77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】
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神も恋慕を持つが故に
その感情を受け入れてしまえば
理解するのは難しくはない。
重ねられていた手は彼女の手をするりと抜けて
彼女の首筋を指先でなぞる。
ラサルハグは元来言葉を持たぬ怪物
言葉数は少なく、感情が赴くままに
彼女の口元に己の顔を近づけて。
言葉を飲み込むかのように繰り返す彼
私の考えは、どうやら正しかったらしい
『好き』という感情があるのであれば
今までの行動にも納得が行く。
神にとってのそれが人間と同じなのかまでは
わからないものだけれど
首筋を手でなぞられるのはくすぐったく
私は僅かに身体を動かした。
嫌悪の気持ちがないのは確か。
でも、彼が私に抱く気持ちと違って、
私が彼に抱く気持ちは不鮮明。
『神様』であること、『生贄』であること
それらを拭い去ろうとしたところで
私と彼は違う存在でしかないのだから
顔が近づいてくるのなら、
その唇に指を当てて、進行を止める。
気持ちをわかるつもりにはなっていても
きっとそれは、今はまだいけないこと。
裏葉色は水面を覗き込むように、
彼の瞳を見上げる。
その感情が、想いが、よくわかるように。*
[一度天狗の与える悦を知った体は、実に素直に反応を返す
それが毒によるものではなく、茅本人の望む物と天狗はもう知っている
毒で染め上げ思うままにするしかなかった天狗は
初めて、人に愛される
ということを知る
眷属になったものはもう、天狗なしでは生きていけない
体は天狗以外では満足できず、注がれなければ身も心も飢えるからだ
とはいえ、物を食うことは可能だ、嗜好品として
茅が天狗から離れることはないだろうから、その心配はなかったが]
本当に素直じゃな、茅
そうじゃ、欲しいときは素直に強請るんだぞ?
[愛らしく抱き着いてくる体を撫でまわしその先を匂わせて
先ほど以上にとろとろに蕩かしてしまおうと悪戯を仕掛ける
それだけで甘く声を零し震える姿に、天狗の欲が煽られる]
これはな、この先はずっと茅だけのものじゃ
嬉しかろ?
[触れさせて息を呑む様子に愉しげに囁く
もう、茅以外は抱かぬと。他など、もう必要ないのだから]
ほぉ、積極的じゃの
そんなことされたら嬉しくなってしまうわ
[愛し気に逸物を擦る様子を悦ぶかに跳ね熱と質量を増す
先ほどまで何も知らなかったはずで、だからこそ健気に見えたので
ちらりと覗く舌先と伺う視線に、にかっと笑って頷いた]
好きにしてええぞ、茅
[顔を寄せるのは止めず、やりやすいように体をずらす
軟体が竿を這ったなら、熱の籠った吐息を吐き出す
天狗が悦を感じていることは、脈打つ様子ととろとろとあふれ出すもので知れるだろう]
っ ……は、そうじゃ、それでいい
最初は無理せんと、ゆっくり覚えて行けばええよ
[大きなものをしゃぶるのは大変だろうと一応は言うが止めはしない
茅が健気で愛しくて、好きにさせてやりたいと思ったし
初めての手腕で自分が達すると思っていない余裕もある
もっとも、ここで吐き出したとて
茅を欲しいと思えばすぐに、天狗の鼻のごとく天を衝くのだが**]
皮肉にもラサルハグは神でも人でもない。
どちらにもなれぬ不安定な存在。
しかし神の真似事の産物に変わりなく
その本質は人間のソレに近いのだ。
故にラサルハグは人間の感情を知りたがり
その様式美をなぞろうとする。
ラサルハグのその感情に嘘はない。
しかし人を遠ざけ続ける獣には
相手を慮る心粋もありはしないのだ。
それは酷く独りよがりな蛮行。
決して相いれぬ存在同士の交わり
ラサルハグはただ目を背けていた。
しかしながら彼女は甘くない。
ソフィアは叡智(Sophia)に満ちている。
ラサルハグが敢えて目を瞑っていた事象を
水面に映る裏葉柳はまるで鏡のごとく。
寸分狂わず見逃しはしないのだろう。
進行をせき止める指先の感触に
ラサルハグは不敵な笑みを浮かべる。
『花嫁』と『生贄』は同じ意味を成す。
つまりその覚悟は、この場では持つ義理もないもの。
『花嫁』のヴェールを取ったつもりでいて
結局『花嫁』に縋っていたのは己であると。
彼女はその事にも気づいているというのだろうか。
覗かれた水面の奥に映るは
徐々に人の心を得んとする怪物の投影。
それは、傲慢な怪物が変わりゆく変遷だ。*
彼のことを私はなにも知らない。
『神様』なこと、『生贄』を村から渡されていること。
知るのは表面的なものばかりで、そして
きっとそれは本質ではない。
だから知りたかった。見極めるために
私が選ぶために
選んでいいのだと、人としての権利を
彼が与えてくれたから。
不敵な笑みを浮かべる彼の瞳を
私は言葉を発することなく見つめた。
無言は肯定の意味を表していることは
彼ならば気づいただろう
そして、私も彼の想いに気づいている。
だからこそ、迫る唇を止めて
対話することを選んだ。
彼と私が、きちんと想いのままに
決着をつけることが出来るように。
なにも知らないまま決めるのは
従っているのと同じこと。
同情か、憐憫か、依存か。
そのどれでもなく、私は貴方と向き合いたかった。
村の神様、崇められる存在。
でも、私は貴方のことを
『ただのラサルハグ』として、見たかったのだ。*
さぁ、それはどうだか
粒や漉しでなく、鶯餡かも知れん
[ 得意げに述べた屁理屈を
すんなり受け入れられれば困り顔
反論されれば腹が立つ
かといって何もなしは物足りない
餡に準えられた理由には思い至らず
二の句、三の句を思うままに継ぎ返し ]
茶で流すのはもったいない
食してなお甘味が残る
それこそ大福の良いところ
我ならば味が消えるまで
茶など飲まずに楽しむが
[ 余韻の楽しみ方もそれぞれ違う
かといって、どちらが良いとも決められない
受け手により無数の捉え方が存在する
それこそが物語の楽しみでもあるようで ]
[ けれど、蘇芳と緋扇のこと
余韻と云われれば、はて?と返事に困り ]
──そも余韻とは
終わった後を指すもの
だから、あの二人の物語は
[ 余韻ではなく、続いている
言い返そうとして、言葉に詰まる
もう長いこと、紡がれていない物語
呼びかけに応えることもなく
止まったままのそれを
続いているとは言い切れずに ]
……んや、考えるのはやめておく
鰻の日がなぜ年に二度かは知らんが
三度でも四度でもあれば良いのにな
[ かちゃりと食器が音立てる
運ぶのは彼に任せ
己は差し出された手に手を重ね ]
[ 伏せられた茶碗を二つ箸を二膳
布巾で拭き、棚の隅へと並べて戻す
そうして彼が三味線を持ったなら
こくりと一つ頷いて ]
緋扇の横にしておこう
ながく放っておかれては
あれも寂しいだろうから
[ 橙の明かりの灯った部屋の中
手を引かれるまま、男の膝の上に腰下ろす
前の嫁の前で新しい嫁の膝に乗る
それは、いままでの己なら
決してしなかったことであり── ]
……なぁ、冥桜
はよう、物語を
[ 慣れ親しんだ場所なのに
なぜだか、ここは酷く寒い
温もりを分けてもらおうと
いっそう強く体を寄せ、物語を促して* ]
[ああ言えばこう言う。
阿吽の呼吸で返される言葉に然りと頷く]
それもまた楽しみ方よな。
だがな。
鰻の日が多ければ多い程に。
他の楽しみがまた減るのだぞ。
[同じ音、同じ詩でも人により解釈は異なるものだ。
そしてそれは理の解釈もまた変わらぬ。
人の理、男の中での蘇芳と緋扇は還らぬ存在であるが。
リンの中では未だに終わらぬ物語なのだろう]
良い――。
[続いている物語を無理に終わらせることはなかろう。
考えるのを止めることを頷きもって肯定しよう。
それでも一時、節目をさせようとしているのは後になって悔やまぬようにということだけだ。
膝の上に腰を下ろすリンは未だ軽いままである。
黴臭い部屋の中、男はリンを三味線で身体との間に挟み込む。
撥を持ちて絃に触れ、弾けば南方に住まう白い大蛇の皮と絹製の絃が音を醸し出す]
最初に聞かせたのは雷であったな。
雷は梅雨の入りを教えてくれ。
梅雨が終わる頃にもまた鳴るものらしい。
[音はしとしとと降る雨の如く。
静かに、穏やかに響いていく]
雨は霧の様であり。
初夏を迎え新緑が色濃くなり始める頃。
恵みを齎すそれは同時に全てを隠していく。
[それは季節や自然を謳う詩である。
村を中心とした自然の流れ、移ろいゆく季節。
長夏が過ぎれば夏となり、生命が活発に蠢く季節はもゆる紅に支配されていく。
男の物語は語るように、謳うように、音と共に紡がれていく]
[四季は巡る。
秋が冬となり、冬が春となろうともそこでは終わることはない。
次の年にはまた梅雨が始まり夏となる。
移ろう詩に合わせて音もまた移ろおう。
太陽は昇る。
昼間に輝いた太陽は橙の世界を魅せた後に夜を迎えるために姿を消す。
生きとし生けるものは最も輝く時間を過ごした後、静かに永く眠るのだ。
沈んだ太陽が昇らぬことはない。
眠りについた者たちは、いつか、どこかで、また目覚める。
――それは元の場所とは違うかもしれないが]
世は常に巡る。
澱みなく、流れていく。
川の水がやがては大海に至り。
そしてまた雨となって降り注ぐように。
[姿を変え、形を変え。
――永く眠った者たちもまた巡っていく、と男は教えられてきたことを緩やかに語り]
寂しくもあり、悲しくもある。
物語は謳い続ければ終わることはない。
お主が予に聞かせておくれ。
予もまたお主に紡ぎ語ろう。
[新しく紡ぐことはできずとも残すことはできるものだと伝わると良いと。
一しきり語り終えた男の身体は熱を帯び。
額には汗が浮かばせながら、のう、とリンをその熱で覆ってやるのであった*]
知らぬは服従
知る意志を持たぬは隷属
そうだ。
己がソフィアを見染めたきっかけはそこにある。
己が抱いた感情だというのに
ラサルハグもまた時として忘れてしまう。
これでは人間のことも言えなくなるじゃないかと
ラサルハグはバツが悪くなりもするだろう。
先人達の遺恨を受け継がぬ彼女に
ラサルハグが与える権利など何も無い。
先人達の平和の代償に奪うだけの権利を
再び与えたと形容するならば
あるべき所へ返したというのが正しかろう。
彼女の目は物語る。
『花嫁』と『大蛇』ではなくなる
この瞬間を終焉ではなく源流とするならば
おそらくはまだ舞台は未完成だと。
完成に至るための道行の答えは
彼女の紡ぐ言ノ葉の中に眠るのだ。
言葉を交わす意味など分からなかった。
人間ではないラサルハグにはその重みを
想像することはなし得ない。
長い時の中で、ラサルハグは初めてその重みを知り
同時に言葉にすることを求められる。
ソフィアが歩み寄るその姿に応えるかのごとく
ラサルハグは洞窟の最奥へ招き入れる。
それからラサルハグは純白の煙に包まれ。
そこで彼女の目に飛び込むは、
青年とは程遠い大きな蛇であっただろう。*
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