人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

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視点:




[ 声に手を伸ばした。
  波の音を後ろに、海を背にして。



  その視線の先に──────────


             それはいつかみた夢。
              夢は未来を映す幻。 ]*


 



  音楽は君の好きなもの
  君の好きな食べ物も知ってる


[ 君の好きな曲の癖、あったかな。
  学生の時、沢山聞いた君の曲。
  俺は最初は凄い凄い!と喜ぶことしかできなくて
  でも勉強したんだ。君の好きなもの理解したくて
  知っていくと俺も楽しくなってきて、
  曲の話し合いとかも出来ていたかな。
  君と違う視点での意見とか出れてたらいいなって。 ]



  君が作った曲だよ?
  伝えたいもの込められてるよ
  自信を持って!!

  俺の歌を聞けーーー!!くらい言ってさ
    
  "それしかない"なんて言わないでよ
  俺は宵稚の存在に救われてるんだから
 
  まるで、そんな
  言い聞かせてるみたいに……

 





       ( それは、本当に、大丈夫? )






  
ようこそ 我々の世界へ





― 妖 ―  


 ……………、…… 海音?

 海音、どうした?海音?



[目の前にお前は居る。
此方から言葉を、声を掛けても、
その声が伝わっていないらしい。
なにかの膜が、俺たちの間に張られているようだ。

もう一度、名前を呼ぶ。
押さえた片耳の中、お前の声は聞こえない。
その代わり──、蛍のようなお前の代わりに。

あたりに浮かぶは、
だった。
が、光って、漂っている。]

  ……なんだ、これ

[赤とも、蒼とも違う。
そもそも、"黒が光っている"なんて、
常識的に考えられない事だ。



――― けれど、コレを俺は知っていた。
]

 

 ──勘違いかと思いましたが、
 久しい顔じゃあ御座いませんか
 人魚セイレーンの落とし子よ

 秉燭の儀は終わっていますよ 
 また・・道に迷ったのです?

 

[だんだん海音が黒く塗りつぶされる
そこにいるのが解って、何度も呼びかけていれば
足音も気配も無く声のみが背後から落とされる。]


 っ、……は?

[祭りの前、海音と会う前。
否、もっとその前、その前、ずっと。

ずっと、海音の居ない間。
俺を苛み続けていた声だった。

『声』と称するには悍ましく、曖昧で
水中を漂っているような反響をする。
繰り返し、繰り返し、
夜な夜な同じ言葉を囁き続けていた。


この言葉は、この村に帰ってきて、
あの時 明瞭に『言葉』になっていたのに。

――何故今の今まで忘れていたのだろう。]

[その顔は、人の形をしていた。
身体や足も、人の形をしていた。
祭りを楽しんでいるのか、
面紗で顔がわからない。

けれど、真似事のように身につけた浴衣の袖から、
四肢と同じ様に、揺蕩う触手が伸びている。

ひとつひとつが、淡い光を放っていて
黒の光と同じ様に、漂っている。

揺蕩う姿を見続けていれば、
自分が海中の中にいるのかとさえ、錯覚する位。

足音も気配もなかったのは。
此の様に常に地に足を付けず、
泳いでいるせいなのだろうか。]

 ……な、に、なんで、
 アンタ、浮いて…

[現実的ではないと頭が理解しているのに、
受け入れられないのが、人間というもので。


──、だって、俺、いい大人だ。
そんな迷信・・、信じてるわけが無い。



だが…今コイツは、なんて言った?久しぶり・・・・

そう、そうなんだ。
どうしてだか俺はコイツに、此の光に覚えがあった。
]

 嗚呼
 其れが貴方の産みの親が仰有っていた
 海鳴の坊で御座いますか

[『声』は海音に顔を向けて、妖艶に微笑む]

 此度の件に関しては、
 海月火わたしたちは関与しちゃあ、居ませんが――
 
 貴方自身がまた此処に来れたのは、
 其方のお陰かもしれませんねえ


 ……何を言ってるか
 さっぱり解らない、と言った顔をされます事。

 私はもう『貴方の願い』に関して、
 全て終わらせた、ということですよ。

[それは、どちらに向けて言った言葉か。
けれども、『声』は、楽しげに宙を泳いで]

 っ、な、なに、やめ、やめろ

[俺の周りに、黒の光が楽しそうに漂う。
ただくるくると回り続けていたのではない。

ずるり、
と、光からずり落ちるように、
何本もの管が垂れ下がり、蠢くのだ。

後退る。危険だと、逃げろと警笛鳴る。

―――逃げる? どこへ?
]


 [求めたい相手の声が、聞こえないのに。
 縋りたいその手が、握れなかったのに。]

 ―――、ヒ、

[一瞬の怯みをついて、
海月が、管が、光が、頭に絡みつく。

そのひとつ、否、
二つが――額を這い
、]


 や
、ッ……!!!!!


[あろうことか、
耳孔にズルズルと侵入してくるのだ。


刺し貫くような、脳への刺激に、絶叫した。]

[ごぽ、ごぽと。
 大きな水泡が弾けるように「喉」を鳴らす。

管が何かを呑み込んでいるように、
数度膨らんでは、頭に乗った海月が煌めく。

やがてそれは海月とは別の光の玉となって──

光の中に『記憶』を映し出した。

それは、いつしか、お前にも見られてしまうのだろう。
話せることも、話せないことも、 全部、全部]


。゚ ゚o .゚
..。゚ ゚o
。o゚* 

― 回想:真 ―   

[一度目の"来訪"。それは偶然だった。
子供にはよくある罪。迷い子。

五つの時。俺はこの世界に来たことがある。]

 ……あれ、
 かいと、かいと?
 
 おとーさん、おかーさん

 ……みんな、どこいったの?

[此の時から――『言い伝えなんて迷信』で。
ただ皆とはぐれてしまっただけと思っていた。

……だって、俺はこの時から、
父と母と、海音以外、どうだってよかったから。
愛する人が、世界のすべてだったから。
]

 ………、…。

 ──♬、…♪……


[悲しみに蝕まれる心を抑えつけて、
ごまかすように、海音だ大好きだと言ってくれた、
二人の大好きな、歌を歌う。

歌っていれば、見つけてくれやしないかと、
淡い期待を抱いて、歩く。]


 『篳篥の音にしては、か細いと思えば。
 生まれたての稚魚で御座いましたか』


[『声』は初めて、その時俺に声を掛けてきた。
人間の姿をして宙に浮く様をみて、
幼い俺は――恐怖で足を竦ませていた。]

 
『唄がお好きで?』


[『声』は尋ねる。俺は無言で頷いた。
『声』は続けて尋ねる。
どんな唄が好きか。謳って、何を得るのかと]

 あのね、あのね…うたうと、
 みんな、わらってくれるの

 ぼくがみんなをえがおにできるの

[面紗の下、『声』は静かに微笑んだ。
俺もだんだん、何もしてこないソレに対して、
恐怖というものを薄くしていってしまう]

 

 …だからね、ぼくね
 うたがうまくなりたいんだ

 すきなうたをずっとうたって…
 みんなをえがおにしてあげるの


。゚ ゚o .゚
..。゚ ゚o
。o゚ 

[その時、気づかれてしまったのだ
其れが『願い』であると、気づかれてしまったのだ

妖に、人の生の短さ等些細な話で
『みんな』という言葉の意味を履き違えたまま。


――俺にとって、『みんな』とは、
父と母と、海音だったのに。]


 私達の好みも千差万別
 私の好みは、雑味な願いあじが混ざる前の──
 純な子が望んだ欲が、熟した果実 

 其れが美味であり、私の魂をも満たすのです

 十年です
 十年、胎の中で願いを孕ませなさい

 期が熟した頃に、歌えましょう
 宛ら人魚の様に
 その身を贄とし、永久に歌えましょう
 

 
 
 [ 『声』は、願いを聞き届けた。 ]

  
 

[その後、俺は何事も無かったように。
迷子として祭りから抜け出して――

悲痛の顔を浮かべた両親の腕に抱きとめられた。
心配したんだから、と怒り、悲しみ、安堵。
全てをぶつけられて、それで終わりだった。




――終わりだと、思っていた。]

[それは、俺に覚えのない記憶の断片。
脳を強請られて、引きずり出された記憶。]


 おとうさん、おかあさん。
 あのね、ぼく、みんなとはなれたときね

 だれかにあって、みちあんないしてもらったの
 なにか…おはなししたようなきがする

 でも、わすれちゃった
 ぼく、ありがとうっていえたかな

[子供の曖昧な世迷い言を。
両親は、青褪めた顔で聞いていた事なんて――

俺は、知らなかった。

わすれて、いた。]

[十年後。その願いが果たされる迄。
俺は『歌』を忘れていた。

『声』の言う通り、
歌を、愛を、心に秘めて孕ませたまま。

今まで見向きもしなかったもの。
軽音部、譜面、ギター、音楽。
十年を境に、その才は一気に花開いた。

 願った事も忘れて、
 愛する人に、歌を聞いてほしくて。

一番は海音だったけれど――

家に帰って、聞いてほしい人が、いたんだ。
]



 親父、おふくろ、俺、曲作ってみたんだ。
 ちょっと聞いてくれないか?


[両親、というものは。
本当に子の事をよくわかっているものだ。

その歌を聞いて。
『俺』が、『何』を、『誰』に願ったのか。


その時、大方を悟ったのだ。

――曲を聞き終えて、おふくろはただ一言。
『素敵な歌ね。』と。それだけだった。

高校生が作った稚拙な歌だから?
その時から、俺に対する愛情が薄れていたから?

――その、どちらも違った。
父も母も、刻限が迫っていると気付き、
俺の前で平静を取り繕うので精一杯だったのだ。
]

 





 
 ………知らない、

  
 

[それは、俺に覚えのない記憶の断片。
管を通じて、送り込まれてくる『誰か』の記憶。

お金を机の上に置き、書き置きを残す。
朝から晩まで、村に残る書物を漁る。
自分たちの寝る暇も惜しんで

何度も、何度も、何度も探して。

ときには村を出て、専門家にも訪ねた。

言い伝え、伝承、呪い、代償。
科学的根拠の無いもの、けれど確かに近づくもの。
それに抗う手段、方法、対策。

――その全てが、水の泡に帰そうとも、
愛する子の為に、全てを尽くす親の姿。]

 





 
 ………知、らない、
  
 



["刻限は、次の祭りの夜"。

夫婦は、夢に出てきたその『声』を捉えた。
血の繋がりと、執着の成せた結果だろうか

――その真実は、定かではないが。

夫婦は、子とは別に神社に足を運ぶ。
楽しそうに笑う子と、その友の姿を一瞥して。

黒い提灯に――捧げたのだ。]

 

 

 「どうか、息子を、あの子の人生を、
 幸せを、奪わないでください、神様。」


 

。゚ ゚o .゚
..。゚ ゚o
。o゚ 

 
 
 [ 『声』は、願いを聞き届けた。 ]

  
 



 ――ならば。
 声に値する程の供物を寄越しなさい

 人魚の落とし子には才がある
 それをみすみす逃すのは口惜しい

 『お前たち』にならば、出来るでしょう?

 私の眷属となりなさい
 さすれば、子の命と幸せは下界に

 

[親は、なんでも知っていた。

 俺の願いが、歌を歌い続けることも、
 その所以の幸福の根幹が、
 『アイツ』だということも。


  
―――その日から、
家に金が置かれる事もなく、

俺の親は、俺に姿を見せなくなった。

* "その日"と、同じだったのだ*]



 しら、知らない、

 知らない、知らない知らない知らない

 こんなの、
 
こんなの嘘に決まってる!!!



[絶叫した。痛みに、ではない。
苦し紛れの現実が、妖の呪いを受けていたなんて
信じられなかった。受け入れられなかった。

誰も、愛情を断ち切ってなんて、いなかった。]

『でも、謡えているでは或りませんか』


[『声』は笑う。
眷属ひかりを自身の隣に侍らせている。

動かない身体で、眼球だけ、彷徨わせる。
どれだ。どれなんだ、

俺の父と母が、
もはやどれなかもわからない。
]

 お、オ、俺、俺は、俺は、俺は俺は!!
 俺は、親父もおふくろも、海音も、

 ただ、俺の隣に居ないだけで、
 歌えば、歌ってれば戻ってくれるって思ってただけだ!!

 お前たちに叶えてもらった願いじゃない!!
 全部"俺"がいちから作ったんだ!!

[ドク、と脳髄がまた痺れる。
俺の感情を吸い上げるように、管が嚥下する。

光はさっきよりも赤く、あかく。
黒と違う淀みのようだった。]

 
 『君の音楽、どれも良いね』
 『採用しよう、我が社から売り出す事を約束する』


 
[コンポーザーとして、どこにも所属せず、
ネット活動や路上演奏で稼いでいた頃。
その言葉は、希望の光のように思えた。]

 


 『では、この楽曲は
 ××さんの曲として、世間に公表するから』





[大手音楽会社に、曲を提供した時。
その一言で、光は一瞬で陰る事となる。
俺は、契約上、自身の名を明かせなくなる。

無名の俺が、曲を多くの人間に広める方法。
その手段として、会社はこの形態を取った。
ネット活動も制限されてしまった。

 "ゴーストライター"


それが、俺の本当の今の仕事の肩書。]

[当然、始めは納得いかなかった。
いや、今だって納得が行っていない所もある。

 けれど。現実は、厳しいものだった。

 誰をも魅了する人魚セイレーンでは、ないのだ。

 俺の『歌』は――
 ただ、俺が愛する人へ愛を伝えるときに、
 自分の思い通りに、曲が作れるだけ。

何度かチャンスが訪れたとしても。
『俺自身』は、売れないままだった。


アイドルの突発的なヒットチャート
サブスクリプションで聞けるR&B。
J-POPに、レゲエが混ざった恋の歌
全て、俺が作った曲だと、世間は知らない。

形態を変えれば、たちまち、大衆は笑顔になった。
『歌』だけが、皆に愛されるのだ。]

 
 有涯、生在る者の望む至高の幸福とは
 如何に欲に塗れているものか
 随分下界で苦労されているようですね

 叶った後・・・・に関しては
 私は一切、関与をしておりませんが

 人魚の落とし子よ
 再度『願う』のならば、叶えましょうか
 真実を知り、何か新たに願う事はありますか?

 ……それとも、海鳴の子
 ここに来た理由は、他の妖が原因でしょうが

 私は、貴方の願いも、聞き届けますよ

 

[他人事のように、当然のように。
揺蕩う『声』に、悪意は感じられなかった。

ただただ、感性が違うのだ。]


  お、れ、俺は、―――俺は……


[意識が、朦朧と、する]




  要らないのでしたら
  私が貰いましょうか




 




[ 火花が爆ぜたような一瞬のこと。
  知らぬ声が耳ではなく
  脳に響く。
  でも今、気にするべきはそこじゃない。 ]



 



  
宵稚!!!!!!



[ どうして、届かない。
  手を伸ばせば膜のようなものに遮られる。
  突然周りの空気が変わった。
  頭のどこかで
  これは現実ではないような気がしていて。
  それでも夢とは違う。
  だって、夢がこんなに苦しいはずがないんだ。

  宵稚が俺の名前を呼んでいる
  声が聞こえずとも口の動きでわかる。

  だから俺も伝えるんだ。口を開いて
  
”ここは危険だ”


  ただの直感。
  でもそれはきっと正しい。 ]

 



[ 周りが暗くなろうと
  俺は目の前の膜を破ろうと必死で
  何度も手を叩きつける。
  俺の手がダメになったっていい。

  今、君の元へ行けるんだったら
  なんだったってする。

  けれど急に力が強くなるわけもなく
  ただ力一杯足掻くことはやめなかった。 ]


 



[ その声は俺にも響いた。
  俺と宵稚以外、

  先程俺に語りかけた声とも違う
  また別の声。


  まるで君に知り合いに話しかけるような
  懐かしさも込められていた。 ]

 



[ 俺は知らない。
  君がその声に悩まされていたこと
  聞けなかった。
  知らなかった。
  俺がずっと一緒に居れたなら
  知れたかもしれないことを。


  拳を握りしめて
  膜越しに異形を光を睨み付ける
  俺の中にある感情は
  恐怖でも畏怖でも驚愕でもなく
  明確な怒りだった。 ]

 



  宵稚の両親のこと
  知っているのか……?

  まず、話し合いするなら
  俺をそっちへ行かせてくれよ


[ 機嫌の良い声。
  この状況でその余裕が俺には癪に触るんだ。
  全く対等ではない。

  落ち着け、落ち着けよ俺。
  余裕があるということは
  俺たちを格下とみているということ。
  あまりにも今は情報が少ない。
  『声』から得られる情報で
  俺は理解しなければならない。


  俺の中で答えはほぼ出ていた。
  村の言葉を借りるならここは隠り世。 ]


 



[ 君に迫る危険に
  俺は助けにも行けず
  ただただ名を呼び続けるだけ

  届かない、
  彼の苦しむ叫びも聴こえない

  けれどわかる、伝わるんだ。
  その苦しさが。

  握った拳に爪が食い込む。
  血が流れ滴り落ちる。
  口の中も歯を食いしばりすぎて
  血の味が広がっていった。 ]

 
 




  勿体無い
  その血は貴重だというのに




 


[ 握りしめていた手に冷たい何かが這う。
  ソレは舌のように柔らかく滑っていて
  俺の手の血を啜り、傷口を広げていく。 ]


  ……っ! な、何を


[ 手には何かが張り付いているような感覚が
  あるものの何も見えず、
  ソレが不気味さを増している。
  ただやられっぱなしなんて
  俺の性分じゃないもので
  その滑ったものを拳で強く握った。
  ピクピクと動く感じがわかって変な感覚だ。

  このまま潰せないかと力を込めようとした時、
  別方向から同じようなものに首を締め付けられ
  手を離す。 ]

 




  ぐっ……


[ 首に巻き付いて段々とキツくなっていく。
  かろうじて息ができるものの
  酸欠になるのも時間の問題で。

  苦しさで口を開けた瞬間を狙っていたのか
  口の中に先程よりも太く、それでいて
  同じような滑りを持ったソレが
  口の中に入っていく。 ]

 



  んん゙……ッ! 
ーーーー!!



[ 食いちぎろうと歯を立てれば
  首を絞める強さが増し
  口の力が緩めば口の中を好き勝手にされる。
  じゅぶじゅぶと音を立てて動くソレに
  耳まで侵されているように感じて。

  口にあった血は全て吸い取られた。
  唾液も吸い取りながら喉の奥へと進む。
  苦しくて涙が溢れるけれど

  俺が手を伸ばすのは
  手の届かない宵稚の姿が見える場所。

  苦しんでる様子が見える
  
俺が、俺が助けるんだ。 


 



[ 光に映し出されたもの
  それは俺の知りたかったこと。
  君が話せなかったこと。
  君自身も知らなかったこと。

  俺がこのまま見ていていいものか迷った。
  君の口からではなく
  君の許可なく知ることを……。
  けれど知らなくてはいけないんだ。俺は。 ]


 



[ 満足したのか俺の口から、首から
  俺はソレらから解放されていた。 ]


  なあ、俺の血は美味しかったか?
  だが誰もタダでやるなんて言ってないからな

  何事も等価交換、だろ?
  特にこの世界では重要視される

  これは交渉だ
  この膜、破ってくれよ
  さっきの血で足りないなら
  足りるまで採っていいさ

  先に手を出してきたのはそっちだからな
  少しなら血のサービスをしてあげようか?

 



        ……わたくし共と渡り合おうだなんて
        何と無謀な
        けれど面白い。……良いでしょう
        確かに
貴方の血は甘美でした


 



[ 首元に先ほどのソレが巻き付き
  ちくりと痛みが走る。

  出そうになる声を抑えると
  勢いよく音を立てて

  血を吸われていく感覚と
  快楽が体に伝わる。 ]


 



        気付きましたか
        
血を吸われると気持ちが良いでしょう?

        貴方の苦しむ声を聞きたかったのですが
        喜悦の声でも宜しいのですよ

 



  へぇ……?
  いい趣味してんな、褒められたもんじゃないけど
  俺をってところは褒めてもいいさ
  もし宵稚が……って考えるだけで
  俺は俺を許せなくなる


  でもせっかくだけど、俺は一途なんでな


  ……ぅ……ッッ 
はぁ…っ



  
[ 解放されれば脳に送られた快楽と
  血を失ったことによる貧血で
  頭がぼんやりと蕩そうになる。

  それでも俺は君の元へ行くことをやめない。
  今行くから、
  俺が行けば大丈夫だから

  隔てられていた
  膜が消える。

  それと同時に俺は駆け出して
  宵稚への元へ目指すんだ。 ]

 



  宵稚、宵稚
  大丈夫だよ、もう大丈夫

  俺がいるから
  俺がきたから

  大丈夫だ


[ 宵稚を後ろから抱きしめて
  彼の目を俺の手で覆い隠す。 ]

 



[ 意識がふらつく君を寝かせようとしたけれど
  君は大人しく横になってくれたかな。

  願いを聞き届ける。という声に
  俺は静かに視線を移した。 ]

 



  さて、まず初めに言っておくと
  
俺はアンタが嫌いだよ


  俺の大切な人を苦しめて傷つけてさ
  俺が許すと思う?

  
そんな奴に俺が願うわけがない


  俺が願うとしたら
  もう一人のヤツだ
  
あっちはあっちで怪しさMAXだけどな


 



  俺が昔に会ったこと思い出したよ
  ”糸”だろ
  このお祭りが
  淡糸祭って言われてるの俺は知ってるんだ。
  だから小さい俺でも覚えられた。
  その時は。だけどな。

  思い出せたから、何もかも。

 



  願う前に確認なんだけど
  俺が願うのは

  『 宵稚と彼の家族の”幸せ” 』

  どう? 抽象的でしょ
  ちなみに揚げ足取るなんてことはしないよな?


  代償に払うのは俺のこの先の幸福を全部
  足りなければ寿命でも血でも記憶でも渡せるけど

  俺は宵稚と一緒にいるって決めたから
  死ぬわけにはいかないし
  誰の眷属にもなる気はないよ

 



[ 鳴海の家、海鳴の血筋
  交渉に使えるかわからないけれど
  手札はまだある。
  けれどそれらを出す前に
  この願いが可能か不可か
  出来るのならば代償は足りるのか

  気付かれないように
  俺は相手の様子を伺うことにした。 ]**


 



  願うことなら自由ですよ
  わたくしは願いを叶えるだけ

  ですがその前に
  其方の領分にも関わることですから
  
さて、どうなさいましょう?**


 

[耿耿とした太陽とは違う、眩く管が、視線を泳ぐ。

そのどれもが、俺の耳に入って、
頭を、脳を、神経を張って行く度、
激痛と感情の並に痛哭する。

耳に入れる音を選ぶ様になっていた。
知りたい事しか、知りたくなかった。
俺の人生なんて『そんなもの』で、
望んだって得られないんだって。

ありふれた夢を抱いた学生時代と、
それが有耶無耶にされる大人の人生と。
ほんの少し、青く色づいた春で。
それで全部なんだって。]

 あっ…ぁ、……ぉ

 おれ、 おれの、
         俺の、  願い は


[もうそれ以上を望むべきじゃないって。
『声』が反芻する。願いを叶えると。




 ―――……でも、でもこの願いは――
]

[地に足が付いている筈なのに、
深く暗い海底のような寒さだと気づいたのは、

その体温を感じてからだった。]

 ………ぁ、
 かい と    ?

[耳には未だ管が通っている。
『それ』が映し出す様々な記憶は、
脳に直接映し出させるような心地がしたのに。

視界はまた暗くなって。けれどもその暗さは、
酷く酷く暖かくて――
…寧ろ、熱くて
]

[身体は横にはなりはしなかった。
──ただ、お前に背を預け、委ねていた。

うまく身体が動かない。
脳から垂れる管が、自分で抜けない
──抜きたい、と思わない、思えないんだ。



それでも、妖たちと
──海音の声はずっと聞こえて


 ……………………… 
]

 どう、と仰せられても

 落とし子の幸福はこの子・・・・達が願っていますし
 この子達・・・・なら、既に「幸せ」そうですし

 [ 片手を胸元まで掲げる
 二つの海月火が手の上で、踊っていた ]

 この子達も貴方も、
 勘違いをしているようですから申し上げますと
 「幸福」は我々妖ならず、神に祈るものでしょう

 私達が叶えらるるは願い──「欲の形」
 願う者にとっての幸福とは何でしょう

 それを、心得ていなくては叶えられません

 その落とし子が良い見本ではありませんか
 親が身を代償にし願いしところで
 叶えられしは下界の生のみ

 揚げ足もなにも
 『糸』がその支離滅裂な望みを叶えられるなら
 寧ろ叶える所を私は見てみたい所です

 何が支離滅裂かといえば、もう──

[『糸』をゆるりと見遣って、静かに微笑む
その後、人差し指をくるりと回せば]

 『ひ、ぁガ、あアアアああああ!!』


[『落とし子』の身体がのけぞり、
手の中に閉ざされた瞳孔を開ききって、
悲痛に叫ぶ声だけを漏らす

痛哭や嬌声を好ましく思うアレなら、
気に入りの坊ではないとはいえ、
人魚の悲鳴は中々良い余興になるだろうか]

 私達に軽く嬲られる事すら、
 貴方は許せないのでしょう?

 自覚がお有りではないのですか?
 ソレ・・こそ、貴方の「幸福」であり、
 「欲の形」そのものだと

 ですから、どう、と仰せられても

 私からすれば、それは交渉ですらない
 落とし子の幸福――
 例えば、『苦痛のない余生』を願うのならば
 貴方の『幸福』はほぼ無価値に等しいのですよ

 …どのみち、私は嫌われているようですし

[困った困ったと、肩を竦める仕草
けれども、少しも声に焦りも戸惑いもない
ただただ、楽しげに、海を揺蕩うように]

 ──『糸』が叶えるのならば、
 海鳴の坊の記憶を落とし子から奪って、

 否、寧ろ肉体を貰えばいいのでは?

 落とし子の身体で、別の魂が生きている
 それならソレにとっても幸福で
 坊にとっての絶望で―――

 
 
 
     ……… ふざけるな、よ


 
 

 [項垂れていた身体に力が戻る。

 抜けていた力を無理やり奮い立たせ、

 管の意志に逆らうように、腕を上げて。

 何も見えないようにと
 『嫌なもの』を覆っていた手を握って

 無理やり、引き剥がす。

 震える声は地の底から沸き立つような、
 自分でも驚くくらい、低い声だった]

 … ふざけるな、

 どいつも、こいつも、
 いつも、いつもいつも、いつも、
 何時もいつも如何なる時も

 俺が居ない、俺の聞こえない所で、
 いっつも、全部、決めやがって

 俺が、いつ、
 俺は不幸だなんて、いったんだよ

 苦しいよ、辛かったよ、
 リスカだってしたかったし
 酒と一緒に睡眠薬飲んだこともあったし
 いっそこの村に帰ってきた時
 身投げして死にてえなとすら思ったよ

 でも、それは『不幸』だからじゃねえ
 理不尽だったから、でもねえんだ

 作ってた歌が、届いてるかわからなくて
 孤独で押しつぶされそうだったから
 自分の心の弱さだって、わかってたんだよ

 心が弱いだけで、俺の人生は『普通』だった
 此の村にたまたま帰ってきて、
 海音に、久しぶりに会って。

 親父だって、おふくろだって、
 とんでもねえ姿になってたってさ、

 歌が届いてるってわかったんだ。



 『普通以上』に幸せだろうが…!!



 それをわけわかんねー野郎に『願って』さぁ
 俺の『もとから幸せな人生』を、

 否定してくれんなよ、………
なあ、海音

 
 

[凭れかかっていた身体を一度離して、
力の入らない身体を意地汚く這いずって、
振り返ってから、もう一度お前に縋る。

周りを見て──俺の事を見ているようで、
全く見ていないお前に、つい、叫んだ。]

 なんで、お前の幸せを代償に、
 俺が幸せになんなきゃいけねえんだよ

[湧き上がるのは、有り余る怒り。
こみ上げるのは、置いて行かれそうになる悲しみ。]

 ふざけんな。……ふざけんなよ

 俺だってお前が
 幸せでいて欲しいって
 思ってるに
 決まってるだろうが、

 一人で抱え込んでるのは、
 いつもてめえじゃねえか、
馬鹿野郎!!!

[ガリ、と、着物越しの太腿に爪を立てる。
ほぼ引っ掻いてるのと一緒だ。構わなかった。

そのまま立ち上がって、肩を掴んだ。
掴んで、叫んで──拳を振り上げる力はなかった。]

 俺はいつだってお前の言葉を聞いてるさ!!

 あんな奴らの盲言より、
 お前の言葉が一番迷うんだよ!!
 
 俺の歌が良いって、聞かせてって、
 それはお前の『願い』じゃねえのかよ、
 俺が歌は、お前の幸せにならねえのかよ!!

 バケモンに願ったら歌が聞けなくなるとか、
 ちったぁ考えたりしねえのかよ……!!

[両肩を大きく揺する。
どれだけ声を大きくすれば、
本当に「聞いて」くれるのか、
全然、遠慮とか、加減がわからなくて]

 いつも、いっつもさぁ!
 一人で全部終わらせようとすんなよ!!

 俺の【音】じゃなくて
 俺の、【言葉】を聞いてくれよ!!

 お前が幸せじゃなくて、どうして
 俺が幸せになれるって思ってんだよぉ…!!!


[ボタ、と、水泡──否。涙が浮いた。
肩を揺する力が抜けていく、震えてしまう]

 お前はいっつもそうだ!!

 ずっと一緒に居るって言いながら、消えるし
  「来た」って言いながら、離れるし
  死ぬわけにはいかないって言いながら
 平気で、自分の事を代償にしようとするし、

 大切って言っておきながら、
 気持ちは変わらないって言っておきながら、



 俺の気持ちは、知りたいって、言わない し

[わからない、わからない。
コイツに、どんな言葉を伝えたら、

俺の「幸せ」が、「願い」が、通じるのだろう。

どんな歌を歌ったって駄目だった。
どんな話をしたって、駄目だった。

何かを、伝えようとして、
何かを塞ぎ込んでるお前を知っている。

でも、そのこじ開け方がわからなかった。]

 




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