人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

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【人】 終焉の獣 リヴァイ



[かの皇帝が信仰の熱い人物だと言う話は今まで聞いたことがなかった。
故に、教会などという場で足を止める理由が追悼以外に見つからない。無関係であるのは百も承知であるが、一歩退いた場所でその様を俯きがちに見つめていた。
刺さる視線が酷く痛い。王族に擦り寄る女にしては、随分と場違いな噂が尾鰭を付いて回っている。それが大きくなればなるほど自身の首の値など信じられぬ値段になる故──彼の判断は妥当、といったところか。


帝王学部に難癖を付けておちょくってきた学生時代、彼女のことを聞いたことも無ければ直接話したこともない。
が、時折彼の傍らにいた事実のみを思い出し───「そうか」と相槌を打った。]


(とっくのとうに捨て去った筈の陽だまりが、
 少しずつ確実に崩れ落ちていることを改めて理解する。
 その選択を、尊い犠牲を、
 自分が口を出す資格なんてあるはずがなく。)


 
(7) 2020/12/11(Fri) 9:56:45

【人】 終焉の獣 リヴァイ



(学友のみでなく、守りたかった本心とは裏腹に、
 踏み台にして国家焼却炉の燃え滓にしてしまった
 嘗ての同胞たちのことが頭によぎっていた。

 人権さえ奪われていた彼等が
 国の土の下に眠る権利を与えられるはずもない。
 殺した事実を国へ公表した手前、
 満足に墓も作ってやらなかったことを思い出す。

      ……彼等に罵られて当然の結果だろう。)



  ……お前がそう決めたのであればそうなのだろう。
  特に何も言いやしないさ。
  争いとは生と死によって成り立っているのだから。

                   
お前と私も。

                 ……そうだろう?


[声を潜めた密談に肯定とも否定とも取れぬ言葉を返したのは、
どちらの立場にも立つことができない内心があってこそ。
物憂げに睫毛を馳せて───再び上げた隻眼は、真っ直ぐな意思を持っていた。]

 
(8) 2020/12/11(Fri) 9:57:46

【人】 終焉の獣 リヴァイ




  ……頽れる前に私が喰ってやるから安心しろ。
             苦しませはしないさ。

  (懐の中で握りしめた約束が、やけに熱かった。)


[悪魔の脚本通りのつまらぬ芝居などごめんであった。
チェス盤に並べるには些か駒数が少なすぎるかもしれないが、2騎もあれば勝負はできよう。
犠牲に必要か否かを問うには既に罪を重ねすぎた思考回路を無理やり望む向きに正そうとしていた。

     ……未だ彼の本心にも、託した毒が使われるのかも
             気付ける予兆も感じないまま。]*

 
(9) 2020/12/11(Fri) 9:57:51
 
[ 物言わぬ人形は今日も館の掃除を行う。
  館の主人の気持ちを知る事もなき儘で。


  そんなある時、進行方向に立ち塞がる影。
  館の主たる魔王その人である。

  彼の手が頬に触れても、何か反応を返す事はなく
  そのまま横を通り過ぎては掃除を再開するのであった。


  声は届いているのかもしれない。
  それでも表情は冷たく凍った儘。

  手を動かしてははたきで埃を落としていく。]
 

 
[ それからも、掃除を日課として
  物言わぬ儘館のあちこちへ足を運んで。

  日々を過ごす内、ほとんど何も変わらずに。


  けれども少し内側で変化があったのか。

  空を飛ぶ小鳥を指差しては
  「ちゅん、ちゅん」を小さく声を零しては
  両腕をぱたぱたとさせたり、
  オークを目にしては「ぶーぶ」と呟いたり。

  まるで小さな子供のような反応を示していた]*
 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[搾取ばかりを繰り返し、戦乱にあけくれ、絢爛豪華な閉鎖空間で悦を得るばかりの祖国を見てきた自分には、英雄の帰還を祝うような他国の雰囲気が少しばかり眩しく見えた。]


[場違いなのだとわかっていても、飛び交う真紅に圧倒される。
君主の振る舞いに刮目し、称賛を述べられ、それに応える姿は幼い頃に夢見た理想の国の姿と重なってしまう。

(権力の全てが憎らしいとさえ思っていたが、
 民主主義を声高々に掲げようとも思わないのだ。
 誰も搾取されず、貧困に喘がず、差別もされず、
     幸福に生きていられるのなら……それで。)


数日経てば馬の扱いにも慣れ、指定された立ち位置を保ちながら民に揉まれる元学友の姿を唖然と見つめている他無かったのだ。]


(ひとつの国が長年の屈辱から解放される瞬間。
 誰もが縛られることがない。誰もが自由を喜んでいる。
 誰もが不安を抱えることなく生きている。

 血と断末魔を乗り越えた先に存在するエデンの証明。
 こんな場所で、あの子と生きてみたかったとさえ。)


 
(16) 2020/12/11(Fri) 21:15:49

【人】 終焉の獣 リヴァイ




  
(…………でも、 お前は?)

  [前よりもやや逞しくなった後ろ姿からでは
  彼の表情なんかわかりやしないのだろうが、
  彼が本当に心から笑っているのか自信が無くて、
  やや俯いた表情を曇らせてしまった。

        手元に残るは、引き裂くべき生命の運命。]

  (私が此処迄穢れる道を辿らなければ、
   お前は唯、誰にも知られず孤独に燃え尽きたのか?)


 
(17) 2020/12/11(Fri) 21:15:52

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[まるで帰りを悲しむ輝夜姫のようだ。
道行く月を見上げては意識を遠ざける日々が続いていた。
毎晩毎晩戒めるように刺し込む注射器の数は日々減っていき、その効力も定かなのかさえわからなくなってくる。
悪夢に苛まれる時間が増え、学生の頃よりも寝不足になっていたのかもしれない。
煌びやかな衣装は元々余り惹かれる性格でもなければ、刻限が迫る時の中で侍女と話して交友を深めようとも思えない。
削れていく自我を徐々に感じながら、残った意識を手繰り寄せるように食事だけは噛みしめていた。人間以外で湧き出る涎こそが自分を自分たらしめる証拠だとでもいうように。]


[声を掛けられたのは、夢遊病のように部屋を彷徨っていた時だった。
少し瞬いた後二つ返事で向かった先はどの部屋よりも広々としており、彼の権威を思い知らされる。
権力を何より嫌っていた癖に、大人しく王宮に収まる自分の今の状況に心の中で苦笑しながら席に着く。

────随分と昔、学び舎の一室で似たようなことをしたことを思い出していた。]

 
(18) 2020/12/11(Fri) 21:15:55

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[日頃の彼の暴食っぷりを見ていれば、
糖質控えめのものでも少々眉を顰める要因にはなろう。
……けれど、もう今は小言を言う気にもなれなかった。言えるような精神をしていない、と言うべきなのか。

つかの間に与えられた安らぎに浸るように言葉を紡ぎ、低体温症の身体に暖かな紅茶を流し込んでいく。
茶会の席で彼女が選んだドレスコードは、最初に与えられたものと同じ。黒を基調としたロング丈のワンピースの上に、男物の軍服。]



  お前と私じゃ価値観が違う。
  生まれも育ちも違えば何れ突き当たる常識だな。
  昔は全くもって理解出来やしなかったが、
  今ならなんとなくわかる気がする。

    私はお前では見ている景色が違いすぎるだけだ。
                   だけど……な。


  
(19) 2020/12/11(Fri) 21:15:58

【人】 終焉の獣 リヴァイ



(自分の決めた道を真っ向から突き放すような言葉を吐かれ、
 思わず頭に血が上り、我を忘れて相手を貶したことを思い出す。
 あの時は互いに守りたいものが異なっていただけだというのに
 馬鹿の一つ覚えのように傷つけあって、おかしなことだ。

 ……どちらも決めた道から逸れないのだと知っていたのに。)



   ────そう聞かれれば、そうなのかもしれないな。
   私もどうしてなのかは全くもってわからないのだが
   もう二度と自分の目の前で、自分以外の誰かが
   相手自身のためではないことに苦しむことが
   見ていられなかっただけなんだろうさ。


(自分は守られたいだなんて思っちゃいなかったのに、
 守護の代わりに命を捨てる誰かの姿を思い浮かべて目を細めた。
 ……相手の中に渦巻く感情を理解できてもいないから、
   平然とそんなことを言っていられた。)



[死刑宣告のような重みのある言葉に隻眼を軽く向け、返事は瞬きを数回。……承諾なんて声に出さなくてもいい筈だ。
その呼び出しの意味を、どうしようもなく理解できていたから。]


 
(20) 2020/12/11(Fri) 21:16:02


[─────最後の注射針を、腕に深く刺し込んでいく。
痛々しい針痕だらけの腕は悲鳴をあげていてもおかしくないのに、もう痛みさえもわからないくらいに感覚が麻痺していた。

有り余るほどにあった赤い薬品ケースが、今では一つも見当たらない。
材料が無ければ作りたくてもそれすら叶わないだろう。
この日が終われば不要になるとわかりきっていたから敢えて作らなかったのだ。

綿密に、秘密裏に編み込まれた計画の中。今宵は綺麗な満月が望める筈だ。明から暗へと変化するグラデーションを眺め、沈みゆく火の惑星を見守った。

  (この夜を超えれば、私は。
   ……本当にどこへも行けない怪物になってしまうのだ。)

引き留めるものも理由もありはしない。全て自分の意思で捨ててしまった。
後は嘗て死にかけだった獅子を頭から貪れば、きっとそれで終わってしまう。
少しも寛げなかった客間の扉を静かに閉めれば、向かっていくのは謁見の間。

  息苦しさに喘ぐ   彼
……王族に唾を吐く性格の彼女には到底似合わない場所こそ、最期を飾るに相応しく。]


 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[初めて触れる重い扉を押せば────案外呆気なく視界は開けた。
壁を飾るステンドグラス、眼前に聳え立つ階段の先に見える鉄の玉座はどこまでも冷たい温度を感じさせるようで。

未だに長い袖の下の手をぐ、と握りしめたのは、伝わる寒さに耐えようとしたのか。
凍土の色を抱く瞳で頂上の主を真っすぐ見つめる。その目は昔のように燃え盛るかの如く光っているのだろうか。

月は未だに雲間に隠れ、その正体を現していない。自分の病の発作が現れる予兆が無いのなら、少し位の言葉は交わせたのかもしれないが、]


        ………………どうやら、もう時間のようだな。


[最後の会話がどんなものであれ、満月の衣は何れは流れ去ってしまうから。
徐々に訪れる視界の揺らぎと、頭痛の初期症状を鈍いながらも感じれば、か細い声で非道な運命のカーテンコールを告げようか。*]


 
(21) 2020/12/11(Fri) 21:16:14
 

[ 広がる光景に酷い既視感を憶える。
  覚醒すれば忽ち薄れて消えてしまう様な記憶だが、
  夢の続きに導かれて再び小川の畔に立っていた。

  アルデンヌの森。
  小春日和と呼ぶべき柔らかな温もりを風が運ぶと共に、
  木の葉のさざめきと栗鼠の鳴き声を伝えている。 ]


 ( 言いそびれた台詞などたった一つだけ。
   其れを解っているから貴方は何も訊かないのか。 )



 [ 隣合う影法師は何も語らない。
   此方が口を開くその時を待っているかの様に。

   言わなければ。
   もう、夢を見る事だって二度と無くなるのだから。 ]

 



[ 睦言を交わし合う様な仲でこそなかったが、
  課外学習に似た認識をお互いに抱いていた筈だ。
  其れは最早利己的な利用関係には留まらず…… ]


( 然れど、あの学び舎に背を向けた日から
  二度と逢う事はないと思っていた。

    学友を、教師を、実の父でさえも殺す未来を
    打ち明ける決断は出来なかったのだから。 )


 



        
( ……だから。 )


    ・・
( お前だけは何も知らなくていい。
  望んだ時のみ遠い國の史書を手に取れば良かろう。

   血濡れた路を辿らず、陽向の如く唯、
   何も出来ずに────老いて、然して逝け。 )



 [ 其れがたった一つの、彼なりの優しさだったから。 ]


 

 


           
さようなら。次は無い

       …… Auf Wiedersehen.



 



[ 多くの人間に失望した。
  其れを元々立っている場所が違うのだと割り切って来た。

  其の中で彼は、内情に踏み入ろうとはしなかった。
  その上で手を貸し続けてくれた。
  他の誰とも違う。

  其れでも、置き去りにするのだ。何一つ告げぬ儘。
  戦士でなければ、野心家でもないのだから。 ]




      [ 懐剣を抱き締めて、其の場を去ろう。
        既に最期の夜は明けようとしている。 ]*

 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[────静寂だけが二人の繋がりを証明する手段のようだ。
投げかけられた微笑みとは対照的に、見上げる夜色の女は唇を噛みしめ顔を歪ませる。

(同じ場所へ至れるとまでは思っていない。
 微かな願いは届くわけがないとさえ思っている。
 今まで通り送り出すのみの略奪者の仮面を被り、
 血に塗れた腕を伸ばすだけの未来を見ていた。)


     ────力尽きたようなさまを見開いて認めると同時、
     この世の終わりのような痛みが脳を襲って頽れた。]


 
(31) 2020/12/12(Sat) 1:07:05

【人】 終焉の獣 リヴァイ




  (お願いだから持ってくれ、私の自我よ。)

  (どうか、楽に逝ってくれ、私の…………)



           
[意識がノイズに乱される。]

 
(32) 2020/12/12(Sat) 1:07:09

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[噫!
頂点に聳え立つのは月をも喰らいつくさんとする百獣の王を模した幻影の如き虚な姿と
(影と混ざり合う、まるでキメラのようなそれは、月光病さえも彷彿とさせるような…)

そこに至る迄の試練の如く降り注ぐのは
灼熱地獄にも似て非なる───冷酷非道な怪物の命をかき消さんとする

        随分と”洒落た”カーテンコール!!]


 
(33) 2020/12/12(Sat) 1:10:36

【人】 終焉の獣 リヴァイ




     ────────……… 
ッ !!



[温度が上がる。
     
         裁きの炎が堕ちてくる。

ばらばらと崩れ落ちる硝子片たちを避けながら、
ステップを踏めば、遥か頂上の仇を睨み上げるのだ。
そうして口の中に仕舞い込んだ短剣を砕かぬように感触を確かめ──────、]

 
 
(34) 2020/12/12(Sat) 1:10:42

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[────苦痛と共に硬い表皮に覆われた巨大な身体を大きく振るわせる。
燃え盛る火炎に呼応するように、ひとたび大きな咆哮を上げた。
鱗を舐める高音をものともせず、嘗て諸国を超えて彼の元へ辿り着いた四足歩行が空間ごと揺らす勢いで何段かもしれぬ階段を登り始める。
目指すは頂上一点のみ。その先に臨む宿敵を───神を欺く憎き悪魔から大切なものを奪い取るために。

  数多の武器を跳ね返す鋼の如き身体でも、
  あの日の銃弾が脇腹を抉ったように、弱点はある。
  女が完璧な怪物になりきれぬ証のように。
  ちりちりと焦げる熱が臓器まで浸そうとも、
  この自我だけは……生命だけは、燃やさせない。


大昔の聖人が海を割った逸話を繰り返すわけではないが───目には目を。歯には歯を。炎には炎を。
ご お ぉ───……
と、鋭い牙の生え揃った顎を大きく開け、蒼く燃え盛る
を吐いた。

      
(35) 2020/12/12(Sat) 1:11:52

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[怪物の吐息にも似たそれは、見た目に似合わず凍えそうな死の温度を纏っている。
試練に立ちふさがる灼熱の壁を溶かし、一本道の活路を切り開けたのかどうか。]



[否、作れなくとも構わない。その壁を突破し、彼奴に届けばそれでいいのだ。

どこまでも彼に温もりを与え続けた怪物が最後に届けるのは終焉を知らせる冬の到来。
左手には闇を、左手には約束を。誰よりも憎み■したかった者たちを壊すために目覚めたのだから。


凍てつく波動じみた炎を、遥か上の相手へと叩きつけるように吐いた後、
切り開いた活路を───開かれないのであれば、腹を焦がしながら。重い身体を引きずらせ、只管に玉座を目指し続ける。
口内にしまい込んだ短剣を振りかぶる時を待ちわびながら、燃え盛る瞳は真っすぐに相手を打ち付けながら。]*


 
(36) 2020/12/12(Sat) 1:14:16




  其の頭上で、月が消える。
  再び衣に包み隠された氷の星の表情は失せる。


   同時に、黒き至高の獣の行方を僅かに眩ませるだろう。



 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[修羅を貫く真っ赤な旅路の道中で、数多のものを投げ捨ててきた。

最後まで使うことの無かった、約束だけをこの手に残して。

必死につなぎ留めた意識を代償に、この身に降りかかる災厄を全て受け止める。罅割れかけた精神がこれ以上は限界であると叫ぼうと───この夜だけ保ってくれたらそれでよかった。


(その後は、どこへなりとでも燃え尽きればいいのだ。
 理性を失い、数多の人を喰らい、正真正銘の野生へ変われ。
 だが───今は。今だけは。
 略奪者ではなく、救済者としてあってくれ。

        この場で朽ち果てるわけにはいかないから。)


掻き消えた絶対零度が示す道を辿るように一直線に百段を駆け上がろうとすれば、大気圏に触れて温度を上げる小惑星じみた火炎が眼前に迫る。
咄嗟に吐き出した吹雪は勢いを弱めていたものの、石段を砕け落とす前に威力を弱めることはできた筈。

何層にも分かれた炎が頭蓋骨にぶつかれば、元来の頭痛が更に速度を上げて、鱗の隙間から血が垂れ流された。

苦痛を振り切るように轟く咆哮が空気を震わせれば、焦げ付く身体をくねらせて、数多の命を喰らった巨大な口を大きく開き───絶え間なく涎を垂れ流す。]

 
(40) 2020/12/12(Sat) 2:52:31

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[断頭台の如き刃の一撃を、身を捩って躱しきる。
四肢の骨が焦げる音がしたが、知ったことではない。

床に勢いよくついた前足にスナップを効かせれば、尾が大きく上へと踊る。そのまま勢いよく振り下ろせば────空間を大きく揺らし、砂埃のような瓦礫の屑が一帯を覆うだろう。

  目くらましのようなそれに目を奪われていれば、
  きっと獣の行方も、変わった姿も、認める早さは遅くなる。
  衝撃を利用して一瞬のうちに宙へと躍り出た────
  大口を開けた獣と言うよりは、鱗に覆われた女の姿。

たったひとつの約束を抱えて、悪魔に襲い掛かろうとする、運命でさえも抗うちっぽけな存在。
赤から戻ったアイスブルーと、錆びることなく澄み切った刃の輝きだけが、これから起こる未来のことを物語るように。]


 
(41) 2020/12/12(Sat) 2:52:34


  [────月が、味方しているのだろうか。]

  [幾ら空に、
  映る水面に手を伸ばしても届くことの無かった幻想。

  つがいの獣を喰らい、自らの運命を呪った夜も、
  寄り添い合って安らぎを得た夜も、
  熱を与え、痛みを分け合い混じりあった夜も、

  ……すべてを見守っていた、
  どこまでも大嫌いで憎たらしかった呪いの元凶が。]


 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[刹那────月が翳る。]



     ッ 、
う゛
あぁぁあぁぁ!!!!!!!!



[咆哮と叫びが混じりあっていく。
飛び掛かった獣の姿が剥がれていく。

雲間に隠れた月明かりがわずかに照らすのは、高く跳躍した人外の一部を残した女が空気に躍らせる、漆黒に輝く黒髪の艶やかさ。
未だに痛む身体中の火傷の残響が示しているのは、“元の姿に戻るのはこれが最後である”という証。

鋭利な牙が生えそろった顎が、何にも穢れぬ短剣を振りかぶった両腕に代わり────獲物に喰い掛かる代わりに、その左胸を貫き通そうとした。*]

 
(42) 2020/12/12(Sat) 2:52:41

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[──────────びゅいッ と黒翼広げた暗殺者独り
冬空を切って星まで堕とさんとばかりの勢いで振りかぶる。
心の臓を着地点とした短剣がどうなったのか、悪魔学に疎い己はすぐに判断などできず貫けてしまったとして...これから起こることなど、分からない。

 それでも、ふと我に帰れば狂気の離れた身体を
 抱き止めてやりたくて、思わず腕を伸ばした。
(誰だって意識のある確実な死は寒いものだから、
 大切なのだと認めた者の最後くらいは寄り添いたい。
 ……自分自身が征服者として奪ったものを、
   まだこの胸の中に残ったわずかな人間性で。)

 息さえぴったりと合わされば、抱き合う形をとって、

───それから。]


   
(55) 2020/12/12(Sat) 8:08:00

【人】 終焉の獣 リヴァイ




     ………ッ
!?


            ふ……ッん────ぅ、


[御伽噺の口づけなんかとは程遠い、貪り尽くすかのように覆い被さられたそれに大きく肩が跳ねた。
甘さの中に錆びた香りが混じりこんだそれは酸素の代わりに強制的に流し込まれて、脳みそを強過ぎる刺激が塗り替えていく。


その味の正体が、嘗て自分が渡した小瓶の中身だということにすんでのところで気づけない。
逃げることを許されない確実な死を運ぶ餌付けを享受しながら、ファーストキスにしては酷過ぎるそれまでもを受け入れようとする。


互いが最後に共有するのは終焉へと至る迄の過程だったのか。理解しようとしても時既に遅し。
小さな身体が唐突に受け止めるにはその激情は果てしなく重く、きつく蓋をされ続けてきただけのしかかるものの多さに圧倒される。

幾ら閉鎖的で鈍感な精神と思考を持っていても、
過去に抱いたことのある感情への名前の付け方を知っていれば……己に向けられるそれがなんなのかくらいわかる筈。

……自惚れているのかと思われても仕方ないかもしれないが。]


 
(56) 2020/12/12(Sat) 8:08:05
 




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