人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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…てか、そういう高野君は?
どういうとこいいなって思ったわけ?
馴れ初めとか聞かせてよ〜。

[そんな風に話を振り返すのです。**]

そ、っか。
や、でも、うん。それでも好きになってくれたのは、……っていうか。
ボクを選んでくれたのは、うれしいな。

[恋がわからないシャミさんが、唯一デートしたい相手。
 そんなに誇らしいことがあろうか。
 それに、なんとなくその気持ちもわかるし、さらに言えば知識としては知っている。

 ……ボクはね、意外と真面目な学生だったんだよ。他人を見返してやるために、だったけどさ。
 だから、いろいろな気持ちのかたちを、知っているつもり。
 そして本物は、今から学ぶつもり。]

メモを貼った。

メモを貼った。

オッケー、ソフトクリームね。
シンプルにバニラの? あ、そういや確かこのへん、フルーツ直接ミックスして味作ってくれるアイス屋さんもあるよ。

[はじめの一歩なら、シンプルなのがいいかもしれないし。
 あんまり食べないからこそ、変わり種がいいかも。
 行きたいところにエスコートしよう。それができるのがうれしくて、多分ボクはずっと笑ってる。]

んで、ソフトクリーム食べて、プリ撮る? 自撮りでいい?
あ、ていうか先ロッカー行っていい、かな……
きれーだけど、流石にこれ持ってると、ソフトクリームしんどいかも。

[両手がそれでふさがってしまう。
 ロッカーに無事行けたなら、最初の一歩のスタートだ。]

……あ、けどさ。
いっこだけ、行きたいとこあるんだ。

もしよかったら、付き合って。

[どうしたって、普段は選べないものを。
 今ならきっと手に取れるかも、しれないから*]

[ 無計画に大きいサイズを頼みそうに
 なったのは止めてもらえただろうか。

 二人で食べる分、に少し多いくらい。
 の注文を終えると、手伝いを申し出られて ]

 楽しくて。
 自分以外の人の口に入ると思うと、
 真剣にもなるし

[ いい傾向、と言われれば
 苦笑いも浮かんでしまう。

 よっぽど酷い食生活を心配されていたみたいで。
 そりゃこれまでの事を思えば知られて当然だけれど。 ]

 うん、冷やしとかなくてもいい?

[ 自分もまずはコーラ、と決めていたので
 ワインはセラーに収めたまま。

 飲みやすそうなサワーを選んだ後、
 動画の再生が始まると、視線は自然と
 テレビの方へ向かう。

 CMやなんかがカットされていれば
 一本分の時間はそれほど長くない。

 途中退席した頃に、ちょうど若かりし俺が
 登場したようだ。 ]

 うわっほんとだ……

[ 画面いっぱいに映るのは、俺。

 昔を思い出して、かなり恥ずかしい
 気持ちになりながら、熱々のピザを前に
 後方に沈む。見ていられないので両手で
 顔を覆ったまま。
 
 当時、本当に日曜朝に自分の顔が
 映る事に感動したものだが、あれから
 七年も経てば、それを眺める気持ちも変わる。

 七年前の俺も、よもや自室で恋人と
 これを眺めながらピザ食べているとは思うまい。 ]

[ 出番が終わるまではそうしてたけど
 ピザは温かいうちに、食べるもの。

 温め直す事はできるけれど、
 君が美味しそうに食べていたものだから

 体を起こして、ピザに手を伸ばした。
 よく伸びるチーズを巻きつけるようにして、
 薄くてサクサクな生地のピザに齧りつく。

 そしてコーラ。お家映画の定番は、
 定番たる理由がある。うまい。それに尽きる。 ]

 監督がさ、ちょっとくらい顔色悪い方が
 いいとかいって、前日すっごい飲まされて。

 それまで量あまり飲んだことなかったんだけど
 飲める方だったみたいで、そりゃもうばかすかと。

[ 苦悶の表情を浮かべる画面内のブラックは
 頭痛に耐えているだけだった、なんて
 子供の夢もなにもないことをさらりと暴露し、食事は続く。

 時々野菜を口に入れ、君が好きだという
 サーモンがトッピングされた
 菜の花のカルボナーラの方も、一枚もらって良い?
 と聞いてから、頂いた。

 菜の花とピザという組み合わせに興味が
 湧いたので。 ]

 あ、うま、…

[ もっちりとした生地に載ったサーモンが春めいてみえ、
 見た目にも美しいが、味も良い。 ]

[ 頂いた一切れを食べきった頃、
 落とされた言葉には、うぅんと少し悩むように
 唸った後に ]

 部分的にはある、けど
 本格的に、はないかな。

[ そう言った。それでは説明不足だろうから ]

 指導とか、携わることはやめたくないけど、
 あっち側に、高野景斗を住まわせる気は
 ないって方が正しい、な。

 今は一時的に、話題になっているけれど
 ずっとあっち側にいるには、色んなものを
 犠牲にしなくちゃいけない。

 何を犠牲にしたって、あっちに行けない人が
 いるくらい大変な世界で、
 じゃあ俺がそうするために犠牲にするのは?

 って考えると俺なんだよね。

[ 動画の再生中に話すにしては、少し長くなる ]

 過去も今も、私生活も、
 時間も、体も、時には心も。

 だからMVの仕事も、無条件で引き受けるつもりは
 なかったんだよ。最初は断ったし。

 頼まれたからってなんでもやってたら
 今頃、あっち側でしか生きられなく
 なってただろうね。仕事も選べる立場じゃないし。

 でも久しぶりに、あっち側の仕事をして
 考え直した事もあるかな。

 今までは、求められてないだろうし
 下世話に騒がれるだろうから、断っていたけど。

 今はね、自分のことも大事にしたいから
 断る事にしたんだ。

[ だから話半分に聞いてくれるくらいで、
 ちょうどいいのだけど。 ]



 お茶会
 クロテッドクリームとジャムを塗ったスコーン、美味しそうだね


[ひとくち食べたい]


 うん、合ってるね
 リンクコーデって言うんでしょう


[並んで立つ。
いつもよりもチエの視線が高い。黒いベストが見慣れない。縦のラインが強調されていて、可愛らしくて格好いい]


 王子と王子もできる?



 ふふ、大丈夫
 君に会うまでは不安だった。私は自分の身体にコンプレックスがあるんだ


[ちゃんと似合ってるって言ってくれるから。
足を止められたのでスカートの裾を摘み上げて膝を曲げて見せる]

 うっかり出来てしまった無名のヒーローの席だけは
 まだもう少し、座るかもしれないけど

 それが終わったら今度こそ、
 あちら側には行かないつもりでいるよ。 

 ラジオの方は、打ち切られない限りは
 続けるけど。

[ 自分を大事にする覚悟をきちんと、
 表明できたのはきっと、今、自分の隣が
 空白ではないから。

 テレビの画面の中、決め台詞を言ってる
 昔の俺には悪いけど、少しだけ
 視聴者の視線は、貰うつもり。* ]

[そしてデートプランが立っていく]


 どっちが好き? おすすめの方にしよう
 ……ああ、お客様はこういう気持ちなのかな、料理を待つとき

 プリ
 やったことない、それしよう


[ロッカーにかさばる花束を。
ぬいぐるみは、預けない。バッグの中身に余裕を作ってきたし]



 行きたいところ?
 どこかな

 いこ


[花束を預けたらその手は空くね? 手を差し出した*]

[缶ビールは冷えた方がいいけれど、
 サワーなら多少冷えてなくても味は分かる。
 あまりにも温くなれば氷も足すことも視野に入れるが
 そこまで時間をかけることはないだろう。]

 
  大丈夫。
 

[断りを入れて、開けたプルタブはコーラの方。
 しゅわしゅわとアルミの中で泡が踊る。
 毎日飲む程じゃないが、
 たまに飲みたくなるのは何故だろう。

 慣れ親しんだ味を、口に含みながら。
 瞳に映るのは、爆発のシーンだとか。
 友情を育むシーンだとか。
 時に恋愛事情も混じりながら物語は進んでいく。

 一日に全部見ることは無理だろう。
 それでも、自動再生されていく話数が増える度、
 進んでいく物語は、子供の頃を思い出して
 懐かしくもあり、出演者の傍らで眺めている。]

[羞恥に沈んでいく姿を横目に笑いながら。
 ピザの合間にピクルスを食んで、
 カリ、と音を鳴らせた。

 程よく味が染みていてカルボナーラで
 まろやかになった口に酸味が効いてくる。

 料理を楽しいと話してくれた。
 以前はやる気になれば、の程度だった話。

 真剣になる理由を聞いたなら、
 店のことを思い浮かべて、分かります。
 と、短く同意を示しただろう。

 美味しいと言ってもらえる人が居るからこそ、
 料理の腕は育つのだと思う。

 だから、ピクルスにも。サラダにも。
 美味しい、と彼に重ねて告げて。笑って。]

[少しずつ角度が鋭くなっていくピザの形。
 Mサイズにしたから、食べ切れるだろうか。

 二日酔いの理由を聞いたなら
 少し苦笑も浮かべたくなるもの。]


  そんな理由で飲まされたんですか……。
  高野さんが飲める方だったから、
  良かったのかもしれないですけど。

  それ、軽いアルハラじゃないですか。


[渾身のメイクかと思いきや、二日酔いで陰を作った理由。
 子供が知ったらどれほど悲しむだろう。
 できれば俺も、知りたくなかったです。というのは、
 ひっそりと心の奥底にしまっておくとして。
 (男はいつまでも心は少年のままなので)]

そーゆー定番もいいけど、ホテルのアフターヌーンティーとかも行こ。
ひとつのケーキちっちゃいし、いろいろ楽しめるかも。
それでゆっくりお茶しよう。どれがおいしいとか言ってさ。

[ふわふわのワンピースでそんな時間も、絶対に楽しい。自信がある。
 小さいケーキも、こんなときばかりはありがたいね。]

王子と王子もする? 王子コーデ探さないとな。
シャミさんなら、ショートパンツスタイルでタイツとかハイソックスでもきれいだろうな。

[うんうん、頷いて想像する。
 今度はダークレッドを探そうかな。]

 
[そうして聞きたかった核心に触れれば、
 予想とは違った答えに、少し目を瞠った。

 本格的にない。
 それは殆ど言っていいほど
 俳優業を断つように聞こえたから。

 

[あっち側、と遠いもののように話すのを、
 ただ静かに聞いていた。

 話題になっている今なら、返り咲くことは
 難しくないのではと、
 浅い知識ながら考えたものだけど。

 その世界を知らない俺には、踏み込むことで
 何を犠牲にするのかは分からない。けれど。

 『犠牲』という言葉を使う時点で、
 彼の心は思った以上に離れていたのかもしれない。

 あれほど喜ばれたというMVを断ろうとしたこと。
 メディアに取り上げられる仕事だから、
 確かに私生活は多少、犠牲になるかもしれない。]


  ……――、


[復帰の為にではなく、見切りを付ける、為に。

 そう選んだ彼に、ラジオで喜んでいた
 ファンの声を思えば、少し残念な気はしたけれど。]

[コンプレックス、と聞けば、軽く眉が下がる。
 そうなんだろうなとは思っていたけど、あんまり自分から言うのは気分がいいものじゃないだろう。
 それを払拭できるように、きれいなワンピースを選んだつもりだけど。
 それでも不安だったかという気持ち半分、ボクがそれを払えたと聞いて嬉しい気持ちが残り半分。]

似合うし、可愛いよ。
想像してたよりもっときれい。

[お姫さまなポーズに、そういうところがかわいいんだよなぁと心のスタンプカードにかわいいスタンプを押した。]

ん、ボクはフルーツ入れてくれる方がいーな。
どんなのできるか気になるし。

[店についたら、何を選ぼう。
 イチゴがあったら入れたい。チェリーは流石に早いかな。
 こないだ店でブルーベリー見たの美味しそうだったから、入れてみようか。
 そんな話をいくつかしながら、ロッカーに花束をin。
 せっかくくれたのに、ごめんね。シャミさんのご友人も、ごめんなさい。]

よっし。
じゃ、アイス食べに行って、プリね。
めっちゃ可愛い写真撮ろ。

[空いた片手を重ねて――ちょっぴり、鼓動が早くなる。]

行きたいとこ、先聞きたい?
サプライズがいい?

[探り探りのデートになりそうだし。
 行き先は決まってるけど、進行の好みは聞いておきたい。]

[返り咲くことのない花。

 彼自身がそう決めたと言うならば。
 もう名残惜しいと口惜しむこともない。

 言葉を飲む込むようにゆっくりと瞬いたら。
 向けられる視線に、目を見合わせて。]


  じゃあ、『ヒーロー』はもう卒業ですか?


[無名のヒーローは残る。まだ暫く。
 画面に映し出されたままのブラックも。
 配信され続ける限り。
 またいつか、誰かの心に残るかもしれないけれど。

 『ヒーロー』が素の姿になったのを
 知っているのは、隣に並ぶ自身だけ。*]

―― 先輩の惚気 ――

 名前知らないまま話し込んだりも、
 ここだとよくあるよね。

 はは、言っといて。
 スカウトマンでもなんでもないけど。

[ その気なら口利きからのスカウトも
 考えるけど、そんな事したら先輩にシメられて
 しまいそうなので、言わなないまま。 ]

 や、無駄にならずに逆によかったよ。
 どういたしまして、じゃ、
一番高い酒ください。


 ――冗談だから、一番キツい酒持ってこないでね
 お願いします。ビールで。

[ 本気にしたところで、ここで一番高い酒とは
 なんであるかなどは、知れない。
 し、別に度数の高い酒を飲むつもりもないので
 ほんと、ビールでお願いします。 ]

 このご時世、当人同士の問題に
 そこまでうるさくないでしょう

[ うるさく言われるような人物なら
 そもそも、話はしないのだけど。

 先輩のことは、それなり信用するのが
 後輩でしょ。 ]

 それは最近、すごい実感してる。
 どっか他人事みたいに、俺心狭ぁとか
 しょっちゅう思う。

[ 恋して新たな自分を知るには
 大きく頷いた。 ]