人狼物語 三日月国


87 【身内】時数えの田舎村【R18G】

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「調子、……? そんなことより。
 夜凪の穴埋め、できるならやってほしくって。
 触ったり捕まえるのも夕凪たちも得意じゃないよ、大丈夫なだけ!」

どことなく挑戦的に、愉快そうに目を細めてその手を引いた。
そうは言いつつ。
実際は押し付けたりもせずに水辺を歩いて見つけたものを掴んでみせて、驚かれたらリリースをしながら手を振ってさようならするだけであった。


「わあ、宵兄さんは相変わらずロマンチック。
 夕凪も誰かに呼ばれてきっと来たんだと思ってるよ。
 本当? もう聞かせてくれるの!
 いつも兄さん人気者だから今しかチャンスはないかも、聞かせてほしいなあ」

御山洗に手を振っていた。ナマコいりますか?

【人】 少年 編笠

「え"、嘘だろ。
 10年くらいずっと反対に覚えてたぞじゃあ……」

御山洗の旦那、すまねえ。

「いやー――…
 夜凪の旦那の名前出されたらちょっと断り切れねえっていうか。
 俺の場合は大丈夫でもないんだが……」

これ触ってみてとアメフラシを指さされ、
掴んだら紫色の汁がぶわっと広がって悲鳴を上げたりした。
(67) 2021/08/13(Fri) 23:20:32
 御山洗

「ナマコですよー、御山兄さん」

川の時よりも幾分かご機嫌そうな夕凪は、彼らにバイバイと告げながら海の生物たちを逃していく。

「そーですね、ここの海はきれいで本当に楽しいな。
 都会の方はは生き物なんて全然いないし、夕凪が描く空も灰色ばかり。
 ここは、空も海も青くてみんなの表情がわかりやすくて……ずっとここにいたいなって思うぐらいです」

宵闇の曲 に耳を傾けた。

砂浜を歩いている。首にかけているのはインスタントカメラだ。

涼風

「あ!薫兄!どうしたんですか、
 なんか変なとこでも……ああ」

胸元に下げているものへの視線が、
何を疑問に思ったかを教えてくれた。

「これ、晶兄とお揃いのやつで、
 田舎の思い出も詰まってるし、折角だから持ってこようと思って。

 ああ勿論デジタルカメラの方も、写真も持ってきてるから大丈夫ですよ。こっちは防水じゃないので、波のあるとこには持ってけませんしね」

緩く掲げれば、
『晶』と文字が記されているのが見える。
利便性よりも田舎の思い出が勝っているのは、何か心変わりがあったのか。

 御山洗

「お兄さんは、今どこで暮らしているんでしたっけ?
 夜凪は大学を卒業してから、家を出るか悩んでいるところで」

自分で言った言葉に違和感を感じて首を傾げました。
不思議と家を出ていこうとする理由が明るい気持ちだと思えなかったから。
だけどなぜ実家から離れようとするのか思い出せなくなってしまっていて、その違和感にも気づくことができませんでした。

「……ここで暮らせたら本当に自由、なのかな?」

同じように集落に視線を向けた、美しい山はだに陽が照らされて村の色彩を引き立たせてくれる。
樫の香りと潮風とが混ざってそんな景色が陽炎のように揺らいで見えた。

  宵闇

「…あ……・」

一本一本の糸から走った音が海の香りを夏を導いて奏でられていく。
不思議と涙がこぼれ落ちそうになって思わず拍手を遅らせてしまいました。

「ありがとう、ございます。
 素敵な曲でした、宵お兄さんのような……なんていえばいいのでしょうか。
 綺麗で、少し寂しくて、切ないのに、また聞きたいと思えるような曲でした。
 優しい歌だったわ……?」


小さな声が紡がれて、暫くの間言葉を発せずにいたが、やっと思い出したように笑みを浮かべる。

「―――いい歌だった、お兄さん。
 中毒性があるっていうのかな、どんな風に曲を作っているんだろう。
 やっぱり誰かを思い浮かべたり、何かを考えているんですよね?」

編笠は、その歌を最後まで聞いて、へえ、と感嘆した。
(a31) 2021/08/14(Sat) 2:50:11

 涼風

昨日は確かにデジタルカメラを提げていた。
晶兄が持ってきたのをみて、
やっと自分が持ってきたのを思い出したくらいだ。

覚えてもいないのにどうやって持ってこれたのかは定かではないが、今は関係の無い話だ。


「……そうだね、こっちは補正とか気の利いたものついてないし。ブレるのは味といえばいいんですけどね。
 でも小さい頃から使ってるから勝手は分かってるし、それでも、」

それでも。心に変化があったのには間違いなく、

「今日はこれがいいの」

前後の文脈をすっ飛ばして、
そう言って笑みを浮かべる。

恋するような、悪戯でもするような、
もしくはちょっとした獰猛さが滲み出すような。
少なくとも、作り物ではない表情だった。

「ごめんね、何のことかわかんないでしょ。
 でも、薫兄を失望させるようなのは撮らないって約束しますよ!これだけが、唯一の取り得ですから」

 編笠

「あははっ、変な声。
 驚かせてごめん、だけど面白くって。
 ……そろそろ人も集まってきたし他の遊びでも――」

海の生き物たちはすぐに解放してあげて楽しんでいたが、
一度離れる前に気になったことを一つだけ聞いておいた。

「なんだかそれを聞いてると、
 夜凪がすきなのか夕凪が好きなのかわからないね?」

【人】 少年 編笠

「……あーあ。
 ズルいよなあいつ」

海と川では勝手が違う。
海水で濡れた服は乾けば塩でバリバリになるし、
何より俺と違って下半身だけじゃなく上半身まで迷いなく濡らしている。
飛び込むための言い訳も理由も必要なくて、
ただそうすると気持ちがいいからで一番最初に飛び込む。

打算も計算もない。
雲一つないような親友の笑顔。

「……いっしょに飛び込んでたはずなんだけどな」
(88) 2021/08/14(Sat) 3:26:24

「水着に着替えないの!?」


拝啓、十年前の俺。
十年後も振り回されております。

「相変わらず無茶しますね、瞬兄は。
 一番昔から変わってないんじゃないんですか」

背中を追う、という点でいえば、
一番追いつきようがなかったのが彼だ。
向こう見ずでどこまでも走って、どこまでも男らしく格好良くって、もしかしたら自分の対極にいるんじゃないかとすらも思ったことがある。

彼を四角形に収める為に、カメラ扱いの腕を必至こいてあげたのは良い思い出だ。

「早く着替えてくださいね、風邪ひきますよ」

自分も飛び込んでみたら驚かれるかな、
なんて、子供っぽいことも考えてみる。

驚いた表情を浮かべて、微笑んで。

 編笠

「浮かない顔じゃないですか、晶兄」

その姿を見つければ、サンダルを鳴らして歩み寄る。
首には晶という文字の目立つそれが提げられていた。

「今更時間の変化に気づいちゃったりしてます?
 ノスタルジアに浸るのもいいけど、
 折角の海なのに楽しまなくちゃ勿体ないですよ」

追いつけないなら、別のやり方もある。
後ろからではダメで、横にも並べなくて、

じゃあ、あとできることは『真正面からぶつかる』くらいしかないだろう、と、結論付けたから。

編笠に手を伸ばす。念の為、カメラは涼風に預けて。

【人】 少年 編笠

少しだけ珍しく驚きの表情。

「卯波、ここにいたのか。
 どっか行っちまったかと思って焦って探してたんだぞ」

首から下げられているカメラに目をやって、
少しばかり安心したような目をする。

「……なんでわかるかな。
 昔から傍にいると分かるもんなんかいそういうの。
 いや待てこっちにもお前の考えてることくらいわかるぞ、
 残念ながら編笠の兄貴はそう簡単に――ウワッ」

と言ったところでどこかから海水が飛んできてそれを避けようとして、
卯波の身体を掴んだまま海の方に落下した。
咄嗟に相手が頭打つんじゃないかと搔き抱いて。
大きな水しぶき。
(95) 2021/08/14(Sat) 3:50:17
思わず「えっ」と言った。

編笠は、思わず「おわっ」と言った。
(a39) 2021/08/14(Sat) 3:53:56

卯波をみて、「あっ」と笑っていた。

 編笠

ふわりと身体が浮いて、
晶兄に抱きすくめられて、
何かを思う前に、辺り一面が水の中。

「っぷはッ───!しょっぱ!

 あっはは、落とされたくないからって、
 自分が落ちることないでしょ!ねえー!」

頭を左右に振って、
動物がやるみたく露を払った。
勿論近くにいる相手への迷惑は気にしない!

「あー、たのしい。
 服のなかまで全身びしょびしょだあ」

「瞬兄〜〜〜!!!!俺もう一回飛び込む!!!」だ。

【人】 少年 編笠

「っぷは!
 っ、何もかも上手くいかねえな!
 ……耳の中まで海水入った……!」

べったり濡れた髪をかき上げながら海面から顔を出した。

「……あー。
 なんか。
 すっげー懐かしいなこの感じ……。
 あったあったこういうの……」

いつかも同じようなことを同じような相手とやって。
ずっとこんな日々が続けばなんて思ってた気がする。
(100) 2021/08/14(Sat) 4:18:12
 青嵐

「うん、勿論!
 どうせ洗えばいいですしね!」

今度はもう一人の先輩の手を取って、
もう一度防波堤の端へと連れられて行く。

一ノ瀬卯波いっきま〜すだの、
声量の足りない掛け声を発してみたりするだろう。

結局、あの時だって変わらない。昔の自分なら、いいよできないし、とでも断っていただろう。自分が一歩後ろに退いていただけだ。

今日は、その一歩を、十年越しに踏めた。
ノスタルジアも、たまにはいいことをする。

メモを貼った。


 心からの笑みが、
 四角形の枠のなかに映し出された。

 御山洗

「……夕凪たちは、家族でまだ住んでて。
 夜凪は」

近くに住んでいたんだという感想を埋め尽くすほど、余計な思考がめぐる。
不安を励ましてくれているのがわかるのに、言葉に連想でつながってしまった過去の言葉が頭に浮かんで止まらなくなってしまった。

「夜凪が、夕凪から離れたいって」

それを意味するのは自立だったり就職だったり。
だが双子にとっては? 仲違いとも取れるような明確な拒絶に聞こえるのかもしれない。

「どこでもいいのかな。私も、どこでもいられると思っていたの。
 でもね、私……今好きだと思える場所が、わからないのよ。
 家族も大好きで、もちろん夜凪も大好き。絵を描けるならどこでも良かったのに。

 あの子に離れるって言われて、わからなくなったわ。ここで一人で帰らないのも悪くないのかなって思うくらいに」

 青嵐

「いやいや、流石に水着に着替えますよ。
 でもこーいう何にも気にしないで遊ぶの、すっごい楽しいね。今までも、もっとやればよかったかもです!」

髪を結び直し、上着を絞って、
笑いを零しながら振り向いて言う。

「晶兄も誘わないとね。
 ちょっとつまらなさそうな顔してたから、
 目いっぱい遊んで忘れさせてあげないといけません」

 青嵐
「だって川も海もあるんだよ〜?
 そりゃ用意してくるに決まってるじゃないですか。

 田舎くらいでしか好き勝手出来ないよー。向こうだと気を遣わないとあんまりいい目で見られないし……いつもみんなと暮らせてたらよかったんですがね」

水を含んで重くなり、張り付く服が、
気色悪くも、楽しさの証でもあり。
大人ぶることから羽根を伸ばせるのが、何よりも心地よかった。

「そーですよ、行こ行こ。
 晶兄こそちょっと大人になって、一歩引いちゃう感じになったんでしょうかね」

 涼風

「───そう、だな。田舎の外にいる間に忘れちゃってたんだけれど。俺は何よりも、自分が撮りたいと思ったものを、最高の角度、時間で切り取って、それをみんなに観てもらうのが好きだから」

散々遊んで、水に艶めく髪を手櫛で纏めながら。
片手間に傍に戻ってきて、話の続きをする。

「昔からずうっと俺は、人の思い出の一部になろうとしてたけど、違った。
 俺が、みんなを、どこにでもある綺麗なものを、何度も、何度も何度も思い出にする。写真と変わらない。田舎に帰って、それに気づけたんです」

その背中を押してくれたのは、薫兄も含めた、
田舎の人たちだっていうことが、何より嬉しい。

「みんなを、俺の記憶の、その枠の中に。
 昨日は写真がみんなの下へ届いたらいい、って言ったけど、俺は……自分の足で皆を撮りに行きたい。

 将来は、そんな仕事を選ぼうかなって思いました」

田舎に永遠に残りたいと思う。それができたら素敵だと思う。

それが叶わないのだとしても。出来ることがある、とも思った。

 御山洗

「……私がくっつきすぎるせいで、あの子が鬱陶しがっていたのね。
 ちゃんと話したから、当てずっぽうじゃないわ。
 もう大人だしそれぞれ自立をしないといけないのは確かじゃないですか。

 だからね、仕方ないのよ」


漠然とした不安は田舎の思い出で薄れはするが埋めるものにはならなくて、ただ、今だけは何も怖くないような満たされた気持ちになっている。

また一瞬で、恐ろしいほどに消えてしまう。
思い出さなくてはいけないことが、話さなければいけないことがあるのに。

「弱音を吐いてごめんね。
 しんどかったけど、今はなんだか、清々しい。
 兄さんのおかげかも?」

まるで別人になったのように、迷子になっていた姉の様子は見えなくなり、凪いだ心にあなたのことばがふり続けた。

「……なかなおり、できるようにする」

言い聞かせるように緩く手のひらを握りしめて海の静かな波を見つめていた。
なんだか、あなたのまえでは偽りの姿を見せてばかりのような気がした。

 青嵐

「今更気付いた?瞬兄のそういう、
 細かいとこ気にしなかったり、
 気楽に構えてるところは美徳だけど、

 たま〜に苦言言われてるの、俺は知ってますから」

時任の姉さんがちょっとね〜と、
聞きようによっては思わせぶりなことを言う。

それでも見習うとこは見習うべきではあるが。

「あはは、そうだね。こんなに揃って会えるんだし、
 会えないことはない。でもちょっと寂しいけど。

 色んなとこ飛び回って、みんなに会いに行くって目標を立てたから本当に『会おうと思って会いに行く』ようにしますよ、俺は!」

無遠慮な手に頭を掻き撫でられ、
あ!折角髪結び直したのに!と文句ひとつ。
それでも心地よさそうに目を細めて。

「え、かけっこってそれは俺に勝ち目ないけど!
 行くぞて、も〜〜、待ってってば〜〜〜」

そんなこんなでもう一人の先輩の下へ改めて向かうのだろう。

あなたの四角形の型に収まる気はない、と笑った。

決闘だなんて柄にもないけど、と重ねて笑った。

卯波だけの四角形を作り続ける。一つに固執するあなたには負けない。

ただただ笑った。もう嫉妬することはない。

受け取ったカメラを一旦手荷物に戻し、
水着へ着替えることに。人も寄ることもないだろうと、
近くの物陰で思い切って衣服に手をかける。

上着をしっかり、細腕で絞り、
肌に纏わりついて離れないシャツを、両手をクロスさせて無理矢理引っぺがした──ところで。

ふと、自分の両胸に手を当てる。
筋肉の僅かな硬さ。なだらかな、
未だ成長を感じさせるような感触。

「男の子らしくなりたいんだよ、僕は」


まだ解消されてない違和感が一つだけある。
何かしっくりこないような。現実味の薄いような。

カメラによって切りとられた顔を、
勇気を出して、なんとか、見つめようとする。

(──ああ)

自分が、今まで自分のことを見つめられなかったから。
『今の自分』の外見を、他人に委ねてしまっているんだ。
少年が、段々と元の形へ戻っていく──。

メモを貼った。

ゆったりとしたラッシュガードを着た。そしてもう一度「海だ〜〜〜!!!!」

編笠は、よりによってようやく今服乾いた俺のとこ来るか!? と逃げ出した。
(a76) 2021/08/14(Sat) 18:27:43

威圧感に気付いた。

反射的に腕をあげると、ナマコをキャ〜〜〜ッチ!!!


……………………

↙このへんにナマコを持ってる。

ナマコを海にリリ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ス!!

「油断も隙もないなあホント!」

ナマコさんが可哀想でしょ!(委員長)

「あ、茜ちゃん」

そして、透けてる様子に気付いたようで、
小走りで荷物を漁り、大き目のタオルを取り出してみせつつ、自分の胸元をとんとんと叩く。

「さっきも水かけまわってたでしょ、
 一旦休憩にしようよ。両手のナマコは引き受けるから」

ほんのわずかに頬を染め顔を背けて、
気付いてくれ〜と気遣いをしてみて。

編笠は、青嵐あとで覚えてろ!と言いながら海藻王から逃げまどっている。
(a81) 2021/08/14(Sat) 18:47:44


「こ〜らからかうんじゃありません」

だから見ないようにしてたんでしょ〜なんて言う。
ああ、そういう方法もあるんだ、とちょっとだけ感心したりして。

「茜ちゃんは着替えちゃんと……あるよね、茜ちゃんのことだもの。いや、安心した。
 十年越しに女らしさを磨いたところを目の当たりにするとは思わなかったよ〜」

御山洗の視線を追おうとした。

 御山洗

「子供、のままの関係だったら?」

どういう意味だろう、と頭で思考を巡らせている間に水が飛びかけられる。
ぱちくりと目を瞬かせて見つめれば、覗くのは無防備な脇腹。いたずら心が芽生えてその腹に手を伸ばした。

「御山兄さん余所見してると危ないよ」

くすぐってみたい衝動が起きてしまったから。
遊んでみたくなったから。
そんな無邪気な理由でいつまでもここに要られたらどれほどいいか。

しばらくしてから皆の輪に戻ろうと声をかけた。
その時一体自分は誰を見ていて。
あなたは誰を見ていたのだろう。

「お兄さんも、溜まったものがあるなら海にでもなんでも吐き出してしまってください。
 
田舎に忘れ物をするのは、夕凪たちだ絵で十分です。

 あと、風邪は引かないように!」

そう、笑って。
一歩海に向かって飛び込む構えを見せた。

 卯波

「ああ〜次々女の子らしい単語。
 メイク、……そっか、その年ごろくらいになるとするんだね」

 何か思うことがあるのかうんうんと頷きながら。
 大半は後輩がこんなに大人になって……という感情からくるものなのだろうが。

「俺は写真撮るひとだから、撮られる側の努力とかにも凄い興味があるんだよね。時間があったらちょっとだけでも教えてもらっちゃおうかな……俺がするわけじゃないんだけど」

宵闇に笑顔を返したとき思い出したのは
双子でみんなのことを思い出していた数年前。

『お兄ちゃんは忙しいんだから僕たちに構ってばかりいられないさ。
 だけどとっても大事にしてくれてる、夕凪もわかっているだろ』

わかっているわ。優しくて真面目な人だもの。


『涼風? 何してんだろうなぁ、まだ僕たちみたいに文章を書いてればいいけど。
 それか新しい夢見つけていたりしているかもな』

それもいいと思う、もう何年も経ったんだから。


『編笠元気かなぁ〜、あいつと話すの大好きなんだ、なんか面白い仕事についたりしないかな。みんなが思いつかないような』

どんなことを好きになったのかな、とても気になるね。


『青嵐はさぁ、落ち着きが出たのか気になるよな。夕凪もあの時のこと……え、もういいって?僕が変わりに聞いてやるよ』

何をしているのか、二人で想像して。
会える日を夢見て、一緒に笑った。


『モモチは背ぇ伸びたのかな、まだまだ成長期だろうけど流石に夕凪の服はもう嫌がる歳だろ』

まだまだ可愛いわよきっと。
私の服も入るんじゃないかな。


いつまでもいつまでも夢を見るように話は続いていた。

最後にカメラで海の風景を撮るだろう。