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![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[人が「石か果か」を神々に問われて そして果実を選んだとき>>1:19 その頃からヒトは、短命の業を背負った。 永劫を生きる神にとっては刹那の如くに短い命。 群れを為すにも関わらず集合知とは程遠い知性。 そんな儚く弱く愚かなヒトのありようを 嘆いた一柱の神がいた。] (58) 2018/12/16(Sun) 16:49:41 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[やがて、神々がこの蒼い星から去るとき>>0:41 その神は人々に一つの命を贈った。 名前を持たぬ『それ』は、 在りようを示すならば神の落とし仔たる『神子』であり、 人のために作り出された『願望機』。 人の子の願いを聞き入れ、その願いを叶えるもの。 病を傷を癒し、飢え渇きを満たし、 乾いた大地に雨を降らせ、 凍える冬の向こうに暖かな春を齎すもの。 人の願いを叶える『それ』は、人が望めば『神』となり、 人が拒めば人に殺めることのできる『バケモノ』になり得る、 そういうものだった。 そういうものとして、生み出された。] (59) 2018/12/16(Sun) 16:50:09 |
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![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[『バケモノ』と呼ばれたそれは 生まれ落ちてすぐに霊峰富嶽の山の中にある大空洞、 『風穴』と呼ばれる場所に落とされ封じられた。>>0:127 『バケモノ』と呼ばれ拒絶された『それ』は、 けれども完全なバケモノになることもなかった。 封じられた霊峰富嶽は、神が御座す場所とされていた。>>0:13 人の願いが、集まる場所だった。 『それ』が、自分の周囲にいる ニンゲンたちの願いを叶えるようになったのは 神によって定め《プログラミングされ》られた 謂わば本能のようなものだったのかもしれない。] (61) 2018/12/16(Sun) 16:55:19 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[なんにせよ、『それ』は人の願いを叶え続けた。 長い長い、気の遠くなるような時間、 誰にも気づかれることなく、省みられることなく、ずっと。 そして人の願いを叶え続けたことで、 『それ』は『バケモノ』にも『神』にも 条件的に該当しない存在に変わっていった。 後の世に"白星の不死鳥">>0:267と 呼ばれるようになった存在と混同される 空白《マシロ》と呼び表される存在に。>>0:38] (62) 2018/12/16(Sun) 16:56:52 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[――…そうして、いつからだったろう。 『それ』が、いつしか『わたし』という 自我を持つようになったのは。 神にもバケモノにもなれず、 ただ愛しかったヒトと引き離されて。 ただ、ただ、心を殺され自身も殺しながら、 霊峰の地中深くに潜みながら 長い時間を独り、生きてきた。 ―――…最期にもう一度、あの人に出会うため。]* (63) 2018/12/16(Sun) 16:57:59 |
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![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ (65) 2018/12/16(Sun) 17:07:50 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[よかった、と彼女の姿を見て、 視界が少し――ほんの少しだけ、潤むのを感じた。 ふと、脳裏に浮かんだのは 先程、アナベルがあの人の心を闇に閉ざしたあの瞬間>>2>>3 あのとき感じた、言葉にできない後悔と絶望が 胸の奥深くに刺さって痛みを生じさせる。 ニンゲンは、ほっと安堵を感じたとき、涙が出るというけれど。 これが、そうなんだろうか。 なんにせよ、今、彼女のもとに辿り着いて。 間に合うことが出来て、よかった。] (66) 2018/12/16(Sun) 17:10:59 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[なんにせよ、泣いている場合などではなかった。] ……待たせてごめんね。 今、用事を終わらせてきたわ。 [動く左手で涙を拭うと、 彼女と同じく、スピカ――いまや世界の敵となった 綺羅星の少女と対峙する。 先程ミルフィーユが紡いだ《唄》。 心に温かなものを与えてくれたあの唄の歌い手と 今、こうして大気に満ちる悪感情が、 同質の存在から放たれているというのは、 なんとも、信じがたいけれど] (67) 2018/12/16(Sun) 17:12:13 |
![]() | 【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ(……、嗚呼、でも) [色々なものを、内包する。 光も、闇も、正も負も。 白も黒も、形容しがたい様々な色も。 それがわたしの知る、 意志持つものたちの在り方だった。 ヒトもイシも、そのあたりは似ていて。 もしかしたら、彼女もまた、 似たようなものなのかもしれないなんて そんなことを、ふと考える。] (68) 2018/12/16(Sun) 17:14:12 |
まつろわぬ白の神子 マシロは、メモを貼った。 ![]() (a12) 2018/12/16(Sun) 17:21:40 |
まつろわぬ白の神子 マシロは、メモを貼った。 ![]() (a13) 2018/12/16(Sun) 17:25:51 |
![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカ驕るなッ! 貴様の刻の尺度と、余の刻の尺度は違う! たかだか数刻前余を知った貴様が、すぐになどという薄き言葉で余を弾劾すること能わず!! [それは長き刻を生きる者の傲慢だ。 輝く流星に、いつか、どこかに、などと悠長に模索している猶予など何処にもない。] 貴様が余の最後を定義付けるな。 余の最後は余が決める。 余の在り方は余が決める。 貴様に余の最後を左右する術があるとすればそれはただ2つ!! (69) 2018/12/16(Sun) 18:03:48 |
![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカ貴様が余の道を模索し、示すか! 貴様が余を殺す《壊す》か!! [迫り来る夜《ヨル》を見下し、吼える。] 指図するだけは容易かろう。 心地よかろう。 ただ耳障りのよい言葉を無責任に並べ立てれば、何かした気になりもしよう! だが、それだけだ!! (70) 2018/12/16(Sun) 18:04:40 |
![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカはん、貴様が人間に見えるか、だと? 当たり前であろう。 [す、と先程までの激情を収め、鼻で笑う。 鎌首を擡げる夜《ヨル》? それがなんだ] 貴様は余の歌に感銘を受け 余の雷《ウインク》に触れ 余の愛らしさに見蕩れた。 (71) 2018/12/16(Sun) 18:07:46 |
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![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカ余とて歌は好きだ。 余の歌で感涙を流す衆目は好きだ。 だが、それも余が役目を全うし終えれば、 余がいなくなれば1年と経たず輝きは失せるのだ。 [対峙する2人の少女を見下ろす。] なればこそ、今強烈に、誰よりも、何よりも。 強く、激しく、輝かねばならぬ。 その熱意で、世界が燃え尽きようと。 (73) 2018/12/16(Sun) 18:24:08 |
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![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカ[少女の周囲が迫り上がる。 周辺に配置《沈黙》させたイシたちが光輝き、さながらスポットライトの如く周囲を照らす。 中心の少女はポーズを取ったまま動かず、やがて音楽が鳴り響く。] (76) 2018/12/16(Sun) 18:28:07 |
![]() | 【人】 セカイに煌めくはただ一人 スピカ[そして 街中の1つ。 被害のない巨大なビルが1つあった。 そしてそれは突如として――― 浮いた。 虹色の光を放ち、ファンファーレを鳴らしながら変形を続ける。 少女の周囲を取り囲むようにビルだったそれは飛び交い] (77) 2018/12/16(Sun) 18:30:44 |
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