人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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【人】 アジダル


  
( Ditele di farmi una camicia di lino        
Prezzemolo, salvia, rosmarino e timo… )    



 [ ……窓から差し込む朝日が眩しくて、  
  抱き締めた肩口に目元を押し付けた。  
  細くも透き通った歌声が一瞬途切れ、  
  笑息を含んだ声色が男の名を象った。 ]  


(
Buon giorno. Ajdal.
)    


……Buon giorno. Mia bella.   


 [ ……音はその部屋には鳴らなかった。 
  既に思い出せない声は聞こえないが、 
  言葉は字幕のように脳に入ってくる。 
  衣擦れ、歌う声、川辺の水音、喧騒。 
  その人の吐息による残響を追いかけ、 
  擦り寄った首筋に暖かなキスを贈る。 


──これは、安寧の、
 ] 


(53) 2020/10/11(Sun) 8:42:57

【人】 アジダル



 [ ……? ] 


(54) 2020/10/11(Sun) 8:43:03

【人】 アジダル



 [ 擽ったそうに捩る身体をつかまえて、   
  脚を絡めながら下腹部を緩く撫でる。   

  僅かに弛んでいた皮膚の触れ心地は、   
  すっかり本来のすがたを取り戻して、   
  少し前までそこに命が入っていたと、   
  思わせないほどになめらかであった。   

  膨らんだここに耳を当てて語り掛け、   
  見苦しいほどに頬を緩ませた日々は、   
  未だ男の記憶の内に根を張っていた。   

  朝の風が薄手のカーテンを纏い踊る。   
  その影を受けた揺り籠の覆いの下で、   
  ありふれた幸せがやすらかにねむる。   

  十年すら共に過ごせなかった時間の、   
  何気ないたった一欠片だというのに、   
  瞼を開かずとも綿密に思い起こせた。 ]  


(55) 2020/10/11(Sun) 8:43:08

【人】 アジダル


 [ ……。             
  執着の強い思い出だからこそ、  
  違和感に対する修正力も強く。 ] 


   ──、ケンブリックのシャツは、まだだ、   
   もう少し、……ここにいてよCuore mia……  


 [ 観測者の存在など忘れた故に、  
  閉じ込めた愛しい人の心地が   
  多少違ったところで構わずに。  

  柔らかく感じる髪を指に絡め、  
  唇の先端で軟骨を食むように   
  耳の先を撫でつつ愛を囁いた。  
  
  「二度寝しよう?」と誘えば、  
  「ダメ」と叱られるんだろう。  

  恰も幸福の泉に沈み切っては   
  呼吸すらする気のないような   
  熱っぽくも蕩けたその笑顔は、  
  日常と地続きのルーティーン。  

  ……観測者が一歩でも動けば   
  容易に観測点がずれる程度の。 ] 


(56) 2020/10/11(Sun) 8:43:57

【人】 アジダル



 [
是が失われることをもう知っていた。
  


  聞き飽きる程の甘さを撒き散らして、  
  この時全てが終わればよかったのだ。  

  揺りかごの天使がかわいい声で泣き、  
  寝乱れた聖母が柔らかく抱き上げて、  
  それを朝食のラテとビスコッティで   
  迎えに行って寄り添うばかりだった、  
  そんな至福の時で。        


    至福の時だという、のに、   
    記憶の中ですら陶酔しきれずに。
] 


(57) 2020/10/11(Sun) 8:44:06

【人】 アジダル



 [ 光を放つ扉の横を通ってキッチンに立ち、  
  カップを満たし、振り返れば。 ] 

  
(58) 2020/10/11(Sun) 8:45:24

【人】 アジダル



 [ いつだって忘れきれない光景は光を簡単に呑み、
  テレビのチャンネルを移行するように脈絡なく、
  鉄臭くも醜悪な景色に切り替わる。


   赤い溜まりの中に横たわる黒髪の女と、
   その腕の中で良い子に眠る赤ん坊と、
   報復の怒りが滲む凄惨な室内。


  瞳にそれを映した男は
  憎悪と怨恨を湛えた顔で、
  泣けもせず観測者とすれ違う。 ]*

(59) 2020/10/11(Sun) 8:46:09

【人】 志隈

[故郷は此処より治安がいい。>>49
同じ価値観を持つことは出来ないだろう。
尤も兵になる前の記憶は大分曖昧ではあるが。]

この国に関わった事が無いから、
旅行者と言うのは間違ってない。

[甘く見えようが気にもせず。
それが何か関係あるかと無愛想なまま。]

動物扱いするなとも、許せないとも言った覚えはないがな。
あんたがわくわくしてる姿が、
気味悪さを覚えただけだ。

[人を人と思わない行為は珍しくないが、
表面的に優しく見えるものには眉を顰めた。
優しい訳でもなく、
ここに文句を付ける筋合いも無かったが、
不愉快に思うか?とはあんたが聞いたんだろと
そう口にして。]
(60) 2020/10/11(Sun) 9:32:50

【人】 志隈

[どうでもいいと言われれば、顰めた眉を元に戻した。
冷静にはなっていく、
怒るほどではないものでもある。
違和感は拭えないが。]

結果には影響のしない話だな。
理由に関しても、おかしいと思ってる訳じゃない。
あんたはそれでいい。

犬猫と同じに扱うのが気味悪いのは、俺の都合だ。

[価値観が違うのは当然のようにある。
数ヶ月前、合わずに衝突した覚えも。
今でさえ、同じ景色を見てるとは言い難いだろう。

子供は施す側の理由なんて気にしないものだ。
運が良かった、くらいに考えている。
人を人としての価値を認めたがるのは、
あの人や自分の価値が過るからか。
それすら思い出せず。
]

理由なく人助けに憧れる純粋なあんたが見れるかと思ったがな。
これもあんたらしいか。

[瞬間的に忘れていた夢だと言うことを思い出して、
言った所で思想が変わらないように出来てるかもしれないなとも。
説得をするとも、出来るとも思わない。]
(61) 2020/10/11(Sun) 9:32:57

【人】 志隈

[ふらつく姿に支えを伸ばさなかったのは、
目の前の若い存在は嫌うかと思ったからだ。>>54
寄りかかるなら避けまではしないが、
殴られた場合の抵抗準備だけはしていたが。]

───

[耳元で、甘く紡がれた女の名前に僅かに目を見開く。
明滅する世界に気を取られるのが一瞬遅れる程には動揺した。]
(62) 2020/10/11(Sun) 9:33:02

【人】 志隈

[近くに感じる匂いは毒のようだ。>>53
数ヶ月前感じたものとは違っても、
どうしてか、他の人間とは違うように思えてしまう。

朝日の差し込む世界で、
寝ぼけていると言うなら何時でもそのままにした。
何も思ってない事はよくわかっているなら、
意味はない。

──無いのは解ってる。
それでも触れるものに甘さがあれば余計に身を固くした。
開いた物は更に指がかかって開かれてるんだろう。
好ましいと感じて、
その姿を向けられたいと願って…
悪い冗談だと思う。


過去に愛した女性がいるのは何も思わない。
だが、そうやってあんまは愛せる人間だから、
何時か誰かを思い愛するのだろう。
それが堪らなく嫌なのだ。
幸せを願ってるくせに、手放したくない。
あの人が自分を忘れて結婚して幸福になった事は、
後悔もないし良かったと喜んでいるのに、
どうしてかあんたの幸せから跡形もなく消えるのは──
]
(63) 2020/10/11(Sun) 9:33:08

【人】 志隈

[どん、と突き飛ばすように動いた時には、
赤い世界が広がっていた。>>59

愛してたものを失う痛みはどれくらいのものなのだろう。
娘は生きていると聞いたから、腕の中の子は無事だろうか。

憎悪と怨恨の顔の方が頭が冷えていって、
息を吐く。
そうまで思うなら娘の側にいて欲しかったが、
難しい事だとは聞いた。

戦争をすれば、
勝者が敗者から略奪するのは珍しい事ではない。
この光景だって、そこまで苦しみは呼ばず。
苦しみを越えて前を向いて欲しいと願うのは酷いことだろうか。

声はかけずに彼が動くなら付いて行って、
そのままであるなら女と子供の顔をじっと見つめた。
代わりに与えられないものを与えようとするくらいには、
子供は大切らしかった。
何時か再会出来れば、あんたは笑うのだろうか。]*
(64) 2020/10/11(Sun) 9:33:41
[ルミが眠った部屋で彼女と二人、盃を交わす。
聞き出さずとも彼女が跡継ぎの話を語ってくれた。]


  ……いや聞いてねぇ……

  そうか、
  してないんだな……


[失礼な話だろうと思って深入りする気がなかったから首を振った。彼女は冗談だと笑う。グラスの音に紛れさせて、呟いた。
自分のせいかと思う僅かな気持ちは、旅の話で流した。
彼女もそんな話をする為に呼んだんじゃないと思ったし…
自分だってこれ迄の事を聞いてほしかったし……]

[距離をあけて手を重ねる。
右手の事を気にしないでほしいと思ったのも本心だし、
彼女を気に病ませたくなかったのに、
結局、己の考えの及ばないところで彼女を傷付ける。
だから彼女の思い出を踏み躙る事を平気で言えるんだ]


  ───、


[何でまたそんな事を言うんだ。
あのときの、と言われても思考が追い付かなくて。
頬に触れた口付けは挨拶の様でも、そうは思えなかった。
もっと苦くて、痛々しく胸迄刺し及ぶ]


  ………お嬢様の方がよっぽど
  色恋に富んでらっしゃる。


[彼女が本心なら彼女の気持ちは切なものだろう。けれどここ迄想ってもらえているとは、想定外だったから。
茶化すつもりはないが、
その情熱には呆れ迄覚えてしまうものだから、つい零す]

[好きな理由?
前もよくわからなかったんだから今更聞かないが、
きっかけがそれなら十分理解は出来る。
先ほどは呆れたものだが、この人は別におかしくない、と、頭の冷静な部分が判断する]


  ………


[「これから見て欲しい」にはすぐには頷けず、言葉を探す。
くだけて喋れる相手だけど、
大切で、守りたくて、特別な人だけれど、
卑しい気持ちでも愛しい気持ちでも触れる事すら躊躇う人を?そういう風に見る?
すぐに「はい」って言える方が、
今迄の気持ちが嘘だという話だろう……
こんな風に思う気持ちは初めてで、
この気持ちだって大切にして来たのに。

彼女の方が酒を飲んでいた事は忘れていた。
水の入ったグラスを傾ける彼女に僅かに眉を寄せる。
楽しそうに笑う彼女はどこか痛々しいのに、
「結構です」と彼女のグラスに水を足してやった]

[起きてしまったルミをあやしてから彼女のもとへ戻る。
それって、オレが再度お嬢様を振った場合でも言えんのか?と、もやもやと渦巻く腹は意地が悪い。お嬢様も大概すごい事言ってる気がするけど]


  構わなくはねぇだろ、
  雇ってる訳でもないのに……


[とは言うものの、家が渡されるというなら揺らぐだろう。子連れには願っても無い話だ。
とりあえず教会の厚意もあるから、翌日からは教会の用意してくれた部屋へ移ると伝えた]


  ……シャーリエ様、

  さみしい思いをさせたのはすみません。
  正直、忘れると思ってました。

  …ぁ………


[馬鹿正直に告げたが、隠す事は何もないだろうとも思う。
……ありがとう、と言おうとして、詰まる。
その言葉に何の意味があるのだろう。
考えれば考えるほどドツボにはまりそうで……

結局、「送ります」と呟いて、席を立っただろう]

[見送った先の部屋の前で、
彼女は寝る前の挨拶をしてくれた]


  おやすみ……
  良い夢を。


[そう言って扉が閉まる迄、頭を下げていた。
ルミの眠る部屋に戻って彼女の隣に潜り込めば、
動かない右手をきゅうと握られる。
義手は外して眠るものだから、頭を撫でてやれないのが残念だ]

― 休日 ―

[当日は黒のシンプルな祭服で、ルミを連れて現れる。
シークレットブーツも履かない。
六年前と似た格好を避けた結果の服装だ。
彼女の屋敷迄迎えにあがって、
ルミの前だけれど、はっきりと尋ねる事にした。
多分己は小難しい顔をしていた。
言っていいものかとか、この言葉で正しいのかとか、ずっと悩んだけれど、やはり不安は拭えぬもので]


  ……あの日の続き、
  じゃなくてもいいか?
  オレもそんなつもりはなかったんだが……

  あんたとデートがしたいんじゃない。

  でも、一緒に行きたい。
  ただ、一緒に居たかったんだ。

  ……それじゃ、駄目か?


[これが、あの提案の答えになっているかはわからない。でも彼女を大切に思う気持ちを偽りたくはなかったから…言霊に込めた。**]

[言葉が足りないから、なんどでもすれ違う
何度繰り返してもすれ違うんだろう。
彼が私をどう思ってるかも聞かずに、
私のわがままに振り回した。
6年間、甘酸っぱさを煮詰めて
焦がしてしまった恋は終わりにする。


またゼロから始めよう。
同じ街に居るのだから、
すれ違うことだって
捕まえることだって叶うのだから]

[教会の用意した部屋がある、とは
牧師にと頼まれてやってきた彼には当たり前の待遇。
考えなかった自分もおかしかった]

 あら、ほんとう?
 必要になったらいってくださいね。

 働かないのに、とは考えないでください。
 私が領民から税を頂いているのは
 領民の為に使うからです。
 貴族のつとめというものです。


[意地の悪い質問をぶつけられたとしても
素知らぬ顔で返す自信はある。
あなたがどこかで苦労している間、
恋と仕事を分けるために、
ぶ厚い仮面を重ねてきたんだから]

[自分の部屋に戻るまでの時間くらいは稼げる]

[だから「忘れると思ってた」なんていわれても、
目を伏せて笑うだけで終わらせた。

本当は断られるのが怖くて仕方ない。
穏やかで薄い、中庭の住人を続ける方が楽だっただろう。
でも、それじゃないって蹴ったのは私なんだ。
戻れなくても仕方がないけど、怖いよ。
 リフル 助けて]

―― 休日の屋敷前 ――
[民族衣装をまとって、髪は三つ編みして垂らして
訪問者の前に立つ。
表から出ようとすると近衛兵がおまけについて来るので、
いつかと同じ裏口で待ち合わせた。

教会で見る牧師さんのなかでも飾り気のない祭服は、
以前、髪をまとめてリボンで結っていたリフルと印象が違う。
ヒールを履いた私が身長を追い越したか、
お姫様に合わせて歩く歩幅のせいか。
ずいぶん大人しくなったように見える。
モノクルと祭服で知的にすら見えて。
以前の彼が知的でなかったというわけではなく……うん


彼の左側の特等席にルミさまが見えたので、
小さく手を振った。
ドレスじゃないけど私だとわかってもらえるかしら]

[お出かけの前に怖い顔した
……それでも前よりは柔らかい表情のリフルから答えを聞いた]

 ……。

 悪い子……。振ってくれもしないんだ。
 でも許したのは私だものね。

 今日は一緒にいてね?


[顔を伏せればルミさまと目があった。
にこりと微笑みかけて、しゃがんで彼の視線から逃げた]

 
 ……さ、行きましょう。
 今日はルミさまと街を回るんですよね。
 お供に選んでいただき光栄です、ルミさま。

 クッキーはなにがお好きかしら。
 この季節なら私はジンジャークッキーが好きです。
 少しスパイスが入っているけど、温まりますよ。

[ミルクと食べるのがおいしいです、と彼女に笑って、
そのままの笑顔でルミさまの反対側のリフルの隣に並んだ。

 ほら、リフルは場所知ってるでしょう?
 大きくなったけど看板はそのままだから間違わないよ

[義手の方をつついて
クッキー屋までのエスコートは丸投げした。
その後は私が引き受けますからいいでしょう?

ガラスの髪飾りのお店なんて、リフル知らないでしょう。
収穫祭が近いから民族衣装を飾っているお店も出ている。
リボンと小さなグロスでお化粧して、ディアンドルを着たら
妖精みたいで可愛らしいに違いない。
ちょっと張り切って、ルミさまをおもてなししよう。
リフルが止めるかは彼の教育方針に寄るんだろう。
後から彼女が贅沢になったとか怒られても、
私そんなの聞いてないもん]

[その日はルミさまがいるから
日が沈む前に別れるのだろう。
すこしぼうっと夕焼けを見ていた]

  また来たいね

[本音のなかに本音を隠した。
リフルとルミさまと、穏やかな時間が楽しい。
六年前と違って、平和にすごせた時間が嬉しい。

お姫様の邪魔をしないように、義手の手に触れた。
秋の空気で冷たい、リフルの手]

 触るのいや?
 少しだけ、こうしててもいいかな……。

[手を繋ぐことも指を絡ませることもせず、
手の甲同士を合わせて、冷やされた息を吐いた。

「また来たい」とは言ったけど次はあるのだろうか。
赤く染まる雲ばかりを見て、リフルの顔は見れなかった。
空でくるくる回るラッコが3人を見下ろしていたけど、
そんな不思議に気が付きもしなかった**]

【人】 在原 治人

 
[春を知るのが
 些か遅すぎた元虫狂いな魔法使い。

 募る気持ちを
 ただ愚直にぶつけてしまえば
 貴方の瞳が匂い立つような色気を帯びる。>>-107

 煽られて、熱が燻ってしまう。 が、]



   …… ん、 わかった



[貴方の言いつけなら>>42
 必死に、我慢しようと思う。]
 
(65) 2020/10/12(Mon) 6:52:20

【人】 在原 治人

 
[繋ぎたい手は目の前にあるけれど
 今はぐっと堪えて、

 楽しそうな笑いでやっと思い出した”その子”の>>43
 体温のない取っ手を握り
 歩調をぴたりと合わせて歩き出す。

 少しでも距離を縮めるために
 貴方と反対側で
 ごろごろと音を響かせて。]
 
(66) 2020/10/12(Mon) 6:53:16

【人】 在原 治人

 
[運転手に恭しく出迎えられて、車に乗り込んだ。
 走り出しも滑らかで
 乗り心地は驚くほど良い。
 エンジン音のしない静かな車内では
 手袋を脱ぐ音すら聞こえそうだった。>>44

 袖の少し内側、
 見え隠れする黒革に気がついて
 一気に体温が上がる。


   
(なんか… 
俺のモノ
、って感じがする…)



 枷との境目の肌を指先でなぞり
 掠れた小声で「…うれしい」と伝えてから
 ぎゅっと手を握った。

 空調は最適なのに
 熱くて、暑い。]
 
(67) 2020/10/12(Mon) 6:54:14

【人】 在原 治人

 
[貴方の吐いた息を
 そのまま吸えてしまう距離。

 気を抜けば燃え盛ってしまいそうな欲を
 誤魔化すように、]



   あ、そういえば
   飛行機 すごかった…!



[シートが、食事が、サービスが…
 空の旅の感想を音にした。

 世界中を飛び回る
 この美しいひとにとっては日常で
 俺にとっては大冒険の時間を、
 はじめてのおつかいを
 達成したばかりの子どもみたいに語る。

 高揚や興奮
────欲情

 懸命にすり替えて
 62分の距離を、どうにかやりすごした。]
 
(68) 2020/10/12(Mon) 6:55:19

【人】 在原 治人

 
[そうやって辿り着いた
 ”Friend's house”の規模と形状は
 あまりにも規格外で、またもや度肝を抜かれた。>>45

 ネットで検索している時に
 彼のことを王子に見立てて書かれた
 夢小説なるものも目にしたが……]



   ここが、アクスルの家、 いや城、か‥‥



[世界が違うとは、まさにこのことで。
 はー…っと呆けていると、
 自分からは離す気のない繋いだままの手が引かれた。>>46

 貴方の居るところになら
 どこまでだって共に。

 向かう先に、
 驚きの連続の今日を
 あっさり塗り替えてしまう衝撃が
 待っているとも知らないまま、寄り添って──…]**
 
(69) 2020/10/12(Mon) 6:56:44