人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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到着: 天原 珠月

【人】 天原 珠月

[私には幼馴染みがいる。
幼い頃から家は隣同士、両親も仲が良く、年は少し離れていて性別も違ったが、本当の兄と妹のようだと周りに言われてきた。

あいにく実の兄はいたことがないから、今もそばを歩いているその人が兄らしいのかはよく分からない。
血は繋がってないことだけは確かだけれど。
でも『えー? その年で幼馴染みのお兄ちゃんとそんな仲良いの? なんか意識とかしないの?』なんて大して親しくもない同級生に言われようが知ったことじゃない関係のはずだ。

そう、ほんとに余計なこと言わないで欲しい。
意識なんてしてない。欠片もしてない。
そもそもしてたら、両親が無理になったからって、ふたりきりでコテージに泊まりに来ることにならない。

ちらりと隣を見てみる。

……うん、絶対向こうも何もないな。

こんなこと言われたといつものように話せばすっきりするのかもしれないけど、まぁ、いいか。
変な話題はおしまい、おしまいっと。]
(52) 2023/03/01(Wed) 1:37:46

【人】 天原 珠月

[到着まで後もう少しというところで急に足を速める。
ここまで前を歩いて先導してくれた人を一気に追い越し、ニヤニヤという悪戯な顔で一番乗りを奪っていく。]

 んんー! 着いたぁ!

[春用のニット帽を外すと結んで押し込んでいた長い金髪が一気に溢れ、白い上着の背に流れる。
つり目がちの紫の瞳が後ろの幼馴染を振り返り、ほら早く早くと急かすように手招いた。

二家族でキャンプに訪れるのは毎年恒例のようなものだったが、子供であるふたりだけなのは初めてだ。
といっても片方は成人済み、片方も来年成人の年齢だけど。
このキャンプ場は初めて選んだ場所で、森の中の道はなかなか複雑そうで迷子にでもなるんじゃないかと思ったがそんなこともなく――心地よい春の風に誘われるように歩いていると、気づけば目の前の木々が開け、この木製のコテージが姿を現していた。]

 ねぇ、雅空兄ぃ、ここって湖が近いんでしょ?

[兄と呼ぶ幼馴染の服を遠慮なく引っ張る。
これくらいで転ぶようにヤワじゃないのは知っている。

早く見に行きたい、とせっつくが、まだコテージの鍵も借りていなければ荷物も運び込んでいなかった。**]
(53) 2023/03/01(Wed) 1:44:26

【人】 天原 珠月


 ふーん。
 まぁ雅空兄ぃよりは若いですからねぇ。

[子供扱いする言い方。>>55
昔からよくされて、昔はもっと激しく反発もしていた気がする。
思春期とか反抗期というやつだったのだろう。

幼馴染が専門学校に入ってから、店であの服を着始めてから。
自分は美容専門学校に入学して、秋のインターンシップに期末試験、最近は練習漬けに課題に頭を悩ませ――様々なタイミングでいくら家が隣とはいえ一緒に住んではいないのだから、顔はどうにか合わせられるくらいで接する時間が減ることはあった。

つまり、自分の春休みであるこの期間、幼馴染とがっつり過ごすのは久しぶりな感じもして……だからなのだろうか、こうして子供扱いされるとほっとするような気さえするのは。]

 はぁい。

[チラッと足下に視線を落としてから。
それにしても、よくあるキャンプ場らしい光景が目に飛び込んでくれば、なんとなく拍子抜けしてしまう。
周りを窺えない森の中の道が長かったからかもしれない。
トンネルを抜けた先は異世界でした展開を一寸妄想したのは内緒にしておこう。]
(94) 2023/03/01(Wed) 12:20:23

【人】 天原 珠月


 ああ、そっか、温泉もあるんだ。

[アウトドアワゴンをひとりで引きながらも、案の定幼馴染は難なく自分に追いついて来ていた。
鬱陶しそうにされたので一際強く服を引っ張ってやる。>>56
パッと手を離すと、説明にふんふんと頷いて。]

 キャンプ場に温泉って珍しい気がしない?
 コテージも立派そうなの多いし、まるで別荘地みたい。

[管理人のもとへ向かい、二家族分の家名で予約したコテージの鍵を受け取る幼馴染を見守る。
最後によろしくお願いしますと軽く頭を下げた。
レンタルってなにが出来るんだろうか。
気にはなるけれど、今は泊まるコテージへの興味の方が強く、手のひらに渡してもらった鍵を握りしめる。]

 ……。

[少し考えて、ひらりとアウトドアワゴンの後ろに回り、ささやかながら押す力を足すことにした。]
(95) 2023/03/01(Wed) 12:22:07

【人】 天原 珠月

[自分たちのコテージまでの距離はそれなりにあった。
まず視界に飛び込んでくるのは広々とした湖だ。

ざぁぁ、とふいに風が吹いて、穏やかな湖面がやさしく揺らされ、これから落ちてゆくばかりの太陽の光をきらきら反射する。
澄んだ水の匂い。
風が耳元を過ぎていく音。
少し眩しい。一瞬目の前が霞む。]

 あっ、うん。

[知らず知らず魅入られたかのように突っ立っていたらしく、幼馴染の促し>>57に我に返って肩を揺らす。
金髪をひるがえし慌てて後を追った。

コテージは湖のすぐそばに建っていた。
ある程度年季は入っているのか木に艶があり美しく、手すりなどの木材を交差させたデザインがシンプルながらオシャレで、管理の行き届いた清潔感とぬくもりのある外観をしている。
ガラス窓が広い作りのため室内からでも湖が見渡せるだろう。
2階は狭そうだけれど何の部屋なのかな、と考える。
焚き火スペースに寄ってみると、そろそろ気温も下がって来る時間だと無意識に腕をさすり、焼き場を発見すれば……お腹に手を当てようとしかけて自制した。]
(96) 2023/03/01(Wed) 12:25:32

【人】 天原 珠月


 へっ!?

[テラスに外から上がろうとしていたのがバレたか。
肩を掴まれ>>58、思わず素っ頓狂な声が漏れた。
先に行くなよって、どこへ、と口を尖らせたのはそっちが鍵を渡したんでしょうという意味であるが、向ける足を玄関へと変え、ガチャン、とコテージの鍵を開けた。
ドアノブを掴んで開く前になんとなく後ろは一度振り返った。
どんなワクワク顔してんのかなと思ったのだ。]

 わぁ、意外とひろーい!
 
[ドアを開け、立ち止まって歓声を上げたら幼馴染が背中にぶつかりかけたので、ごめんごめんと横にずれる。
なんだかんだこれじゃ同時一番乗りかも。
隣を見上げ、目を細めてふふーっと笑う。まぁいっか。]

 まずあっちの窓開けてくるね。
 2階のぼるときは教えて、私も一緒にいくー。

[まずはさっき幼馴染の指折り数えていた行動をこなすべく、てきぱきと動き出した。*]
(97) 2023/03/01(Wed) 12:27:37
天原 珠月は、メモを貼った。
(a13) 2023/03/01(Wed) 12:33:38

【人】 天原 珠月

[このコテージにはちゃんとキッチンまであり、外でのバーベキュー以外にも食事には困らなさそうで一安心。
材料面というより幼馴染が使える設備という意味で。

キッチンを探りたくなる気持ちを抑え、その奥の窓へ。
カーテンとガラス窓を開けるとほんのり涼しさを増した風が頬をかすめて部屋の中へと入っていった。
森の方は木々の影が長く伸び、複雑に交差している。
深い森の恐ろしさというよりは森のざわめきに癒やされる心持ちの方が強いが、迷子になりやすいかもな、とは思った。

ふと思い出す記憶がある。>>54
幼い頃にまだ見知らぬ土地をひとり彷徨っていたとき。
全部が嫌で、全部が怖く見えて、近づいてきた大人たちからも逃げ、びーびー泣くしかできなかったとき。

『だいじょうぶだよ』と言ってくれた声。

見上げた顔。表情。一緒に進んでは止まる足音。
あの頃から自分より大きかった手。]

 ……。

[あの時って幼馴染は、雅空は幾つだったんだっけな。]
(139) 2023/03/01(Wed) 19:09:07

【人】 天原 珠月


 ……いやいや、この年で迷子はしないから。

[なに思い出してんだか、と自分に突っ込む。

ええーそんなの記憶にないし。私幾つだったと思ってんの、といつだったか幼馴染に抗議した覚えがある。
実はめちゃくちゃ思い出せるとか、あの後数年は懐きに懐いていつも後ろをひっついて回る勢いだったとか、保育園じゃなくて小学校に着いてく!と母親を困らせたとか、お兄ちゃんと呼んでた時期があるとか……覚えてないったら覚えてない。
最後は中学に上がるまでの話だから無理がある嘘だが。]

 昔のこと思い出すって、年かなぁ。
 雅空兄ぃのじじくささが移ったかな……。

[なんて呟いた。*]
(140) 2023/03/01(Wed) 19:09:20

【人】 天原 珠月

[コテージに入るときに首を傾げられた>>151のには、なんでもないでーすとすぐ前を向き直っていた。

よかった、雅空兄ぃもワクワクして楽しそう。

……ん、よかった? 自分はなに心配してるんだろ?

安堵の色までは一瞬では読み取れなかったが、仮に読み取れたとしても、無事辿り着いたとか、自分が迷子になったり転ばなかったことに対してくらいに考えたはずだ。
幼馴染が自分についてよく考えてくれていると自然に捉えるくらいには、長くて親密な付き合いはしてきていた。]
(165) 2023/03/01(Wed) 21:19:40

【人】 天原 珠月

[やっぱり幼馴染はキッチンが気になる様子。
そういえば色々持ってきてそうだったなぁ。
予想通りというわけで、キッチンを素通りした>>139のは正解だったと頼まれたリビングの窓を一通り開けていく。
さすがにちょっと寒い気もするが少しは我慢である。]

 こたつ入りたい〜。

[こっそり寄り道して手を突っ込んでみる。
まぁ当たり前だけれどスイッチが入っていないため中はひんやり冷たく、子供っぽく眉を下げてしまう。

風呂場へ突入すると幼馴染の言っていたチェック項目に加え、備品にしっかりドライヤーがあるのを確認する。
しっかり使い付けのシャンプーや化粧品は持参していたが、コテージにもセンスの良いアメニティグッズが準備されていた。
幼馴染はこういうのは持ってきていないと決めつけていたが、自分のものを貸してやる必要はなくなったわけだ。
……良い香りの選んできたし、せっかくだから旅行の間くらい分けてあげないこともないけれど。]
(166) 2023/03/01(Wed) 21:19:51

【人】 天原 珠月

[鏡の前に立てば、自分は何だか背筋が伸びる。]

 よし、と。

[一息つくと鏡を見つめ、帽子のせいで跳ねた髪を手櫛で直す。
しっかり両耳のピアス――シルバーの土台に青い石が一粒ついたシンプルなもの――があるのも確認して、一度触れて。]

 終わったー! お風呂も洗面所もOK!
 ちゃんとアメニティグッズもあったよ、雅空兄ぃ用に。

[幼馴染がなにを持ってきて冷蔵庫にしまったか>>153は話を聞いていないし、何を呟いていたか>>154も当然知らないまま、軽やかな足取りで合流したのだった。]
(167) 2023/03/01(Wed) 21:19:56

【人】 天原 珠月

[そしていよいよ2階である。
屋根裏部屋は永遠の憧れであり、そのためにアルプスの少女になりたいと願う時代があったくらいなのだ。
幼馴染も部屋を誕生日にねだられた時には驚いたはず。]

 階段は意外と急だね。

[さすがに一軒家のようには広くないから仕方ない。
今日はパンツスタイルなので、遠慮なく先を登らせてもらうと、上に着いてから手を差し出した。]

 ……天窓だ。見て、ほらっ!

[干し草で出来てはいないちゃんとしたベッドが二つ並び、間のテーブルには小さなランプが置かれていて。
寝転がるとちょうど夜空が見上げられる位置に窓がある。
片方のベッドに駆け寄り手をつくと窓から空を仰いだ。
夕暮れの気配のする空に薄い雲、悠々と鳥が飛んでいく。]

 夜は静かそう。森の中だもん。

[いつもの家とは全然違う環境に来たのを実感する。]
(168) 2023/03/01(Wed) 21:37:57

【人】 天原 珠月


 ふぅ、さすがに少しは疲れたかなー。

[そのまま大きく伸びをする。
屋根裏部屋だけあって下の部屋より大分狭く、ベッドだけで精一杯な空間でもあり、必然的にそれぞれの距離は近い。
上にやっていた視線を下ろすと幼馴染が、いる。

数秒の間さえ開けず、子供のように笑う。
さっきの幼馴染につられたみたいに。]

 ……ベッドの間越えて蹴ってきたら枕投げるからね?

[多分蹴られなくても投げる。確定事項の笑みだった。*]
(169) 2023/03/01(Wed) 21:38:02

【人】 天原 珠月


 なんていうか……なに?

[幼馴染の言いかけた言葉が気にはなる。>>185
遠慮なく突っ込むが、答えがなくてもそれはそれで良い。
ごろんとする姿に洋服汚れてんじゃないの?と眉を寄せつつも、まぁいっかと真似をしてみるのだった。]

 え、新月なの? 
 逆にレア感あるときに来たみたい。

 じゃあ星がよく見えるね。

[ふふっと可笑しそうに笑ってしまったのは、頭に浮かんだしょうもない考えのせいなのだけれど。]

 問題です。ここに月は何個あるでしょう?

[我慢できずに口にして悪戯っぽく口の端を上げた。]
(275) 2023/03/02(Thu) 21:27:42

【人】 天原 珠月

 
 な、放り投げるって言った?
 ひっど、ひどい、こっちは枕で勘弁してあげるのに!

[女性に優しくしないとモテないんだからね、と。
終わりまで言ったところで、放り投げず枕をぶつける彼氏なら良いかと言われれば全くそんなことないなと思い返す。
そもそも恋人同士なら一緒のベッドでいいわけで。多分。
……結論。ここでモテるモテない関係ないし、雅空兄ぃはもさい眼鏡をまずどうにかすべき。よし。]

 キャンプの夜といえば、寝るのもったいないでしょ。
 小さい頃は夜通し起きてようと頑張ってたなー。

[大体失敗して幼馴染より先に寝落ちていた気がする。]

 まぁ、普段から隣で寝てるようなものかな? 
 あれだけ部屋が近いしね。

[家が隣同士だけならまだしも、さらに自分たちは向かい合う部屋同士が自室であり、窓の向こうはすぐ相手の窓。
そうなればわざわざ玄関を通る必要なんて皆無だった。
数え切れないほど窓枠を乗り越えあってきた。]
(276) 2023/03/02(Thu) 21:29:30

【人】 天原 珠月


 雅空おじさんが疲れたなら、夜は静かにしててあげる。

[くすりと猫のように笑ってみせる。
そうしてこういうところはシッカリ者で天窓用シャッターを確認する幼馴染>>186を横目に勢いよく立ち上がった。]

 はぁい。
 今日の晩ご飯はバーベキューだよね?

[キャンプも毎年ともなれば手順は慣れたもの。
自分は別にアウトドア派ではないが、こういう時に怖いから火なんておこせないと頼るタイプでもなかった。
むしろやる気が湧いてくる。
キャンプと言えば焚き火。炎を眺めるのは癒やし。
後なにより、火があれば幼馴染が美味しいものを作ってくれると、幼い頃から教え込まれているわけで。]

 ん、火起こしは任せといて。
 
[階段を降りるとき、幼馴染は絶対に先に行く。>>187
理由は分かるような分からないような、察しているけれど、お礼も嫌だとも言ったことはなかった。
意識してしまうとくすぐったく感じるのも面倒なのだ。]
(277) 2023/03/02(Thu) 21:30:18

【人】 天原 珠月

 
 デザートは、んんん……。

[幼馴染が究極の問いを投げかけてくる。>>187
おひめさま呼びは敢えての完全スルー。
むしろそれっぽく偉そうに腕を組み、首を傾けて。]

 食後かな!
 
 お風呂の後も良いけど、多分食べたくて我慢できない。
 すぐ上がりたくなっちゃうもん。

[軽やかに笑いながら答える。
そうして専門学校生になって黒から一気に金へ染めた髪をしっかりポニーテールに結び、火起こし準備にかかるのだ。*]
(278) 2023/03/02(Thu) 21:30:52

【人】 天原 珠月

[ふぅん、なんでもないのか。>>292
妙に気になってしまったが、脇をくすぐって吐かせるという昔のやり方をしている暇はなさそうだ。
質問の答えに関しては正解!と笑ってみせる。
一個ってどっちを数え忘れたの?とジト目もありつつ。]

 新月の夜でも、ここにふたつも月があるってこと。
 これはどっちか攫われちゃうかもねぇ。

[わざとらしく顎に指を添えて。
世の中にどれほど月の文字を持つ人がいるかという話でもあるけれど、実は一緒の文字が入っているのはお気に入り。]

 ……うんうん、そうそう。

[壁一枚あるかないかの違いは、ちょっと、なのか。>>293
男女というくくりで考えるとそんなわけはないだろう。
ただそこに幼馴染という関係性と、過去にベッドに潜り込んだ回数と、今気恥ずかしそうにしたら幼馴染はどんな顔してくるんだろうと一瞬思ったなんて認めたくない、を含めると、ちょっとという表現が適切と頷くことになる。

向こうも納得しているようだ。なら、いい。]
(377) 2023/03/03(Fri) 21:48:07

【人】 天原 珠月

[恒例の幼馴染的やりとりの後。
仰せのままに、なんてのたまう姿>>294にため息ひとつ。]

 王子としてはマイナス30点、騎士としてはマイナス5点!

[とても偉そう。]

 料理人としては99点だから許す!

[デザート楽しみにしてるんだからね!と。
渡されるものをほいほいと胸元に抱えていき、飲みたいとねだったぶどうジュースにもちろんと笑顔で頷く。>>295
見た目はワインのボトルのようなオシャレなデザインで、正直、味というよりそちらに惹かれてしまったのだ。
来年のキャンプでは自分もお酒を飲める年齢になっているが、幼馴染はもう大丈夫なのだし、飲んだりするのだろうか?
お酒が強いとか弱いとか、どっちだったっけ。]

 こっちから勧めてあげれば良かったかなー。
 バーベキューにビールとか最高みたいに聞くし。

[あ、なんならコテージの冷蔵庫に完備されていたりして。
それなら後でせっかくだし飲んだら?と言ってあげよう。]
(378) 2023/03/03(Fri) 21:48:41

【人】 天原 珠月

[しっかり軍手をはめてその地に立つ。
もう慣れたもので、手早く木炭も並べられるし、新聞紙の効率のよい丸め方に設置方法も熟知しているのである。
火を起こすことに関してはエキスパートかもしれない。

では、何かを焼くことに関しては? 
それは……炭を食わされるのでは、と幼馴染と幼馴染の父を青ざめさせた過去が教えてくれるだろう。

幼馴染の声が背後から聞こえる。>>297
職人の背中を見せた後、サムズアップでにかっと笑った。]

 こんなもんよ。

[良い感じに燃え上がる火が涼しくなってきた風にちょうどよく、明るく照らされる部分は少し熱い。
まず彼が運んでいる料理を興味津々に覗き込む。
バケットとカラフルなタルタルソースに、お魚はマグロかな?
おおーと素直に歓声を上げるのは少し子供っぽい。]

 ソース、これ、パプリカ?
 
[ちゃんと色合いまで綺麗でワクワクする前菜だし、緑のピーマンが入っていないのもとても素敵だ。]
(379) 2023/03/03(Fri) 21:49:29

【人】 天原 珠月


 んー、ひとつ、いただきます!

[バーベキューの材料運びを手伝おうとしたものの我慢できなかった様子で、バケットにソースとお魚をのせて、口に運ぶ。
んんっと瞳が丸くなり、眉が寄せられ、頬が紅潮していく。
例え一瞬前までぶすくれていても、幼馴染の料理には敵わなくて、みるみるうちにふにゃっと緩んでしまう。
ひたすら無言でもぐもぐとし続けているのだが、表情が言葉より雄弁なのはいつものことだったろう。]

 おいしい。雅空兄ぃ、これ最高に美味しい。

[料理を讃える言葉だけは控えめにしない。
美味しかったら素直にそう言うのは、反抗期だろうが思春期だろうが、ぶっきらぼうな言い方になろうが。]

 4面を焼く。なるほど?

[すごい、お肉の塊って意外と迫力があるものである。
アルミホイルで包むということは、直火で中まで火を通す必要はないと言うことだろう。
いや、そもそもこの厚さだと無理か。うん。
私に焼かせようなんてさすが良い度胸をしている幼馴染だ、と楽しくて少し危険なバーベキューの始まりだった。*]
(388) 2023/03/03(Fri) 22:06:25

【人】 天原 珠月


 へ? 全部で70点?
 この料理は300点だけど。

[幼馴染>>398は何を言ってるんだ、という顔。
まさか先ほどの点数を合算されているとは思わなかった。]

 ああ、そういう計算……!?

 やっぱ雅空兄ぃ変なとこで真面目だよねぇ。
 幼馴染やお兄ちゃんとしての点数は別物なのに。

[吹き出して。
ぽんぽんと軍手をしてない手で肩を叩く。
まぁその点数は教えないけれど。

そもそも王子と騎士の点数をわざわざ覚えているなんて、自分にそう思われたい気持ちでもあるの?なんてね。
幼馴染のいうお姫様が末っ子の意味なのは知っている。
昔からよく言われていたし、幼馴染のお父さんも一緒に可愛がってくれ、とても自然に受け取ってきた。]
(462) 2023/03/04(Sat) 19:56:19

【人】 天原 珠月

[牛モモ肉はローストビーフになるのだろう。
自分自身の料理の腕は、美容師として忙しく働く母の代わりに簡単な料理をどうにか作ってきた程度だが、小さい頃から幼馴染の店に入り浸っていた――客でもないくせに、邪魔になりにくい観葉植物に隠れた端っこの席でジュースを飲みながら、彼が店を手伝う様子をよく眺めていた――ので知識はそれなりにあった。

どんなソースが用意されているのかも楽しみ。
料理に関してぬかりのない幼馴染ならば、とろみのある美しいソースを作り上げてあるのだろうから。]

 どれからって言われると迷うじゃん……。

[むむ、と唸って幼馴染にお任せする。>>399]

 すごい、豪華だね。
 ホタテにバター醤油ってなんでこんな合うんだろ?

[幼馴染の食材の焼き加減は何より信頼している。
渡されるのを受け取ったり、お皿にのせて貰ったり、これは雅空兄ぃが食べなよと箸で摘まんで口に差し出したり――しかけて数秒止まったが、結局は有無を言わせず強引に突っ込んだ。
少し冷めているのは選んだから火傷はしなかったろう。]
(463) 2023/03/04(Sat) 19:56:28

【人】 天原 珠月


 かんぱーい!

[ふたり分の声が夜に染まっていく森に響いた。>>400
そよ風と静かな波の音。ぱちぱちという火の音。
耳に届く声が幼馴染の声だけで、それが楽しげでリラックスしていているものだから、なんだかほっとした。
幼馴染という関係は変わらなくて、心地良い。

タレで濃いめに味付けられた鳥は炭火の風味がきちんとついていて香ばしく、口の中でほろほろと柔らかすぎない感触が楽しい。
あえて塩とわさびだけを効かされた牛肉は噛めば噛むほど甘いような、これぞ牛!という感じの味がした。
最後の方はわざわざ言葉にして食レポしてあげたのだが、幼馴染の評価はどんなものだったのか。]

 ご飯が何杯でもいけちゃいそう……。

[これは最大の褒め言葉である。]

 この焼き鳥を入れたお握りとか、あー、お茶漬けも美味しそうだなぁ……朝から贅沢すぎるかな。

[和食もいいけど洋食もいい。
幼馴染が作ってくれるなら、尚更の話なのだ。]
(464) 2023/03/04(Sat) 19:57:42

【人】 天原 珠月

[焼き肉の後の焼きトマトは口直しに最適で。
じつはちょっと苦手な青臭さもなく、トマトってこんなに美味しかったんだなぁと思わせられる。]

 ……。

[ピーマンはおもわずじっと焼かれている姿を見つめた。
幼馴染用なんだろうとは思ったから箸を伸ばす気はなかったのだが、あれ、鶏肉を詰めたものも現れた。
ちらっと幼馴染の顔へ視線をやり、もう一度網の上へ。
数分後、ピーマンのくせにこんなに美味しくなるなんて、と唸っている姿があったことだろう。

何度かタイマーの音の度にコテージへ戻る姿を見守りつつ。
その後、しいたけの山椒にやられて涙目になっていたら、幼馴染の穏やかに問う声があって、そのまま顔を上げた。
あ、口の周りについているかも。子供みたいに。]
(465) 2023/03/04(Sat) 19:58:59

【人】 天原 珠月


 学校は、さすがに慣れて落ち着いてるかな。
 最初は焦るばかりだったから。

[つい最近まで課題で大忙しだったのだが。]
 
 今でも上手くいかないことばっかりだし、周りに比べても色々下手くそだなーって思うけど……練習をちゃんとすれば少しずつでもマシになるんだって、どうにかやる気出してるところ。

 あとね、色んなヘアスタイルを考えるのは楽しいの。
 まだまだ技術が追いつかないのはもちろんでも、いつか、本当に形にしたいって頑張れてる。

[まぁお母さんの美容院のお客さんでそんな髪型を頼む人見たことない感じなんだけど、とくすくす笑って。]

 ……今度、雅空兄ぃの髪も切らせてよ。

[練習台になって欲しいと頼んだことはなかった。
幼馴染の今の髪型は母が仕上げたもので、飾り気なく見えてシャープさがあり、眼鏡の奥の目元が前髪の隙間から覗く、絶妙なラインがきちんと考えられている。
自分だったらどんな風に切るだろう、何度も考えてきた。]
(466) 2023/03/04(Sat) 20:05:07

【人】 天原 珠月


 コックコート。
 あれ着たら雅空兄ぃでも格好良く見えるよね。

[にやにやと笑って。>>401
続く台詞は目を細めながら黙って聞いてから。]

 そっかぁ。
 学校を卒業してからも修行の日々だ。
 
[それは自分も全く同じなのだろう。]

 期間限定の料理、もう春のかな?
 私、春野菜のパスタが食べたいー何か考えて!

[なんて、冗談半分、実は本気半分。
今からメニューを考えるなんて間に合わないだろうけど、幼馴染なら来年にでも叶えてくれると思ってしまうから。
このキャンプの後は隣のお店に食べに行くね、と言って。
レシピ当てってどんなの?から、新しいメニュー案を尋ねたり、ここなら誰も聞かないからって常連さんの噂話なんて聞き出そうとしたり、テレビで見た白いオムライスの話をしたり。
お互いの近況から始まり、話題は尽きることなく、かといって相手が黙って食べていても気にならない、当たり前の時間。]
(467) 2023/03/04(Sat) 20:19:23

【人】 天原 珠月

[幼馴染との時間は日常だから。
バーベキューの時間も、そのひとつで。
楽しくてあっという間でも、寂しいということはなかった。
――明日からも当たり前にそばにいると思っている。

最後のお楽しみはデザート。
またお姫様、なんていう呼び方とともに。]

 わぁ……きれい。

[こればかりは美味しそう、より先にそちらが出た。
ちゃんとガラスの器に盛り付けられたシャーベットは、火の明かりに氷がキラキラしていて、涼しげで。
しっとり柔らかそうに漬けられた桃の甘やかな香り。
思わずガラスの器を両手に持ち、見つめてしまいたくなったけれど、それではすぐ溶けてしまいそうで我慢する。]
(468) 2023/03/04(Sat) 20:37:54

【人】 天原 珠月


 ……専属コックさん?

[今日の幼馴染はもちろんコックコートなんて着ていない。
キャンプに来ているのだから当たり前だ。
なんなら向こうもこっちも、顔に煤がついていたり、髪に葉っぱがくっついているかもしれない。

でも、綺麗な一礼に。少しだけ、変な感じがした。
顔を上げた幼馴染は相変わらずもさい眼鏡をかけていて、せっかくの髪型の整え方も自分から見たらまだまだなのに。

焚き火の近くにいすぎて、熱くなったのかもしれない。
なんで今更幼馴染に照れたりしているのだろう。]
(469) 2023/03/04(Sat) 20:39:44