人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 軍医 ルーク

[ 足を踏み出した当初は、そのあまりの広さと、
 耳鳴りがするような静けさに圧倒されて、
 何処までも広がる空に、雲に、
 世界そのものに押しつぶされそうで、
 このような場所をひとり、調査して歩いていたのかと、
 そのことをどうしても、思い出した。

 音を、空気を、世界を懸命に受け止めて
 感じ取ろうとするかのように、
 耳と尻尾がぴんと張りつめ、ふるりと震え、
 なんとか呼吸を整えて、
 手をつないでいて、と頼んだものだ。
 そうして踏み出した最初の一歩を、
 いまでも、よく覚えている。

 あちこち旅をするうちに、
 地上の人間が生きているシェルターを訪れる機会もあった。
 耳も尻尾もない人間たちには、自分の形は珍しいようで、
 子どもにぐるぐる囲まれて、目を回すこともあった。

 (敵対的な人間については――そもそも地下でも
  基本的に否定されていたので、
  個人的にはさっぱり気にはならなかったのだが、
  彼にそういう目が向けられたときは、むう、と睨んだり)]
(425) 2020/06/01(Mon) 0:48:45

【人】 軍医 ルーク

[ 何より安心したのは、義手を改良してくれる者たちが
 いたということ。
 最初に彼らと接触した際に、義手の構造を知りたい、
 出来るなら装着者の身体に影響が出ないように
 改良の手段はないか――と頼み込み、
 その時点でのデータを貰ってはいたのだが、
 改良に成功したとの知らせを受けたときには、
 飛び跳ねて喜んだものだ。


  “わたしを調べる? 
   それくらいなら全然かまわないけれど――”


 ぐるぐる回されようと細胞を取られようと
 まあいいか――と、頷こうとしたのだけれど、
 彼が義手砲なんて向けようとしたものだから、
 ばかー!! とぎゅうぎゅう抑え込んだ。

(そう言いながら、尻尾の方は、
 心配してくれて嬉しいという気持も隠せずに、
 慌てるやら嬉しそうにするやら、
 忙しいことになっていたのだけれど)]
(426) 2020/06/01(Mon) 0:50:30

【人】 軍医 ルーク

[ とはいえ、そういう自分も、彼らが


 『いやいや悪かった、
  ……でも良かったら、ほんの少し、
  地上と地下を行き来していた
  シュゼット君のことを調べて
  過去のデータとの比較をさせてもらっても
  いいかなあ、とか――』


 など言い出したときには、
 地上人は耳の代わりにどこを結べばよいのかな? 
 と、身を乗り出して、
 ぺんぎんが止めなければいけない相手は
 二人に増えた。]
(427) 2020/06/01(Mon) 0:51:30

【人】 軍医 ルーク

[ 自分の義足も、地下を出発する際に、
 新しいものに付け替えられている。
 これまでは基地内を歩き回れば十分ということで、
 旧式の性能の低いものを支給されていたのだが、
 地上に向かう使節への餞別だとばかり、
 技術班が張り切った。

 何か面白いものを見つけたら報告するようにと、
 相変わらずの早口で頼んできたジルベールは、
 最後にこう言って手を振った。]


 『シュゼット、ルーク!
  君たちの旅路に幸運を!!』 

(428) 2020/06/01(Mon) 0:52:34

【人】 軍医 ルーク


  “山”か……
  地上は、ほんとうに広くて仕組みが不思議だ。
  火山活動、というものによって
  地形の変化があったのだっけ。
  植物の分布なんかも、過去のデータを調べて
  あとで照合してみるね。
  

[ 木陰に腰を下ろし、何を書いているか覗き込む。
 尻尾に触れてくれた手の感覚に、
 嬉しそうにふるりと尾が揺れて、
 そっと身を寄せる。

 タブレットに増えているものは、調査記録だけではない。
 写真をたくさん取るようになった。
 地上の様々な場所、様々な景色。
 写っているのは、自分が写すときは彼とぺんぎんであったり、
 操作を覚えたぺんぎんが頑張って、
 自分たちふたりで映っている写真を写すこともあり、
 タイマー、というものの存在も発見したものだから、
 皆で写っていることもある。]
(429) 2020/06/01(Mon) 0:54:51

【人】 ミア



  [ 遠ざかった香がしていた。
   赤も 紅も どちらとも。

   日常と呼んでいいのか、分からない、
   何時かの過去を想起させるよな、 ]

 
(430) 2020/06/01(Mon) 0:56:13

【人】 軍医 ルーク

[ 一緒にいる景色を、記憶を、
 積み重ねて形にしていくそれは、
 ひとつひとつが自分にとっての宝物だ。

 その写真に残る表情は、次第に増えていって、
 嬉しそうな顔、幸せそうな顔、
 新しく訪れた土地の状況によっては
 不安げにも悲し気にもなり、
 時には驚いたり怒ることもあり、
 先程のように悪戯っぽい笑顔だとか、
 以前と変わらず時折意地悪をするときの表情だとか、
 様々な顔で、画面に映っている。

 (後で纏めて見返せば、我ながらこう、
  一緒に写っているときの写真の自分は、
  我ながらだれ…? と思うほどに幸せそうで、
  思わず蹲ってしまったりもする)
 

 そんな“一緒”の写真たちは、
 もう決して、どこに消えてしまうこともなく、
 鮮やかに、タブレットの中に収められていく。]
(431) 2020/06/01(Mon) 0:56:23

【人】 ミア



 [ ─── 碧は、未だ、冷静な色を宿そうと、
  そう あろうとしていたから、
  赤の混じった、斑の薔薇色を捉えていたし。
  
  かち合った瞬間だって、
  彷徨っていた視線が漸く合ったよな、
  ずぅっと待っていたよな、時で。 ]

 
(432) 2020/06/01(Mon) 0:56:25

【人】 ミア


 
   ─── …… だったら
   こんなところで倒れないでよ。
   あれから 自衛もしてなかったの。


     そういうところが 嫌い だって、私、
     そんな顔して 、

 
(433) 2020/06/01(Mon) 0:56:39

【人】 ミア



 [ ……こどもの癇癪に、近かったように思う。

  怒っていたのは違いなく、
  叱ろうとしていた、のも、正しかった。
  掠れていた声の理由に 赤はないのに、喉が熱い。

  滲んだよな視界の端。
  染まってしまった指先が通ってしまえば、
  なに って ちぃさく、こぼれ落ちてゆく。 ]

 
(434) 2020/06/01(Mon) 0:57:14

【人】 ミア



  [ 嗚呼 それはもう、
   一生残ってしまう傷だろう。

   ─── こんな、夢に見たよな夜に、
       赤色の化粧なんかされてしまったならば! ]

 
(435) 2020/06/01(Mon) 0:57:43

【人】 ミア



 [ 見開いた碧 は。
  明らかに困惑が色づいていた。

  落ちた手を追おうとしても、宙を切る始末で、
  迷った矢先に、こみ上げる"何か"を隠すよに。

  ……艶さえあった赤色が、唇まで辿るから、
  音を作るときに舌先が鉄の味を報せる。
  飲み込んでしまって、覆った両手の奥で、 ]

 
(436) 2020/06/01(Mon) 0:58:21

【人】 軍医 ルーク

 
  リンゴ――…、
  果実の一種かな、木は落葉高木樹。
  甘味があるなら、
  これもジャムにしてみようか?
  そうすれば暫く持って歩ける。


[ シェルターに立ち寄ったときなどには、
 いつもいちごを調達するけれど、常備するのは難しい。
 加工して持ち歩くのが主になる。
 最近は作れる料理も大分増えた。

 ひとつひとつ、味を教えてくれる言葉に、
 うなずきながら一口齧り、
 口の中に広がる水気と歯触りを確認する。
 少しでも感じられるものがないか、真剣に考え込み、]


  ん――…、硬くて少し驚いた、
  でも、水分があって、歯触りがいいね。
  赤い色――ああ、この色が好きだな。


[ そう言って笑う視線の先にあるのは、
 自分の言葉を聞いてくれているだろう、赤い耳であったり。
 取り戻すことは出来ないだろうと思っていた感覚を、
 いつかは取り戻したいと思えるようになったのは、
 それを望んでくれていると、知ったからだ。]
(437) 2020/06/01(Mon) 0:58:47

【人】 ミア



   [ ばけものだって 哭くのだと。
        きっと、うまれてはじめて、知った。 ]*

 
(438) 2020/06/01(Mon) 0:59:32

【人】 軍医 ルーク

[ 自分たちも、この世界も、たくさんのものを失って、
 つぎはぎだらけの今を生きている。
 けれど、手を伸ばすことを、
 歩き続けることを辞めずにいるなら、
 いつかは取り戻される日も来るのだと、
 いまなら、そう思う。

 父の言っていたことは、半分正しくて、半分間違い。
 天の向こうには世界がある、
 どれだけ手を伸ばしたって、
 決して触れることが出来ないものがある――
 それはきっと、“空”のこと。

 そう、手を伸ばしたって、あの青色は遥か遠いけれど、
 それはこの地上まで繋がって、
 いま、自分はその下にいる。
 この手で、空に触れることだって出来るのだ。]
(439) 2020/06/01(Mon) 0:59:37

【人】 軍医 ルーク

[ 傍らにいる彼が立ち上がり、
 伸ばしてくれる手を、ぱしりと取って、立ち上がる。
 晴れた空のような笑顔で、笑いかけながら。

 そうして、再び歩き出す。
 この先がどのような道でも、道など無い場所でも、
 これからもずっと一緒に、
 決して離れることはなく。


   ――… 
    遠ざかってゆく足音を見送るように、
    木陰に揺れる、赤と白の二輪の花が、
    空を見上げ、風に揺れていた。
    芽吹き始めた小さな吐息を、
    空へとうたいながら。 ]**
(440) 2020/06/01(Mon) 1:01:48


   蝶の羽と、月の光、
   薔薇の魔法を纏った薬のおかげで、

   だいじなひとは目を覚ましました。
   彼は蝶々の献身を忘れることがないように、
   世界で一番うつくしい薔薇に、
   蝶々の名前をつけたのです。

   そうしてぼろぼろの蝶々は、
   世界で一番うつくしい薔薇になったとさ。

 



          めでたし、めでたし。

 

【人】 世界の中心 アーサー


[ 青薔薇の挿絵を最後に、物語は幕を閉じる。
  蝶々は 薔薇に“なりたかった”のでしょうか。
  …なんて、問うたところで答えは無い。 
  誰も知らない、物語の裏側だ。]
 
(441) 2020/06/01(Mon) 1:03:46

【人】 世界の中心 アーサー



    [ ずうっと、物語の裏側をなぞっていた。]

 
(442) 2020/06/01(Mon) 1:04:16

【人】 世界の中心 アーサー


[ ぱたん、 と 手帖を閉じた。
  窓から差し込む日の光が傾きかけている。
  真白のベッドに身体を起こした金髪の男は、
  紺青の装丁を撫で、窓の向こうを眺めていた。

     ゆめを 見なくなった、 唯の男だ。

  手紙ひとつ来ることも無くなり、
  書くものも随分と減ってしまった。
  きっと、“リドル”は忘れ去られていく。
  便利に使われていたものではあっても、
  占い染みた能力は歴史には残らない。]
 
(443) 2020/06/01(Mon) 1:05:25

【人】 世界の中心 アーサー



[ …世界の常だ。

  そんなことは分かっていた、ずっと!
  残し続けてきた様々なものが、
  決して歴史にはなり得ないことぐらいは!]

(444) 2020/06/01(Mon) 1:06:48

【人】 世界の中心 アーサー


[ 今、男に残るのは、形ばかりの貴族の証と、
  薔薇に囲まれた、茨の屋敷と、
   ひとりの執事と、
     従順な2匹の犬と、 ────…… ]
 
(445) 2020/06/01(Mon) 1:07:29

【人】 世界の中心 アーサー


[ 犬が踊っている。
  懐いた誰かにまとわりつくように、
  導くように、 甘く鼻さえ鳴らして。

  仰々しく頭に包帯を巻いた男は、
  言うことを聞かない片足をベッドから引き摺り下ろし、
  真白の上に漸く座った。

  ──御迎えくらい体裁を整えたいと思う、
    ちょっとした意地みたいなもの。]
 
(446) 2020/06/01(Mon) 1:08:40

【人】 世界の中心 アーサー


[ 夕焼けを背負う人影。 犬の離れていく足音。

  下げたペンダントを握りしめ、
  ────不器用に笑んでいる。


  もう“かんばせ”の貼り付け方など、
  とうの昔に忘れてしまった! ]
 
(447) 2020/06/01(Mon) 1:13:39


         [ 此れが“リドル”の幕引き。
           青薔薇の物語。

           童話にのみ残るひとつの*名前*。 ]
           

【人】 ミア



 [ たとえば、あの蝶々は 不自然だったとしたら?
  羽の模様も、形も、いっそ飛ぶさますら
  他と異なっていたとしたら?

  認めてくれたのが彼の妻だけだったとしたら? ]

 
(448) 2020/06/01(Mon) 1:46:43


      きっと、"なんでも"したのだろう。
      問うて自分に答えを返していた。


 

【人】 ミア



            *


 [ 見舞いにしては荷物が多いと、誰かが言った。
  鞄の中に何もかもを押し込んで、

  ( ─── ドレスは あの後
        やってきた執事に突き返した。 )

  正面の門を潜ることなく、庭への道を歩んでいる。
  約束すらしていないのに、
  頼まれごとすら、していないのに。
  多少の懐かしさすらあれど、慣れた歩みは、
  尻尾を大きく揺らす犬たちに導かれた故のもの。 ]


 
(449) 2020/06/01(Mon) 1:47:48

【人】 ミア



 [ 何時かくり抜いた果物のよな 夕焼けを背に、
  身軽に"向こう側"へと移り、

  怪我人だなんて気にせずに
  真白の海へと 飛び込んでやった!

  ─── だって自業自得じゃない とは、
      まったく他人を思いやらない言である。 ]

 
(450) 2020/06/01(Mon) 1:48:42