【人】 インタリオ[ かつて貴婦人の下で仔を出迎えた悪魔は、 その時の様子と、案内の途中の対話から>>20 彼の変化に目敏く気づき、それを快いものと認識した。 思ったよりは賢かったらしい。そうでなくては、と。 何度教えても立場も理解出来ない莫迦な仔共は要らない、 しかし、萎縮し自我も欲も失った唯の奴隷はつまらない。 無論、人間の倫理に基づき芸術品について語るなどは論外だ。 ] 「いいよ、君が過ごしやすいように教えてあげる」 [ 一先ず、何も教えられず切り捨てられる可能性は無くなった。 そして少しばかり、悪魔の機嫌は良くもなっていた。 召喚儀式を行ったわけでもない、今も何の力も無い仔 気に入られるように振る舞うことは大切だ。 弱者は強者を愉しませることでしか生き長らえられない。>>1:32 望むものを与えられることもまた、同じく。 ] (22) 2022/05/22(Sun) 23:41:46 |
【人】 インタリオ[ かの装身具の原型を此世に生んだのは人間。 悪魔信仰に傾倒した貴族に召喚された悪魔は、 思うがまま国を動かす手伝いを陰から行っていた結果 どうにも契約関係を越えて傾倒されることとなり。 貴族は抱えの芸術家に悪魔の姿を写し取らせようとしたが、 見えぬ者、見えても狂う者が多く。 最後に残り上手く働いたのは若き彫刻師であった。 ゲヘナと悪魔自身を取り巻く事情により 正しく召喚を行った上でも行動制限が多く、 人間に智慧を与えることを主軸とせねばならなかった。 しかし、 装身具と自己を定義で繋ぎ、魔術を志す信仰者らに与えることで 体現は容易に変わっていく。 そうして、より多く材料調達が可能となり 代わりに増えた期待に応えない魂は、 悪魔の姿を沈み彫られた幾つもの装身具へと化すようになった。 それはさながら神僕が十字架に縛られる様を揶揄するように。 ] (24) 2022/05/22(Sun) 23:43:50 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ[ さて、それから生活は始まった。 永久に闇に閉ざされ季節も時間も近づけない館の中、 誰が作ったかも分からないパンと温められたワインを与えられ、 少年は様々な学びを館の主から授かることとなる。 神の手の外にある術の取り扱い方、同胞との接触方法 人の世で生きる為の様々な教養に、教会を否定する新たな教え 他者に好ましく受け取られる振る舞いと、己を偽る演技 自分に火の粉が掛からぬよう潜むやり方も、駒を動かす方法すらも。 いかに人外が世界の歴史に干渉していたのかも。 全て悪魔が授けたものであった。 そうして過ごす日々の中、 少年の肌は滑らかに健やかさを取り戻す代わり、白く変わっていき 短い髪に宿していた万緑の色は 冬を目指すように枯れ色に近づいて、瞳に残るのみとなった。 ] (26) 2022/05/22(Sun) 23:45:06 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ[ 立ち竦む彼を迎える姿は無く、館は静けさを保っている。>>21 どれ程思い出に浸っても、美術品を眺めても変わらない。 もしあの頃の生活を覚えているのならば、 こんな時どうすればいいのか魔術師には分かるだろう。 灯る翠を辿った先にある食堂から、食料庫へ。 幾つも保管されたラベルの無い赤ワインの瓶の一番奥の品。 グラスと共に抱え左側の階段を上がり、 首と左手薬指が欠けた花嫁の彫刻の前で曲がり 最奥のその部屋――――彼の書斎で悪魔は待っている。 さて、その道筋で魔術師は気づくだろうか? 美しい品になる魂を求め、幾度も人の世へ体現する悪魔の館。 かつて無かった美術品が増えている一方、 存在していた筈のものが消えてもいるということを。 ]** (27) 2022/05/22(Sun) 23:45:28 |
芸術の悪魔 インタリオは、メモを貼った。 (a3) 2022/05/22(Sun) 23:46:27 |
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