145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】
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「またあした、おなじばしょ、わかりました!」
「ちゃんとくるよお、大丈夫!」
「……んでえ、え〜〜っと」
「おれ、さみしんぼだから先言っとくけどお」
「ふたりともにげないでね。おれといっしよだよ」
「いっしょにがんばろ〜!えいえいお〜!」
間延びした明るい声で、こぶしを天に突き出す。
少しだけ纏った圧はすぐに霧散した。
「うん。あしたも同じ時間に。
……次は、わたしが、がんばるから」
覚悟を決めるように頷いて、
けれど、トットの言葉にちいさく息を呑んで。
「……にげないよ」
「えい、えい、おー」
同じように拳を突き出した。
| >>39 いちゃいちゃしてたイシュカ教育実習生 「連帯責任だ。どっちもうるさい」 苦言の次は、理不尽。 ついでにまだ席を立つ様子が見えない事への苛立ちも乗せた。 「碌な正当性は無い。改善される保証も無い。それでも、 それに縋るしかないからこんな所に居なきゃならない。 俺も、それからお前もだ。」 一呼吸、殆ど溜息のように。 「そちらも相変わらず口だけはご健勝のようで何よりだ。 外の世界は何も変えてくれやしなかったようだが。 割り切れてないのはお前の方じゃないのか、イシュカ先輩?」 (53) 2022/04/29(Fri) 23:06:01 |
逃がすことはあっても、逃げることはきっとない。
年長の責任感だけは、ちゃんと心にあるのだから。
「!」
えい、えい、おー!
無言でも元気はいっぱい。
3人で拳を突き上げて団結を示すのだった。
/*
遅れての登場、激アツスリーセブンです。
どちらでも違ったメリットはあると思いますので、
もしそちらにテレパシーできる理由付けがあるのならそちらで、無かったら二人きりで会う方向でいきましょう。
こっちは、特にテレパせないです。
改めてよろしくお願いしますね。
| >>43 そっちでいちゃいちゃしてて 「こっちは外に出てる間に新しい病気でも患ったか?」 差し出されたトマトからはやや顔を背けた状態で。 本当にかわいそうなものを見る目で見ています。 朝食は取らないけど、言葉のナイフはいつでも切れ味抜群。 「 さっさとそれを下ろせ。 抗議してる奴が居るだろうが。 俺も仮にも教育実習生が食べ物で遊ぶのはどうかと思うがな。 わかったらさっさと収めるべき場所に収めておけ。 何なら親切に教えてやろうか?そこの馬鹿の腹の中だよ」 ぴょんぴょんと何かを伝えようとしている初等部の ボディランゲージの示すところは、実際は少々違うけど。 そこの、と指差したのはもう一人の教育実習生の方。 (62) 2022/04/29(Fri) 23:21:29 |
/*
ちょっと幽体離脱しないと背後に立てそうにないですし、テレパせないですね……
実はまだ生きてるためできないのです。
保険委員の手伝いまたは、あえて担任の先生から居眠りについてみるように言われたことにしましょう。
そちらにも話は通じてる体で、継続の有無でもお聞きします!
任意の時間、あなたに声をかけたのは
居眠りの見張り役と言う名のアオツキ実習生だ。
威圧的にならぬよう、真面目に授業を受けてほしいあるいは体調が悪ければ伝えるようにと分かりやすい命を受けて貴方にしばらくつくことになった。
「バレンタインくん」
なんとなしに窓がある方をみながら、ぼやく実習生は初日に告げた。
鬱陶しくて離れてほしければそう告げてくれ。
やってほしくないことは言われないとわからない。
一番してほしくないことを言えるのなら教えてほしい、と。
「今日は居眠りはせずにすんでますか〜?」
表情筋が死んだ男の声は緩やかだ。
| >>51 エルナト 「……ああ、そう」 重たいものがほんの少し、心の中に蟠って。 それを押し殺すみたいに、溜息混じりに、短い答えだけ。 「…耳だけじゃない。見えるものも、何もかもだ。 それら全てから逃れようとするなら、 ここに居る意味が無い。ここに居ないのが一番利口だ。 だから俺はここに居ろと言われる意味がわからない」 「お前にはわからないだろうし、どうにかできる事でもない。 お前が思慮を巡らす必要の無い事だ」 気難し屋は言いたい事だけを言って、くるりと踵を返す。 引き留められなければ、この話はそこで終わり。 (68) 2022/04/29(Fri) 23:39:54 |
「……」
椅子に座ったまま、緩慢な動作で頭を上げ見やる。
僅かに覗く瞳はいつも通り半分閉じられており、
如何にも眠そうであった。
ただ、居眠りの有無については首を横に振ったが。
初日、あなたに気遣われたときも、
『ん……』と分かっているのか分からないのか、
不明瞭な声をあげたものだ。
ただ、一番してほしくないことを問われた際には、
僅かに目を逡巡させて、かすかな声で呟いた。
『……いなくならないで』、と。
初対面の者に言うには聊か不適当なそれは、
はたしてどのような意味を持っているのか。
「……眠いです」
同じように口元の動きが堅い少年は、
あくびさえあまり目立たない。
| >>67 謹んで遠慮します 「好きな言葉だとか抜かそうものなら正気を疑う所だ」 まず好きな人は居ないだろう。無関心という事は有り得るけど。 この気難し屋が今最も無関心なのは、 萎びていくレタスや盥回しにされるトマトの行く末だけど。 何せ自分が食べるものではないし、自分に責任も無いから。 「お前に御高説垂れられずとも、何れ そうなる だろうよ。 それで面白くなくなるのはお前達だろうがな。 …ああ、卒業した後の俺の事なんてお前には関係ない事か」 フィウクスは、過敏とさえ言える程に神経質だ。 だからその一瞬の変化にも気付いていて、 気付いていたけれど、 気付いていたから、そんな言葉が出てしまう。 (74) 2022/04/30(Sat) 0:23:53 |
| >>67 敬愛する大先輩 「どうせ、卒業するまでの短い付き合いだ。 今の内に有り難い土産話でも聞かせてもらおうか。」 「お前の大好きな場所で、いつでも」 (75) 2022/04/30(Sat) 0:25:28 |
| (a10) 2022/04/30(Sat) 0:27:20 |
| フィウクスは、テラのぶつかった感覚が、痛くもないのに後を引く。 (a11) 2022/04/30(Sat) 0:28:38 |
| (a12) 2022/04/30(Sat) 0:30:07 |
| >>63 >>a13 親愛なるルームメイト 「…………」 エルナトの席の近くを離れて、 テラと些細な──きっと彼なりの抗議の形の──衝突をして。 一人眉を顰めて、苛立ちを隠しもせず溜息を吐いた後。 「何か仰っしゃりたい事でもおありですか、リアン陛下? 俺は今気分が悪いんだ。言いたい事があるならはっきり言えよ」 フィウクスは、神経質な人間だ。それこそ病的なくらいに。 だからずっと向けられていた視線にも気付いていたし、 あなたがテラと何事か話していたのだって気付いていた。 その関連性に気付かないほど愚鈍でもなかったし、 見て見ぬふりできるほどにできた子供でも、大人でもなかった。 (76) 2022/04/30(Sat) 0:58:46 |
――私からは居なくなりません。
思わず返した言葉は、誰かへの恨み言だった。
『いなくならないで』
少し年の離れた、問題児と呼ばれた子から紡がれた音が。
耳からはなれない。会う度に声がずっと響いている。
| >>77 そんな〜じゃないです 「事実遊んでいるかどうかは問題じゃない。 重要なのは周りから見て遊んでいるように見えるかどうかだ」 前半はバッサリと切り捨てて、 その後に続く言葉には不機嫌そうに眉を顰めて鼻を鳴らした。 だって、嫌な事を強要されているのは。 「…俺は昔からずっと自室で食事を取らせてくれと 何度も先生方に頼んでいた。ああ、ああ、頼んでいたさ。 それでも、結局今に至るまでこのざまだ。 今更あんた達に何を言っても無意味だろうよ」 「あんた達がここの教師や大人達に何を言っても、同じ事だ」 (79) 2022/04/30(Sat) 1:21:23 |
「眠いですか〜〜……中々治りませんねえ」
一つ、このギムナジウムには問題を抱える生徒が多いのは、人生の3分の2以上の時間をこの場所で過ごしたアオツキにとって当たり前の知識だった。
少なくとも自分も感じている他人とは違う病を、彼が抱えていてもおかしくないと思っている。
では、それを癒やすことが役目なのだろうか?
「あまり改善が見られないと、
もっと怖い先生達に怒られちゃいますよ……ほ〜ら帽子も」
ずれそうになる帽子をのを戻してやりながら、前髪を整えるようにひとなで。
椅子を引っ張って隣に座れば見えない顔を覗き込んだ。
「先生達は、過剰に眠るバレンタインくんが見たくないんです。
私は少しでも貴方を起こすためにここに居ます。
でも……せっかくなら、楽しい気分がよくないですか〜?
眠ってるのと起きているの、どっちが好きでしょう」
| (a14) 2022/04/30(Sat) 1:21:49 |
「……」
瞼を重く閉じたまま押し黙って、
何か思い悩むようにやや前方に首を傾げる。
ともすれば、寝てしまったのかと思うくらい、
長く口を開かなかったのち。
「起きている方が……好きですが」
それは糸でも紡ぐかのような、かすかな声量で。
「でも、眠くしていないと……」
今にも、何か考え事をしているようなそぶりで。
「──内側から溢れてしまう」
だから結局、眠っている方が好きなのかもしれない、と。
気づけば少年は、真剣な眼差し──髪の毛越しであるが──で、あなたを見据えている。
強迫性障害。二つの病気はきっと、密接に関係している。
「ほう〜?
溢れてしまうものを押さえつけるために眠っているんですね?」
ちぐはぐな声のトーンと台詞、表情。
笑顔や不安そうな顔のひとつでも見せられたなら、寄り添った良い先生になれたかもしれないのに。
アオツキの顔は、無表情から変わらない。
「凄いです、偉いですバレンタインくんは。
でも、……」
「少し、一人では抱えきれないものになっていますね」
正直、病は直ぐにでも治って欲しい。
だが……目の前の君をほの暗い噂の元に連れていきたいとも、思えなくて。
「全部は、君に負担があるでしょう。
少しずつ渡に溢してでも、教えて下さい。
私は君の味方で、協力者です。
我慢するだけの眠りも、より良いものにしましょう」
何処か、アオツキに刻まれた傷が傷んだ。
| >>81 >>82 あったかな? 「その発言、教育実習生として問題があるんじゃないか」 視線を逸らし、また一つ、小さく鼻を鳴らす。 先程の不機嫌そうなものとはまた少し違うニュアンスの。 妙な語り口に不快感を覚えるでもなく、それを笑うでもなく。 何も思わないわけではないけれど、もう慣れたものだ。だって、 ここに居る者の大多数は、何処かしらに異常を抱えている。 「良い子にしていても望みは叶わない。 良い子にしていてもルールは変わらない。 それは外では──社会ではそういうものだからだ。 社会ではそれが正しくて、それが普通だからだ。」 「その『普通』を受け入れて適応できない限りは病人のまま。 受け入れて、適応できるようになれば晴れて健常者。 全部全部その矯正の為にある。そういうものだろ」 うんざりしたようにまた溜息。 社会には、定型に嵌まれない人間一人一人に寄り添って それを一生涯支えてやれるような仕組みなんて無い。 だから『普通になる』しかないのは嫌というほどわかっている。 (86) 2022/04/30(Sat) 3:01:43 |
| >>81 >>82 あったかも…… またまた溜息の後、いつの間にやら少々俯いていた顔を上げて。 止めても聞かなそうな元先輩の内一人の様子と、 何処からかのぼんやりとした声に根負けしたようで。 「……ああ、くそ、わかったよ 全員揃ったのを確認するまで居ればいいんだろう。 一度食堂に顔を出して、食事は別の部屋で取る。 これまで通りだ。それでいいんだろう…」 誰かが食事を終えて、席を立つまでは食堂を出てはいけない。 そんな長らく変わっていない言い付けの内、 食堂を後にして良しとされるまでの時間を少し縮める要望。 その要望が通るかはともかく、この場はそれで決着としたい。 (87) 2022/04/30(Sat) 3:04:46 |
「……そうですね……」
同意ともとれるし、
逡巡ともとれる、曖昧な相槌。
ただ、無表情に見えるあなたの顔をそこまで悪いものとして解釈していないのか、強張らずリラックスしているようには見える。
「あなたのことは……信頼している、が……
……あなたに預けて抱えきれるかの信用は、
まだあんまりできてないとも……いえる」
何処までも見透かしているような。
あるいは見たまま考えの浅いような瞳は、
若干気まずそうに背けられた。
「確かに……気にすることなく、
目いっぱい昼寝は……してみたい……
……無理はしないように、してみます。
……『治療』は……出来れば、嫌なので……」
| >>83 親愛なるルームメイト 「もしも一切の我慢が利かないガキだったら、 お前は今そこで優雅に朝食を取ってはいなかっただろうな」 声は荒げず、けれど今朝のやり取りの内の何よりも重く。 片側だけしか見えない視線がそちらをじたりと睨め付けた。 「理由を付けて逃げろ?口で言うだけなら簡単だよな。 それともお前はこれまでそうして上手くやって来たか? 俺は嘘を隠す為の嘘に塗れて生きるのは御免だ。 そうして今も改善が見込めないのは俺のせいか?……」 事実として。 フィウクスという問題児は、これでも我慢を覚えた方だ。 このギムナジウムに来たばかりの頃に比べれば、随分と。 我慢を覚えて、それでも、抑え込む事には限度があって。 「……俺だって、」 (89) 2022/04/30(Sat) 3:45:28 |
| >>83 親愛なるルームメイト 「お前は俺が望み好んでそうしているとでも思っているのか?」 「俺がわざわざこんな事をしたがる狂人に見えるのかよッ!!」 「好転の手段?そんなもの無いからこうなっているんだろうが! どうするべきかわかっていたら、今頃俺は──」 (90) 2022/04/30(Sat) 3:46:18 |
| 「──ああ、クソ、最悪だ」
抑え切れなかった感情の波が、さあっと引いて。 我に返って、耐え難い に襲われて、 爪が食い込むほど強く拳を握って。
吐き捨てるような言葉を残して、足早に食堂を後にした。 (91) 2022/04/30(Sat) 3:47:10 |
| フィウクスは、なぜ自分がここに居るべきかわからない。 (a16) 2022/04/30(Sat) 3:49:16 |
| フィウクスは、振られた手を一瞥して、……一瞥しただけだった。 (a24) 2022/04/30(Sat) 14:33:30 |
「そ〜ですね〜。
私も歳が成人しただけの子供らしいですから〜。
信用なんてからっきしでしょう、これからですね。
イシュカからもきっと、良い答えが来ますよ。
相談事得意ですから〜、不器用なりに」
感情の機敏はその青い瞳の先に映らない。
「……」
「……昼寝の時間、作ってもらえるように聞いてみます」
「焦らないように気を付けますね〜」
「実習生の人たちは……うん。
そう、……信頼はしてる……よ。
どちらかというと……手のかかる生徒が多くて……
大変じゃないかな、と……思わなくもないか」
もちろん自分もひっくるめて。
もし僕ならば疲れてしまう、と思う。
「ありがとう……ございます。
昼寝の時間……僕も焦らないように、待ってる。
……アオツキさんも……たまには昼寝、したらいい。
溢れないように押し付けるものがなかったら、
きっと……何も意味が無くて、楽しい。気がする」
自他を守るために、防衛本能として。
それがないことを意味の無いことだと表現して。
ただそれも楽しそうな事だと捉えているらしい。
「お見通しですね〜。
これは私の振る舞いのせいでしょうか」
それこそ、専属という形をとらなければ一人の生徒だけを見続けることなどできない。
彼らが誰にでも与えられるもので解決がしているのであれば、もう既に改善している子は山のようにいただろう。
「……正直手のかかるのは生徒だけじゃないのが実情ですね。
それでも私は君たちが大好きだから動けるんですよ」
「君たちがなにかを一人でかかえきれないとき、
私は黙る壁に、wobbly manに、あるいはザントマンにでもなれます。
私達が求められていることは、……本当に一つ一つであれば、
大したものじゃあ……」
間。
「……た、大したこともあるときは、ありましたね
すみません……潰れたりしないようにしますよ〜」
| 飼育小屋を立ち去った後、夕暮れ時の事。 歩みは立ち並ぶ飼育小屋を通り過ぎ。 行き着く先は敷地の隅、森の浅部の一歩手前。 不機嫌な瞳がじたりとその向こうを睨んだ。 「──夜の森で出歩いた生徒は、"神隠し"に遭うらしい」 想起するのはそんな子供騙しの言葉一つ。 「そんなものがあればよかったんだがな」 (111) 2022/04/30(Sat) 18:22:38 |
| ──がさり。
徐々に暗く影の落ちて行く森の中。 どこか遠くで、きっと風が木々や草葉を揺らす音、その様子。 神経質にそれらを拾って、眉を顰めて。
暫くの間、今度は木々の向こうではなく、その中へ視線を向けて。 それから、軽くかぶりを振って寮の方へ踵を返した。 (115) 2022/04/30(Sat) 20:00:18 |
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