないと言う。>>328
だから私は、その度にこうやって違いを説明していた。]


  ……どう?


[渡した風鈴を試すように鳴らす君を伺う。
けれど、今日も今日とて、同じ音らしい。]

  
  ───そっか


[私は眉根を下げて、しゅんとする。]
(402) 2022/07/30(Sat) 3:13:57

【人】 綴 千翠

[わからない人にはわからないのかもしれない。
それは別に悪い事じゃなくて。

でもね、君が定期的にぼやくのは、
わかりたいからじゃないかなって思うんだ。

それにやっぱり、わかってもらえたら嬉しいなって
思う気持ちもあって、]



   すごくないよ



[説明の後に、君が感心するのもいつものこと。>>329
その都度、ううんって私は笑う。

飾り付けが終わった店内には風が吹き抜ける。]
(403) 2022/07/30(Sat) 3:13:59

【人】 綴 千翠

[チリリィィンと鳴るいくつも風鈴達。
それを見上げる私の姿は、君には
会話しているように見えているのかな。
実際に話しかけたりしてるしね。

私と風鈴達との時間に、君はかき氷を作り持ってくる。]

 
  …美味しいね

 
[外にある長椅子に腰掛けて、海を見ながら
薄く削られた氷をスプーンで救う。

かき氷のシロップは、本当はどれも同じ味で、
違うと感じるのは錯覚だって言われているけれど
君と食べるかき氷はいつも美味しくて
自然と顔が綻んだ。

そうやって語り合い、過ごしてきた時間に
君からはどんな話が聞けたのかな。

楽しいですね、と君が言う。>>330
私はその言葉にそっと微笑み、頷いた。]**
(404) 2022/07/30(Sat) 3:14:02

【人】 綴 千翠

― 現在  ―  


  …大丈夫 だよ?
 
  一人と言っても、みんないるから1人じゃないし
 蛇ヶ原さん、疲れてるでしょう?


[あんなに眠そうにしてたのに。
私は休憩をあっさり断る彼女を心配そうに見つめる。

まさか、オーナーが密に私の事を頼んでいるなんて
全然知らなかった。>>367


   お掃除は構わないのだけど……
  
 
[差し出されるままにはたきを受け取り、
私では説得力に欠けるのかもと同意を求めた
須藤さんを見つめれば、
私の休憩の心配をされて苦笑した。>>354
(405) 2022/07/30(Sat) 4:09:53

【人】 綴 千翠


   …私は、宿に戻れば休めますから


[みんなみたいにずっと店に出ていたわけじゃない。
冷やし中華を運んできたついでに、休憩の間だけ、
お手伝いを申し出たに過ぎない。>>136


  ここで私が休憩したら、変です


[私まで休ませようとするなんて
須藤さんらしいなって微笑みながら、
理由を説明した。]**
(406) 2022/07/30(Sat) 4:09:55

【人】 綴 千翠

― 現在  ―

 
   …ううん、
  ボランティアじゃないから、
  アルバイトはアルバイトなのだけど

   私は、宿で今日持ってきた冷やし中華の
  仕込みをしたり、最近は会計もさせて貰ってるかな


[今更なことを屈託なく聞く、須藤さん。>>411
今まで気にしたことなかったのだろうなと思いつつ、
私は改めて、自分の仕事について話す。

まさか、このやり取りを見て、蛇ヶ原さんが私と須藤さんに
変な気を遣うなんて、思わなかった。>>442

   
  あ…そうだね、はたきは須藤さんのほうがいいかも
 

[急に張り切って掃除の役割を支持しだす蛇ヶ原さんに
気圧されつつ、埃を集める係をすることには同意すると、
彼女は拭き掃除のための水を汲んでくるという。]
(457) 2022/07/30(Sat) 12:59:50

【人】 綴 千翠



   え?…休憩、本当にしないの?


[それが、私と須藤さんを二人っきりにさせようと
する彼女の作戦とは知らず、私は元々声をかけた目的を
再び口にした。]**
(458) 2022/07/30(Sat) 12:59:53

【人】 綴 千翠

― 回想:風鈴とオスカーくん ―

[私には聞こえて、君には聞こえないもの。
私にはあって、君にはないもの。

俯きながら、そんなことを考えていた。

勿論、君は私じゃないのだから
何もかも同じという訳にはいかないことは
わかってるけど… ]

 
  ……私、そんなにひどい顔してた? 


[肩に触れる君の手に、私は顔を上げると
困ったように微笑む。>>412
(474) 2022/07/30(Sat) 17:42:42

【人】 綴 千翠

[いつも感謝している、と言葉を紡ぐ君。
私は真っ直ぐに思いを伝えようとする君を見て、
聞いて、]



  ──────うん…



[そう、柔らかく頷くと、
今度は自然に笑いかけた。]

  
   そうだね、一朝一夕で上手くいくより、
  こうやって時間をかけることで思い出も増えて
  わかった時の喜びが増すかも

   もしかしたら、今が過去になった未来に
  沢山の思い出がいくつもの音となって
  君の耳に届くのかもしれない

   なら、“今日”も楽しい思い出にしなきゃね 
   
(475) 2022/07/30(Sat) 17:42:45

【人】 綴 千翠

[君から見たこの国を聞いて。
君が生まれた国の話を聞いた。

君が旅した、私の知らない世界。
何を思い、何を考えて、この国に来たのか。
他愛もないことから何でも。

時には冗談を交えつつ、過去の事も今の事も未来のことも、
話せることは何でも話して、何でも聞いた。

週に一度の僅かな時間を重ねて、
お互いを知っていくことは楽しかった。]
(476) 2022/07/30(Sat) 17:42:48

【人】 綴 千翠




 ────うん、ちゃんと返してくれるよ
 


[風鈴達を見上げながら、君の言葉に私は応える。>>414

口説き文句のように聞こえる台詞も、
君には他意がなく、純粋に感じたことを
言っていることはもう、わかっているから。

鈴の音の中、ただただ楽しそうにして。]


   ……風鈴の妖精って初めて聞いた
  そんな物語があるの?


[微笑みに君を振り返った。]**
(477) 2022/07/30(Sat) 17:42:51

【人】 綴 千翠

― フロアのどこかで 
           鹿賀さんと  ―  



  …あ、鹿賀さんも風鈴、好きなのですか?


[それは呼び込み効果に客足が伸びてきた頃だったか。
風鈴を見上げている彼に気付き、
私は声をかけた。>>466


   はじめまして。
  私、宿で仕込みや会計をしている綴千翠といいます。
  
  久部さんのピンチヒッターで来て下さったのですよね?
  
   
[オーナーから聞いてます。と私は彼に微笑む。

本当はもっと早く挨拶に来たかったが色々、
タイミングを逃していた。]
(488) 2022/07/30(Sat) 19:25:13

【人】 綴 千翠



   ────…これ、毎週変えてるのですよ。
 
 

[私は鹿賀さんが眺めていた風鈴を見上げて告げる。
それは今もそよ風に短冊を揺らせて、
チリリィンと優しい音楽を奏でていた。] ** 
(489) 2022/07/30(Sat) 19:25:16

【人】 綴 千翠

― フロアのどこかで 鹿賀さんと  ―  


   そうなんですね


[問に返る是との返事に私は顔を綻ばせる。>>491
こう、同じ感性を持つ仲間に出逢えたような。

鹿賀さんからすれば、いきなり知らない人に
話しかけられてびっくりしたよね。

私のほうはと言えば、久部さんが“まもちゃん”と
呼ばれてたことにびっくりしていた。]

     
   …え、大事な可能性あるのですか?
  都合が悪くなったってことは聞いてたのだけど…


[私は口に手をあて、心配そうに目を伏せる。
言われるまで、何も深く考えていなかった。

ざわめく気持ちを落ち着けようとするかのように
ガラス細工の鈴が鳴る。]
(530) 2022/07/30(Sat) 23:16:43

【人】 綴 千翠


    
   鹿ちゃん… かわいい呼称ですね
  
   私は綴り紐の綴に、千と、翡翠の翠の字を書きます。
  あわせて、“つづり ちあき”


[鹿賀さんに合わせて、私もどのような漢字を
書くか示し、綺麗な名前というのには、
照れくさそうに微笑んだ。]



   ───ありがとうございます
  でも、名前はよく、読めないって言われるのですよ?


[翠の字は“みどり”とか“すい”と読むことが多く、
“あきら”とも読めることを知っている人は
あまり多くなかった。]
  
(531) 2022/07/30(Sat) 23:16:45

【人】 綴 千翠


  そう、毎週。飾ってる風鈴の模様替え。
 
  位置はあまり変えないのだけど、
 風鈴は変えてて…


[私は近くのそれに、
触れようとするかのように手を伸ばす。>>492


 …だから毎週、違う音色が奏でられてるんです


[リィンリィイン。

応えるように響く鈴の音。
短冊はひらひらと踊るようで。]
(532) 2022/07/30(Sat) 23:16:48

【人】 綴 千翠


    
  
  全然、違いますよ


[私は鹿賀さんを振り返ると、意思を持って
そう応えた。]**
(533) 2022/07/30(Sat) 23:16:50

【人】 綴 千翠

― 現在  ―  


  …幸せが逃げてるよ?
  

[吐息を漏らしているオスカーくんの顔を覗き見る。>>521

みんなの休憩も順調に進み、私の役目ももうすぐ終わり。
蛇ヶ原さんが戻ってきたら、宿に帰ろうと思って
店内を見渡していた時に、たまたま、
何やら思い悩んでいるような彼の姿が目に入った。]

   
   悩んでることでもあるの?

  
[フロア業務の合間を縫って、
彼の焼き場に訪れ、そう、問いかける。]**
(546) 2022/07/30(Sat) 23:41:21

【人】 綴 千翠

― フロアのどこかで
         鹿賀さんと  ―  

  
  …いえ、大丈夫ならいいのですが


[宿での仕事がメインの私は久部さんとは
あまり話したことはなく、
心配だけど鹿賀さんの申し出には
首を振る。>>535] 


  ええ。とても

  では、
 私も鹿ちゃんさんと呼んだほうがいいですか?  


[尋ねて、でもそのままだと気安すぎる気がして、
敬称をつけた。>>537

そうして、私の名前についての彼の感想を聞く。>>537
(565) 2022/07/31(Sun) 1:32:54

【人】 綴 千翠

[それは読めない漢字を名前につける、親の気持ち。
愛しすぎて、唯一無二の存在にしたくて
その想いを、難解な名前に込めてしまうのだと彼は言った。

私の両親は、私を無二の存在に思っていたと
ナイフで胸を刺すように、私に言う。]


  
   
────…


  

[…わかっている。

今日、初めて会った鹿賀さんは私のことは何も知らない。
だから、一般論として話しているだけ。
悪気はない。


      
────わかっている。でも…
 ]
(566) 2022/07/31(Sun) 1:33:08

【人】 綴 千翠

 



 
 ───名前は…お父さんとお母さんが
 最初に私にくれた贈り物だか…




[応えて笑おうとしても
込み上げてくるものを止められなくて。
はらり、大粒の雫が頬を伝い零れ落ちていく。]
(567) 2022/07/31(Sun) 1:33:43

【人】 綴 千翠

 

   …っ、
 あれ、私、どうしちゃったのかな…?


[堰を切ったように、
拭っても拭っても溢れる涙。
私は週替えの風鈴に
興奮している鹿賀さんに泣き笑う。>>541



   
───どうしよう、止まらない。

 


   私───  

             
ごめんなさい




[居ても立っても居られず、
私はその場を駆け出した。]**
(568) 2022/07/31(Sun) 1:41:16

【人】 綴 千翠

― 現在(鹿賀さんと話す前)
          オスカーくんと  ―  


  幸運の女神には前髪しかないみたいな?
  

[オスカーくんの幸せの例えに、
私も知っている例えを言って、笑う。>>560

話し出すと、いつものオスカーくんのように見えた。]


   …それは、夏が終わってしまうのが
  寂しいってこと?


[よくわからない顔で首を傾げつつ、
大丈夫そうだと心に思う。]  
(569) 2022/07/31(Sun) 2:54:01

【人】 綴 千翠

        

   なら、もっと夏を満喫すればいいだけだね
  したいことがあるなら、やらないと 
     

[悩んでいたことがそれならと背中を押して、]


   …でも

  本当に悩むようなことがあったら
 ちゃんと話してね


[言い残すと、
安心したので業務に戻ることにしたのだった。]**
(570) 2022/07/31(Sun) 2:54:06
綴 千翠は、メモを貼った。
(a105) 2022/07/31(Sun) 3:20:48