7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】
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それは、この世界で特別同士の方がいい。
普通の人間なら怯えて死んでしまうかもしれないから。
[ お伽話を読んで聞かせるような声色を意識して
また一つ、彼の言葉を借りた ]
独りは嫌だと口にした事を忘れる程
語らえる存在から欲しいと思う。
……セレン、一つだけ問うていい?
今の君が思う事そのままでいいから答えて欲しい。
[ 言葉を区切れば息を吐く。
そのまま彼を見やり唇を開いた ]
君にとって大切なものは、なんだ?**
[ 問題児の世話をすることになった初日。
相手の第一声
を受け、穏便に対応するという心意気は
早くも諸共崩れ去った。]
その忠犬に教えられる立場のお前は
犬以下ってことを認めるんだな?
──一応言っておく。
店長に鉄拳制裁の許可は既に得ている。
口で言っても聞かないなら、力ずくで教えないといけないからな?
[ 勿論、最終手段という条件つきだが。
──甘い!
俺の愛飲しているダブルクリームハニーキャラメルマキアート
withチョココレクション程に甘い!
クレームが増え、嫌がらせの電話まで増えた段階で
既に最終段階に到達しているのだ。
対応に手と時間を取られているのはまぎれもない事実。
現に、俺も自らの仕事の時間を裂かれている。
──当時の俺はまだ若く、青かった。
]
何せ俺は犬だから、上手く教えられなかったらすまんな……?
[ 壁が崩れる音が聞こえる。
壁ドン(物理)を挨拶代わりに。
こういうクソ生意気な奴は、力で服従させるのが良い。
なお、俺はまだこの男の正体を知らない。
]
[ きりきりと痛む眼の奥に溜まる滴が、
もし涙だとしたら今らなら流せるのかも。
耳に柔らかな声音が響くたびに、
揺れる思考は他人事のように涙の存在を自覚して、
灰と蒼はずっと古城の主を映し逸らさなかった。
綺麗なものじゃないと綴る言葉の真意に、
淡い吐息を飲み込んで、困ったように。
語彙も拙い己では伝わらないだろうかと、
再び言葉を組み立てようと思考を巡らせて ]
でも、主観が違えば世界が違ったように、
あなたが自分をどう思おうとそう見えたんだ、きっと。
……せんぶ見せるのは、怖かった?
[ 言葉に含んだ哀切は玉響に。
夜の怪物の心を蝕む何かが隠したものは何か、
それを見てみたいと思う興味の発露を、
全てを諦めていた己にしては珍しく双眸に映し ]
[ 子供の拙い話を聞いてくれる彼は、
己を取り巻く世界の悪意に中断を挟まない。
どうしてかなと過るも望まれるままに語り終え、
終わりを結ぶ言葉に眼を瞠り瞬きを数度。>>$12
生贄も子供もいらないのなら正に無価値でしかなく、
彼を殺す為だけの機構として扱うのかと思えば。
想像上のものでしかなかった微睡みを――
己には赦されなかった憧憬を引き出してくるとは ]
…………
[ 外だけ磨かれ内は疵だらけでも、
辛うじて保たれていた自衛の輪郭が緩む。
瞳の奥が熱く、痛かった。
堪えたいのに抑えられない何かで、
視界が漣立って上手く射抜く紅眼が映らない。
これまで生きるに必要なものは諦めで、
猛毒でしかなかったものが期待と希望のふたつ。
己のものなど生命の他に何もなく、それが当然。
だから、人にしか映らない彼に手を伸ばされて、
人への恐怖に身が竦んだ意識は溶け消えたように ]
と……く、べつ…… ?
[ 常ならば受け流せただろう響きに瞬きを幾度か。
思わず俯いて前髪が異色を隠し、
繰り返した言葉の意味を噛み締めて息を吐く。
細やかな震えは肩にも伝播しているだろう。
その肩に吐息で揺れた空気が触れて、
びくりと震えた怯えに促され掌が自然と伸びて。
手に触れた。
傍らに腰かけたままの冷たい手に。
触れることを躊躇った自衛を崩されて、
繋いで欲しいと囀ったあの夜のようにもう一度だけ ]
ない、……ぼくには、なにも……
だって…たいせつなもの……は……
[ 喉が震えて上手く音にならない言葉を辛うじて束ね、
俯いたまま顎だけを濡らして頭を横に振る。
静かに訊ねられた答えを、
己は今までいちども持ってはいなかった。
生き延びるだけが精一杯で、
それ以外のものを諦めた身からすれば、
命というのが最も近いかったのかもしれない。
けれどこの夜の居城は未来の終わりで、
そこにすら居場所がないのだと知らされて、
幕引きのためだけの価値を見出されたと理解して。
従順にその命すら諦めた子供に問う静かな響きが、
辛うじて保たれた輪郭を崩し、溢れさせたのは何なのか ]
ぼくの届く場所には……
何も……なかった、から……
[ だから、今まで価値がなかったのだろうか。
理解は唐突に染み入って唇をきつく噛み締めた。
幾度も噛んでしまったそこはとうとう壊れて傷ついて、
鉄錆のような味が広がり――それすら気付かない。
たいせつなものどころか意志もない。
正しく空虚で、人間らしさの欠片もない異端の存在。
想いの欠片は人のものではなくとも、
たいせつなものを知る彼の方がよほど人間らしい、
そんな理解すらも、今更のようにじわりと広がって ]
[ 陽に焼けた肌がひりひりと痛む。
震える瞼を鎖して留めた滴では冷やすに足りない。
泣いてるのかな、泣いてるんだろう。
なんで泣いたのかは、今なら理解ができる―――… ]
たいせつなものが、欲しかったんだ。
[ 諦めたそれは手の届かない遠い夢の中だけれど。
未来が終わるまでの間の微睡みを許されたのなら。
生贄でもなく、ただ従うだけの子供でもなく、
眠る間だけ――今だけは、ただのセレンとして。
口にすることもきっと許されると信じて ]**
[ そうだ。周りに時として支え、時として忠告してくれる
そんな優しい人達がいたからこそ、
今のオレ達は存在できている。
これから先、例え大きな困難があっても
シロさんと――そして皆となら
意外と大丈夫じゃないかって、オレも気楽に考えてるんだ ]
[ 性行為の為の玩具など実物を見たことはないが、
それも準備には入るのだろう
最も、そこまで辿り着くには時間やら羞恥やら
壁となりそうだが ]
[ 素股なるものは、別に入ってないのだが
擦れる股の間やら時折掠める雄やらが
絶妙に良い塩梅であるが故、別の意味でヤバイ
快楽初心者である己でも、そのぞわぞわとした
心地良さに感じ入り、振るではないものの
腰を居心地悪そうにもぞもぞとよじるほどだ。
……シロさんが羞恥プレイと言葉責め好きなら
今度是非口に出してもらいたい。
オレは絶対恥ずか死ぬ
]
[ 当たり前だがこの態勢でも丸見えと知れば
ぐわー!と悶えそうである。
――しかし、これはやばい
また達したくなるのもそうだが、
入りそうで入らない微妙なすれすれ感が…
その…
]
[ と、元気になった雄を見逃してもらえるはずもない ]
ん、あっ、しろさっ、
[ 貴方の雄が、己の裏筋部分をこすれば
散々出したのに、屹立は立ち上がっていく
己の精力は、恐らく怪物基準なのだろう。
(カラ逝きなる未知のゾーンとはまだ無縁そうだ。)
しかし、直接雄を握られてしまえば
絶頂は一気に近づいてくる
よりぐっとシーツに顔を押し付けて、その時を待つ
――そして ]
っ、んんん―――!!
[ 先端を強く刺激されれば
今宵三度目の白を吐き出すに至るだろう
――流石に三度ともなれば
達した後、意識が疲労からもうろうとし始めるやもしれない
寧ろ昼間のプールからよく持ちこたえた方だ **]
| ─会計─ ええ、任せてちょうだい。 [リコリスのレジは、不思議な機械で出来ている。 恐らくセドラ製であるが。 遍く世界の通貨を出されればその金額を認識する。 伝票も、各々が住む世界の標準価格が表示されている。] ありがとうございます。 [いつものように声を掛けて ベルの音とともに二人連れが店の外へ出るのを見送る。 レジ打ちに関してはDanteがそこまですることがない──と 結局最後までやらさなかったかもしれない。 実際にDanteが出来ることは他にもあったから それで不自然になることは無かっただろう]* (35) 2019/04/16(Tue) 12:16:04 |
| ─開店時間外での幕間─ まぁ、大した話ではないのだけど。 [どことなく楽しそうに目を輝かせているDanteに 大した話ではないわよ、と一言添えた。 カフェの創立話は 逃亡した店員から主に聞いたことだ。 リウビアが来る前は カフェとして機能していたかすら怪しいほどだ。 >>1:229絶句される程。ひどい有り様だったのを 淡々と滔々と、語り出す。] (36) 2019/04/16(Tue) 12:34:27 |
| 元々は、別の…喫茶店に”いたのよ” 雨ばかり降る年中湿っているような場所で
店の中だけはそれを全て吹き飛ばすような 和やかな店だったわ。
店主は働き者で 客の相談を親身に受けていた。
借金の肩代わりをしたせいで 経営難に陥った時も有志が援助したぐらい 人が良くて騙されて
それでもまた人に助けられるような人だったわ。
[いた。働いていたのではない存在していた。 付喪神という種の性質か、リウビアは嘘を吐けない。
ただ誤魔化しながら語ることは幾らでも出来た。
前の店の店主は 喫茶店をみんなの憩いの場にしたかった
そう語るリウビアの瞳には その店が未だに有り有りと焼き付いている。]
(37) 2019/04/16(Tue) 12:34:36 |
| でも、ある時、店主は豆を仕入れる先で ……亡くなった、のよね。
[実際は 恐らくそうだろうという域は出ないのだが。]
で、行く宛てが無くなった時に マスターに拾われたのよ。
[それがリウビアが このカフェの付喪神となった経緯だった。
リコリスというカフェに新たに憑いたため 店の外には出られない。
「店主」が店に染み込ませた。 珈琲の知識や、料理のやり方は 付喪神であるリウビアがしっかりと受け継いでいる。]
(38) 2019/04/16(Tue) 12:34:56 |
| ……店主のやり方を継いでいるって意味では 私があの店主の遺志を継いだのかしらね? [あの時、拾われなければ 付喪神はただ消滅するだけだった。 その事に僅かな感謝はあったが。 如何せん、リウビアの基礎にして基軸は 勤勉で客の安らぎを与えたいという信念を持った店主だ。 趣味のようにカフェを開いて やれ眠いだの、 やれ人探しだの、 やれ気が向かないだの やれ働く気がないだの等々でほとんど店を運営しない。 恩人ではあるが尊敬していないのが本音だった。] (39) 2019/04/16(Tue) 12:34:58 |
| [どうして辞めなかったのかは拾って貰った恩があるで Danteが納得すれば僥倖だった。 >>229 実際は付喪神ゆえに他の店では働けないのだが。 つくづくマスターは規格外だ。 何せ付喪神が憑く場所を変換させたのだから。
ちなみに紅茶はティーパックを出していた。 たまに間違えてほうじ茶も出していた。 紅茶が全面的に禁止になったのは その背景もあったことを珍しく顔を僅かに顰めて伝えた。] カフェじゃなくて せいぜい休憩所としてならまわっていたでしょうけどね。 [それに関してはカフェの創立とともに語ることになるだろう。 尚、マスターは己の非は相応に理解しているせいか。 リウビアに小さく不満そうに言うようなことはあるが 基本的には、ソファで天井まで投げ飛ばされようが ベッドを立てかけられようが、対立には至ってない。 ここまでカフェの運営と経営を担っていても リウビアはマスターとは成り得ない。 >>230付喪神とはそういった存在であるがゆえに マスター代理の名札を今日も掲げるのだった。]* (40) 2019/04/16(Tue) 12:35:02 |
| ─話変わってアレルギーの話─ [成る程。人間にはアレルギーというものがあるらしい。 リウビアが元々いた世界には そういった類のことは未だ流布されていなかった。 このカフェには人間ではないモノも時折訪れる。 店員に至ってはDanteとパートの子以外は人間ではない。 ハーブに関してはまだまだ教わることは山ほどありそうだった。 >>231事実、Danteが2年滞在していた間に 紅茶やハーブ。組み合わせ。 食事まで多岐に渡り様々なノートが残された。 ただ、あの新人やマスターが >>232指南を受けて出来るようになったかは、また別の話。] [飲み物だけでなく食事に関しても 様々な知識を披露するDanteは、リウビアには珍しかった。 ただ教育に関しては >>233長所を伸ばしていれば良いものではない気がした。 人手不足が続いたせいで、そこだけは頭を掻いてやり過ごした。]* (41) 2019/04/16(Tue) 12:35:06 |
| (a4) 2019/04/16(Tue) 12:40:06 |
[誰が悪いかなんて、もうよく分からない。
悪くないかもしれないし、
やっぱり悪いのかもしれない]
[そもそも悪魔に人の情緒を推し量るような
優しさなんてものは残っていないし
残っていたとしても、それを見せる気にはならない]
[───そんなもので済ませると思っているなら
随分とまあ
”見縊られている”
それは一種の甘えであった。
それは一種の信頼でもあった。
確かなものが欲しい訳では無いけれど
不確かなものなんて、
いらない
気紛ればかり並べられたって
──────ぼくは、
]
[独り、誰とも分かち合えないものも
勇者としての使命も宿命も
終着点を知っているから、耐えられた。
終着点の続きを繋がれて
世界は救われた。
だけど、その世界にぼくは異分子だ。
生きている筈のない生を、持て余している。
────生き延びては、いけなかったのだ。
]
( あなたがついぞ狂い果てた様を見ること叶わなかった
笑顔の綺麗な珊瑚色の少女を
止めきることはできなかったけれど
彼女の眼を覚ませようとして、
未熟な杖を強く握りしめたのはずいぶん前のこと。 )
[彼は己のことを正反対だとよく言うけれど、
案外そんなことはないと思っている自分がいる。
結局望む未来が一緒なら、行動は違っていても
それは正解への道のりが違うだけ、ってやつでしょう?]
[言葉を理解していてもこれまで生き延びた時間は互いに異なる
つきりと疼く痛みを何と表現すれば正解なのだろうか。
化物が知る筈のない名前を捨てて黙り込んだ。
問いかけを一笑
楽しくもないのに浮かべる表情はどこか壊れているのかもしれない]
それは、ただの夢だよ。
目を瞑っていると真実から遠ざかるの同じように。
全てを見せることが恐ろしい――か。
化物が何を怯える必要があるんだろうね。
だけど、……見せたいとは思えなかった。
この手には最初から何も残ってやしないのに。
ほんの少し、夢を見て現実から目を背けてしまった。
それだけでこの体に生まれた空洞はあまりに大きかった。
[ただそれだけのことだよ。
そう語る男の目尻からは、ちっとも涙なんて出やしなかった]
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