72 【R18RP】エロトラップダンジョン村【誰歓】
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―むかしむかし、あるところに―
[夜の教会の冷たい床の上。
ぼろぼろの少女を抱き締めた女が狂乱しながら祈りを捧げていた。
――ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。
伝い落ちる生暖かい血と白濁の感覚に泣きながら思ったのを覚えている。このひとは、いつなんどきも私を見ることはないんだということを。
去年亡くなった神父が心配して来てくれるのを待ち続ける女の腕なんかに縋る自分にほとほと愛想が尽きて――生まれ変わろうと思った、少女期の終わりの日]
[初恋は、酒場の金髪の女だった。
河岸を変えるという彼女にねだった触れるだけのキスに腰を抜かす私を見て、華やかに笑った瞳の奥に揺れた慈しみと憎悪の美しさを忘れた事はない。
初体験は、赤髪の男だった。
母の古馴染を名乗る身形のよい邪眼師jobは、言葉巧みに無知な子どもを絆し、父親である証拠を見せると連れ込んだ安宿で私を組み敷いた。
なるほど、と思った。
思い人の瞳に宿る光に抱く痛み、恐怖と屈辱に媚びる体への絶望……母が私をよく思う筈がないってことが、ちゃんと分かった。淫魔なんていないのも。涙が出るのを殴られた頬のせいにして、イクリールはわんわん泣いて、泣いて、苛立つ男を宥めるために啼いたふりをした]
[清らかさ、が喪われるのはいつなんでしょう。
性に目覚めたら?
社会の荒波に揉まれたら?
修道女の心を汚したのは、生まれた娘が赤い髪をしていたという事実と、それに傷ついた自分自身でした。
神に身を捧げたときに捨てた想い人の姿の淫魔に与えられたのは、一時の夢。数々のトラップと淫魔に犯されて流した涙と共にダンジョンに置いて忘れられるものでした。忘れられる、と思っていました。そんなものに屈したりしないと。
還ってきた現実。
そこにあるのは、覚えた快楽を反芻する身体と矛盾する心、
清らかで穢らわしい我が子だけ。あちゃー。
ままある話です。*めでたくなしめでたくなし*]
─ いつぞや ─
え……、膝枕?
[人間を「なんでもしてあげるよ」って誘惑したら、膝枕を乞われた。
膝枕……。ふとももに頭乗せて寝るやつだよな……?
なんか、欲がないというか、激しくないというか、なんだろう。そういう人もいるんだ……疲れてるのかな……?]
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